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〖七聖―女神―ティアマト〗 対 〖七終神・レヴィアタン〗No.3 現代の知識


あの日。私は負けた。〖原初の海〗に。〖開闢龍〗に。〖混沌の象徴〗に。


負けた負けた負けた負けた負けた負けた負けた負けた負けた負けた負けた。


この〖極神〗たる私があの甘い考えを持つ―女神―ティアマトに敗北した。


何故、負けたのかですって?‥‥‥‥認知、伝承、記録によるお互いの〖神明〗の力では互角だった。

兵力では私の方が数倍多かった気がするわ。

‥‥‥‥では、家族や部下は?‥‥‥‥ティアマトは何時も色々な子達に囲まれていたわ。


そして、私は‥‥‥ただ、怖そうに怯える者達に命令していただけだったわね。



▽▽▽▽▽


「黒い海‥‥‥‥に存在するのは白鯨。白海竜。羽根を生やした子?どんな世界なの?此処は?」


「私の〖世界〗よ‥‥‥‥わざわざ正体してあげたのよ。感謝しなさいな。此処でなら昔の様な連携は取られないわよ。―女神―ティアマト。極神魔法・〖白鯨の願突〗」


「いきなり。自らの〖心象造影〗に引き込むなんて本気?‥‥‥‥そんな闘い方じゃあ、直ぐに魔力も神秘も底がつくわっ!七聖(フブル)魔法・〖七つの蛇の母〗」


極神・レヴィアタンの〖魔法指揮法〗により。白鯨達は一斉に口から水の波動の様なものを―女神―ティアマトに向かって放った。それを防ぐ為にティアマトは自身が保有する《創造武器(クレアーレテームル)》‥‥‥‥〖海水の原初剣〗を白鯨達に向かって一振すると七つの蛇竜が剣から造られ。白鯨達へと向かって行く。


「原初の海蛇。昔から最初にやる事は決まってるのね‥‥‥‥‥〖白鯨の波除〗」


「‥‥‥‥黒海の中に渦を造り出そうとしているの?何をする気?」



話は二週間程、前までに遡る。


〖黄金の宝物庫〗


「は?数年はこの中で過ごす?何を言ってんだ?レヴィアタン」


「‥‥‥‥言葉通りよ。これ程の濃度と質量の魔力残滓を受け取ったからには、それ相応の返しはしないといけない」


「いや、フレイヤ連合軍とガリア帝国の戦争を紺着状態にしてくれただけで渡した魔力残滓の対価分の働きは済んだと思ってたけどな」


「‥‥‥‥そもそも、私はアナタに一度負けている身。契約も強制的に結んでいるのだから、現代の種族同士の争いを解決しただけでは。アナタが私に渡した魔力残滓は働き分には一切加算されない。それに此処には他の『始祖・神集九煌(しんしゅうきゅうこう)』の面々も居るのでしょう?まるで何かを護るみたいに」


「護る?」


「それに私の餌はアナタが渡してくれた、あの大量の魔力残滓のお陰で数年は入らない。この部屋も十分広いし快適なのでしょう?何か暇潰しになる様な物を用意してくれれば、私は大人しく引き込もっているわ」


「暇潰しになる様な物?‥‥‥‥‥なら、〖地球〗から持ってきた漫画でも読むか?‥‥‥ほれ。防水加工がされたタブレット。この中のアプリに俺が暇潰し様に入れてある数万作品の漫画が入ってるから渡しとくけど‥‥‥そんな巨大な身体じゃ見るのは無理‥‥‥‥」


「じゃあ、久しぶりに人型まで小さくなってあげるとしましょうか‥‥‥‥」ボンッ!


「なっ!レヴィアタンが色白の裸の美人に変わった?」


「あら?褒めてくれるの?嬉しい‥‥‥お礼に抱き締めてあげる」


ギュッ!


「や、止めろっ!つうか、服を着ろよ‥‥‥‥大蛇みたいに人型にもなれるんだったら初めから言ってくれよな。服と住む部屋はこの転移魔道具で移動できるからな‥‥‥それとこれなタブレット。何か分からない事があったら念話で知らせてくれよな。それじゃあ」シュンッ!


「あぁ、行ってしまったわ‥‥‥フフフ、久しぶりの人型に、久しぶりの人肌の温もりを感じられたわ‥‥‥‥これがタブレット?‥‥‥‥漫画って何かしらね?〖レヴィアタンの海洋記〗?私の冒険の話‥‥‥フムフム」


彼とそんなやり取りをしたのが、ティアマトと因縁があったフレイヤ地方の〖ブルーレヴィア〗で喚び出された後の数週間。暇を持て余していた私はあの子に渡されたタブレットとやらに入っていた。漫画や私に関する名前が書かれた書物を読み漁り、自身の新たなる〖神明〗の可能性を広げる事ができた。



「ねえ?知ってるティアマト。私達の神話や文献はあらゆる創作品に影響を与えた。色々な解釈が生まれ、自由な着色、自由な発想を得て作り変えられてきたの」


「‥‥‥私の子達が白鯨を襲おうとしているのに何を呑気に話しかけてきてるの?本当に昔から何も変わらない。神‥‥‥‥‥」


「〖踊れ海流(アクセル・ワルツ)〗」


「「「「「「「ギャ?ギャオオオオ?!!!!!」」」」」」」


「私の子供達が‥‥黒渦の中に消えていく?!」


「〖地球〗の新たなる文献や真実は私達にあらゆる新たな〖神明〗の力をもたらすわ‥‥‥‥新たな闘う力と発想をくれたあの子に感謝を、これで私は対等に貴女とやり合えるわ。ティアマト」


「‥‥‥私が沈んでいる間に何があったのよ‥‥‥」

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