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終幕・終れ終りて交ざり合い破れり No.4 鏡像の女王


〖ハートの城 城内〗


「フフフフフフフフフフフフ‥‥‥‥寄越せ。寄越しなさい‥‥‥‥私の新た黒い衣装を‥‥‥‥ドレスを寄越せ‥‥‥‥‥フフフフフフフフフフフフ。赤黒纏装束(ルベルアーテル・ストラマギア) 〖赤布の掌握(カルペ・ディエム)〗」


赤色の糸が〖女王〗の右手から放たれ。俺を掴もうと津波の様に押し寄せる。


「‥‥‥オーロラ姫を無視していきなり俺に集中攻撃か?それに今は年齢が元に戻って〖黒衣〗は今、上手く使えないんだつうのっ!くっ!吹き飛ばされるっ!!」


ズザアアアア!!!!!


「フフフフフフフフフ。二着目の私の黒いドレス。良く届けてくれました。ですので貴方にはもう様がな‥‥‥い?」


〖赤の女王〗は不気味な笑みを浮かべて楽しげに喋っていたが、突然、不快そうな表情へと顔付きを変えた。


「ね、ねぇ、ねぇ、ねぇ、ねぇ、ねぇ、貴方!!!!ねえーーーー!!!!!何で貴方が持ってるの?ねえ、ねえねえねえねえねえーーーー!!!!!」


「痛たたたっ!!戦いが始まった瞬間。襲いかかって来るなよな‥‥‥‥てっ!‥‥‥いつの間に目の前に?」


「そんな貴方の痛かった話なんてどうでも良いの‥‥‥‥ねぇ?何故、持ってるの?私の恋した人の大アルカナを、何で貴方みたいな弱そうな人が持ってるの?‥‥‥‥〖教皇〗の‥‥‥私の愛しい人だったトルギアスの力を宿しているの?ねぇ?答えなさい!!」


「トルギアス?‥‥‥アトスの事か?‥‥‥彼が君の愛した人?‥‥‥いや、アトスには確か〖天夜叉〗と言う大切な人が居たと彼の日記には書いてあった筈だぞ。何で君がアトスと愛し合‥‥‥‥ガァ?!」


突然、俺の首に赤色と黒色の糸が巻き付いた。


「今、質問しているのは私よおぉぉ!!!良いから私の質問に答えなさいよおぉぉ!!!迷いの少年!!!」


「‥‥‥‥‥アイツは、トルギアス・アトスは俺が倒した。俺の大切な仲間達を殺そうとしたから‥‥‥なっ?!ガァ?!息がっ!」


「倒した?‥‥‥フフフフフフフフフフフフ。それって殺したって事かしら?‥‥‥‥あぁ、〖●●〗が言っていた私の愛しい人を殺したのは貴方の事だったの?‥‥‥私とあの人は何時も愛し合っていたのにっ!!!!何で、何で邪魔をするの?あの人が死んだら追い掛けられないっ!遠くで見守ってあげられないっ!沢山の私の爪をプレゼントできないじゃないっ!!!アアアアアア!!!!悲しいっ!私はとてもとても可哀想で悲しい女の子になってしまったわ!!!!私の愛しいトルギアス!!!」


「ガァ?!アァァ‥‥‥‥凄まじい力で‥‥‥呼吸ができな‥‥‥」


「此処に居たのですか‥‥‥少々、探しましたよ。黄の方。〖雪風〗」


ヒュオオオオ!!!パキンッ!


ハートの城の城内が一瞬で雪原の様になった。そして、俺の首に絡まっていた糸も凍りつき砕け散った。


「まるで幼き子供の様ですね。スリア‥‥‥いえ、今はエレインですか?それとも赤の女王?‥‥‥偽りの名前が多いと困りますね。御伽話の魔女は●●●。それに男性の衣服を欲しがるなんて、相変わらずの狂いっぷりで滑稽に見えますよ」


「‥‥‥‥‥‥‥オーロラ。今、私は忙しいの。この子が渡さない黒いドレスと愛しい人の仇を撃つことで手一杯なのよおぉぉ!!!邪魔しないでっ!!」


「無理ですね。私は貴女の狂った行動を止める為に、その黄の方に起こされました。〖守護者〗の仕事はこの〖異界〗の毒を取り除く事‥‥‥‥毒たる貴女を取り除かねばなりませんし。私は貴女と違って欲深くありませんのでね。黄の方に無償の対価で助力するのです」


「‥‥‥‥‥相変わらず。ウルサイ。オーロラ‥‥‥そうだ。貴女は私に謁見した。それなら貴女のその〖白〗の衣装は私の物よねぇ?ならなら脱ぎなさい。私に寄越しなさい。そうすれば安らかに私が貴女を眠らせてあげるわ!オーロラ!!!!」


「幼子の様に本当に五月蝿いですね。少し吹き飛びなさい‥‥‥‥〖雪暴風〗」


「フフフフフフフフフ‥‥‥そう全ては私の物。貴女や皆の命も私のも‥‥‥のよぉぉ?!!」


ヒュオオオオ!!!!!


突如、吹いた雪風により〖赤の女王〗がハートの城の城外へと向き飛んで行ってしまった。何だ?あの変な魔力を帯びたオーロラ姫の攻撃は‥‥‥あの不気味な力を持つ〖赤の女王〗を簡単には吹き飛ばすなんて‥‥‥‥


「狂ってるな‥‥‥‥言ってる事がメチャクチャ過ぎるし、行動が全く読め敵だな」


「元から話が通じる相手と思っては駄目ですよ‥‥‥少し私が時間を稼いであげますから、貴方はこれからこの紙に書かれた方達を探して会ってきて下さい」


オーロラ姫はそう告げると小さな白い紙切れを俺へ渡してきた。


「‥‥‥木の人形に神代の騎士?‥‥‥‥ガリアの○○‥‥‥何ですかこの紙切れは?」


「その方達全員に会えば分かります。それとこの〖ハートの城〗の宝物殿の全ての財を回収しておいて下さい‥‥‥そこにある筈です〖纏い外格の黒核〗が。それを使えば〖赤の女王〗に奪われる前に扱えていた〖黒衣〗も扱える様になるでしょう」


「‥‥‥‥そんな代物がこの〖ハートの城〗にあるんですか?それに何でそんな事をオーロラ姫様が知っているんです?」


「‥‥‥‥まだ内緒です。だからその前に彼等に会ってこの城が崩壊するまでの時間を稼いでもらって下さい。でないと彼方(あちら)此方(こちら)が交ざり合い‥‥‥‥全て消えますので頑張って下さいね」


「いや。そんな事を突然、言われても意味が分かりません。もっと詳しく教えくれませんか」


「‥‥‥時間が無くなって来たということです。では行きなさい。〖雪霊の風〗」


「いやっ!ちょっと待って下さいっ!もっと詳しく話を聞かせ‥‥‥‥」


ヒュオオオオ!!!!


「‥‥‥纏いを得たら‥‥‥また来るのですよ。私が生きていればの話ですかね」


ドバアアアアア!!!!!


「フフフフフフフフフフフフ‥‥‥‥良くもやったわね。オーローラー!!!!殺すっ!しつこく殺すっ!オーロラは痛め付けて拷問していたぶって、辱しめて殺してあげるからあああー!!!!」


「‥‥‥‥狂い過ぎです。スリア‥‥‥‥まぁ、このままでは私が負けるのが明白なのが見えているのは確か。此方は〖白〗の衣装のみ‥‥‥対して貴女は〖赤と黒〗勝てるわけありませんね」


「フフフフフフ‥‥‥それを分かっていて残ったのなら、貴女は大馬鹿よ‥‥‥‥身体中に穴を開けてあげる‥‥‥オーロラ‥‥‥‥赤黒纏装束(ルベルアーテル・ストラマギア)・〖殺刺の赤針(ペロネー・ルベル)〗」


赤色の糸の槍がオーロラ姫に襲いかかる。殺意のむき出し襲いかかる‥‥‥その瞬間。


「神明魔法〖白銀の厄災獣(オージェンタム・ベースティア)〗」


ドゴオオオンン!!!!!「ルオオオオウオオオオ!!!!!」


白銀色の獣が城内の壁を破壊し、〖赤の女王〗目掛けて突進して行く。


「死になさいっ!!オーロラ!!!‥‥‥‥何かしら?〖アヴァロン〗の獣が何でこんな別〖異界〗‥‥‥に?」


ドゴオオオオオンンン!!!!!


「‥‥‥‥御茶会の会場に向き飛びましたか」


「あれー?此処に愛弟子の気配がしたから、全力の神明魔法をブチかましたんだけど。種族違いだったかな?」


「‥貴女は‥‥‥助かりました。まさかこんな高貴な方が現れる何て‥‥‥‥〖白の魔女〗さん。ありがとうございます」


「白髪の幼女ちゃん?君から‥‥‥‥アホ弟子の気配がするの何でなのかな?」


「気になります?‥‥‥‥そうですね。教えてほしいのでしたら私を助けて下さい‥‥‥‥そうすれば貴女がお探しの愛弟子さんをご紹介致しますよ」


「うわぁー、君。私と同じでかなりの腹黒だねー、白髪の幼女ちゃん」


「フフフ‥‥‥えぇ。良く言われます‥‥‥‥〖女王〗が来ます」


「みたいだね。じゃあ、その条件を飲もうかな‥‥‥‥今はアリエルの願いを叶えてあげるのが先だしねっ!」


「フフフフフフフフフフフフ‥‥‥‥‥次から次から私の邪魔をしないでぇえええ!!!私の玩具達いぃぃ!!!」


〖ブラックハート・南 鏡の街〗


「ブルルル!!!!女王様も派手にやっているな。そのうち城が崩壊するぞ」


「グルルル!!!!内と外が交ざり合えば関係ないのだろうよ。そして、俺達の新たな快楽を満たす世界が開くのだ」


「あぁ、楽しみだな。魔法世界(アリーナ)の滅び」


「同じくっ!」


「ニャー、アイツ等まともに戦おうともしないニャア」


「えぇ、まるで時間を稼ぐかの様な闘い方です。こちらの事などまるで気にしていないですね」


「‥‥‥‥ニャツ等が時間をくれるニャラ。あれでもやってやろうかニャア」


「あれですか?成る程。あれですな。私の妻殿」


「だから誰が妻だニャア。バカセニャル‥‥‥‥〖神獣・回帰〗ニャア‥‥‥‥それで油断してるニャツ等を一気にプチ殺すのニャア」



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