勇者と魔王は交差する
魔剣学園『アルティア』・魔法大陸から東。『剣技大陸』のカンナギ王国にその学園はある。
魔法分野での最高峰の学校を仮に俺が在籍していた〖魔術院〗とするならば、剣技分野での最高峰の学校は間違いなく魔剣学園と皆が皆、口を揃えて話すだろう。
それが何故かというと代々、歴史に名を残す様な優秀な魔剣士を育てる学園であり、世界に数多ある多種多様な剣の流派が集う場所なのだ。その為わエリート校として有名で才がなければ入学すらさせてもらえないとか。
それにしても何で俺がその魔剣学園についてこれ程までに詳しいのかというと、魔剣学園の生徒である彼に昔、聞いたことがあるからだ。
〖加工屋・レメル〗跡地
「‥‥‥おい‥‥‥アマルダ。建物、弁償しろよ。この店‥‥‥素材と加工武器意外、建物全部吹っ飛ばしたんだからな。それ相応の金をこの店だった残骸の主人であるレメル氏にちゃんと払えよ」
「アマルダさんだっ!もしくは様をつけろ。そして、今の魔剣学園にそんな物を払う金があるわけないだろう。先にあった新九聖光を決める大会で学園関係者達が暴れて、大会会場は崩壊。そのせいで魔剣学園は多額の借金を抱えて、学園の経営は火の車なんだ」
「‥‥‥‥あんたら剣技大陸の奴等は皆、おバカなのか?何でそんな火の車の状態で海外旅行何かに来てんだよ?アホなのか?」
「お黙れ。バカでも、アホでもないわ。第一、学園の海外旅行の金は生徒の入学時から少しずつ積み立てられていた積み立て金で此処まで旅行をしてきただけだ。それが数日前の落石により行方不明になった生徒の捜索で滞在期間が大幅に延びで、ホテルに泊まる金すら底を尽きただけの事でだな‥‥‥」
「‥‥‥‥‥泊まる金すら無い?ヤバイだろう。他大陸の人族。しかも剣学園の生徒なんていったら人攫い屋からしたら高値の商品にしか見えないぞ。ちなみにどの位の人数の生徒がこの魔法大陸に来ているんだ?」
「‥‥‥‥ざっと五百人位だな。そうか、この大陸にはまだ人攫いなどやるやからがのさばっているんだな‥‥‥不味いな。もし学園の生徒が一人でも捕まったなんて事になれば国際問題発展しかねないか‥‥‥」
「いや、まだ大丈夫だとは思うぞ。このティアマト地方の〖海上〗エリアには人攫いみたいなのがまだいないからな」
「何?そうなのか?ならば少し安心だな」
「いや、フレイヤ地方やアテナ地方の人攫い屋がティアマト地方に来るまではの話しだけどな。後、数日もすれば魔道船や魔剣学園の事を聞き付けた冒険者や商人達が魔道船に乗ってやって来る。そうすれば、五百人もの良質な才能を持つ魔剣学園の生徒の何人かは拐われちまかもな。さっきのメイド少女のアレイさんと爆乳‥‥爆発娘のソフィアちゃんなんて、奴隷商人ら見たら喉から手が出る程欲しいだろうし」
「いや、あの二人なら拐われる事が無いが‥‥‥アレイちゃんだと?あのロリババが?ちゃん?‥‥‥それと何だ?爆乳娘‥‥‥コイツは何処を見ているんだ?全く」
アマルダがぶつぶつと独り言を言い始めた。少し気持ち悪い。
「まぁ、色々とアンタ等は大変だろうけど頑張ってくれよ。俺は魔道船の造船で忙しいし、関係無い話だからな。まぁ、人攫いとかに会いたくなかったら―女神―ティアマト神の〖加護〗を受けるしかないけど‥‥‥‥他大陸の奴までは助けないと思うしな。ドンマイ‥‥‥」
「何だ?お前‥‥‥何を他人事の様に言っているんだ?お前にも大いに関係がある話だぞ。神成」
「は?俺に関係ある話し?」
「そうだ。魔剣学園には魔法大陸からの留学生。魔王〖ユナ・エスフィール〗が在籍しているんだからな」
は?‥‥‥‥‥アマルダの奴。今なんて言った?
「‥‥‥‥‥アマルダ‥‥‥‥お前。今、何て言った‥‥‥‥」
「それについては私達から説明致します」
「ですです~」
「うわぁ!君達は美少女メイドと爆乳‥‥爆発娘」
「まぁ‥‥‥アマルダ君。この男の子は凄く褒め上手ですね。この私を美少女何て‥‥‥感激です」
「ば、爆発娘は酷いです~」
「いや、君。さっき店を跡形も無く爆発させてただろうに‥‥‥‥」
「いや、それは何時もの事だ」
「いえ、それは何時もの事です」
「お、お二人共。酷いです~!あんまりです~!」
‥‥‥‥俺は気が付いた。ソフィアちゃんが身体を揺する度にその豊満なあれが揺れるのを‥‥‥‥成る程。これは人攫いも放っておかないだろうな。
‥‥‥‥いや、今はそんな事よりもエスフィールの事を聞き出さなくてはならないんだった。
「‥‥‥それで?エスフィールが何で〖魔剣学園〗に留学生として在籍してるんだ?そこら辺を詳しく教えてくれないと、何で俺が魔剣学園を助けないとはいけないのか分からないからな」
「はい。それは私から説明します。私も貴方の事をアマルダ君の様に神成君と及びしても宜しいでしょうか?」
「へ?えぇ、大丈夫ですよ。アレイさん」
「ありがとうございます。神成君」
「あ~、私も神成様と及びします~!これから宜しくお願いしますね~神成様」
「神成様?‥‥‥え、えぇ、宜しくお願いします。ソフィアちゃん」
「はい~!よろしくです~」
そんなやり取りをした後に右手で軽く握手を交わした。
なんとも天真爛漫な笑顔だろうか‥‥‥‥それに加えてこの爆乳と愛らしい顔‥‥‥‥女の子のレベル高くないか?剣技大陸。
「えっと‥‥‥ソフィアちゃんはエスフィールとどんな関係なのかな?学友とか?」
俺がそんな質問をしてみると‥‥‥
「いえ~、ユナ様とは親友です~、それにひとつ屋根の下で一緒に暮らしてて、学園や色んな所に冒険に行ったりして‥‥‥沢山の思い出があるんです~」
「へー、親友かー、成る程‥‥‥‥‥てっ?ひとつ屋根の下で一緒に住んでいてる?どういう事だ?」
「えーっと。それを説明すると少し長くなってしまうので、この話はまた別の機会にでも‥‥‥それよりも現在、ティアマト地方で行方不明中の生徒の中にですね‥‥」
アレイさんがそう言って話を変えようとした瞬間。俺は思考を巡らせる。エスフィールと一緒に暮らして、一緒に学園生活や冒険に出かけているソフィアちゃんに剣技大陸に居た時のエスフィールの様子を色々と聞いた方が早いのではないかと考えに至った。
「フム‥‥‥何か、アレイさんに聞くよりも。エスフィールの親友であるソフィアちゃんに色々と聞いた方が早そうなんで‥‥‥ソフィアちゃん、俺の手に触れてくれ‥‥‥」
「へ?こ、こうですか~?神成様」
「うん。ありがとう‥‥‥‥じゃあ、色々と聞かせてもらおうかな‥‥‥部屋へ導け〖黄金の宝物庫〗よ」
ズズズ‥‥‥シュンッ!
「あっ!貴様っ!何をしている?!ソフィア嬢はカンナギ王国の貴族家だぞっ!何かあれば‥‥‥‥いない?」
「‥‥‥消えましたね?‥‥まぁ、あの男の子に悪い物は感じませんでしたから、変な事はおきませんよ。アマルダ君」
「‥‥‥それは本気で言っているのか?アレイ」
〖黄金の宝物庫〗とある部屋
「あ、あれ?此処は何処ですか~?アマルダ様とアレイ様がいません~!」
「此処は〖黄金の宝物庫〗だよ」
「黄金の宝物館ですか~?何だか不思議な場所ですね~」
「そう。凄い不思議な場所だよ‥‥‥‥それじゃあ、聞かせてくれないかな?君がエスフィールと出会って‥‥‥‥それから何があったかの思い出話をね」
「は、はい~!分かりました~!神成様~、任せて下さい~」
「あぁ、ありがとう。ソフィアちゃん‥‥‥‥」
▽▽▽▽▽
「いきなりですね。私達の前にパッと登場したのがユナ様で~」
「成る程。迷宮に現れたと‥‥‥」
▽▽▽▽▽
「学園ではですね~」
「留学はエドワードの差し金だったんだね‥‥‥‥」
▽▽▽▽▽
「大会の決勝ではですね~」
「流石、エスフィール。決勝まで行ったのか‥‥‥‥」
▽▽▽▽▽
「それから、ユナ様はとある方に会う為に海を渡ってきたんですよ~」
「‥‥‥‥エスフィールがそんな事を言ってたのか‥‥‥‥」
▽▽▽▽▽
「これがユナ様と出会ってからティアマト地方に来るまでにあった思い出です~」
「‥‥‥‥そうか。分かった‥‥‥色々と教えてくれてありがとう。疲れただろう?これ疲労回復の魔法液なんだけど飲むと良いよ」
俺はそう言うと疲労回復様のポーションが入った小さな小瓶をソフィアちゃんに手渡した。
「わ~、ありがとうございます~!神成様」
「あ、あぁ‥‥‥‥」
エスフィールは突然、現れたとソフィアちゃんから聞かされた‥‥‥‥多分、俺が地球に入る時、『聖抜祭』のアヤネと委員長の三人で体育倉庫に逃げ込んで、魔法世界に転移した時に、エスフィールも転移に巻き込まれて〖剣技大陸〗に飛ばされて来たのだろう。
そして、そのまま〖レイカの迷宮〗という迷宮に現れて、〖神々の黄昏〗の一人〖審判〗と戦闘になって勝利したと。
その後はエドワードの奴のお陰だろうな。魔剣学園に編入して、九聖光を決める為の大会に出で、決勝まで行ったとは‥‥‥‥恐らく、以前。ユグドラシル地方を一緒に旅をした時のエスフィールよりも相当強くなっているに違いないだろう。
そして、大会が終わった後に世界新聞を読んで、魔法大陸で起きた数々の事件を知って、それには必ず俺が裏で絡んでいると思ったんだろうか?
そのまま、海を渡ってティアマト地方までやって来る来るとはな。
「‥‥‥‥凄い子だな。エスフィール‥‥‥君って子は‥‥‥‥」
そんな。エスフィールが今、造船都市の中央にある〖七聖―女神―の像〗の落盤により、〖海底エリア〗に落下し。行方不明中らしい。
「話は全て理解した。アプスも居なくなって、―女神―ティアマトの魔力と神秘の力が戻れば、造船都市の中央にある〖海上浮上門〗がまた昔の様に使える様になるらしい‥‥‥下には俺の仲間達も居るから、多分、合流してくれている筈だよな‥‥‥‥もうじき再会できるなっ!エスフィールッ!」
「フヘ?‥‥‥ヨカフタデフネ~!神成様~」
「あぁ、これもソフィアちゃんが詳しく事情を教えてくれたおかけだよ。ありがとう」
「フエ?‥‥‥ソレハヨカッタレフ~」
「ソフィアちゃん?何か顔が‥‥‥赤くないか?‥‥‥もしかしてさっきの小瓶を疲労回復のポーションじゃなくて‥‥‥○薬?!」
「ソフィアは~‥‥‥‥‥‥神成様のお陰で元気になりました~、なのでお礼をしてあげます~、エイッ!」
「は?お礼?いや、そんな事より。そろそろ、此処から出る‥‥‥ムグ?!」
「エヘヘ‥‥‥捕まえました~‥‥‥お礼のスタートです~」
「い、いや、離してく‥‥‥な、何してんだっ!ちょっと力つよ‥‥‥」
‥‥‥‥‥‥。
それからの事は余り覚えていないんだ。
何故か彼女の前では力が出せず、好き放題されるがままに色々な事をやられ、色々やった多分‥‥‥‥ただそれだけは覚えている‥‥‥‥
数刻後。
〖加工屋・レメル〗跡地
シュンッ!
「あっ!現れましたねっ!良かったですっ!」
「‥‥‥‥空間移動の魔法か?実に興味深い事をするだな。神成‥‥‥神成?おいっ!どうした?‥‥‥何だかやつれたか?いや、痩せたか?」
「‥‥‥‥アマルダか。色々あったんだよ。色々な‥‥‥‥後、当面は俺が魔剣学園の生徒の衣食住は面倒見る事にしたから‥‥‥宜しく。あ、後、ティアマトに頼んで生徒に〖加護〗をかけてもらわないとな。後はしばくら滞在するなら勉強の方も遅れるよな。フレイヤ地方にある〖ライトニング〗の奴等に手紙を送って教員人材を送ってもらおうか。それと住まいは‥‥‥ドワーフ達に頼んで魔道船の中に頼んでもらおうか。暇な時間ができた生徒にはバイトしてもらって高賃金で雇うかな。そうすれば、遊べる金もできるし、何かしらの技能を身に付けさせて剣技大陸に帰らせてあげれば、此方に来たかいがあったと思ってくれるよな。あぁ、全て俺に任せとけ、アマルダ。行方不明中の生徒の捜索隊も雇ってやるよ」
「お、おいっ!神成。何処に行っていたか知らないが。何をした?‥‥‥‥いや、ソフィア嬢に何をされた?」
「何をされただと?‥‥‥いや、今はエスフィールの事だけに集中させてくれ。あんな‥‥事は思い出しくないんだああぁぁ!!!」
「‥‥‥‥ソフィアさん。あの子に何をしたんですか?‥‥‥‥というか何でそんなに髪と服が乱れているんですか?」
「え~、え~っと。ちょっと神成様と用事があるんで行ってきます~!アレイ様~、また。後で~」
「あっ!こらっ!待ちなさいっ!ソフィアさん。何があったのかちゃんと説明しなさいっ!お尻ペンペンしますよっ!」
「い、いやです~、つ、付いてきて下さい。神成様」
ガシッ!
ソフィアさんに腕を捕まれた。そして、豊満な胸が押し付けられる。
「はっ!ソフィアさん?!い、嫌だ。お、俺はエスフィールの事だけに集中するんだ。腕を離してくれっ!」
「ム~!逃げられませんよ~!早く一緒に来て下さい~、神成様~」
「くっ!力が入らない。や、止めてくれっ!た、助すけてくれ~!アマルダッ!アレイさんっ!」
「いったい‥‥何が‥‥」
「‥‥‥あったんでしょうか?」
そんな出来事が数日前にあり、現在。
〖七聖―女神―像及び海上浮上門前〗
「やったわ。魔力も神秘も全快したの」
「フフフ、良かったわね。ティアマトちゃん」
「〖海底〗エリアの民が元の姿に戻ったからですかね?それでティアマトを信仰心が以前の様に力を取り戻したとか?」
三神達が何か談義をしている。信仰心やら難しい話しはよく分からんが、―女神―ティアマト神の力が戻ったらしいのは良く分かった。
「浮かない顔をしてるね?セツナ」
「カンナか‥‥‥君は逆に楽しそうな顔だな」
「うん。毎日が楽しいからね。色んな職人達やそざいが見れてハッピーだよっ!」
「それは何よりだ‥‥‥ソフィアさん。あの事は皆には内緒にしといてくれよ。その代わり、魔剣学園の事は全て面倒みるからさ」
「‥‥‥‥駄目です。許しません‥‥‥ずっと恨みます~♡」
「‥‥‥‥エスフィールまだかな」
「‥‥‥‥今は私と会話中です~!」
「‥‥‥‥また後でな」
「‥‥‥‥了解です~」
ソフィアさんはそう言うとアレイさんとアマルダが居る場所へと向かって行った。
「‥‥‥‥まーた。変な事したわけ?君は‥‥‥」
カンナがゴミを見る様な目で俺を見てくる。
「違う。あの娘の前だと上手く力が出せないんだよ‥‥‥‥あらゆるな。そして、あんな事をされたらな」
「海底領域よりゲートが到着しました!!!」
門守が集まった人達に向かって叫ぶ。、
「どんな事だよ。ゲスやろう」
「誰がゲスやろうだ」
「君だよ。ゴミ野郎」
「おいっ!どんどん酷くなってるぞっ!」
「皆様。下がって下さい。海上浮上門が開きます!!!」
見物人達に下がる様に促す。
「‥‥‥君、このままフラグを立てまくるとそのうち本気で刺されるかもね。誰かしらにさぁー」
「‥‥‥‥縁起でも無いこと口走りな。カンナ‥‥‥‥本当になるだろう」
「そうならない様に行動しなよー、勇者君」
「‥‥‥‥元な‥‥‥どうやら海上浮上門が開くみたいだな」
「ゆっくりとゆっくりと開きますのでっ!お知り合いとの再会で慌てないで下さいっ!混乱無き様お願いしますっ!」
門守が大声で注意を呼び掛ける。
「おぉ、神代からの開かずの大扉が現代で開くとはね。凄い歴史の瞬間だね。これはーっ!」
「あぁ‥‥‥‥」
海上浮上門の扉が開き。
〖深海〗〖海底〗を夢見て浮上して来たティアマトの民達が。
ティアマト地方で知り合った人達が。
これまでの旅で仲間に成り、旅を共にしてきた人達が。
他大陸から海を渡り、海底へと落下した人達が。
かつて俺の宿敵として立ちはだかり、戦い。地球に共に行き、共に魔法世界を旅し、苦楽を共にした彼女が。
一人、魔法世界に飛ばされて、俺を探す為に海まで渡って来てくれたユナ・エスフィールがそこに立っていた。
「‥‥‥‥エスフィール‥‥‥」
俺は言いたい言葉があるのに喉がが詰まって上手く話せずしどろもどろになる。
「‥‥セツナか‥‥‥」
彼女も同じなのだろうか?俺と同じ様に言葉を詰まられている。
「‥‥‥‥ふぁ~」
バシッ!
「うぉっ!何だ。カンナ。いきなりっ!」
「確りしろっ!ロクデナシ。大事な人なんでしょう?伝えたい事があるんでしょう?ならちゃんと伝えないとっ!言葉で伝えてあげなきゃ分かり合えないでしょうがっ!ロクデナシッ!じゃあね。私は仕事に戻るから。バイバイッ!フンッ!」
「‥‥‥‥何なんだよ。たくっ!」
バシッ!
「確りしなさいっ!」
「わ、分かっておるわ‥‥‥‥もう」
どうやらあっちも同じ様に背中を叩いてくれる人がいた様だ。
‥‥‥カンナに背中を叩かれて、何だか気が解れたな‥‥‥今なら合える。
「‥‥‥‥エスフィール」
「‥‥‥セツナ」
「‥‥‥‥君が居なくなった事に気づいてからずっと君を探してたんだ。君が他の大陸に入るんじゃないかと思って大陸を渡る為の船も造ってる‥‥‥‥いや、そうじゃないな‥‥‥まず最初にあって言うべき事がある‥‥‥君が居なくなった事に気づけなくてごめん‥‥‥俺は君を守ると決めていたのに‥‥‥遠く見知らぬ地へ一人で行かせてしまって‥‥‥ごめん」
「‥‥‥セツナ‥‥‥いや、私も一人で魔法世界に飛ばされてから色々とあったのじゃ‥‥‥〖神々の黄昏〗と闘ったり、レイカ達と出会えたり、剣技大陸の学園に入ったり、強者が集う大会にも出た‥‥‥その間にもお主と再会する為にどうにかしようとしていてのう。それでそれを私の親友‥‥‥レイカに相談して西の港都市に行って‥‥‥海を渡り、此処まで戻ってこれのじゃ‥‥‥じゃからのう‥‥‥そのなんじゃ。色々と心配をかけたのう」
「‥‥‥‥うん‥‥‥‥うん‥‥‥‥君が無事で良かった‥‥‥‥君のそうさくの旅に出て良かった‥‥‥不安だったんだ。君が死ぬでいるじゃないかとか、誰かに捕まっているんじゃないかとこの度の間。ずっと考えていたんだ。ずっと不安だった‥‥だけどこうして君とまた。出会えたんだから‥‥‥」
‥‥‥‥俺は自然と目か涙が流れた。
「‥‥‥セツナ‥‥‥ウム。ウム。私もお主と同じ気持ちじゃ‥‥私も不安だった。何処かで命を落とすかとも考えた。お主と一緒会えないともずっと考えていた‥‥‥じゃが、頑張って、頑張って‥‥‥此処まで戻って来て、やっとお主と再会できたのだ」
エスフィールも目から大粒の涙を流していた。
「‥‥‥‥魔法大陸へ、お帰りっ!魔王様」
俺はそう言うとエスフィールの前に右手を差し出した。
「‥‥‥‥ウム。うむっ!今、やっと帰還したぞっ!勇者殿っ!」
エスフィールも自身の右手を差し出し、俺の右手を掴み。お互い右手を同士を強く握り合い、共に再会の喜び分かち合った。
そんな彼女との再会した時のティアマト地方の空は青色の海の様に快晴の空が広がっていた。‥‥‥‥それはまるで〖天界〗にいるアプスとティアマト達が俺とエスフィールの再会を祝福しているかの様に俺は感じたのだった‥‥‥‥‥
ティアマト地方編
終
今日は7000文字越えになってしまいました。すみません。
そして、このページを持って長かったティアマト地方終了になります。最後までお読み頂きありがとうございました。
明日から新章が始まりますので引き続き〖最、何故〗をよろしくお願いいたします!
最後になりますが、ブックマーク。評価頂けると幸いです。本日もお読み頂きはありがとうございました。
ちなみに〖ソフィア〗はギリシャ語で〖最上の叡智〗と言う意味だそうです‥‥‥‥‥




