終炎決戦・〖沈みし時、太陽は落日する〗No.1 日時を稼ぐ
時は〖レッドガーデン〗での戦いが開戦する頃まで遡る。
▽▽▽▽▽
「女の子にいきなり電撃を浴びせるなんて、最低な行為だと思わないわけ?」
「君が女の子だって?ハハハ、何を言ってるんだ?‥‥‥‥人格が交ざってんじゃないのか?それに、フレイヤ地方の人達を皆殺しに仕様とする奴に言われたくないない台詞だな」
「‥‥‥‥アンタ?私の事、何処まで知ってるんの?」
「敵に教える分けないだろう。フレイさん」
「あっ、そうっ!なら殺すわ。来なさい!ビュグヴィル、ベイラ!」
ドガアァァンン!!
「ハイハイ、お嬢!!」
〖巨兵族・ビュグヴィル〗
「フヒヒィィ!!仰せのままに!」
〖妖精族・ベイラ〗
「‥‥‥‥‥面倒なのが出てきたな」
大柄な体格のスキンヘッド男と浮遊体の妖精族が突如として、俺の前に現れた。
「お嬢。スキールニル様は何処に入るんで?」
「あの馬鹿なら城の中よ‥‥‥‥多分、目の前の黒髪と一緒に居た女と闘っているんじゃないかしら?」
〖レッドローズ城内〗
「ハァ、ハァ、ハァ!!こんな、美女と闘えるなんて何足る褒美でしょうか!!嬉しいぃぃ!!」
最後の三炎騎・〖スキールニル〗
「まぁ、美女だなんて‥‥‥嬉しい事を言ってくれますね」
「あの馬鹿はほっといても大丈夫よ。それよりも目の前の黒髪男の相手をしてあげなさい。私はそろそろ、あれ(・・)の準備を始めないといけないのよ」
「ハイハイ!!畏まりで!お嬢」
「フヒッ!サクッと殺します」
「たくっ!ラグナログ(神々の黄昏)って奴等は集団行動が大好きなのか?どいつももコイツも部下を従えて、毎回、毎回、本当に面倒さいな」
「カハハハ!!ならば、そ奴等は」
「‥‥‥ルア達にお任せ!」
「いや、私をカウントしないで下さい!」
シュンッ!と俺がいつも腰に着けている魔法の袋(黄金の宝物庫)が光るとその中から幼女ツインズと魔法族が着る服を着用した可憐ちゃんが出てきた。
「ハイ?子供が三人?いったい何処から現れ‥‥‥‥ごあぁ?!」ドゴオオォォンン!!!
巨体の筈のビュグヴィルという巨兵族の男はルアの膝下により首都の南側区画へと吹き飛んで行った。
「‥‥‥‥アナ‥‥この大きいの貰う。神成!アナ!また後で、可憐ママ行こう!」
「あぁ、助かる。ありがとう。ルア!!」
「いいえ、私はまだ闘えませんからぁ!!見ているだけで良いですからぁ!!」
「な、何よ?あの金髪のガキは?」
「フヒッ!巨体のビュグヴィルが簡単に吹き飛んだ?!」
「カハハハ!!何を驚いている?お前の相手は私だぞ。浮遊体よ。私達は下で戦うか‥‥‥‥〖落ちろ〗」
「フヒフ?!か、身体が勝手にいぃ?があぁぁ!!」
「じゃあ、行ってくるぞ。セツ、下位のアルカナだからって、くれぐれも油断するな」ヒューー‥‥‥
「あぁ、分かってるよ‥‥‥アナスタシア」
「何よ。部下がどうとか言ってたくせにあんたにもちゃんと子分が入るんじゃない。笑えるぅ!」
「あの子達は部下じゃない。一緒に旅をしている大切な仲間だ」
「女の子と幼女が仲間って、アンタどんだけ変態趣味なのよ。まぁ、良いわ。アンタを倒してさっさと〖代理人〗の新しい身体を造っちゃおっとっ!」
「そんな馬鹿な事をさせるわけ無いだろう。君はフレイヤ地方の人達が〖贄〗の犠牲になっても良いと思っているのか?」
「思っているわよ。大恩ある、あの人が何の制約も無しに地上を動けたら何て素敵な事か‥‥‥〖テレシア〗で助けてもらった時にまた、〖刻まれ〗が進んじゃったのよ。私のせいでね」
「〖刻まれ〗?」
「何でもないわよ。私の独り事‥‥‥‥お話はもう飽きたわ。殺してあげるわ。何ちゃらの〖担い手〗」
「そうかなら、少し時間を稼がせてもらうぞ。天雷魔法〖雷雨牢獄〗」
ゴゴゴゴ‥‥‥‥バリバリバリバリ!!!!
「は?な、何?何でこんなに快晴なのに天候が荒れるのよ?!し、しかも私の周りだけ?‥‥‥って!キャアアア!!!」
ドガーンッ!!!
「天雷の結界だ。東側の戦争が落ち着くまで‥‥‥そう、太陽が沈む夜になるまで俺とゆっくり闘おうぜ。フレイさん」
「‥‥‥‥‥‥お前、私を弱体化させる気?」
「闘いにおいて敵の弱点をついていくのは定石だろう?なぁ、スヴァローグ‥‥‥‥」
「‥‥‥‥潰す!」