第四幕・二人の騎士と狂った二人 No.2 兄弟の誘い
魔法大陸、一の国力を誇るガリア帝国の中で、知略、武力、魔力回路、血筋、家系、財力、の全てを総合して評価され選び抜かれた精鋭の六人を〖六騎士〗と称され、ガリア帝国全国民の憧れの的とされる存在である。
そんな〖六騎士〗の〖第五席《知世の騎士・アクスレナル・ベルギスア》〗は遥か昔からガリア皇族に使え、ガリア帝国の魔道具技術の発展に貢献してきた歴史あるベルギスア家の嫡子であり、ガリア軍部科学班の室長としての一面を持つ。
また、容姿端麗でベルギスア家特有の銀色の毛質を持ち。片眼鏡を右目に付け、騎士の鎧に身を包んでいる。
彼はとてつもなく傲慢であり自信家であるが、祖国ガリア帝国を愛し、皇族への忠誠心は他の六騎士の誰よりも高いと、皇族の中でも評価される。
ガリア帝国民がどうすれば安全に暮らしていけるかを常日頃から考える優しき一面も持ち合わせ。ガリア帝国北西部のベルギスア領の治安維持を第一とし、ベルギスア領内の国民の安全を第一と考え日々の軍部に満身している優れた騎士である。
‥‥‥‥‥そして、ガリア暗部からの報告書の記載では、『ソラリス・ラウス聖国』の聖女にいきなり近寄って行き。
ガリア帝国所属の勇者が隣に立っているにも関わらず聖女を口説き始め。
〖おぉ、良かったな。ゴリ‥‥‥‥エリス。ガリア大貴族のベルギスア家の嫡子に気に入られるなんて。応援するよ〗
と勇者に言われた聖女は
〖違います。こんな痩せた優男好みではありませんの〗
〖そ、そんな?聖女エリス様。何故、その様な事を言われるのです。私は貴女を一目見てから、貴女に愛を‥‥‥‥〗
〖勇者様の前で‥‥‥‥そんな事を言われても困りますっ!!!〗
〖ゴホッ?!〗
ドゴオオオオンン!!!!
〖ありがとう。ベルギスア家の嫡子君。これで俺は自由の身だよ‥‥‥‥ゴリラ聖女からな‥‥‥‥じゃあ、俺はフレイヤ地方に行くからま、またな。エリス〗
〖は?ま、待って下さい。勇者様‥‥‥てっ‥‥‥居ない?〗
〖‥‥‥‥で、ですから聖女エリス様。私とこの後、食事でも‥‥‥〗
〖貴方のせいで数ヶ月振りに捕獲できた勇者様に逃げられたではありませんか?〗
〖はて?聖女エリス様。何を怒っているのです‥‥‥‥ぐあああ?!〗
ドゴオオオオンン!!!!
聖女エリスの逆鱗に触れたアクスレナル・ベルギスアは全治一ヶ月の重傷を負い。聖女エリスの破壊行動により、・ガリア宮殿の一部が倒壊したとガリア事件記録書に記録が残されている。
知世の騎士・アクスレナル求愛事件により、ガリア宮殿内での女性への口説きは禁止するという可笑しな法がされたのはガリア珍案件として、吟遊詩人が酒場で語る〖物語り唄〗で大変人気とされ、国民からも〖失恋のアクスレナル〗はアテナ地方の面白話として認知され、広まり始めているが当の本人であるアクスレナルはその事を全く知らない。
▽▽▽▽▽
(‥‥‥‥‥これがガリア帝国・首都テトリクス軍部にある極秘資料の中に記されていた〖六騎士アクスレナル〗さんの情報でした。聖女エリス様に一方的に怪我を負わされ実力を疑っていましたが‥‥‥お父様‥‥‥皇帝陛下が言っていた通り頼りになる方ですね)
「成る程。そういう仕組みだったのですか。私や姫騎士様がどれ程、強力な攻撃をしても効かないない筈ですね‥‥‥」
「くそっ!」「くそっ!」
「何時もは」「何時もは」
「「逃げ隠れしているお菓子な兄妹が何で生贄達の味方をするんだ?!!」」
「‥‥‥君達の仲間が〖守護者〗ジュゼッペを捕まえたと〖レッドウル〗のメイジーから手紙が来たんだ。今では僕達〖不思議の国〗の元いた住人達は追いかけられ、捕まればその場で弄びられながら殺されるか拷問され身体を剥がれる事しかされなかった‥‥‥‥なのにジュゼッペさんを捕まえて何を始めようとしているんだい?」
「‥‥‥‥〖レッドウルフ〗や〖スノーホワイト〗にも何かしているんでしょう?太った兄弟さん」
「そんな」「こと」
「「お前に話す理由何て無い!!丁度良い、姿を現したんなら、捕まえてその身体をもらおうかっ!!」」
ボインッ!ボヨヨンッ!
「〖六騎士〗と対峙しているのに余所見とは随分と私達の戦闘に余裕ができた様ですね‥‥‥‥ガリア機術」
「「黙れ。!!ガリガリ優男。見た目からして弱そうな奴に言われると腹が立つんだ!!」」
「それ」「よりも」
「俺は」「僕は」
「「あの若くて可愛い娘の身体に入るからな」」
「トゥイードルダム」「トゥイードルディー」
ドガッ!バキッ!
「‥‥‥‥私達が目の前に居るのに喧嘩を始めるなんて」
「‥‥‥私達の見た目が弱そうな見えたのでしょう。人を見た目で判断すると、生死をさ迷う程の重傷を負うのです。そう。かつてか弱いと方だと勝手に思っていた女性が魔法大陸でも最強か格の存在だと知らずに口説き落とそうとして、殺されるかけた私の様にね‥‥‥‥〖殲滅の偽光砲〗」
「これは‥‥‥‥凄い密度の神代魔法(白)?!」
「いいえ、兄様。神代の〖色〗の魔力が見えないです‥‥‥疑似的な力と見ました」
「‥‥‥‥(そう。あれはガリア帝国の科学班が造り出した疑似神代の〖色〗‥‥‥‥純粋なガリア人は魔法が上手く扱えない為に編み出された欠点だらけの偽りの魔法です‥‥‥そして、魔法を自由に扱いたい私達ガリア人の渇望の表れ)」
「おいっ!」「おいっ!」
「なんか」「なにか」
「来たぞ」「来るよ」
「トゥイードルダム」「トゥイードルディー」
「「跳ね返そうっ!!神代魔法(赤黄)〖可笑しな光景〗」」
トゥイードルダムとトゥイードルディーの口から赤色と黄色の液体が吐き出されました。アクスレナルさんに放たれました‥‥‥が。それよりも早くアクスレナルが放った〖殲滅の偽光砲〗がトゥイードルダムとトゥイードルディーの影へと当たり爆発しました。
「ギャ」「グエ」
「「ギャアアアアア!!!!」」
「俺達の」「僕達の」
「「身体がっ!!!消えていく?!!」」
「神代魔法の研究を手伝って頂いてる〖神獣〗の力が宿った光弾です‥‥‥一撃でも喰らえばただでは済まない事など明確な筈ですが、油断し過ぎでしたね。可笑しなお二人」
「「ギャアアアアア!!!!〖女王〗様!!話しが
違うじゃないか!!この身体なら危険は無いっていつでだじゃなびいが‥‥あなよおぉ‥‥‥」」‥‥‥コロン‥‥‥コロン‥‥‥
可笑しな二人組はそう叫ぶと身体は地面へと倒れ、影は塵の様に消えて行ってしまいました。そんな消滅していく影の中から緑色の水晶が地面に転がってきました。あれはなんなのでょう‥‥‥‥
「姫騎士様。ご無事でしょうか?」
「はい。アクスレナルさん。ありがとうございました」
「いえいえ、皇族の方を守るのがベルギスア家の使命です‥‥‥それよりも今は突然、私達の前に現れ、勝利をもたらしてくれた方達と話さなくては」
「‥‥‥‥えぇ。私達には情報が必要ですねからね」
「はい‥‥‥それと拠点となる場所の確保を‥‥‥‥」
「うん。やはり強いね彼等は」
「私達が弱すぎるですよ。兄様」
「全部。〖赤の女王〗のせいだろうそれは‥‥‥さぁ、彼等が落ちて来てくれたお陰で、何か変わる時が来たのかもしれないね。〖魔〗によって閉ざされ、侵される最悪の〖不死議の国〗の現状がさ‥‥‥」
第四幕・二人の騎士と狂った二人
終