溟海決戦 淡水は悟り涙を流す No.7 〖天〗の力
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〖天〗
天地万物の者の意とされる。
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「最後は和解で終わりましたか‥‥‥なんとも阿修羅らしい闘いでしたな。そして、此方の化物の集合体は残したまま消えてしまうとは‥‥‥‥」
「「「「「グリュアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!!!!!」」」」」
「ヒイィィ!!!どうする?あんなデカイ怪物。俺達じゃあ勝てる分けないぞっ!逃げるか?」
「馬鹿っ!何処に逃げるってんだ。そもそも俺達はこの故郷を取り戻す為に戻って来たんだろうがっ!後ろにはアルク隊長やエアー王様達が入るんだぞ。此処であの怪物を抑えておかなければ、軍が崩壊するんたぞ。リエラ参謀」
「‥‥‥‥だが、リブルス。あんな大きい怪物。我々が持っている武器では抵抗ないんだぞ。あれだけ居た怪物達は何処かに行ってしまったがな。最初の乱戦で数多くの負傷者が出ている、このまま彼等をあんな化物が暴れる中に居させる分けにはいかないだろうっ!」
「それは‥‥‥‥そうだが。〖救国の担い手〗様方のお陰で敵の主力達も次々に倒され、この海底領域の全てを取り戻す絶好の機会なんだ。それは此処で戦ってくれているレジスタンスに所属する全ての兵士達の願いであってだな‥‥‥‥」
ズズズ‥‥‥‥「議論中申し訳ないが、海底の方々。此処から少し離れて頂きたい。この場所であの怪物を倒しますのでね」
「は?アンタは‥‥‥‥レジスタンスに協力し、怪物達と戦ってくれた剣士か?」
「俺達の所に何で?」
「始めましてですね。自分は別世界からやって来た〖八部衆・天〗と申します‥‥‥‥縁により、今回は此方の地上世界に協力する事になりました。皆さんは自分の闘いをゆるりと観賞なさって頂きますよう。お願いします」
「こんな状況で何の冗談だ?可笑しな事を言う剣士殿だな」
「リエラ参謀。それ以上の失言は止めろ‥‥‥命を落とす事になるぞ‥‥‥」
「リブルス副隊長?顔色が悪いぞ。何を冷や汗を流して‥‥‥」
「良いから黙っていろ。リエラッ!!‥‥‥〖八部衆・天〗殿。この場の事は貴方にお任せ致します‥‥‥ですのでどうか我々に危害を加えないで頂きたい。対価ならば幾らでも払いますので」
「対価ならば最初の方で貰っていますよ。主からの極上の対価をね‥‥‥‥それに此方の世界で無駄な縁はこれ以上結びたくないのでね。今回は無駄な殺生など致しませぬ。自分はただ、自分の本気の闘いを邪魔されたく無いだけですのでね‥‥‥では、言葉の証言も頂けた事ですし。始めましょう‥‥‥怪物の調伏を」ズズズ‥‥‥‥。
「‥‥‥な、何なんだ?あの異様な雰囲気の剣士は?」
「別世界と言っていた。恐らくは海洋伝記にある〖冥界〗や〖魔窟〗の神の遣いか何かの類いの方なのだろう。リエラがあれじょう何か不敬を働いていれば、首が飛んでいたかもな」
「お、俺の首が飛んでいた?‥‥‥‥」
「「「「「「「グリュアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」」」」」」」
「現地民の許可は下りました。元は此処の都市の住民達よ‥‥‥‥最初は殺めるべきかとも悩みましたがね。どうやら彼との契約により、それも叶わない様です。あの様な甘い考えの契約者を見たのは初めてですが‥‥‥‥どうやら残りの闘いも後わずのようですね。どちらが勝っても我々には害はありませんが、やはり契約者側が勝つ方が自分は嬉しい。なので邪魔な貴殿方には眠って頂きましょう‥‥‥〖睡無の相〗・〖無量睡蓮〗」
「「「「「グリュアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!‥‥‥‥‥‥‥‥ジュラシラアラサヤ?!!!‥‥‥‥‥‥ZzzZzzZzzZzz」」」」」
ドガアアアンンン!!!!!
「あの巨大怪物の群れが寝た?」
「な、何の魔法を使ったんだ?」
「〖清浄〗の力ですよ地上の方々‥‥‥‥‥‥これで此処の闘いも終わりましたね。残す闘いも残り二ヵ所ですか。どちらの闘いも此方の優勢に見えますが‥‥‥果たしてどんな結末を向かえるのでしょうね。○○様‥‥‥‥」
〖都市部・エルドゥルア〗
「ガハハハハハッ!!防戦だけしてても俺は倒せないぞ。天使族。ホレホレホレホレッ!!」
「‥‥‥‥‥くっ!まさかこんな事になるなんて」
「‥‥‥‥ごめんなさい。私があんな怪物さんの言葉に騙されたせいで‥‥‥‥」
「可憐様のせいではありませんよ。油断していた私の責任ですから‥‥‥‥‥」
「ガハハハハハッ!!天使族。お前美しい顔と身体を持っているな。倒した後、俺の部下の慰めにでも使ってやろう。ガハハハハハッ!!」
「卑猥な化物‥‥‥‥‥」
「勝者の余裕というやつだ。敗北の天使族よ」