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溟海決戦 淡水は悟り涙を流す No.2 魔糸の技法


〖海底領域・エリドゥ〗へと向かう前夜


〖黄金の宝物庫〗


「はい?ティアマトを確実に倒す為に神殺しの力を貸せだと?」


「そうよ。それと私とティアマトの決着がつくまでは例のアプスとか言う神と本気で闘わないでほしいのよ」


「いや、レヴィアタンさん。そんなわがまま言われても困るんだが‥‥‥相手は地球の神様だった奴だぞ。闘いが始まれば最初から全力で闘わないと勝てない相手なんだ。それに神殺しの力は〖神秘〗持ちが使えば毒になるんだぞ」


「それはあの酔っ払い‥‥‥‥大蛇から聞いているわ。だからティアマトと私の闘いが始まったら、私の心象の世界を造るわ。だから貴女は私の〖外格神装・極神〗の中で待機していてくれればいいわ。私がどうにかして、ティアマトに私と君の魔力パスを身体に注ぎ込むわ」


「注ぎ込む?‥‥‥その後は?」


「激昂したティアマトが外角反転で〖外格神装〗を暴走させるから。君の転移魔法でティアマトの体内に転移して無防備なあの子の内部に神殺しの力をぶつけなさい。私はタイミングを合わせて神殺しを使ってる様に見せるから」


「‥‥‥レヴィアタン。あんた。それで勝って嬉しいのか?」


「勝てば良いのよ。私はね‥‥‥‥それにティアマトをあのままにしておくと後々、不味い事が起こるもの」


「不味い事?‥‥‥それって死神やルシファーが言ってた事と関係があったりするのか?」


「その二人がどんな子達なのか知らないけど‥‥‥感の鋭い子達は勝手に気づくのね‥‥‥‥まぁ良いわ。とりあえず明日はその作戦で宜しくね」


「いや‥‥‥勝手に決めんな。アプスの方はどうすんだよ。アプスの方は‥‥‥‥ティアマトはどうにかできてもティアマトと同等の力がある様な奴を放っておくのか?」


「それは別の君に頼みなさいな」


「別の君?‥‥‥‥何を言ってんだ?レヴィアタン」


「君、〖魔糸系〗の法技は使えるのでしょう‥‥‥‥じゃあ、私が持つ『暗黒大陸』の魔道具〖偽りの人形〗と〖魂繋ぎの耳飾り〗を渡すは、これがあれば魔糸法技を使って別の君を作り出し、〖外格神装・極神〗の中に居ながら。遠隔で意思を送って闘わせる事ができるわ」


「‥‥‥‥どっちも魔法世界(アリーナ)に伝わる神話級の魔道具じゃないか。何であんたが持ってんだ‥‥‥しかし、アプスと闘う為の方法は分かったけどさぁ、色々と無理があるだろう。別の俺って言っても絶体本体の俺よりも弱くなるんだろう?」


「確かにそうね。でも時間稼ぎが目的なのよ。明日は他の子達の闘いもあちら此方で始まるでしょうしね。戦いの詳細が分かるまでの時間が欲しいの。もし、劣勢になるようならばあの怠け者の力も借りないといけないだろうし‥‥‥‥ティアマトにはどんな手を使ってでも勝ちたいの。だから色々な事が終わるまで別の君で闘ってほしいの」


「‥‥‥‥もし魔雷糸で造った偽の俺が負けたらどうするんだ?死ぬのか?」


「その時は盛大に散りなさい。そうすれば地球の神だろうとただでは済まない程のダメージを負うでしょうね」


「いや、そういう事を聞いているんじゃなくて、気持ち的なものをだな。ハァー、これだから神様っていうのは自分勝手なんだよな。分かった。分かりました。やりますよ、色々と契約してもらってる身だしな。腹を括る‥‥‥貴女の眷属ではないが。〖極神・レヴィアタン〗様の勝利の為に尽力致します事をお約束します。―女神―アテナ様の名に誓い。必ずっ!」


「その言葉を聴けて嬉しく思う。感謝を‥‥‥‥ブオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!!」


俺の言葉を聞いて嬉しくなったのか〖極神・レヴィアタン〗は黄金の宝物庫の中で雄叫びをあげていた。



▽▽▽▽▽


〖ティアマト神殿〗


「さっきまであんたが相手をしていた〖魔雷糸人形(まらいとにんぎょう)〗の強さは俺がエスフィールとこの魔法世界(アリーナ)に戻って来た時の始まりの大森林の時の強さだ‥‥‥‥成る程。闘い方次第じゃあ、神様相手でも半分位のダメージは与えられるんだな」


「少し歳を取って余裕でもできたか?小僧。見たところ身体が多少、成長しただけで何も変わっていない様に見えるな。フハハハハッ!!形態変化をしただけで俺様に勝てると思っているとは‥‥‥‥自惚れるなよっ!小僧っ!!〖アプス・エンキ〗・〖七蛇の水害(ムシュマッヘ・ナブ)〗」


「‥‥‥‥来い。〖雷牙〗‥‥‥‥舞え。〖灰神楽〗」


〖偽りの人形〗と〖魂繋ぎの耳飾り〗の魔道具を使用し、〖魔雷糸人形〗で造った俺の偽物が最後に放った大爆雷によって吹き飛び、ティアマト神殿の下に貯まっている海水の底に沈んでいた〖雷牙〗と〖緋龍〗が海底から真の主の手元へと馳せ参じる。


「グルオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!」


「キシャアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!」


「フハハハハッ!!何だ?先程から使っていた俺様の剣に成る剣か?名剣もお前の様な敗者が使っても、俺様に傷すら喰らわせる事など‥‥‥‥」


ザスンッ!‥‥‥‥バリバリバリバリ!!!!!


アプスの左肩に〖雷牙〗が深く突き刺さり、雷撃が降り注ぎ。


ドスッ!!‥‥‥‥ズズズ‥‥‥‥ドガアアアンンン!!!!!


〖灰神楽〗は右肩に突き刺さり、爆発の嵐を巻き起こした。


「があああああ!!!!何だ俺様の技が焼かれただと?さっきまでの威力とはまるで違う?!小僧!!お、お前!何をした?!」


「ここからが本当の闘いだって事だよ。〖神・アプス〗‥‥‥‥本気で来いよ‥‥‥‥でないと直ぐ終わる事になるぞ。〖雷牙・灰火焔〗」



俺はそう言うとアプスに向けて雷魔法と〖神気・火〗の合わせ技を容赦なく叩き込んだのだった。



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