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アグラヴェイン領・占領戦 No.3 『神気雷・疾風迅雷』



『ペリエの城』天来の部屋



「‥‥‥やりますね!侵入者さん!まさか、私の『毒紫赤岩』を相殺するなんて」


「そりゃあ、どうも!かの有名なアグラヴェイン卿に誉めて頂けるなんて光栄だよ」


アグラヴェイン卿は?訝しげな顔で俺を見る。


「かの有名な?‥‥‥はて?ここは、エウロペ大陸の中でも大国に入る『セルビア』国。ですが我々の住む場所は地下深くに存在する『妖精国(アルムヘイム)』ですよ。忙しなく地上と地下を行き来するメリュジーヌ卿やイフリート将軍ならばいざしらず。一領主に過ぎない私が有名だとはとても思えませんが?」


「‥‥‥君の知らない世界で、君と同じ名前の人がいるんだ。」


「私と同じ名前の人?」


「あぁ、その人はいつも、ババを引かされていてね。 

そんな、役回りばかりさせられていたんだ。ちゃんと文献や資料を調べもせずに物語を回す為の潤滑油にされている。そんな人さ」


「物語を回す為の潤滑油‥‥‥‥」



『妖精国』中央地区・南側『世界樹の根元』


(来たか、アグラヴェイン卿!)


(ラ、ランスロット卿!何ですか突然呼び出して!今は、アーサー様も国を開けている状態。勝手な判断で南側諸侯を召集する等‥‥‥は?パーシヴァル卿?)


私の目の前には北東部の地を納めるパーシヴァル卿が無惨な姿で横たわっているのを発見した。


(なっ?パ、パーシヴァル卿!いや、パーシヴァル!貴方、何でこんな、酷い怪我を?!)


(うぅぅう!アグラ‥‥‥)


(ふん!まだ、意識があるのか?パーシヴァル卿。流石は神代の妖精の血を色濃く次ぐものだ。生命力に溢れているな)


(な、何をしているんです!ランスロット卿!早く、パーシヴァル卿を手当てを)


(おい!誰かパーシヴァル卿を我等が女王様の所に連れていけ。説得すればこちら側に寝返るかもしれん)


(はっ!(かしこ)まりました。ランスロット卿)


(うぅぅう‥‥‥)


意識を朦朧とさせながらパーシヴァル卿が『世界樹の根元』のした。『世界樹の迷宮』へと連れていかれる。


(ランスロット卿!貴方はパ、パーシヴァル卿に何をしたんですか?)


(‥‥‥‥‥さて、アグラヴェイン卿!選べ!現在の王不在のキャメロットに付くか。我等が希望!女王様に付くかな!)


ランスロット卿は私に、自身が持つ宝剣『アロンダイト』を突き付けてきた。


(な、何をいきなり?!女王様?!だ、誰の事ですか?アーサー様の王妃はモルガン様でしょう?他に女王様等と呼ばれる方は‥‥‥‥‥)


シュン!ザクッ!


私が言い終える瞬間。私の右肩に少しの切り傷が入る。


(つっう!痛い!ラ、ランスロット卿!何故、いきなり切りかかって‥‥‥)


(あぁ、アグラヴェイン!すまない。私の言い方が間違っていたな!‥‥‥‥我等に従え。アグラヴェイン卿!これはお願いではない!命令だ)


(な、何を言って)


(言い忘れていたが、貴殿以外の南側の諸侯の私を含めた5つの諸侯は女王様側に付くことになっている。そして、先ほど。のこのこと現れた。北側のパーシヴァル卿の領土も占領下に入り。地上の救援に行った。フローレンスにサグラモールは現在は不在。北側の残りの三つの諸侯は、現在、キャメロット城の守備に徹している為。動けない状態だ)


(地上の救援?キャメロット城の守備?‥‥‥地上って!数日前の魔神や魔竜達の進行‥‥‥そして、北側諸侯のキャメロット城の守備‥‥‥ランスロット卿!貴方達!!最初っから!!!)


(‥‥‥少し静かにしたまえよ!アグラヴェイン卿!)


ランスロット卿は『アロンダイト』の背の部分を私を切った。切り口に押し付ける。


(い、痛い!)


(『妖精国(アルムヘイム)』の六侯美女の1人を殺したくないのでな!早急に返事をくれないか?アグラヴェイン卿!)


ランスロット卿はそう言うと。真剣な顔になる。


(ラ、ランスロット!貴方、何かされて‥‥‥‥)


(ん?何がだ?アグラヴェイン?あぁ、すまない!ケガをさせてしまったな)


そう言うと持っていた剣を納める。


(‥‥‥‥分かっていない?‥‥‥‥神代の服従魔法なの?)


(アグラヴェイン卿よ!女王様の下に付け。そうすれば、貴殿には北側の領地の1つを約束しよう。これからは女王様の時代だ)


(さっきから!女王様!女王様!と何度も!その女王様っていう人がどれ程!!)


(●●●●●様だ!アグラヴェイン卿!‥‥‥‥済まないが私の力では‥‥‥)


ランスロット卿が女王様の名前を言った瞬間。私の世界は暗闇へと落ちていった。



そして、現在。


「どうしました?アグラヴェイン卿?顔色が優れない様な」


「‥‥‥いえ、なにも!戦闘中に相手の体調を気にする余裕があるのですね」


「いや、見るからに気分が悪そうだったから」


「‥‥‥気のせいです。‥‥さぁ、闘いを再開しましょう。神代魔法(赤紫)『赤箱紫血』」


アグラヴェイン卿の目の前に四方の大きさが10mはある赤箱が姿を現す。


「‥‥‥行ってください。『赤箱紫血』!終わりにします」


ガコン!


アグラヴェイン卿のその一言で赤箱が開き、中から人形(ひとがた)の形を岩石が出てきた。


「この神代魔法は貴方を追尾し。赤紫の血で貴方を苦しめます。さようなら」


悲しそうな顔で。俺に別れの挨拶をする。


「‥‥‥私は勝たなければならない。そうしなければランスロット卿に殺されるから!」


「こっちでもランスロットというのはある意味。死の象徴なんだな。ガリア帝国のランスロットはロリコンでアホだが、無闇やらたらに人を脅すような事はしなかたがな」


「それは、純粋な人族のランスロット家だからですよ。『妖精国』の神代の血を手に入れた。ランスロット家は、昔から活躍し。今では、この国に無くてはならない存在にまで上り詰めました」


「‥‥‥それが肥大化し権力欲しさに暴走。そして、反乱か」


「そうです。全ては、力足りない我々のせいですが。例の女王様やそれに付き従うランスロット卿とモードレッド卿!‥‥‥そんな、相手に勝てるわけないじゃないですか!!!行って!『赤箱紫血』!!」


アグラヴェイン卿はそう言うと。『赤箱紫血』を俺の方に向かわせる。


「あぁ、そいつらをどうにかするために俺達が呼ばれたのさ!‥‥‥『神気雷(しんきいかずち)・疾風迅雷』」


俺は、あえて雷魔法の出力を抑えた。その代わり身体に宿る力。魔力とは異なる力。『神気・雷』を使用し、肉体を強化した。


「行くぞ!ヴォーディガン戦で分かった。神代魔法の弱点!神殺しの力!!」


俺はそう叫ぶと、アグラヴェイン卿の技『赤箱紫血』に突っ込んでいく。


「ちょっと!セツナ!補助魔法も無しに何、そんな危ない技に」


「突っ込んで行くんですか!!!ナルカミさん!!!」


アルディスとパーシヴァル卿がそう叫びながら。驚いている。


「勝負を急ぎすぎましたね。侵入者さん!‥‥‥私の勝ちで‥‥‥」


「神気・『雷霆将来・気爆』」


俺は目の前に迫る『赤箱紫血』に向けて神気技『雷霆将来・気爆』を放つ。


すると。


ピキッ!パリン、パリン!んと音を立て『赤箱紫血』が静かに崩壊していく。


(やはり、神代魔法に『神気』は毒なんだな。神代魔法の形を保て無くなっている)


「な、私の奥義技がこんな、あっさり」


驚愕するアグラヴェイン卿。


「‥‥‥まだ、俺の攻撃は終わってないぞ」


「えっ?」


驚愕するアグラヴェイン卿の後ろへと静かに回る俺。


「終わりだ。神気・『放雷撃』」


「キャアアアア!!!」


アグラヴェイン卿は叫び声をあげながら神気を練った『放雷撃』をもろに喰らった。





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