表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
560/867

碼碯の誓いはこの時の為に No.3 あの日を



フレイヤ地方・アダマス国〖二年前〗


(何?‥‥‥〖エヌマ〗への遊学時、アルクからの連絡が途絶えだと?)


(はい。アダマス様‥‥‥アルク様の側近とご友人数名を含めたかなりの数が忽然(こつぜん)と居なくなったと連絡がザキントス港を通じて連絡が来ました)


(‥‥直ぐに捜索隊の編成を急げ。アルク捜索の部隊が整え次第。馬鹿な連絡を入れてきたザキントスとエヌマへと攻め込むぞ)


(はっ?ア、アダマス様。今、何とっ?ティアマト地方へと攻め込むですか?)


(当たり前だっ!トルマリンよっ!俺の息子がそんな忽然と消えただと?あの礼儀正しく賢い息子が何も告げずに、突然消える分けないだろう!!いいかっ!俺、自らが指揮を取る。ティアマト地方の〖海上〗の島々の奴等を拷問してでもだな‥‥‥‥)


(それは難しい案件ですな。アダマス王‥‥‥少し寝て冷静になりなさい。真実が何一つ分からない状態で他の国々に進行するなど一国の王の行動としては余りにも軽率です)


ストンッ!


(がぁ?‥‥‥レッドスピネル?‥‥‥お前、何をした?‥‥‥実の血縁者‥‥‥のアルクが、家族が心配ではないのか?‥‥‥大大祖父よ‥‥‥)ドサッ!


(レッドスピネル殿っ!な、何をっ!ア、アダマス様っ?!お気を確かにっ!)


(数日寝ていて頂くだけです‥‥‥‥現王が誤った方向へ進もうとしている場面で何故、止めなかった?トルマリン)


(い、いえっ!アダマス様のご命令は絶体でして‥‥‥‥)


(その忠義で乱心の王を止めず。アダマス国をレッドローズの様にする気か?‥‥‥‥同じ様な事にはさせんよ)


(レッドスピネル殿?)


(‥‥‥‥おっと少し取り乱してしまいました。すみません。ティアマト地方には幾人か知り合いがいます。彼方にはこのレッドスピネルが向かい、現地の調査に当たりましょう。、正しい事が分かるまで、アダマス王には眠って頂いておきましょう。そして、この話はここだけの話に止めておきましょう。トルマリン‥‥‥‥とてつもなく根深き裏がありそうですからね)


(わ、分かりました‥‥‥‥レッド様‥‥‥)


(ありがとうございます‥‥‥○○魔法‥‥召喚〖天青石の(セレスタイト・ルマ)〗よ。少しアダマス国を留守にします。アダマス王を頼みます)


(‥‥‥はい。〖赤薔薇地(レッド・アース)〗様。貴方の全てに従います)


(頼みます。破滅の時を回避する時まで、この子を助けてあげて下さい‥‥‥‥‥このレッドスピネルの大切な子孫ね)



▽▽▽▽▽


その獣は宝石の様に青白い体毛を持ち、光り輝き悠然とした姿で見る者全てを魅了する魔力を放っていた。


「先ずはいかが致しますか?アダマス王」


「俺がアイツの動きを封じている間にこの箱を壊せ。セレスタイト‥‥手段は問わん。好きにやれ」


「好きにですか?‥‥‥畏まりました。主君の王よ‥‥‥神代魔法(青)・〖青天の地脈〗」


「させないぞ。獣!!結晶魔法・〖琥珀砲‥‥‥」


「お前の相手は俺だっ!偽物!!!鋼鐵魔法・〖金剛爆拳〗」


「ぐがぁ?!!!ボガァ?!!ぐぎぃ?!!」


アダマス王はラフムが作り出した小さな隙を見逃さなかった。ラフムの気が一瞬だけセレスタイトへと向けられた瞬間。自身の両手に金剛の鉱石を纏わせ。ラフムへと急接近し、力の限りラフムの身体を殴り続けたのだった。


「‥‥‥‥相変わらず。一度でも敵と見定めた方には容赦なき王ですね。しかし、この宝石の部屋‥‥‥‥このセレスタイトを食べようとしているのですか?宝石の壁が迫って来るとは、不思議な現象にして。少し鬱陶しいもの‥‥‥神代魔法(青)・〖青砂漠の塵へ〗」


セレスタイトという極上の鉱石獣を求めて〖宝石の部屋〗がセレスタイトに迫る。そして、そんな状況の中、セレスタイト・ルマは極めて冷静であった。まるでラフムが放った宝石魔法の対処法を最初から知っている様な素振りで、迫り来る壁を対処した。


「これは遥か昔、レッドスピネル様がお造りになった地魔法の極意の一つ〖宝石操〗‥‥‥何度も何度も見ましたよ。宝石に自身の欲望的な魔力感情を流し、操る魔法‥‥‥‥〖昇華〗としては錬度がまだまだお若い。砂へと変わりなさいな。〖青天砂状〗」


ズズズス‥‥‥‥‥ドバアァァ!!!!


「がぁ?ぼ、僕の結晶魔法があ?」


「いちいち、喋る言葉がイライラするな。お前‥‥‥‥これで大人しくさせてやるっ!魔霊よ一人の贄をやる‥‥‥‥〖分霊分け〗を始めよ」


「何?分霊?な、何をする気だ?!や、止めろっ!!」


灰色の魔玉が白く光。小箱に変わる。その中からフードを被ったアンデッドが現れた。


「クククククク!!!!貰う‥‥‥どちらを差し出す?どちらを残す?開けた者よ」


「息子は残し、その中に汚濁として流れる化物を差し出す‥‥‥化物は好きに扱って頂いて構わない。死霊殿」


「クククククク!!!善きかな。善きかな。善き返事よ‥‥‥ならば分霊後、少し闘い悶えさせ死後。持って行こう。礼は入るか?面白い回答に僅かな褒美を‥‥」


「‥‥‥‥礼?では、死霊殿との縁をくれた者に優しき加護を与えてやって頂きたい」


「おぉ、自分を選ばぬとは‥‥‥‥良い心を持つ者だ。では、その様に‥‥‥‥クククククク!!贄よ。別れ苦しめ、楽しく踊れ‥‥‥〖死霊反魂(ソウル・クラッシュ)〗」


「は?何が起きて‥‥‥が?‥‥‥‥ギャああああああ!!!!!!!!」


「クククククク!!!愉快、愉快よ。贄の者」


静かなる〖玉座〗にラフムの絶叫が木霊した。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ