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女王様



暗く湿った宮殿


ガチャリ!キィー!


「ただいま、戻りました。女王様。無事、任務遂行です」


「あら?モードレッド。お帰りなさい!‥‥‥どうでした?『セルビア』が送り込んだ者達は?」


「はい!ヤバそうなのが、2人おりましたね」


「2人?誰と誰かしら?」


「魔王領の先代魔王カシアの第一腹心の闇霧のヒスイと現在、行方不明中の元勇者一行の魔術師。双璧の魔女見習いです。女王様」


「闇霧に双璧ね!‥‥‥確かに、この『妖精国(アルフヘイム)』に入られたら不味かったわね。ありがとう。モードレッド!お手柄でした。ゆっくり休みなさい」


「ありがたき、お言葉。感謝致します。ですが、女王様。『妖精国(アルフヘイム)』へ招いた。5名の者達はどうするおつもりで?」


「フフフ、良い質問ね。モードレッド!狩りよ!狩り!私の国にせっかく招待してあげたんですもの。最上級のおもてなしをしてあげないとね?ねぇ?パーシヴァル」


「‥‥‥‥‥こ、殺して下さい!●●●●●殿‥‥」


「殺さないわ!貴方は、私の配下にするのですもの。フフフ」


「パーシヴァルさんも往生際(おうじょうきわ)が悪いですね!さっさと女王様に下りなさいな。その方が楽に慣れますよ!数日前の彼女のようにね」


「モードレッド!!貴様!モルガン様を裏切り。●●●●●に着くとは。貴様だけは、絶体に許さん」


「‥‥‥‥女王様。パーシヴァルにあれをやっても?」


「あれ?‥‥あれ?あぁ、あれね!そうね、服従もしてくれないのなら。そうね!あれをやりましょうか、‥‥‥魔物化薬‥‥‥はい、モードレッド。これを使いなさい」


「ありがとうございます。女王様。では、パーシヴァル。これをどうぞ!」


モードレッドは邪悪な笑みを浮かべる。


「や、やめろ!何だそれは!よ、よせ!モードレッド!!」


ゴクリ!


パーシヴァルは、モードレッドに無理やり魔物化薬を飲まされる。


「があ、か、体が熱い!く、くそ!!!理性が、理性が無くな‥‥‥‥ウオオオオ!!!」


「完成です。女王様」


「では、パーシヴァル!初めての御使いよ!そうね、セルビアの王子を『妖精国』に招いたから。殺して来なさい。あっ!首は持って帰って来てね。宮殿の壁に飾りますからね!フフフ」


「ガァ!ワオオオオオ!!」バリン!!


パーシヴァルは宮殿の窓から、勢い良く飛び出して行った。


「さぁ、お祭りの始まりよ!モルガン!メリュジーヌ、セルビアの王子様!!フフフ、凄い楽しみ!ユグドラシル地方の滅亡のお祭りが始まるのよ!!」


「はい!女王様」


とある洞窟


「ニャ、ニャンでニャーー!!何でロリっ子のサーシャじゃ、ニャくて!ニャンでわっちが『妖精国(アルフヘイム)』に連れて来られるのニャーーー!!」


泣くセシリア。


「セシリア‥‥‥」


「ニャ、ニャんでニャン、ううう!わ、わっちはこの後、『サラマンダー』でバカンスを楽しむ筈だったのニャア!『サラマンダー』名物の焼き菓子を堪能する筈だったのにニャアーーー!!しくしく」


「なんじゃと?!セシリア!!」


「ニャ、ニャ?何で起こるのニャア?メイエス?」


「貴様、私達がもし無事に『妖精国』に入国した後は、そんなことを企んでおったのか?あん?!」


「ンニャア~!冗談、冗談ニャア~!メイエス~!怒るニャヨ~!」


セシリアは、私の腰をスリスリ顔を擦り着けてきた。


「は、離れるのじゃ!セシリア!!ええい!離せええい!」


「エスフィール嬢。そんなんではこのセシリア嬢は反省しませんよ。このようにしませんと!ポチっとな!」


「ギニャーーーーー!!!な、何でオニャエがここに居るのニャア~!腹黒狐!!」


「タ、タマキ?何故、ここに?」


「はい!エスフィール嬢の収納魔道具の中で寝てました」


「ニャンデニャーー!!!」


「もし、アクシデントで皆がバラバラになった時、ウチ、イフリートさん、蓬莱君で。それぞれ別れて待機してたんです」


「だから、今、私達と一緒に入るとな?」


「そういう事です」


「どういう事でも良いのにゃあ。さっさとこの電撃を止めるのニャアーーー!」



地下都市『ロアンヌ』


「まさか、皆。バラバラにされるとはね」


「だな!俺もビックリしたぜ!メリュさんよう!」


「蓬莱君。そのメリュさんって‥‥‥‥まぁ、良いか!それよりも、まずは、皆と合流しないとね。此方(こなた)達は運良く。『ロアンヌ』の町に飛ばされたけど」


「あぁ、ラッキーだったな」


「うん!それじゃあ、しばらくの間はこの街で凄そう。蓬莱君」


「良いのかい?一度、キャメロット城か?戻らなくて」


「‥‥‥うん!キャメロット城の事は、心配だけど。今は、他の4人を優先するよ。仲間だからね」


「メ、メリュさん‥‥‥‥あんた。良い子だな!」



『月の谷』夜


パチパチ、パチパチと燃える焚き火。


「凄いね。ここは、地下空洞の国なのに朝から昼間はちゃんと明るくて。夜はちゃんと暗くなるんだね」


「ん?アルディス王子は『妖精国(アルフヘイム)』に来たことがないんですか?」


「うん!無いよ。お母様から『妖精国(アルフヘイム)』への立ち入りをつい最近まで禁止されてたからね」


「なにか、理由でも?」


「そうだね。お母様いわく。『妖精国(アルフヘイム)』のキャメロット城周辺は安全だけど。他、周辺は治安が余り良くないから。心配で行かせられないらしくてさ。ほら、僕、可愛いから襲われちゃうじゃん?」


‥‥‥可愛いとか!あんた、男だろうが。


「‥‥‥そうですか、では、お休みなさい。アルディス王子。よっと!」


俺は、収納魔道具から。ログハウスを召喚魔法で召喚した。


「ま、待ってよ!せっかく、二人きりになったんだから。もっとお話しようよ。‥‥‥それに?何?この建物は?オブジェ?」


だから、貴方は男でしょうが。


「俺はもう眠いので寝ます。後、これは俺の故郷の家です。おやすみなさい。アルディス王子の部屋も別にちゃんとあるんで好きに使って下さいね。それじゃあ」


「なっ!ちゃっと!!」


俺がログハウスの中へ入ると。アルディス王子もつられて中へ入ってきた。

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