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臨界決戦・〖神子の愛は世界を揺らす〗No.5 三界流転


俺の心の叫びに応え、次元の狭間からやって来た二人の神物。


一人は緑色をした身体に背中には大きな翼を生やした神物。


もう一人は優しい顔立ちで、隣の神物とは違い人族と同じ様にな姿だった。


「まさか本当に来てくれるとわな‥‥‥‥だが、本当に手伝ってくれるかはまだ分からないか」


「‥‥‥‥いや、此処まで来たのなら、対価分は動こうとすると思うぞ‥‥‥セツ」


「‥‥嘘?‥‥‥‥私の〖世界〗に異物が現れるなんて‥‥‥‥あり得ない」


「ガガガガ‥‥‥あの娘‥‥‥ただの子供とは違うな?薬叉(やくしゃ)よぉ」


「ですね。ですが私がそれよりも気になる事は‥‥‥‥小僧におぶさって、今にも死にそうな子供が入る事だな?」


「然り‥‥‥‥」


「ガガガガ!!‥‥‥‥貴様ら?‥‥‥‥誰の仕業だぁ?」


「ギギギ…‥‥俺が一番痛めつけたぜ。ギギギ‥‥‥無抵抗な子供を狩るのは何時の時代も楽しいよなぁ?」


「そうかぁ!ガガガガ!!!」


「ギギギ!!!」


「ならば殺してやる‥‥‥‥共に来いっ!獣おぉぉ!!!【香神】」


「ギギギ‥‥‥だから、何で俺に攻撃が通じるん‥‥‥‥‥」ドガアァァンン!!!


「ウリディンム!!!突然現れて何なんですか?コイツらは?」


「ガガガガ!!!ではな、薬叉(やくしゃ)よ。あの者を殺したら戻ってくる!!」


「では、私は残った異形を相手します‥‥‥‥【天夜叉・降魔の相】。来なさい!!腹黒!!」


「くっ?!身体が勝手に?オルビステラ様!!!!」


「ウリディンム!!クルール!!何なの?私の〖世界〗で好き勝手動くなんて‥‥‥あり得ないわ」


「あっという間に、邪魔な異形達を退けてくれるとはな」


「カハハ‥‥‥‥これであの娘‥‥‥〖世界〗と一対一でやりあえるな。セツ」


(‥‥‥‥ならばまだ寝ていて良いのか?突然、起こされて自分はまだ眠い)


「馬鹿者‥‥‥散々、寝て英気を養った筈だぞ。良いから、動け、そして働けっ!」


(久しぶりに会ったと思ったら、変わらず五月蝿いな。アナスタシア)


「こんな状況で寝ていたお前が悪い」


(なら、さっさと終わらせてもう一度深い眠りにつこう)


「‥‥‥‥何?後ろの神は何をさっきから独り言を言っているの?」


「オルビステラ‥‥‥君には何も聴こえないんだな」


「はぁ?貴方は何を言って‥‥‥‥」


「つべこべ五月蝿いなぁ‥‥‥‥自分が寝ている間に本格的に暴れだしたか?〖ラグナログ(神々の黄昏)〗‥‥‥」


「‥‥‥‥炎が出る剣から声が?」


「ならば焦がして止める‥‥‥‥‥消してあげよう娘さん」

『始祖・神集九煌(しんしゅうきゅうこう)』・〖七原龍〗‥‥‥‥‥〖緋龍(ひりゅう)灰神楽はいかぐら


「〖七原龍〗?なんで『列島大陸』の一柱がこの〖世界〗で行動できるの?‥‥‥‥信じられない。だって此処は魔法世界(アリーナ)の〖理〗から閉ざした‥‥‥‥」


「長く違う別世界で寝ていれば外れる事もあるんじゃないか?どうでも良いがね。まぁ、結局は巡りに巡って戻ってくる羽目になるなんてね‥‥‥‥ちゃっかりこの子とも繋がっちゃってるし‥‥‥‥現代の持ち主君。君さぁー、何処かで火か陽にまつわる〖神核〗に少しでも触れたかい?」


灰神楽がそう語りかけて来た。なんだ?無口だと思ったら、メチャクチャお喋りだぞ。この〖七原龍〗。


「火か陽の〖神核〗?‥‥‥‥あ、あぁ、フレイヤ地方でかけたラグナログ(神々の黄昏)の〖太陽〗を倒した時、スヴァローグから結晶みたいなのは貰ったな」


「‥‥‥‥‥〖太陽〗‥‥‥‥フレイ」


「誰だか知らないけどソイツのせいで起こされたって事かい?それであの可笑しな娘の反応‥‥‥知り合いだったのかい?娘さん」


「つっ!親友よっ!一番のあの娘は性格に問題はあった。私にもある。だから、それをお互いカバーして今までやってきた。それを、そこの突然現れた変な奴にフレイは殺されたの」


「親友?そうかい。そうかい。親友だったんなら、自分を‥‥‥この〖緋龍〗を起こした責任を取りなよ」


「な、何を言っているの?何で貴方が目覚めた責任?を私が取るのよ‥‥‥‥」


「出たぞ‥‥‥‥灰神楽お得意の敵への言い掛かり。だからアブソリュートには嫌われる」


「言い掛かり?なんだそれ?」


「不愉快な目覚めに、不愉快な場所(世界)‥‥‥‥寝ている間は夢心地だったよ。少年‥‥‥君から時たま喰らう〖神気〗はとても上質なものだった」


「は?俺の〖神気〗を‥‥‥‥神が〖神気〗を食べる?そんな事できるわけ‥‥‥‥‥」


「‥‥‥一握りの特別な性質を持つ者は可能だ。セツ‥‥‥‥そして灰神楽(はいかぐら)はその特別なん存在」


「少年‥‥‥自分があの娘の動きを制限していくから、さっき彼等を喚んだ時に使った召喚陣をまたやりなよ」


「召喚陣をまたやる?何でだ?灰神楽」


「此処はあの娘が造った歪んだ世界なら逆にそれを利用するんだ‥‥‥この後の戦いの為にもね。入るでしょう?残り六人の〖八部衆〗の子達が」


「六人‥‥‥‥あぁ入るけど‥‥‥」


「なら、この歪んだ〖世界〗と自分が起きている間に〖八部の門〗に住まわせ時な」


「だけどアイツ等は今の俺の力じゃ言う事を聞くか分からないぞ」


「〖七原龍〗の自分が居るから大丈夫だよ。いざって時は自分が彼等を抑えよう‥‥‥‥そして、それが終わったらあの娘を倒す。決まりだね」


「‥‥‥‥私がそんな事させるとでも?」


「娘さん‥‥‥無駄だよ。君はもう行動する事すらできなくなるんだよ。なんせ、自分(灰神楽)が闘うんだからお前の勝ち目なんてははなっから無くなったんだ。〖世界〗‥‥‥‥別世界(地球)に長くいたんだお前の造った世界などに影響は受けないよ。行くよ少年。『緋龍術』・〖炎上神楽〗」


「あぁ、灰神楽!!〖神気・火雷〗・〖不知火・雷山〗」


こうして俺は絶望的な不利な状況から『七原龍』の一神〖緋龍・灰神楽〗を起こし、オルビステラへと反撃に転じる事が可能になった。


そして、灰神楽がオルビステラの相手をしている間に、俺は他の〖八部衆〗達を喚ぶ為に再び魔道札を周囲に撒き始めた。

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