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溟海決戦 淡水は悟り涙を流す No.1 四刻の間に


〖ティアマト神殿〗


あぁ‥‥‥‥身体がボロボロだ。何故かって?それは目の前の〖神・アプス〗と闘って、追い詰められているからに決まっているからだ。


いやー、まさかここまで強いとは予想だにしていなかったな‥‥‥‥外や城で闘っている仲間達が〖神・アプス〗の子供達をある程度倒し。〖極神・レヴィアタン〗が〖―女神―ティアマト〗に勝利してから本格的に闘いを始めるのが、海底領域・エルドゥに向かう直前の作戦会議での予定だった。


それが予想以上の〖神・アプス〗の強さは計算外だった。今の状態の俺では〖神・アプス〗の力を三割程しか削る事しかできないなって無念で仕方ない。


数刻‥‥‥‥いや、四刻の時が過ぎた。四刻だから、だいたい八時間か。かなり長い時間闘いどうしだったみたいだな。



▽▽▽▽▽


一刻目


「小僧っ!神聖な俺様の神殿に侵入した事。後悔しろっ!〖アプス・エンキ〗・〖淡水の魚刃(クルール・リル)〗」


〖神・アプス〗は人族と魚が交ざった様な怪物達を召喚し俺へと向けて放ってきた。


「フレティア水門で出会ったクルールそっくりな顔だな‥‥‥お前。ティアマトの子供達に何をやったんだ?天雷魔法・〖群雷(ぐらい)〗」


「「「「「「グギャアアアアアアアア?!!!!!!!」」」」」」


俺は襲いかかろうとしてくる魚群に向け、雷撃の容赦なく放った。すると人顔の魚達は丸焦げになり絶命した。


「‥‥‥‥多少はやるようだな。魔法世界(アリーナ)魔法(エンキ)使いが」



そうして、一刻目は魚群と雷撃の攻防戦で闘いは始まった。



二刻目


「〖雷牙の大太刀〗‥‥‥‥〖火龍刀・灰神楽〗‥‥‥」


「フハハハハ!!二対の長剣を両手に持つとは。何かの芸でも始める気か‥‥‥‥」


「‥‥‥‥吠えろ!〖雷牙〗・〖万雷の咆哮〗、燃やせ〖灰神楽〗・〖炎来分身〗」


「その非礼を後悔させてやるわ!!!〖淡水の剣・(アプス・アブ)〗‥‥‥‥」


二刻目に入るとお互い剣での応酬に変わる。


「炎と雷を同時に対処するのは至難の技だろう?アプスッ!〖万雷炎来〗」


「調子に乗るなよっ!小僧っ!!お前の剣では俺様に傷す付けられんぞっ!〖淡水の剣・アプス・アブ〗よ‥‥‥‥奴等を呑み込め。〖汚泥の剣咲き(ラフム・ウル)〗」


「水の剣から‥‥‥泥の塊だと?どんな〖神秘〗が宿ってんだ?その剣は‥‥‥‥」



三刻目


「燃えろ!!〖神気外格法・神気・火〗・〖火竜舞葬〗」


「‥‥‥‥〖アプス・エンキ〗・〖淡水の洪水アプス・アバ〗」


「‥‥‥‥これまでの〖神々の黄昏ラグナログ〗とは規模が違うな。〖雷牙の咆哮〗」


「グルル!!ゴガアアアアアア!!!!」


三刻目に入るとお互いに本気になり始めたのか、大技を繰り出す様になっていった。


俺は〖灰神楽〗の剣に〖神気〗を込めアプスに切付けてた。すると奴はそれを剣で防ごうともせず、避けるのみだった。どうやら〖神気〗はコイツにとっても毒となり得るんんだろうか?


そして、アプス側は自身が持つ茶色と水色の神秘的な剣で何かの紋章を描いたと思えば、次の瞬間、大規模な汚泥の洪水が起こり。俺を呑み込む様に大波が俺の頭上よりも数十倍高い位置から押し寄せて来た。

そんなアプスの攻撃に対抗しようと俺は〖雷牙〗を解放し、応戦した。


「ほう‥‥‥‥その雷の剣。それが本来の姿なのか?面白いではないか。俺様が勝利した暁には、もう片方の剣と共に俺様が使ってやるぞ。小僧」


「はっ!誰がやるかよ。お前なんかになっ!アプス」


「フハハハハッ!!‥‥‥‥神をつけろ。塵よ」



四刻目


「‥‥‥ティアマトが愛した子供(怪物)達の楽園をな」


「そんな事させるわけ無いだろう。お前は此処で俺に倒されて終わるんだ。〖神・アプス〗‥‥‥‥〖雷・炎神楽〗」


「所詮は人類の戯れ言にしか聴こえんぞ。人間風情が‥‥‥‥〖淡水魚群(アプス・ナブ)〗」


雷、炎、水による激しい攻防戦が続く。俺はアプスが放つ魚群や洪水を丸焦げしたり、蒸発させ対処し、アプスは俺が放つ雷撃や火炎の二重の攻撃を躱し、時には反撃してくる様になってきた。


「小僧よ‥‥‥‥この世界の本質を知っているか?」


「は?本質‥‥‥だと」


「そう。秘密だ。この歪で傲慢な魔法世界(アリーナ)の本質だ。どうだ興味が湧いたか?」


「何をいきなり変な事、言ってんだ?本質‥‥‥‥だと?」


俺がそう告げて、アプスの言った事を考えてしまった。その一瞬の隙をアプスは見逃しなかった。


「フハハハハッ!!所詮は子供か。少し揺さぶりと興味を引く話をしてやるだけで、ここまで隙を見せるとはな。消えろっ!!小僧!!〖アプス・エンキ〗・〖巨獣の激迎(ギルタブリル・ウル)〗」


「は?がああああ!!!!ぐあぁぁ!!」


ドゴオオオオンン


突然現れた巨大な獣の蹴りが俺の身体に当たり。俺はティアマト神殿の壁にのめり込んだ。


「所詮は人族。脆いものだったな‥‥‥‥‥‥」



▽▽▽▽▽


そして、現在。


「お前を片付けた後は外の奴等も全て殺してやろう‥‥‥‥お前さえ倒してしまえば後の奴等は有象無象なのだろう?お前達に協力している神々もお前との契約を守っているだけで、このティアマト地方を救う為ではないだろしな。お前が消えれば今後の事のなり行きはただ、傍観するだけの腑抜けな神々と成り果てよう」


ドスッ!!


「ガァ?!‥‥‥‥‥‥‥クソッ!ここまでか‥‥‥」


「地球に行く前の楽しい余興だったぞ。小僧よ‥‥‥‥安らかに死ね」


「あぁ、本当の闘いは俺の本体(・・)に戻ってにしよう。〖神・アプス〗‥‥‥‥だが、最後に貰って逝くぞ。お前の力の一割を‥‥‥‥天雷魔法・〖自爆雷〗」


ズズズ‥‥‥‥バリバリ!!!ドガアアアアアンンン!!!!!


「小僧。お前‥‥‥‥今、なんと言った?‥‥‥‥グオオオオオオオオオオ!!!!!!!?!!!!!!小僧!!!貴様!!!何をしたあぁぁ?!!!」


アプスが何か言いかける前にティアマト神殿の全ての空間内に雷撃の嵐が巻き起こった。


‥‥‥‥‥シュンッ!


「天雷魔法〖魔雷糸人形(まらいとにんぎょう)〗だ‥‥‥‥悪いが極神・レヴィアタンと―女神―ティアマト。二神の闘いが決着するまで本体である俺は隠れさせてもらっていた‥‥‥‥これで残り六割の体力か?〖神・アプス〗」


「‥‥‥‥‥歳を取ったか?小僧‥‥‥‥いや、それが本来の姿なのか?いや、今はそんな事はどうでも良いわ‥‥‥貴様!!!!!神たる俺様に傷を負わせた罪、死んで詫びろっ!!!人間!!!」





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