碼碯の誓いはこの時の為に No.5 万物を切る鋼鐵の鎌
希代の名君。オリハ・ダイヤ・アダマスは数多の宝物、鉱石、武器を所有している。
約半年前に起きた魔法大陸の国々で何者かによって起こされた珍事〖宝物庫荒らし〗で半分の貴重な宝物や武器を失ったが、それはアダマス国にとっては表の宝物や武器であった。
真なるアダマス国の宝物や武器は代々の現王自らが保有者となり管理するのである。
そして、今、アダマス国の最重要国宝〖アダマスの鎌〗が現王の手の元へと現れた。
「‥‥‥‥俺はあの報告を聴いてから誓ったのだ。この手で最愛の息子を見つけ出し救い出すと。その誓いを叶える為ならば何でもするとあの日誓ったんだ。
アルクと再開する為の障害があるのならばどんな敵だろうと挑み倒すと決めている」
「アアアアアアア!!それがどうしたというんだ?そんな事よりも‥‥‥僕の身体を返せ!!僕の完璧な身体!!!」
ラフムの身体から大量の泥がアダマス王目掛けて迫って来る。
「その泥に触れると身体が可笑しくなるのか?セレスタイト。防げっ!!」
「仰せのままにっ!!神代魔法(青)・〖青天咆哮〗」
セレスタイトの影から大量の青天石が現れる。その膨大なる質量をもってラフムと〖同化〗時のアルクが造り出した。剣、宝石の砂上も全ての物を防ぐぎ、主人を守る鉄壁の壁となりアダマス王を守った。
「アアアアアアア?!!たがが鉱石獣の分際で僕の攻撃を防ぐ‥‥‥なんて?」
「セレスタイトはただの鉱石獣ではない。我が国の守護獣にして、アダマス家をあらゆる最悪から救う、俺の大切な相棒だ。愚弄は許さん‥‥‥‥アダマス鎌技・〖湾曲の一振〗」
白色するダイヤモンドの鎌が‥‥‥湾曲し眩い輝きを放つ鎌がある。
現代魔法の次の可能性を示す確かなる輝きがアダマスの手に持つアダマスの鎌から放たれるのだ。
湾曲する無数のダイヤモンドの刃が〖泥〗と化したラフムに注がれ、ラフムの身体の一部を‥‥‥‥この魔法世界に居るという概念を奪い去る。
スパンッ!
「ア、ア、ア、アアア?!!!僕の泥が?身体の一部が消えたアアアアアアア?!!」
「クククククク、これは面白い攻撃をする。その一振で〖冥界〗を経由せずに〖ラグナの回廊〗へと誘うのかい。面白い武器だ」
「このアダマスの鎌はあらゆる万物を誘う多鉱石の鎌。そして、罪ある者がこの鎌に当たればラグナに行着く〖ダイヤスミス鉱脈〗の至宝の武器」
「アアアアアアア!!!!来るな!!僕はまだ、誓いをっ!母さんと父さんの力を引き継ぎ。この世界を貰うという誓いがあるっ!そして、父さんに変わり、僕はこの世界の新たな神として‥‥‥〖神・ラフム〗として栄華を極めるという自分の中で誓った願いがあるんだぞっ!」
「その為に俺の最愛の息子の身体を利用しようとするなど万死に値するはっ!身体も不安定な〖泥〗者よ‥‥‥‥〖ラグナの回廊〗に歠まれて消えろ。鋼鐵魔法・〖碼碯の誓いはこの時の為に(アダマス・ダイヤ・オリハルコン)〗」
「アアアアアアア!!!!!ギャアアアアアアアア!!!!!!!!ぼ、僕は‥‥‥まだ、こんな終わり‥‥‥誓いを‥‥‥野望を‥‥‥叶え‥‥‥」
「クククククク、最後まで自身の事しか考えなかったか。魂を視る〖死霊〗の俺を不快にさせる奴など稀だぞ。身体はラグナに歠まれるのはどうでも良いが、心は連れて行こう‥‥‥数多の罪を償えよ。泥の者」
「アアアアアアア!!!嫌だ!!身体がっ!消える!!心が剥がされルルルル!!!僕は王子だぞ。アアアアアアア!!!嫌だ!!!!」
「最後まで自身の事のみだな。では、去らばだ。アダマス王、この度の余興、楽しませてもらった。加護の件はちゃんと叶えてやろう。ではな」シュンッ!
「アアアアアアア!!僕が居なくな‥‥‥‥る」シュンッ!
「‥‥‥‥あぁ、平等な対応に感謝する。死霊殿‥‥‥‥そして、終わった。やっと見つけ出し、再会できたな‥‥‥‥アルク」
「‥‥‥‥ん?此処は‥‥‥何処?‥‥‥僕は‥‥‥確か海で死にそうになって‥‥‥」
「アルク?!‥‥‥お前。意識を取り戻したのか?!身体はっ!身体は何ともないのか?」
「‥‥‥お父様?‥‥‥お父様が何でこんな海に?‥‥‥これは夢かな?‥‥‥それともラグナへと落ちる前ぶれかな?僕は死ぬのかな?」
「いや、お前は死なんぞ。アルク‥‥‥お前が死にそうになるならば、俺が救ってやる。何度も、何度も、何度でもなっ!!ウゥァ‥‥‥良かったっ!良かったなっ!お前とまた会えて‥‥‥再会できた。俺は‥‥‥お前との再会を誓いを叶える為に今日まで必死に生き様と‥‥お前を救ってやろうと頑張って来たかいがあったんだ。アルク」
「‥‥‥何を泣いているんですか?お父様‥‥‥大丈夫ですか?何処か痛い所でもあるんですか?」
「‥‥‥アダマス様。アルク様は少々、混乱している様です。私は暫く、周囲の警戒をしておりますので。お二人はこのままお休みしていて下さい」
「そうか‥‥‥感謝する。。セレスタイト‥‥‥‥アルクよ‥‥‥俺はお前を探す為にな‥‥‥そして‥‥」
「‥‥‥!‥‥‥そうなの?お父様。お父様は僕の為に?‥‥‥」
王は語る。我が子にこれまでの事を。
アダマスは泣く、再会の喜びで。
子供の様に泣き喜び、最愛の息子を強く抱き締め、数年越しの再会を息子と喜び合い語らい合う
オリハ・ダイヤ・アダマスの誓いは‥‥‥‥父と子の再会は‥‥‥‥碼碯の誓いはこの時をもって叶ったのだった。
碼碯の誓いはこの時の為に 編
終