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終炎決戦・〖沈みし時、太陽は落日する〗No.4 アナスタシア VS 妖精族・ベイラ


〖雷雨牢獄〗の中


「‥‥‥‥堕ちたか?まさか立ったまま意識を失うとはな」


(‥‥‥いえ、堕ちていません。ご主人様‥‥‥‥この方には近づかない方が良いです‥‥‥‥フレイさんの中に入る方に全てが焼かれてしまいます)


「ウリエル?‥‥‥‥全てが焼かれる?どういう事なんだ?」


(フレイさんの中に居る方はおそらく〖オーデイン〗様と同じ神代の‥‥‥‥)


俺はウリエルの言う事に必死に聞き入れ驚愕した。


「まさかっ!‥‥‥‥いや、予想はしていたけどマジなのか?‥‥‥‥この子の中に神代の神が宿っているなんて‥‥‥」


(ですから安易に近づいてはいけません。ご主人様。神代から神の位に就いた方は誰しもが、何かしらの特殊な力を自力で取得した人神(じんしん)の(超越者)なんですから‥‥‥‥)


俺とウリエルはそんな会話をしながら、大アルカナ〖太陽〗・フレイが目覚めるのを待つ事に決めた。

何の策も無く近づいて、身体を内側から燃やされたらたまったもんじゃないからな。


‥‥‥‥それよりも、可憐ちゃん、アナスタシア、ルア、シエルさんは大丈夫だろうか?


フレイの部下達の相手を引き受けてくれたのは良かったんだが、なんだか心配になってきたな。

目の前の〖太陽〗・フレイからは目が離せないから加勢に行くことができないしな。


‥‥‥‥無事に勝ってくれていれば良いんだけどな。



◇◇◇◇◇


レッドローズ〖首都ロゼ・占いの館〗


「はぁ、はぁ、はぁ‥‥‥‥も、もう許して下さい‥‥‥‥こ、降参しましゅから‥‥‥」


「カハハハ‥‥‥‥許さん。さんざんこの中に居た占い師達に危害を加えようとしたんだ。責任を取れ」


「ヒ、ヒィィ!!!」


時は少し(さかのぼ)り、陽が落ち始めた歓楽街・占いの館の中でその戦いは一方的に続いていた。


「フヒヒ!!喰らえ、銀髪娘。神代魔法(赤)・〖火燭三〗」


「む?神代時代の神代魔法と言うやつか?‥‥‥‥弱いな。『青の氷』・〖氷霊の藍籠〗」


パキッ‥‥‥‥‥


「フヒィ?お、俺の神代の赤が氷で消された?いや、ここいら一帯が凍った?!!」


「昔、〖ヘル・デア〗で一緒に幽閉されていた〖セルビア〗から来たという妖精族の知り合いから聞いたことがある。妖精社会のタブーを破り、〖セルビア〗から追われた者をはぐれ妖精というと‥‥‥‥そういう者は、身体が不安定になり、粒子の様に浮遊するものだとな‥‥‥‥」


「フヒヒ?それが俺だと何故、分かる?」


妖精国(アルムヘイム)の東にある異界‥‥‥『アヴァロン』の最終層に住む〖妖精神〗の怒りをかい、常に不気味な笑みを浮かべるともその妖精族は言っていた‥‥‥‥よもや、目の前にいる妖精がそうだとはな」


「〖妖精神〗!!!嫌な事を思い出させやがったな!!銀髪のクソガキ!!俺はただ、〖アヴァロン〗に保管されていると言われる〖アルビオン〗を俺に寄越せと言っただけだっ!それをあの〖天上の理〗の一つだか知らないが、俺を馬鹿にしやがって!!フヒヒ!!神代魔法(赤)・〖断燭の朱報〗」


「まさか、〖天上の理〗に何かを強要したとは‥‥‥‥そんな事、『始祖・神集九煌(しんしゅうきゅうこう)』の四十九の全ての神々がやらぬ禁忌だぞ?‥‥‥‥カハハハ‥‥こんなお馬鹿が本当に入るとは。〖青の氷〗・〖氷霊杖・ジェーズル〗」


アナスタシアは自身が統括する〖アナスタシアの霊城〗から、一つの杖を召喚した。


「凍えて眠れ‥‥〖青の氷〗・〖氷杖の針刺し〗」


「フヒ?串刺し?何言ってんだ銀髪の‥‥」


ビエラが一声を上げた瞬間だった。


ピキンッ!‥‥‥‥グザッ!


「ハギャア?!、!お、俺の身体が?凍って‥‥‥‥砕けた?!!実体が無いのに痛みもある?‥‥‥‥身体の欠損の痛みがあるるる!!!!」


「〖ジェーズル〗は物体が無い存在を捕え、凍らせ、砕きを与えるぞ。カハハハ‥‥‥‥私達を神々を介さず勝手な行動をするその愚かな思考‥‥‥‥‥どうする。〖アリーナ〗」


(‥‥‥‥終わらせてあげて下さい。乱心からの解放を‥‥‥‥)


「その願いを果たそう‥‥‥この〖七氷帝〗が一神〖氷霊帝・アナスタシア〗が‥‥‥‥」


「フハヒ?!何をブツブツとぉ!!!これじゃあ負ける。俺を拾ってくれたフレイ様に恩返しできなくなる!!こうなったら!!神代魔法(赤)・〖操りの朱媞〗」


ビエラが詠唱を終えると〖占いの館〗に居た占い師達が、白目を向いてアナスタシアに襲いかかって来た。


「甘い‥‥‥‥〖青の氷〗・〖青の氷棟〗」


パキンッ!!!!


ビエラてアナスタシア意外の全てが凍った。そして、ビエラは徐々に追い詰められ。今に至ったのだった。



◇◇◇◇◇


「フヒヒ!!!な、何でこんなに力の差があるんだ?お前は子供で、俺は神代から生き続ける。神に近い存在なんだぞ」


「カハハハ!!!‥‥‥ならば私は神話の時代から生きている本物の神だぞ‥‥‥‥〖オッタル〗で闘った現代「生きている、あの娘の方が余程、強かった‥‥‥‥〖アリーナ〗の命により、消そう‥‥‥‥〖青の氷〗・〖氷雪終杖〗」


「フヒヒ?!俺が消え‥‥‥るわけ‥‥‥へ?何で俺の身体‥‥‥凍って‥‥‥細かく砕け‥‥‥‥て‥‥く」


パリンッ!!!


「これで良いな。〖アリーナ〗‥‥‥‥カハハハ。嫌な役回りであったな。この代償は私が困った時に返してくれい」


(分かりました。アナスタシアに危機が来たら助けましょう‥‥‥ではまた)


「カハハハ‥‥またなぁ!‥‥‥‥あのはぐれ妖精ももう少し知恵を絞り上手く立ち回れば存在を歪められずに済んだろうにな‥‥‥‥カハハハ‥‥‥‥いや、私もいつそうなるか分からないか‥‥‥‥セツの元へ向かうかな‥‥‥」シュン‥‥‥


アナスタシアはそう言うと〖占いの館〗から静かに姿を消した。

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