国内事情と分家の現在
『妖精国』月の谷 ログハウス内
土下座エロ妖精事、パーシヴァル卿に服を服と武器を貸した。
「こ、これは、兎獣族の白い絹糸で作られた『純白のローブ』に。こちらもお高そうな綺麗な槍。こんな、高そうな物。貰っちゃっていいんですか?」
「いや、あげてないから。後、いちをこの紙に君のサイン書いといて」
「は、はい!命の恩人のナルカミさんの申す事なら」
おぉ、チョロいぞ!この、聖杯探索の人。『妖精国』に来てからの魔力供給第1号だ。
「ねぇ、セツナ君」
アルディス王子が何か言いそうな気配だ。
「ふん!」
「?!な、何を!!モガ!モガ!」
何か、アルディス王子が言う前に口と身体を抑えた。
「最近は、いつも、いつも、邪魔されていましたからね。今は、セシリアもエスフィールもいない。俺とアルディス王子だけ!夜は、ちゃんと教育してあげますからね。『セルビア』の王宮でやられたみたいにね」
「モガモガ?き、君、あの時の事。まだ根に持って」
「コミュニケーションです。コミュニケーション!男同士の友情を深め会いましょうね。今夜」
「いや、僕は、お、モガ?モガ?」
五月蝿いので俺の胸辺りにアルディス王子の顔を沈め大人しくさせた。
「モ、モガ!‥‥‥‥フゥフゥスゥスゥ」
そして、何故か、大人しくなるアルディス王子。だんだん、この、じゃじゃ馬王子の扱いが分かってきたぞ。
「あ、あの~?!」
「あぁ、すみません。パーシヴァル卿。それで?何で俺達を襲って来たんですか?」
「は、はい!ナルカミさん。わ、私は、元々、『妖精国』の南方の守備を任されていたのですが、つい、1ヶ月前位にあった。ランスロット卿とモードレッド卿の反乱で‥‥‥‥」
俺は、ランスロット卿を聞いた瞬間。ある疑問が沸いた。
「ちょ、ちょっと待って!ランスロット卿って?あの勇者パーティーで活躍したランスロットの事か?」
「え?あー!そういえば、ガリア帝国にもランスロット家の貴族が入るんでしたっけ?」
「ランスロット家の貴族?」
「モ、モガ!セ、セツナ君。ランスロット家は遥か昔の神魔竜戦争の時、人族代表として活躍した一族の1つだよ。終戦後。ランスロット家の分家に『オーディン』様が『セルビア』の貴族爵位を贈呈して、モガモガ!」
そして、サイド沈める。
「はい!アルディスさんの言う通りです。そして、我らの国『妖精国』の円卓の騎士にまで昇り詰めたのですが‥‥‥‥」
「簡単に説明すると戦争で活躍したランスロット家の分家が出世して偉くなり。何を思ったか、あの鎧野郎と一緒に『妖精国』に反乱を起こしたって事でいいのかい?」
「はい!それで、あっています」
「モ、モガ!そろそろ離して~」
「ふん!」
「モガー!」
アルディス王子を解放したら。また、変な事をしそうだ。話が終わるまでは手元で封印しておく。
「そして、数ヶ月前に『セルビア』へ救援で不在になった。メリュジーヌ卿やイフリート将軍がいないと分かるや、反乱を起こし現在、我々円卓の騎士12人のうち、私、メリュジーヌ卿、イフリート将軍、他、3人を除いた。ランスロット卿とモードレッド卿を筆頭に6名が反乱に加担し。現在の『妖精国』は内乱状態になりました」
「『セルビア』の様なら内乱状態にあると」
「はい!」
「モ、モガ!ぷはぁ!セツナ君、似てるね!セルビアの
状況の時と」
「あっ!こら、逃げるな!」
「はい、はい!」
何故か、俺の胸にまた、飛び込んで来る、アルディス王子。
「それで、何でパーシヴァル卿は黒い狼に?」
「はい、女王を名乗るギ、‥‥‥‥ギ、?あれ?」
「あぁ、口外防止の魔道具か?何かにかけられてるな。しかも、所持者が解くまで外せないやつか」
「そ、そうなんですか?上手く喋れない」
「あぁ、魔道具の利点を上手く利用しているな。これなら、解除魔法を相手に使わせないですむ。」
「ム、ムガー!相手もやり手って事だね。じゃあ、パーシヴァル卿が黒い狼になったのは?」
「はい、女王に降る事を強要されそれを拒み続けた。私に業を煮やさした女王がモードレッド卿に謎の薬を渡してそれを私に‥‥‥」
「飲ませたら黒い狼に変化したんだね?」
コクり!
パーシヴァル卿は、苦虫を噛み潰したような顔で頷いた。
「ねぇ?どう思う?セツナ君!」
アルディス王子が俺の肩にしなだれる。
「ふん!」
「あっ!ちょっと!何でよ?」
「馴れ馴れしい!」
「仲良しでしょう?」
「俺がいつも、虐めらてますよ」
「虐めて無いで‥‥‥モガモガ」
五月蝿のでまた、俺の胸に沈めた。最早、アルディス王子が本当は、女性だと思わないようにした。
男友達として接しよう。
友情は大事なのだ。
「‥‥‥‥お二人共仲が良いですね。羨ましい」
「パーシヴァル卿は恋人は?モガモガ」
「良い人が入れば良いんですが!なかなか、出会い無くて」
「そうなんだ!モガ、大丈夫!そのうち、現れるよ。僕、みたいにね!モガモガ」
「五月蝿ですよ!アルディス王子‥‥‥まぁ、これでやることはだいたい決まったな」
「あ、あの?決まったとは?」
「『妖精国』に反乱を起こした。その、亜種ランスロット卿とモードレッド卿を初めとした。反逆者達、円卓の騎士6人を倒して、女王を討伐する。多分だか、その、女王が俺らの目的である。最後の厄災で間違いないだろ」
「厄災?‥‥‥あの、伝承の三つの厄災の事ですか?」
「あぁ、数日前、その三つの厄災のうちの1つ魔神竜『ヴォーディガン』の討伐は、色々あったが討伐する事ができたんだ。そして、もう1つの厄災は、大昔にギャラハットという人に討伐され。今では、救済に反転した。多分だが、今は『中央魔法国』で呑気に教鞭をとってるよ」
「きょ、教鞭ですか?成る程」
「そして、最後の厄災は、かなりの確率でその女王様だ!その、女王様の討伐の為に。俺達は、『セルビア』から水門を通って来る筈だったんだ!」
「筈だったんだとは?」
「パーシヴァル卿に変な薬を飲ませたという男。モードレッド卿に水門で出くわしたんだ。その直後に奴の転移魔法で俺達、5人は『妖精国』の各地に飛ばさてしまったんだ!」
「‥‥‥‥なんと、私だけでは飽きたらず。皆さんにまでご迷惑を‥‥‥すみません」
泣きそうな顔で謝るパーシヴァル卿。
「いや、モードレッドの事でパーシヴァル卿が泣いて謝ることでは無いですよ」
「うん!うん!その通りだよ。全く、酷い奴だね。そのモードレッド卿はこんなに可愛い、パーシヴァル卿をあんな、黒い狼に変えちゃってさ!!全く!」
「わ、私が可愛い?はう!」
パーシヴァル卿の顔が茹で蛸みたいに赤くなる。
「その話を聞いていて1つ疑問に思ったんだけど。モルガン陛下の夫。アーサー王はどうしたの?何で国がこんな、状態なのに何もしてないのかな?」
アルディス王子はそう言うと頬を膨らませて怒る。
「ア、アーサー王は現在、行方不明でありまして。愛剣『エクスカリバー』が解放されたと言って。国を飛び出して行きました。現在は、王妃である。モルガン様が国を運営しております」
「愛剣『エクスカリバー』かぁ‥‥‥あれは確か」
「はい!神魔竜戦争の時に『セルビア』から現在の『ガリア帝国』に感謝の標として贈呈されまして」
「エウロペ大陸の7の秘法の一つをあげちゃったの?『ガリア帝国』に?」
アルディス王子が驚愕の表情をうかべた。
「は、はい!『セルビア』と『妖精国』の初代の王様達が人族に最大の感謝を示すためにとのことで、ガリア帝国に贈呈しました。当時は、人族と一緒に戦えたことを、オーディン様は喜ばれたとかで」
「まぁ、あの、豪胆で気前の良いオーディン様ならあり得るな」
「はて?‥‥‥‥ナルカミさん?その口ぶりだと、オーディン様にお会いしたことのあるような口ぶりですが?‥‥‥」
「あぁ、だって俺とオーディン様は、数日前に契約者の関係になったからな。場所や条件何とかはあるが、この『セルビア』国の地上には喚べるんだ」
「な、な、何ですってーーーーー!!!!!」
そして、また、パーシヴァル卿の叫び声がログハウス中に響き渡った。




