臨界決戦・〖神子の愛は世界を揺らす〗No.3 神成家の家宝
〖地球〗神成本家邸宅・第七物置
神成 刹那・十二歳頃
ガチャガチャ‥‥‥‥ドガアァァンン
(あっ!ヤバい‥‥‥‥家宝置き場が崩れちまった)
(ちょっとっ!お兄ちゃん!!こんな暗い場所で何やってるのよっ?!だらしない性格で整理整頓もいつもやらないのに、何で物置の中を散らかしたるのよっ!)
(い、いや、本家に入れる来れなくなるとか言われたろう?だからその対価に物置の中からガラクタを好きなだけ持って帰って良いって、爺ちゃんが言ってたんだ)
(それで、物置の棚を崩壊させたと?馬鹿なの?)
(いや、最後の物置探索だし念入りに金に成りそうな物は持って帰ろうと思って‥‥‥‥‥てっ、何だこれ?かなり古そうな小箱がこんなに‥‥‥‥火の‥‥読めん‥‥‥こっちは六?‥‥‥いや八って書いてあるのか?)
(何、ブツブツ言ってるのよっ!そんな事よりこんな所、パパやママにでも見られたりしたら起こられちゃうじゃないっ!)
(その時は星奈も一緒にな)
(なんでよっ!)
(‥‥‥‥棚には神成家の宝‥‥‥‥飛鳥以降‥‥‥と書いてある。貴重な物なのか?それにしては雑に置いてあるな。中身は‥‥‥小型の剣とは言えない位に小さい装飾品と魔除けの首飾りか?こっちもだいぶ小さいな‥‥‥どっちも貰っといて首にでもかけておくかな)
(なっ!何勝手に持ち出そうとしてるのよっ!駄目に決まってるでしょっ!そんな事っ!)
(黙っていてくれれば、聖奈が欲しがってる参考書を全て買ってやろう)
(さ、参考書‥‥‥‥シュベテ?‥‥‥‥分かったわ!私、誰にも喋らないわっ!だから約束守ってねっ!お兄ちゃん)
(ふっ!チョロ妹め‥‥‥‥(ボソッ))
(‥‥‥‥なんか?言った?)
カチャ‥‥‥‥
(いや、何も‥‥‥‥‥首にかけてみたけど重さも余り感じないな‥‥‥中学受験もあるしお守り代わりに付けとか‥‥‥‥面倒さいから他のも全部頂いてくか。もう、此処に二度と来る事も無さそうだしな)
▽▽▽▽▽
『列島大陸・和国』天雷神宮・鳴神殿
(神成よ‥‥‥その火の装飾が施された首飾り何処で手に入れた?)
(これですか?‥‥‥これは俺が居た世界の〖地球〗‥‥‥の家の物置にあったものです)
(‥‥‥‥そうか。付けていて違和感は無いか?)
(違和感?えぇ、全くありませんね)
(ならば、今後はその首飾りの事は誰にも話すな‥‥‥‥誰一人としてな)
(はぁ?誰一人としてですか?鳴神様がそう言うのなら従います‥‥‥‥)
(賢い選択だ‥‥‥それともう一つ方の首飾りだが、それは‥‥‥‥〖理〗とは‥‥‥‥‥外す‥‥‥‥)
(へ?はぁ?そうなんですか?)
(とういう分けだ。それと、もし〖地球〗へと帰還する様な事があれば、その実家とやらから持ち帰った全ての装飾品は、その腰の袋とは違う収納魔道具に入れておけ‥‥‥念の為にもな。そして、今の会話は〖天上の理〗に従い、時が来るまで、他言無用として知らせを禁ずる事にする)
(へ?この家宝の数々って、そんな重要な物なんですか?)
(時が来れば分かる‥‥‥何れ時が来ればな‥‥‥‥)
▽▽▽▽▽
〖オルビステラの世界〗
異様な空間。地平線の彼方まで青紫色と地面は決して沈まない泥沼が広がる世界。
そんな〖世界〗で紅い炎が舞い上がる。
「ギギギ‥‥‥熱ちい、熱ちち、何で俺が火傷する?」
「くっ!炎の壁て近づけませんね。オルビステラ様!!!無事ですかぁ?!!」
「‥‥‥‥私の〖世界〗で‥‥‥‥〖理〗が外れた世界でなんで魔法が使えるの?」
「よくもアナスタシアをこんなに傷付けてくれたな‥‥‥〖神気外格法〗・〖火龍刀・外纏の型〗‥‥‥燃やせ!!火龍!!!〖神炎遠来〗」
二体の異形とオルビステラに向けて、〖神気〗を纏わせた火柱を放った。
「何?‥‥‥フレイヤ地方ではそんな技見せてなかったじゃないっ!つっ!あ、熱い!!!」
「ギギギ‥‥‥〖世界〗様!!」
「こんな‥‥‥事が起こってなるものかっ!オルビステラ様!!一端距離を取りましょう!!!」
「‥‥‥‥分かっているわ。どのみちこの〖世界〗‥‥‥私が支配する魔法世界の〖理〗から外れた〖世界〗じゃあ、何も起こせない‥‥‥‥今のだって、ただの特殊魔道具を使っただけの一時しのぎの悪あがきに決まってる‥‥‥」
「その認識が敗北に繋がるんだぞっ!〖ラグナログ(神々の黄昏)〗!!!〖神気・火〗・〖火霰一刀〗」
スパンッ!
「ガァッ!い、いつの間に間合いを?‥‥それに何これ?傷口から毒?」
「‥‥‥やっぱり神聖持ちか?なら〖神気〗はかなりの聞きそうだな?オルビステラ‥‥‥追撃させてもらうっ!〖神気・火風〗・〖炎風我〗」
「‥‥‥‥ウリディンム、クルール!!来なさい!!」
「ギギギ‥‥はい盾に成りまず」
「おのれっ!貴様!!オルビステラ様からはなれろっ!!」
キイィィンン!!ドゴオォォンン!!!
俺がオルビステラに放った剣撃を異形の二人がオルビステラの前に達、防ぎ反撃してきた。そして、俺はそのまま後方へと遠くへ吹き飛ばさる。
ザザザッ!!
「チッ!‥‥‥速攻で終わらせ様と思ったのに邪魔されるか」
「あやつの外皮に‥‥‥〖神気〗を外側に纏わせて闘うとは思わなかったぞ。セツ‥‥‥だが、私を背中におぶって、あの三人と闘うのは厳しい‥‥‥せめてあの異形の二人をどうにかしなければ、オルビステラとか言う娘は倒せん」
「あぁ、だから、闘いながら〖魔道札〗を撒いているだ‥‥‥本来なら詠唱の方が早いが‥‥‥‥無理だな。攻撃、回避、準備、術式とやる事が多すぎる。だが、後、もう少しでこの最悪な状況も変えられる。〖召喚者〗の力で強制的に呼び出すぞ。アナスタシア」
「‥‥‥‥それしか方法が無いか‥‥‥‥セツが持っているソイツが完全に目を覚ませば話は簡単なんだがな」
「‥‥‥だが、喚ぶしか勝ち目は無い‥‥‥敵にバレない様に剣儀で舞いながら詠唱の代わりとする‥‥‥‥来たれ、来たれよ‥‥‥〖八部衆〗達よ‥‥‥‥」
じつは〖火龍刀〗はep206のページで名前だけは出していました。ようやくその伏線を回収できて良かったです。下はその時のやり取りです
↓
(そうだな、俺の家の家宝『火龍刀』を君にあげるよ)
(はぁ?日本の伝説の刀『七原刀』の1つ火龍刀を貴方が私に?‥‥‥‥良いわ!その賭け乗るわ。私が勝ったら火龍刀を)