不死議の國の女王
〖不死議の國・レッドウルフ〗
〖エスフィール&ケット・シー組〗
ここは〖ブラックハート〗と〖レッドウルフ〗の境目の森。〖ウルバ〗そんな森に一万程の獣達や獣族の群れが集まっている。
「ルディ婆さん。〖スーロ族、ガルム族、ナルガ族、バルマ族、イルナ族の族長達の部隊が揃ったぜっ!皆の士気も高い。いつでも行けるぜっ!」
「アンタはナルガの所の子だね。そうかい。そうかい。なら、他の地域の〖守護者〗が動き出しら、それに会わせる様に〖ブラックハート〗へ乗り込むよ‥‥‥急がないと取り返しがつかなくなる気がするしねぇ」
「あー、それは呪いを親父も同じ事を言ってたぜぇ。何でも奴等は禁忌を侵そうとしてやがるとか何とか慌てながらな」
「‥‥‥私等、赤狼種は感が鋭いからね。族長クラスは〖異界〗の気配である程度の事は察するのさ。メイジー、ケット・シーッ!!〖ブラックハート〗に着いたら、エスフィールちゃんにに付いててやりな。嫌な予感がするからね」
「はーい。分かったわ。ルディお婆ちゃん」
(モフモフ)
「ありがとうございます。ルディ殿‥‥‥‥しかし。凄い数の幻獣種の群れじゃな」(モフモフ)
「ガルルル。我輩もそれが一番だと考え‥‥‥‥ギニャアアアア!!!エスフィール殿。メイジー殿。我輩の身体をモフモフするのを止めたまえ。ガルルル!!!我輩はこれでも神話から生きる神聖な神猫にして、この〖異界〗では珍しい〖神秘〗を扱いし、〖臨界突破〗せし‥‥‥‥ニャアアアア!!!」
「済まぬ。止まらぬのじゃ。お主の触り心地が最高過ぎてのう」(モフモフ)
「そうそう。最高の毛並みなのが悪いよ。ケット・シー」(モフモフ)
「ガルルル!!!貴殿等はこれから決戦だというのに何をリラックスしておるのだっ!!ガルルル!!!」
「‥‥‥‥緊張するよりはましさね。それに〖ブラックハート〗が決戦の場になるのはほんの少しだけかもしれんからね‥‥‥‥」
〖イエローリングとブラックハート〗境目
〖ギャラハット&サーシャ組〗
「あれは‥‥‥凄いね。全体的な赤に少しの黒が交ざった城‥‥‥‥草木の迷路とはね」
「‥‥‥‥昔と全然、違う。昔はあんなもの無かった。あんなのただの悪趣味。ティターニアの時はもっと綺麗で明るかったのに‥‥‥‥許せない」
「悪趣味か‥‥‥‥確かに異様な魔力をあの城には感じるね」
「‥‥‥‥‥うん」
「マルクス様。全ての準備が整いました。いつでも行けますっ!」
「そうか‥‥‥‥ならば‥‥‥突撃するっ!!!我等が恩人にして、友たるジュゼッペを救い出せっ!!!!」
「「「「「おおおおおぉぉ!!!!我等が友を救う為にっ!!!!!」」」」」
「はっ?いきなりかい?!城攻略の作戦もまだ、立てていないのに、判断が早すぎないか?」
「‥‥‥‥ううん。マルクスは何か感じとったの。女王を止める為に」
「女王を止める?いったい何をだい?サーシャ」
「‥‥‥‥この〖異界〗の‥‥‥ううん。ブラックハートに居る魔神達が動き出す前に止める為に急いでるの。マルクスは‥‥‥‥」
〖ブルーミーティアとブラックハート〗の境目
この地にも数千規模の集団がブラックハートへと近付きつつあった。
〖マーリン&セシリア組〗
ポロロン♪ポロロン♪
「‥‥‥彼処が〖赤の女王〗の城です。マーリンさん。セシリアさん」
「いやー、赤いねぇ。真っ赤っ赤だね~、それと何故か少しの黒」
「ニャー、趣味悪いニャア。建築のセンスが壊滅てきニャア」
「あ、あの私‥‥‥いえ、私、ブルーミーティアの生き残った民は、マーリン様の作戦通りに‥‥‥‥」
「あー、ごめんごめん。そうだったね。その時が来るまでは、私の〖白銀の箱〗の中で待機してて良いよ。エイッ!」
「‥‥‥ありがとうございます」シュンッ!
「「「「「ありがとうございます!!!!!!全てはあの憎き女王打倒の為に」」」」」シュンッ!
「ニャー、凄いニャア。マーリンは、あれだけの人数をヘンテコ魔道具の中に入れちゃったニャア」
「フフンッ!まあね。私は第魔術師だから当然さ‥‥‥‥それじゃあ。派手な魔法の一発でもあのお城に落とそうか。セシリア」
「ニャー、セツニャと同じで敵対者には容赦ないニャー、マーリンは」
〖シュガーグリーンとブラックハート〗の境目
〖アクスレナルとセレナ組〗
「着きましたよ。御二人共‥‥‥あれがこの〖異界・不思議の国〗の中心地ブラックハートです」
「そして、侵略者達に乗っ取られて、破滅の象徴に変わった場所でもある〖不死議の國〗の住人達が決して近付ない場所でもある」
「‥‥‥‥‥アクスレナルさん。あの城まるで‥‥‥‥」
「えぇ、ガリア御伽遊戯に登場する〖スリアの城〗に‥‥‥そのものです‥‥‥‥姫騎士様」
「シュガーグリーンの戦える奴等はすでに集まっている。後は他の地域の〖守護者〗達と呼応してブラックハートに雪崩れ込もう」
「はい。決戦ですね。兄様‥‥‥」
「アクスレナルさん。私、ヘンゼさんとグレーテさんの話を道中で思っていたん事があるんです‥‥‥‥この〖異界〗の支配者である〖女王〗と言う方は多分ですが‥‥‥‥」
「えぇ、ガリア帝国の歴史で度々、現れては悪さをする〖御伽の魔女〗と行動がそっくりです‥‥‥それにあの不気味な赤と黒の城は、ガリア帝国へと復讐を誓った魔女の住みかに似すぎている‥‥‥‥」
〖スノーホワイトとブラックハート〗の境目
〖神成、ソフィア、アリス組〗
「‥‥‥‥君ら。覚えてろよ。何でセルビアの時みたいな事に‥‥‥このままじゃあ、エスフィールにまた御灸を据えられる」
「黙りなさい。勇者‥‥‥‥返しなさいよ。私の全てを‥‥‥‥お腹辺りキュルキュルする‥‥‥」
「捧げました~、それにお肌もツヤツヤです~」
「良いものを見せめて頂きました。私もアナタ達のマグアイのおかげで全快致しました‥‥‥‥これで何とかなりそうです」
「「「「「「「ハイホー、ハイホー、ハイホー、解放の時!!!行くぞ我等の白き姫と共に!!!我等は強いっ!白き姫と〖不思議の国〗の為にぃーーー‥‥‥‥戦いの時っ!!!」」」」」」」
「「「「「「ハイホー、ハイホー、ハイホー、ハイホー」」」」」」
「「「「「進めや、進めや、万の軍勢!!!白き姫の無敵な軍だっ!」」」」」
「白き姫も」
「起きた、起きた!」
「準備も」
「完璧っ!」
「向かうは敵達の」
「〖女王〗の居る」
「〖ブラックハート〗っ!」
「「「「「「「進め、進めや。自由の為に、ハイホー、ハイホー」」」」」」」
数万の〖スノーホワイト〗の住人達が武装する。楽しいそうに歌い、踊り、白き姫を先頭に進んで行く。赤の女王が居る〖ブラックハート〗へと。
〖ブラックハート〗
「ホホホホホホ!!!!〖女王〗様。レッドウルフ、イエローリング、ブルーミーティア、シュガーグリーン、スノーホワイトの五つの地域から多種多様な〖生贄〗が半期を翻してやって来ますぞぉ」
「そう。そう。そうなの‥‥‥‥フフフフフフフフフ。馬鹿な奴等ね‥‥‥‥こんな壊れきった〖異界〗を取り戻そうとするなんて凄く馬鹿‥‥‥‥あと少しすれば私達は外に出ていくの‥‥‥‥ガリアへの神代からの怨みを晴らす復讐の外遊に‥‥‥フフフフフフフフフフフフフフフフフフフ」
復讐と終国の時が近く‥‥‥‥




