臨界決戦・〖神子の愛は世界を揺らす〗No.4 火龍の舞
オルビステラ達に追い付かれる少し前俺とアナスタシアはある二つの物について話し合って居た。
(ゴホッ‥‥‥‥セツは何時も大量の装飾魔道具を身に付けているな?それはどうしてだ?)
(いや、今はこの二つの首飾りについて説明してくれるんじゃないのか?)
(まぁ、待て、それも追って話していく。それよりも先ずは私の質問に答るのが先だ)
(『列島大陸』に居た時に〖鳴神〗様にこの首飾りを見せたら、アドバイスされたんだよ。〖地球〗から持ってきた物は身に付けたままにしておけってな。そして、時が来るまでそれを身に付けている事は誰にも言うなってな‥‥‥‥‥あれ?何で今、話して大丈夫なんだ?確か〖天上の‥‥‥‥)
(鳴神を経由したの〖天上の理〗との契約なのだな‥‥‥‥鳴神は他に何か言っていたか?セツ)
(ほか?‥‥‥‥そうだな。〖〖地球〗へと帰還する様な事があれば、その実家とやらから持ち帰った全ての装飾品はその腰の袋とは違う収納魔道具に入れておけ〗‥‥‥とは言われたな)
(〖鳴神〗は先を見透す〖眼〗を持っている。そして、友であるソイツをずっと探していた。そして、やっと見つけたが眠っている事に気づきその時を待ったのだろう)
(その時を待った?‥‥‥もしかしてそれが‥‥‥‥)
(カハハハ!!そうっ!それが今なんだろう!〖魔力〗も〖神秘〗も使えないあの娘の〖世界〗で戦える力!!そして、アイツは知っていた!呼び起こすには〖鳴神〗やこの〖アナスタシア〗と同じ『始祖・神集九煌』の声掛けが必須になることも‥‥‥‥‥いい加減目を醒ませ!!貴様の名は‥‥‥‥‥)
▽▽▽▽▽
〖オルビステラの世界〗
「アナスタシア!!俺が渡した〖魔障防壁〗の魔道具で身体へ衝撃は防げているか?」
「カハハ‥‥‥‥あぁ、効いてるぞぉ。セツ。セツが貸してくれた魔道具のお陰で一切のダメージや衝撃は遮断されてるぞ」
「そうかっ!それは良かったっ!それは昔、〖不思議の森〗で手に入れた取っておきだからな。危なくなった時にしか発動できないんだ。〖火龍刀・外纏の型〗・〖神気炎舞〗」
《舞えや、舞えや、魔道の札よ、声無き者の声を拾え‥‥‥‥世界を超えて拾えや拾え、この声を拾え》
「ギギギ‥‥‥‥何の技だ?何でこの火は俺に向かって来る?」
「まるで意志がある様な攻撃ですね。しかもあの子供。先程よりも数段早く動き回る‥‥‥‥しかも何故、舞う様に踊るのか?‥‥‥‥あれは我々が知らない後の〖何か〗‥‥‥‥オルビステラ様。あの子供が〖何か〗を喚ぶ前に止めを刺しましょう」
「‥‥‥‥分かっているわ。分かっているけど。動きが速すぎて‥‥‥‥目で追いきれないわ」
「ならば、ウリディンム!!囲うぞ。そして、長期戦に持ち込み、あの子供が疲弊したところでオルビステラ様に止めを刺して頂く」
「ギギギ‥‥‥分かった。囲んで、なぶって苦しませよう。クルール!!ギギギ!!」
「囲ませるかよっ!〖火龍刀・外纏の型〗・〖焔魔の陣〗」
俺は自身を中心地した炎の壁を、幾重にも作り〖神気〗を纏わせて展開させた。
《拾えばたらふく与えよう‥‥‥‥我の魔力を‥‥‥‥だから掴めや、この不条理な〖理〗を‥‥‥‥》
「ギギギ…‥‥無駄な足掻き‥‥‥‥つまらない抵抗」
「‥‥‥‥いや、喚ばれる‥‥‥成立するというのか?オルビステラ様の世界で‥‥‥‥魔法世界の〖理〗を拒絶した〖世界〗でっ!」
《それ、莫大な対価は払ってやった‥‥‥‥後は各々方の心に問おう‥‥‥‥狭間を超えて来ておくれ、〖世界〗を超えて来ておくれ、この弱き者の元へと来ておくれ‥‥‥‥》
【‥‥‥‥子供の嘆きが聴こえるのう?】
【汚い世界が見えてくる‥‥‥‥‥】
「一か八かの賭けに勝ったぞ‥‥‥‥‥アナスタシア」
「カハハ‥‥‥ではこんな〖世界〗に味方が来るか」
「あぁ!!今、異なる狭間が結ばれる。不条理な世界に現れろ。異なる〖理〗が歪な世界に亀裂を造る。‥‥‥‥次元召喚・〖八部衆・降臨〗
ズズズズ‥‥‥‥‥スパアァァンン!!!
「ガガガガガ!!!‥‥‥‥‥子供を泣かす奴等は何処の誰だぁ?」
『八部衆・乾闥婆』
「‥‥‥‥‥‥とてつもない歪な〖世界〗ですね。救いを‥‥‥‥」
『八部衆・夜叉(鬼神)』
新たな世界が開かれる。