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終炎決戦・〖沈みし時、太陽は落日する〗No.2 〖天日(ソリス)〗の魔法


数刻、半日、夕暮れ時と時間は過ぎていく‥‥‥‥そして、次に来るは暗い夜の世界が待っている。


〖太陽〗は沈み‥‥‥暗闇の世界が始まる。


首都『レッドローズ』・〖雷雨牢獄〗内


「どんだけ、時間を稼ぐつもりなの?逃げ回ってばかりじゃあ、勝負にならないわよっ!天日(ソリス)魔法・〖イングナ〗」


「やっと焦り始めたか?君が俺と戦い続けてくれれば、〖高次元召喚〗が行えないものな」


「チッ!だから、私が居るこのレッドローズにのこのこやって来たってわけ?信じられない!」


「良く言われるよ。君達。ラグナログ(神々の黄昏)からはな」


「‥‥‥‥あっそうっ!嫌な奴ねっ!アンタ!!消えなさい!!天日(ソリス)魔法・〖フレイ・ムーア〗」


日輪の様な赤い球体が俺へと向かって来る。


天日(ソリス)魔法‥‥‥‥フレイ・セイズ・イグニッションは現代魔法の〖火魔法〗を高めたのか。そして、彼女自身の魔法特性は〖陽〗つまり〖陽光〗の力を手に入れたと言う事か。


「天雷魔法・〖雷雨(らいう)〗」


そして、俺は自身が放つ雷属性の攻撃に雨の天候の力を付与し雷撃をフレイに向けて勢い良く放つ。


ドガアァァアア!!!!バリバリバリバリ!!!!


「凄い威力だな‥‥‥」


「‥‥‥‥また互角なわけ?何でこんなに魔法の力が拮抗してるのよっ!」


違う。互角ではない‥‥‥‥俺はあえてフレイの魔法出力と同等の力で天雷魔法を放っているだけだ。

俺はヘスティア地方〖ヘル・デア〗で大アルカナNo.17である〖星〗をウリエルの力を借りていたとはいえ、単独に近い形で倒している。


彼女は〖シリウス・クラウディウス〗よりも実力が劣るのは、この長い耐久戦を経て良く理解できた。


‥‥‥‥‥〖(シリウス)〗よりも実力だけは劣るだろう。劣るだろうが、彼女は〖太陽〗‥‥‥‥何かしらの特別な力を有しているのは間違いないのは感じ取れる。


大アルカナの序列に惑わされるな。〖教皇〗〖恋人〗〖隠者〗〖悪魔〗〖死神〗〖星〗〖太陽〗の片割れの七人のアルカナと直接、闘った経験から得た答えだ。


彼等、彼女等全てに特殊な力と眷属や部下を持っていた。


それは目の前にいる彼女も例外ではない筈だ。


〖エメラルド高原〗と〖レッドガーデン〗の戦争の流れを見極めながら、彼女を逃さず長期戦で闘う。

そうする事で彼女本来の目的を〖セムシ〗の降臨を阻止する。


それが俺が第一の作戦で決めていた事。


そして、彼女からは目を離さない。東側の戦いの流れが決まるまでは決して逃がさず、〖高次元召喚〗と言うなの大殺戮を行わせない。行わせてはならないんだ。


俺は敵には一切の容赦はしない、それに時を一緒に過ごし、旅をしている仲間が危険な目に晒される様ならば、どんな〖禁忌〗を起こしてでも守ってみせると昔、仲間を失った時に誓っているんだ。


「何、さっきから黙りこくっているのかしら?私との長時間の戦闘で魔力が枯渇してきたんじゃない?アンタ!」


「それは君の方じゃないのか?〖朱の暗躍者〗さん」


「‥‥‥‥アンタは何処まで私を調べたの?何なの?アンタ?気持ち悪いわよ」


「〖フノス〗〖アリババ〗〖アダマス〗〖ガリア〗そして、このレッドローズを最大拠点として、フレイム地方の多方面で暗躍している組織があれば嫌でも目に着くだろう?君はこのフレイム地方で遣り過ぎた‥‥‥‥罪滅ぼしの時が来たんだよ。フレイさん」


「何も背負ってない人生を送っている様な奴に言われたくないわ。何がナンチャンの〖担い手〗よ。馬鹿馬鹿しい。アンタにヤられた大アルカナの連中だって所詮、〖代理人〗に選ばれなかった。ハズレの奴等なのよ‥‥‥‥そう彼に選ばれた私達大アルカナの最大派閥〖異郷の者達(ハエレシス)〗が真の特別なわけ!」


「彼に選ばれた?〖異郷の者達(ハエレシス)〗だと?〖ラグナログ(神々の黄昏)〗にも派閥があるのか?‥‥‥‥いや、アトスとシリウスは主従の関係を結んでいたから、あっても可笑しくはないのか」


「‥‥‥ちょっとお喋りが過ぎたわね。長くアンタと居すぎたせいで、余計な事を言っちゃったじゃない!死ねぇ!!」


何という理不尽な物言いだろうか。コイツは義妹の星奈よりも性格がぶっ飛んでやがるな。


「口が悪い。フレイさんだな‥‥‥本当の性別はあっちだろうに‥‥‥憑依した人に寄っているのか?いや、憑依者の人格が残ったまま、結合したという事か?」


「何をブツブツと気持ち悪いわね!天日(ソリス)魔法・〖ユングヴィ・フレイ〗」


巨人の様な形をした火炎がフレイによって、幾つも作られ俺へと向けられる。


魔法大陸(エウロペ)の各地方に住む民はその住んでいる地方事に、魔力特性や身体能力が少し異なる。


ユグドラシルならば身体に神代の可能性がある。


アテナ地方ならば人族の五感の何れかが多種族よりも優れている。


ヘファイストス地方ならば、特殊魔法が得意な体質を持つ人達が多く。


ヘスティア地方は知能が高い者が多く、探求心や知識欲が高い。


ティアマト地方は特殊な身体と力を宿し。


○○地方は霊体化や闇の力を宿す者達がいる。


そして、フレイヤ地方の民は〖魔法操作〗〖魔力運用〗を得意としている。


フレイヤ地方での戦いで闘った人達も火魔法をだんがんに変えたり、地形を利用し自身の力に変えたり、鋼鐵(鋼鐵)魔法という自身の魔法を昇格させた者も入るくらいだ。


そして、目の前のフレイさんもその例に漏れず、アダマス王の様に自身の火魔法を昇格させている。


「〖魔力〗の力は〖神秘〗の力で対象できる。ウリエル‥‥‥そろそろ日も落ちる。第二の作戦に移っていこうか‥‥‥‥」


(は、はい!‥‥‥‥了解しました。ご主人様)


俺の中(精通世界)に入るウリエルに話しかけ、〖神秘〗の力を発動し、俺へと向かって来る巨人の形をした火炎に向けてゆっくりと放つ。


「〖熾天使の神秘ウリエル・ミュステリウム〗‥‥‥‥〖天殺少女〗」


〖神秘〗の刃が巨人の形をした火炎を切り刻んでいく。フレイさんが放った〖魔力〗を帯びた火魔法は魔力が消え力を失った。


「アンタ‥‥‥その力っ!〖主格〗や選らばたアルカナ達と同じ力じゃないっ!何でアンタみたいな子供がそんな力を扱えるわけ?意味分かんないっ!何なの?アンタ?!」


「とある魔王様を探す〖捜索者〗だ‥‥‥‥南方から来たな‥‥‥‥剣の里〖オッタル〗から始まったこの度も〖アリババ〗〖フノス〗〖アダマス〗〖ガリア〗そして、この〖レッドローズ〗にも彼女は居なかったな」


「は?何を言ってるの?それに何でそんな顔が苦しそうなわけ?」


「残りの行っていない場所の彼女の捜索は、復活した〖イグニッション〗王家を含んだ、新たな〖五大列国〗に依頼すればいい。これ以上、無駄に時間を浪費せずに次の目的地。海洋地帯・〖ティアマト地方〗へと進んで行ける‥‥‥‥だから、君はここで終わらせてあげよう。フレイ・セイズ」

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