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溟海決戦 淡水は悟り涙を流す No.8 美麗な天使


□□□□□


〖ウガルルム〗


黄金の獅子の身体を持ち、その手には剣、斧、鎚鉾等を持っていたと言われている。


□□□□□


数刻前の〖都市部・エルドゥルア〗


「その華奢な身体で俺と切り結べるとは驚いたぞ。天使族よっ!ガハハハハハッ!!」


「そういう貴方は対した力では無いですねっ!」


ガキキイィィンン!!!!


「ガハハハハハッ!!豊満な黄金率の身体。古代の―女神―の様な容姿。絹の様な金色の髪‥‥‥‥どれも一級品の肉体をしているな。天使族よ‥‥‥‥だがやる事はやっているようだな」


「な、何なんですか?貴方‥‥‥‥私の身体をジロジロ見てそんな感想を述べるなんて気持ち悪い人」


「俺はこの〖化物の楽園〗の化物共の管理をしている立場。種族をとはず俺は〖見分ける目〗を見ればどんな身体の構造をしているのか分かるんだよ‥‥‥‥ガハハハハハ‥‥‥‥貴様の身体‥‥‥凄まじく調教されているな。その者の魔力を注がれ、鍛えられ、魅せられ、快楽に溺れ、その者無しでは耐えられる身体に変わっている」


「‥‥‥‥ウリエルさん。あの変態の獣さんは何を気持ち悪い事を言っているんでしょうか?あの人の言葉、聞いているだけで気持ち悪くて寒気がします」


「‥‥‥‥‥‥気持ち悪い‥‥‥」


ウガルルムと言う方の言葉で少し心にダメージをおっていました。


私はご主人様の精神世界で過ごした日々を思い出していました。


▽▽▽▽▽


「ウリエル。〖魔力〗をたらふく注いでやるからな。どんどん成長しろ」


「い、いえ、そんな濃い〖魔力〗を注がれたら、私の身体が壊れてしまいますっ!ご主人様!!」


「壊れたら。その分、丈夫にしてやるから安心してくれ。なんせ、ウリエルは俺と初めて〖同化〗に成功した子だからな。君なら何でもできるさっ!」


「そ、それはご主人様が外でのストレスを私の身体でストレス発散したいだけじゃないですかっ!」


「‥‥‥‥良いから入れるからな。俺の濃厚〖魔力〗。これでまた強くなってくれ」


「だ、駄目です!!そこは駄目ええぇぇ!!!」



「ウリエル。今日はこれで身体能力の強化をするぞっ!」


「な、何ですか?その変な形の棒は?それを私に使ってどうする気なんですか?」


「いや、こうするんだけど」


「こうする?‥‥‥‥てっ!なんて所に当ててるんですかっ!ちょ、ちょっとっ!駄目ですってええぇぇ!!!」



「凄いぞ。ウリエル‥‥‥精神世界での俺の調教‥‥ではなく特訓により。君は以前よりもかなり強くなったぞ。そして、なんかエロくなったな‥‥‥‥」


「ウゥゥ‥‥‥全部。ご主人様のせいです‥‥‥‥この純粋無垢な天使・ウリエルが〖魅力〗なんてスキルを身に付ける事になってしまうなんて‥‥‥‥」


「あぁ、以前よりも魅力的になったな。これで外の世界に出た時の男共の反応が気になるが‥‥‥‥まぁ、凄い事になるだろうな。今の俺みたいにな」


「‥‥‥‥ご主人様?‥‥‥何ですか?‥‥‥ちょっと手付きが‥‥‥」


「そうだな。最後の仕上げをしようかウリエルっ!!!此処は俺の精神世界っ!此処でのやり取りは夢みたいなものだっ!」


「仕上げ?‥‥‥いえ、大丈夫ですっ!ご主人様っ!!そ、それは駄目っ!!!!!!!!!」


▽▽▽▽▽


私が外の世界に久しぶりに現れる前に、あんな濃厚な魔力を帯びた魔道具を私に入れるなんて思っても見ませんでしたよ。ご主人様‥‥‥‥。


しかし、このご主人様の調教のせいで得た〖魅力〗のスキル。どうしましょう‥‥‥‥まさか種族関係なく異性を興奮させる力があるなんて。目の前のウガルルムとか言う方も変な興奮の仕方をなさっていますし、こんな事になるのならば、ご主人様の中で大人しくしていれば良かったかもしれませんね。


「ガハハハハハッ!!いや、部下に与えれる前に俺と混ぜ合わせるのも一興か‥‥‥天使族とティアマト母の血の混ざり。どんな者ができるか興味がわかんか?麗しの天使族よ」


「何も興味などわきません。それに私にはこの身を捧げると決めたお方が既におりますのでお断りします」


「ほう。その者によってその様な、身体に変えられたのか‥‥‥‥それ程の身体に仕上げるには良質な環境と魔力が必要な筈。貴様の主人とやらは相当な力を持っているのだな。そして、その愛情と力を注がれた貴様の身体‥‥‥‥今後、貴様を欲しがる者が後をたたなくなるだろうな。この俺の様になっ!!!〖ウガルルム・エンキ〗・〖獅子の煩悩(ガルル・ギルア)〗」


「気持ち悪い人ですね‥‥‥‥私の身体は私とご主人様の物。他の誰にも渡しませんっ!そして、数刻、貴方と撃ち合って分かりました。貴方の力では私に勝てませんよっ!」


「ガハハハハハッ!!勝たなくても良いんだよ。時が来れば、全てはアプス父に委ねられる。そして、俺さえ生き残っていれば、彼方の世界の奴等を化物に変えられる‥‥‥‥他の殺られた兄弟達は時が来れば甦るしな。だから、俺だけがこうして生き残っている。俺は他の兄弟達とは違う。獅子のシンボルを持っているからな」


ウガルルムはそう言うとある部分を指し示しました。


「本当に気持ち悪い方‥‥‥下品過ぎます」


「そうか。俺は下品か‥‥‥ならばそこに卑怯も足しておけっ!〖卑猥な(ガル・ルア)〗」


「なっ?可憐様っ!避けて下さいっ!!!」


ウガルルムは突然、可憐様目掛けて無数の短剣を投げ攻撃を放ちました。


「‥‥‥‥へ?何ですか?‥‥‥キャアアアア!!!!」


ドガアアアンンン!!!!!


「‥‥‥‥ウリエルさん」


「可憐様!!‥‥‥‥まさか可憐様をいきなり狙うなんて‥‥‥‥」


「これが戦場というものだぞ。美麗の天使族よ。さて、俺を頼ませろよ。ガハハハハハッ!!」


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