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溟海決戦 淡水は悟り涙を流す No.19 帰還の時


〖海闘の国・エリシュ〗


「ガガガガ!!どうやら勝てた様だな。子供よっ!」


「‥‥‥あ御方に喚ばれてますね。もう時期、退去の時ですね。乾闥婆(げんだつば)‥‥‥」


「ガガガガ!!寂しいがまた喚ばれるさっ!去らばだな。頼もしき子供よっ!ガガガガ!!」シュンッ!


「短くも楽しい旅でしたよ。主よ‥‥‥」シュンッ!



〖黄金の宝物庫〗内


「私の〖世界〗の力が完全に戻ったと思ったら、今度はお義父様の気配が完全に消えた?」


「どうやら外の戦いが終わったようですね。摩睺羅伽(まがごら)


「だな‥‥‥別の世界の者が長居するのも気が引けるからな。帰るか。龍よっ!ではな〖世界〗の小娘よっ!あの小僧にまた何かあれば喚べと伝えておけ。ではなっ!」シュンッ!


「さようなら。オルビステラさん。あの方に宜しくお伝え下さい」シュンッ!



『エリドゥ・化物の楽園』


「怪物達が元のティアマトの民に戻っていくぞ!!!」


「嘘だろ?この化物達、皆‥‥‥俺達の同族だったのか。だから〖天〗殿は全ての怪物達を眠らせたのか。海底領域の民を救う為に‥‥‥‥」



「解散か‥‥‥案外、早い再開になるかもな。キングー‥‥‥‥」シュンッ!


「怪物の方々も元に戻りましたか‥‥‥良かった。良かった‥‥‥では去らばです。魔法世界(アリーナ)よ」シュンッ!



『ティアマト地方』〖深海エリア・キシュ〗


「ホホウ。勝てましたか彼は。ホホウッ!終わりよければすべてよしですな。良かった。良かった。ではまた何処かでお会いしましょう。主」シュンッ!



『ティアマト地方』〖海上エリア・天海廊〗


「コココ!!無事に勝てたか。契約者。コココッ!!」


迦楼羅(カルラ)!!。無事で良かったっ!そっちもあのアンシャルとか言う子に勝ってたんだな」


「コココッ!!当然だ。そっちも大元の神に勝てた様だな。見事だったなっ!コココッ!!では我等の役目も無事果たせた‥‥‥〖天界〗へと帰還させてもらうぞ。契約者」


「は?もう帰るのか?ティアマト地方の戦いも終わった事だし、八部衆の皆で暫く魔法世界(アリーナ)で過ごしたらどうだ?」


「コココッ!!いやいや、我等〖八部衆〗にも彼方でやる事が数多に有るのだ。気持ちはありがたいがなっ!名残惜しが帰らせもらうぞ。契約者‥‥‥今回の戦い、なかなかに楽しい旅と戦いだったと皆、言っているぞ」


「そうか‥‥‥それは良かった。じゃあ、他の八部衆達に伝えてくれ。迦楼羅(カルラ)‥‥‥‥今回の戦いに勝てたのは〖八部衆〗方のお陰だった‥‥‥‥本当に感謝します。神々の化身方」


「コココッ!!しかと聞き届けたぞ。契約者!!!ではな。またいつか再開しようぞ。去らばっ!コココッ!!コココッ!!」シュンッ!


「‥‥‥‥‥消えちまった‥‥‥‥本当に助かったよ。〖八部衆〗達。心から感謝する」


ズズズ‥‥‥‥。


〖八部衆〗達について考えていると〖黄金の宝物庫〗と収納魔道具の中に入っていた〖因子〗達が突然、外へと飛び出して来た。


「これは?アプスとティアマトの子供達の〖因子〗‥‥‥〖真核〗は破壊しても〖因子〗は残っていたのか‥‥‥」


(‥‥‥‥‥‥)


「‥‥‥‥‥あぁ、アプスと共に行ってあげてくれ。君らも本物の母と再開を願っているんだもんな‥‥‥さようなら。アプスの大切な子供達」


(‥‥‥‥ありがとう)シュンッ!


‥‥‥‥そう彼等に言われた気がした。俺のただの気のせいかと思ったが‥‥‥気のせいではないだろう。


十一色の異なる色の〖因子〗がティアマト地方の海洋の空を静かに昇って行く。


彼等の父親の青色に光る〖因子〗に合流していく。自分達を産んでくれた大切な母に会う為に彼等は必死に昇るのだろうか?


それは俺には分からない‥‥‥‥だから、俺はただ祈る事しかできないから願うのだ。


どうか無事に彼等の母と再開できる事を。


そして〖天界〗では彼等に安寧の日々が訪れる事を。


ティアマト地方の美しい青色の海と蒼穹(そうきゅう)を見つめながら、そう願うのだった。



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