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翠玉の高原は輝き光 No.5 玉と土塊


神代時代までガリア帝国の武器はヘファイストス地方の大都市〖オアシス〗とフレイヤ地方の〖レッドローズ〗国から輸入していた。


だが、神代時代末期にガリア帝国が犯したフレイヤ地方への領土侵略により、〖レッドローズ〗国の鍛冶師達は報酬目的のガリア兵により殺害され。武器工房などがある〖ローズ〗の都市も瓦礫の都市となり、良質な武器の生産が困難になったと伝えられている。


そして、文献では伝説の鍛神アマルダはこの悲惨なガリア帝国の蛮行に怒りを覚え、魔法大陸から隣の大陸である剣技大陸へと渡航したと言われている。


それを知った大都市〖オアシス〗の鍛冶師や政府は次は此方の番ではないかと、ガリア帝国に疑いの目を浮かべたのだった。


そして、ガリア帝国へと輸出する武器は安価に造られた量産品しか輸出しないと大陸会議の会議で決められたと記録に残されている。


それに困ったガリア帝国は良質の武器が手に入らないと分かると自国で生産を試みるが、ガリア帝国は人族が中心の国である。


その為、神話の時代から伝わる神々の技術や神獣、妖精等の秘術とされる鍛冶技術が存在しない為、名武器という物は造れないのであった。


その結果、ガリア帝国は兵士の数は大陸一だが、使うと武器は粗悪その物と他国から言われる様になったのだった。


そして、その影響はガリア帝国兵士、果ては将校にも出ており。粗悪な武器は直ぐ壊れ、ガリア帝国の殆どの軍人は武器は消耗品と考える様になったと言う。



〖宝玉岩城〗内


「わ、私の武器が一瞬で破壊されたあぁ?!!」


「数年前に〖ナルカミ〗とか言う魔道具師が台頭し、ガリアの武器に魔法を付与や復元の技術を確立したと聴いたが‥‥‥‥その破壊した武器にはそんな機能は付いていないと見える」


「〖ナルカミ〗だと?あんなフードを被った怪しい魔道具師の技術などノウハウを奪った後は、優秀なガリアの武器職人達によって否定され。直ぐに使われなくなったぞ。全く、武器等壊れたら新しい物に変えれば良いだけだろうに復元機能を付けるとは気持ち悪い。属性攻撃に特化した魔武器だけで良いだろう」


「何故だ?武器は長く使えば使う程に武器の〖位列〗も上がり。やがてはフレイヤ地方ならば〖剣魔武器〗になり得るだろう」


「はぁ?そんなめんどくさい事をわざわざする分け無いだろう。〖水槍〗」


「‥‥‥‥隠し武器か?短槍か‥‥‥‥〖緑玉・纏〗」


ガキイィンン!!!


「ちっ!何だ?その固い盾は?!〖水槍・乱れ〗」


「自家製だっ!〖瑠璃の岩槍〗」


「ごばぁ?!〖水槍・対槍〗」


「そんな現代魔法の基本技ばかり使っても、俺にダメージも与えられるんぞ!知将アルケル!!〖瑠璃緑玉の岩礫〗」



◇◇◇◇◇


赤い火炎に燃え上がる〖クリソプレーズ城〗


「┣┓┛━┛┓!!!(死ね!!ガリア人!!!)」


「うわあぁぁ!!何で市民は全然狙わず、ガリアの兵士ばかり傷つけられるんだ?何だ?ただの野生の赤竜に意思でもあるというのか?」ザシュンッ!


「グ、グランツ?!そ、そんな赤竜の爪で‥‥‥即死だなんて」


「┣━┗┛┛━┓!!!(貴様も死ね!!!)」


「や、やめろおぉぉ!!」ドガァァン!!


「うわぁー!もう戦争とかの話じゃないわねぇ‥‥‥‥こんなの一方的な蹂躙だわ。ガリア兵もこんな短時間で半分以下にまでなってるし」


「‥‥‥‥うん。逃げようとしている人も赤竜達の火炎で焼かれちゃってる」


「そうね‥‥‥それに空からはあんな真空刃がずっと飛んで来てるんだし‥‥‥〖エメラルド高原〗に駐屯していたガリア帝国軍は敗色濃厚だわ」


「‥‥‥‥そう。だから、ここに私はもう必要ない‥‥‥モルジア。後は任せるから‥‥‥‥」


「ちょ、ちょっとっ!サーシャさん。何処に行くの?まだ、クリソプレーズ城は占領しきってないのよ?」


「‥‥‥‥落ちるのは時間の問題‥‥‥‥私は〖ブルーレヴィア〗に居るランスロットを止めて来るから。それじゃあ‥‥‥‥」


「あっ!待ちなさい!サーシャさん!!‥‥‥‥てっ!浮遊魔法で飛んで行っちゃった‥‥‥‥ランスロットって‥‥‥‥フレイヤ地方の指揮を任されている軍団長ランスロットの事?」


「くそっ!死ね!!侵入者!!」


「へ?あっ‥‥‥‥」


「危ないですよ!モルジア王女!地魔法〖青玉弾〗」


「ぐあぁぁ?!」


「大丈夫ですか?モルジア王女」


「へ?あ、ありがとう。フローライトさん。ごめんなさい、ちょっと油断していたわ」


「気をつけて下さい。まだここは戦場なんでから」


「え、えぇ、ごめんなさい‥‥‥‥でもこれはもう戦争って言うのかしら?」



「━┣━┓┛┣!!!」


「や、やめろおぉぉ!!」ザシュンッ!


「━┓┛━┛┓┣┓!!!!!」


「火、火魔‥‥‥」ガシャアアアンン!!!


「ヒュルアアアアアアー!!!!〖天空の風殺〗」


「「「「「があああぁぁ!!!!!」」」」」


「最早、絵物語で見る神話か神代の闘いね‥‥‥‥」


モルジア王女がそう呟いた時、クリソプレーズ城の上空から人の身体の一部が降って来た。


ヒュウウウ‥‥‥ボトッ!


「た、隊を作れ!!逃げるな馬鹿共が!数ではまだ、我々の方‥‥‥が?」


「ど、とうしました?アルスト団長?」


「カナル‥‥‥‥あの上から落ちて来た物‥‥‥アルスト副軍団長の右腕じゃないか?‥‥‥あの腕輪の紋章をあのお方の物だろう?」


「はい?何を言っているですか?何でアルスト様の腕が空から落ちて来る‥‥‥んで‥‥‥すか?‥‥‥ほ、本当ですね‥‥‥あれはアルスト様の地位を表す為にガリア皇帝から授かった物‥‥‥が何故、上から?」


そして、腕に続き、本体であるアルスト本人がボロボロの状態で降って来る。そして、その後直ぐに巨漢の男が‥‥‥‥ガリア兵士に取って本当の地獄が降りて来るのだった。


ヒュウウウ‥‥‥‥ドガアァァンン!!!!


「があああぁぁ!!!!!わ、私の右腕があぁぁああ!!!」


「まさか‥‥‥副軍団長レベルがここまで弱いとはな。正直、驚いた‥‥‥‥数だけのガリアとは、昔から皮肉で良く言ったものだかな。いや赤竜とセクウィ様の参戦がなければ、貴様にすら辿り着けず、俺の軍は負けていたか」


「ひぎゃあ!!く、来るな!私の右腕をよくもおぉ!!」


「アルスト様!!」


「お逃げ下さい!!」


「┛┣┓┣┛!!(死ね!!)」


「┣┗━┣━!!(消えよ!)」


「や、止めッ!」ズバァン!!


「はっ?」ズバズバ!!


「お、お前達!!!わ、私の部下が肉片に‥‥‥‥」


「降伏しろ‥‥‥知将アルケル。ガリア兵士の数はもはや、半分以下‥‥‥俺の軍とほぼ変わらん数にまで減ったが、此方の軍はほぼ無傷。貴様等に勝ち目など無い」


「へ、へへへ、わ、私の4万軍が半日も経たずに壊滅?へへへへ、私の部下達がただの肉片に変わるなど‥‥‥‥信じられるか?!!!まだだっ!私にも副軍団長としての維持がある!!貴様だけでも指し違いてでも倒してやる!!この侵略者めっ!」


「‥‥‥‥あい分かった‥‥‥‥ならば、貴様ら、ガリア兵士は全て殲滅対象に指定しよう‥‥奪回させて貰おうか。我が祖の地をな‥‥‥」

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