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二対の蛇は深海の底へ No.4 二頭の蝮


「何だ?あの蛇の様な化物が此方に向かって来ているぞ。しかも、あの化物はお前を見ていないか?ウシュムよ‥‥‥」


「いやいや、そんなまさか。しかし、あの蛇の化物。昔、何処かで会った事があるかもしれませんな」



「へへへへ!!!待ってろよ!半身!!!今が再開の時だぞおお!!〖バシュム・エンキ〗・〖一度棄てし意思(バシュム・ウグ・ラギフ)〗」


「させないよ。君を彼等の所へ行かせると面倒な事になりそうだしね‥‥‥神現魔法(黄橙)・〖白亜の白槍〗」


「へへへへ!!!そうだっ!そう来ると思ったぞ。また、同じ様に凄まじく早い槍見たいな物を俺に当てる気だったな?分かってた!分かってた!へへへへ!!飛び散れ俺の頭!!!〖逃げ伸びる(バシュム・エル)〗」


バシュム自身が唱えた古代魔法。〖逃げ伸びる(バシュム・エル)〗により、バシュムの身体が弾け飛び頭が〖サマルトの崖〗の上に立っている二人に向かって近付いて行く。


「化物の頭部が此方に向かって来ますっ!エアー様は後ろに御下がり下さいっ!」


「お、おいっ!何をする?ウシュム」


「へへへへ!!!まさか俺、自身から向かって来てくれるとはなぁ!!これで身体が回復するぜぇ!!頂きます!!」


ガブッ!‥‥‥‥‥ゴトッ!


ウシュムの首から上が噛みち切られ、ウシュムの頭部は崖下へと落ち。新たにバシュム頭、蝮の頭がすげ替えたかの様にくっ付いていた。


「‥‥‥‥は?ウシュムの顔が‥‥‥‥蛇の顔に変わった?」


「へへへへ!!何だお前?俺だった奴の仲間か、何か?へへへへ!!何だ?昔、棄てた俺は何だかんだと此方に馴染んでいたのか?‥‥‥ゲヘヘヘ!!くだらねえ、くだらねえ!!此方の世界の奴等と仲良くなって何の特があるっていんだよ。俺達を化物と罵る、こんな世界の奴等をよぉ!!だから、棄ててやったんだ。善意の部分の俺の身体なんてなぁ!!ゲヘヘヘ!!だが、この身体もそんなに持たねえか‥‥‥‥早くあの騎士野郎を倒して身体を奪わねえとな」


「楽しそうにしている所で悪いけど。倒させてもらうよ。蝮君っ!神現魔法(黄橙)・〖白亜の断頭〗」


「ゲヘヘヘ!!!おい。そんな周囲を巻き込んだ攻撃をして良いと思ってんのか?俺の近くには、もう一人入るんだぞ。コイツも巻き添えにする気なのか?何処ぞの騎士の分際でよう」


「‥‥‥新しい身体になって、だいぶお喋りになったじょないか。この断頭は特定の者を落とす断頭‥‥‥‥〖沈みの白断〗」


「ゲヘヘヘ?!‥‥‥く、首に重みがああぁぁ!!し、下にお、落ちる?!!」


「ウシュムッ!!貴様、我が部下に何て事をする。あれは私の側近にしてだなっ!」


「‥‥‥申し訳ありませんが、貴方の側近だった方はあの蛇の化物によって殺されてしまいました」


「は?殺された?‥‥‥何をいきなり変な事を言っている?ウシュムの頭はあそこにあるではないかっ!!」


エアーはそう言うと崖の下に落ちている。ウシュムの頭を見つめて叫び始めた。


「‥‥‥‥あまりにも突然の事に錯乱されている様ですね‥‥‥‥貴方とは会ったばかりでこう言うのも変ですが‥‥‥仇を必ず取ります。ですから、ここで落ち着くまで暫くいて下さい。海闘の国の王様‥‥‥では、失礼します」


ギャラハットはそう告げるとバシュムを追いかける為にサマルトの崖の下へと落ちて行った。


「崖の下に落ちて行った?‥‥‥‥ウシュムが‥‥‥化物に‥‥‥〖神・アプス〗が操る化物に殺された?‥‥‥‥ふざけるなっ!くそっ!」



〖サマルト海岸〗


「くそっ!何だ?この刃物見たいな形の魔力具は!!外れねぇ!!だから、此方の世界の道具も種族も全て嫌いなんだよっ!!全てがなぁ!!」


スタンッ!


「君はまるで子供の様な思考をしてるね‥‥‥‥まるで母親に構って欲しい子供の様にね」


「‥‥もう追い付いてきたのかよ。何だ?俺に文句でもあるのか?ならぶっ潰すぞ!!〖バシュム・エンキ〗・〖甦りし身体の(バシュム・エ・ウシュム)〗」


「攻撃の威力が先程よりも向上しているね‥‥‥王の側近から身体を奪った成果かい?最悪な成果だね。〖白亜の罪縛り〗」


「な、何だ?俺の身体に白い鎖?な、何だ?十字の板?‥‥‥がああああ!!止めろ!!!身体が身動きがぁ!!」


「そもそも、君とは勝負にすら何ていなかったんだよ。セハル君から受けた聖魔法で体の維持すら困難だった筈だろう?‥‥‥‥何人の命を犠牲にして生き長らえたんだい?‥‥‥‥そして、あの崖の上に居た人にあんな残虐な事をするなんて」


「があああ!!あれは元々、俺が棄てた入らん身体だった‥‥‥だから、また拾って再利用しているだけだ。俺の身体なら、何をしても許されるだろうがあぁ!!〖バシュム・エンキ〗・〖棄てた意思の悲しみ(ウシュム・エルシュ)〗」


「‥‥‥詳しい事はあの王様から聞かなければ分からないけどね。君が不要と思い、棄てた部分のウシュムと人は‥‥‥‥死んで悲しんでくれる人がいるみたいだよ。わがままで自分の事しか考えず、ピンチなのに誰も助けに来ない君と違ってね。神現魔法(黄橙)‥‥‥開放‥‥‥‥〖この悲しき者に愛を〗」


「があああああ!!!か、身体がっ!俺の魔法がぁ!!かき消される!!!お、俺は!!父のた‥‥‥‥いや‥‥‥‥俺は母さんの為に‥‥‥‥産まれ‥‥‥‥て」

ズズズズ‥‥‥‥‥シュンッ!


「‥‥‥‥‥蝮の頭だけ消えた。身体だけでも王様の所へ返してあげないとね‥‥‥‥それがせめてもの私の罪ほろぼしなのだからね」

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