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第一幕・〖黒い森の赤乙女〗No.3 レッドウルフの殺り返し


数年前『レッドウルフ』


〖赤き美しき森〗


「ルディお婆ちゃん!ほら!見て見てこんなに綺麗にお花が咲いたわ」


「‥‥‥あぁ、今回も上手く咲いてくれた様だね。これならティターニア様もお喜びになるよ」


「本当に?じゃあ、早速摘んで‥‥‥‥」


「イヒヒヒヒ!!此処が〖女王〗様が欲しがっている国かい?三月兎君」


「そうそうそうそう!そうだよ。マッドハッター‥‥‥んんん?クンクンクンクン‥‥‥マッドハッター。あの若い女の子。素晴らしい身体をお持ちの様だよ。〖生贄〗に使えるよ」


「何?‥‥‥‥イヒヒヒヒ!!本当だ。こりゃあ良い。なら、〖女王〗様に献上する前に摘まみ食いしてしまおう。うら若き乙女の身体をな。イヒヒヒヒ!!」


「お婆ちゃん‥‥‥‥この人達。何か変‥‥‥」


「‥‥‥あぁ、その通りさね。メイジー‥‥‥先にお逃げ。私が時間を稼ぐからね」


「お、お婆ちゃん?」


「‥‥‥‥アンタ達。何者だい?此処は不思議な〖異界〗さね。何故、外の世界の魔種共が勝手に入って来てるんだい?」


「あれあれあれあれ?何だ?この婆。姿が若いよ。マッドハッター」


「イヒヒヒヒ!!〖女王〗様が言っておったろう。六つの場所には各々〖守護者〗が最低、二人は居るとね‥‥‥‥だが〖生贄〗に二人も入らない。婆と実る前のうら若き娘なら後者を選ぶさ。そして、あの身体を存分に弄ぶ‥‥‥イヒヒヒヒ!!」


「その下品な笑い方はお止め不愉快だからね‥‥‥神代魔法‥‥‥」


「おやおや。〖神秘〗が無いぶん〖色〗が発展した世界かい?厄介、厄介‥‥‥‥イヒヒヒヒ!!では殺られる前に殺って終おう。発動しろ〖狼魔病〗」


ズズズ‥‥‥‥


「お婆ちゃん?!か、身体がっ?!」


「これは‥‥‥‥‥身体が?‥‥‥‥私の背中にお乗り。メイジーッ!!!此処から逃げるよっ!」


「イヒヒヒヒ!!待て待て!逃げるな!老獣よ」


「そうそうそうそう!狩ってあげるよ。そして、孫が弄ばれる前で毛皮を飾ってあげようね。アハハハッ!!」


「イヒヒヒヒ!!寝てないで追いかけろっ!眠鼠!!イヒヒヒヒ!!狩りの始まりだぞっ!」


「‥‥‥何?新しい皮をくれるの?」


「そうそうそうそう!!君には婆の亡骸の皮をあげる」


「イヒヒヒヒ!!そうだ。そうだ。醜く変わった婆の皮だっ!」



▼▼▼▼▼


「それから数年。アンタは私達を探し、見つけては追いかけ回してくれたね。この美しい〖レッドウルフ〗の森と館を黒に染めて」


「イヒヒヒヒ!!それはお前達がワシ等から逃げるのが悪い‥‥‥御茶でも飲むかね?化物狼」


「誰がいるか。イカれた帽子爺‥‥‥そもそも。私達はアンタ達に何の被害を加えていない。なのになんだい?この仕打ちは?」


「んー?仕打ちとは何だね?」


「赤き森に住んでいた獣達を得たいの知れない兵士に変え。逆らう子達は弄ぶ‥‥‥あんた達はいったい何がしたいんだい?」


「イヒヒヒヒ‥‥‥‥〖女王〗様の暇潰しだよ」


「は?」


「‥‥‥‥が終わる時までの暇潰しだとも。ワシ等は〖女王〗様の時間潰しに付き合っているだけ‥‥‥‥イヒヒヒヒ!!その暇潰しが終わった時、ワシ等が好き放題楽しめる世界に成るんだとさ。イヒヒヒヒ!!楽しみだと思わんかね?老婆狼」


「‥‥‥‥その楽しみも今日で終わりさね。私達がこの数年間をただ逃げ惑っていたとでも思うのかい?メイジー!!喰らわせてをやりっ!」


「はいっ!お婆ちゃんっ!神代魔法(赤)〖赤薔薇鞭〗」


ビュンッ!!


「オオォ!数年前振りの娘さん‥‥‥何とも美しく食べ頃の身体に育ったものだ‥‥‥イヒヒ‥‥‥グガァ?!!」


ドガアアンン!!!


「あ、当たった?当たったよ。お婆ちゃんっ!」


「良くやった。メイジー‥‥‥しかし油断しすぎさね‥‥‥狩る側が狩られないとでも思ってると痛い目に合うんだよ」


「‥‥‥‥‥イヒヒヒヒ!!逃げ惑いながらもその娘の神代魔法を鍛えていたのかね?全く神話の〖神秘〗が無いこの世界なら消される事も無く好き放題できると聴いて付いて来たのに、何て事だね。それに三月兎と眠鼠が殺られてしまうとは」


「‥‥‥‥え?あの不気味兎が死んだ‥‥‥の?」


「ケット・シーの仕業だね。あの子は神獣だ‥‥‥魔を祓える〖神秘〗を有するんだよ。それにあの〖神秘〗を纏った剣を持った少女‥‥‥今回の〖白兎の誘い〗はどうやら厄介な子達を落とした様だね。あんた等は‥‥‥返して貰うよ。そして、出てきな私達の〖レッドウルフ〗からね」


「イヒヒヒヒ!!何を勝ち誇っているんだい?老婆狼‥‥‥君達ではこの〖女王〗様の側近が一人。狂った帽子男(マッドハッター)にはどう足掻いても勝てないぞ‥‥‥見せつあげよう。ワシの実力を神代魔法(黒緑)〖狂帽子の世‥‥‥」


「ガルルル!!させんよ。侵略者殿。神代魔法(黄)〖キャッツ・テール〗」


「さっきはよくも追いかけ回してくれな。貴様。緑魔法〖樹海巻〗」


「頼りになる子達が来てくれたねぇ‥‥‥‥アイツが可笑しな事をする前に殺るよ。メイジー!!神代魔法(赤)」


「は、はいっ!お婆ちゃんっ!神代魔法(赤)」


「は?何だね?貴様等は?おいおいっ!ワシの見せ場を取るんじゃないぞっ!!お前達はワシの‥‥‥‥」


「「〖赤き狼牙の鞭〗」」


「この?攻撃は?ワシに効くわけ‥‥‥いやこれは御伽の‥‥‥話の力‥‥‥は、話が違うぞっ!●●●●●!!!!!ガアァァアアア!!!クソガァアア!!!!」パアンッ!


「お、お婆ちゃん‥‥‥私達」


「あぁ、倒せたね。メイジー‥‥‥‥」


「破裂したじゃと?」


「ガルルル!!フム。敵は倒したが確かめる事や自己紹介が多々必要だ。‥‥‥‥いやレッドウルフ殿」


「‥‥‥‥あれ?お婆ちゃんの様子が?」


「光に包まれて変わっていく?」


「‥‥‥‥分かってるさね。ケット・シー‥‥‥‥此処を纏めたら向かうとするよ〖女王〗とやらの元へね」

〖レッドウルフの守護者 ルディ・バーバラ〗


「うん。私も行くよ。お婆ちゃん」

〖その後継者。メイジー・バーバラ〗



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