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フレイヤ三列大戦・開戦の狼煙


無闇(むや)の部屋〗


「『代理人』ちゃん。言われた通り、〖救国の担い手〗らしき子を南の最果てに飛ばしたけど‥‥‥‥無駄だったようねぇ。ごめんなさいねぇ、役に立てなくて」


「いや、気にしていない。それよりもフレイヤ地方の南を任せていたスヴァローグとも連絡が途絶えてしまってな」


「スヴァローグちゃんと?‥‥‥それて、もしかして‥‥‥誰かにヤられちゃったのかしら?例えば〖救国の担い手〗ちゃんとか‥‥‥」


「それは分からんが‥‥‥‥スヴァローグはまだ生きている。アイツは私が直々に育て鍛え上げた者だ。だから心配はしていない」


「そう?そうには見えないけど‥‥‥深く聞くのも野暮ってものね」


「‥‥‥それよりも〖救国の担い手〗の顔は見ることができたか?〖フォルトゥナ〗よ」


「お顔?擬装、幻惑、加護に邪魔されて見えなかったわぁ~!」


「‥‥‥‥そうか。加護まで付与されているとは、女神共も必死になってきているようだな」


「それよりも私が気になっているのはスヴァローグちゃんより、フレイちゃんの方よ。どうするの?あの子、スヴァローグちゃんが居なくなった事であの子あれをやる気よっ!〖●●降臨〗をねぇ」


「分かっている‥‥‥まだ、時期ではないというのに困ったものだ‥‥‥」


「何、他人事みたいに言ってるのよ。本来なら〖現幻(こうげん)の交り〗、〖深海の神秘〗、〖豊穣の身体〗の順番の筈でしょう?これじゃあ、全くの逆じゃない!」


「分かった‥‥‥‥‥‥〖オルビステラ〗を動かすとしよう‥‥‥後で連絡しておく」


「全くのもうっ!身内や仲間には本当に甘いんだからぁ!私は〖次元〗に戻るんだから確りするのよっ!」


「‥‥‥‥承知した」


「フレイちゃんの事、ちゃんとコントロールしてあげなさいよ‥‥‥あの子はいったん房総すると全てを焼き尽くすまで止まらないんだから‥‥‥‥」ズズズ‥‥‥‥‥。


「分かっている‥‥‥‥分かっているが‥‥‥‥アイツらにも色々な事情があるんだ。フォルトゥナ‥‥‥昔のお前の様にな」


ズズズ‥‥‥‥‥ガゴンッ!



◇◇◇◇◇



フレイヤ地方〖エメラルド高原〗


シュンッ!


「ハハハ!!一瞬で着くとはな。〖担い手〗。俺にも転移魔法を教えろ!褒美は取らせるぞ」


「だか断る!つうか、これは特殊な魔法だから他人がおいそれと使えるもんじゃ無いんだよ。おっさ‥‥‥会長」


「特殊な魔法?‥‥‥そうか、ならば仕方ないな!ハハハ!では、開戦の準備を始めるか!行くぞ!フローライト」


「はい、アダマス様‥‥‥‥」


アダマス王はそう告げると隠れて布陣させてあるアダマス軍の駐屯場へと歩き始めた。


このアダマス王という男。思ってた通り少し厄介な男だ。俺が何かしらの魔法を使う度に教えろ!教えろと五月蝿いのだ。


「‥‥‥‥兄弟子。もう行って良い。あの王様は‥‥‥」


「私達が監視しとくから大丈夫よ。貴方様」


一緒に転移魔法で連れてきたサーシャとモルジア王女が俺に話しかけてきた。


「行って良いって‥‥‥君ら、あの王様の相手に耐えられるのか?」


「‥‥‥‥私は魔法貴族。あの王様も無下にしない」


「それと私はアリババの王族だからアダマス王も監視できるからね」


あぁ、そうか。この二人は高貴な産まれだったんだよな。アテナ地方の貴族に、五大列国の一国の女王に監視されてると分かったら。好き放題には動けなくなるのか‥‥‥‥。


「じゃあ、此処は二人に任せるよ。俺は〖レッドローズ〗に向かう。いざって時はさっき渡した〖転移の箱〗を開けて、黄金の宝物庫へ逃げて来るんだぞ」


「‥‥‥‥‥分かった」


「了解よ。貴方様」


「じゃあな、〖太陽〗を倒したら迎えに来るからな」シュンッ!


◇◇◇◇◇


神集九煌(しんしゅうきゅうこう)歴7006年某日


フレイヤ地方ガリア帝国領に〖赤の嬢王〗率いるレッドローズ軍の兵士達が赤の花園とも呼ぶ地。『レッドガーデン』へと進行した。


『レッドガーデン』南部


〖レッドローズ軍〗


「進軍せよっ!我がオーガ族の土地を取り返せ!」


「「「「オオォォ!!!!」」」」


「行きなさい!!ホーン族の‥‥‥一族の地を解放するのですっ!」


「「「「はいっ!!!!」」」」


「スュール族の住みかを取り戻す」


「「「「グロアアァァ!!!!」」」」


「行きなさい!貴方達‥‥‥‥‥」


「「「「「ウオォォォオオオ!!!!!!」」」」」


かつて『レッドガーデン』に暮らしていた多種族達からなる、多種連合軍たる〖レッドローズ〗が魔法大陸一のガリア帝国へ攻撃を仕掛ける。



〖ガリア帝国軍〗


「かつて我が国に負けた者達。恐れる事はない!奴等を撃退し!!奴等の軍を壊滅させるのだっ!」


「「「「「ハッ!!!!!!キャロル副軍隊長!!!!!」」」」」


両者の軍がぶつかり始めた。


〖レッドガーデン・とある高台〗


「‥‥‥‥気になって来てみたが‥‥‥明らかに〖レッドローズ〗の軍の方が兵士の数が少ないな。これじゃあ、そのうち押されて始めて敗走するんじゃないか?」


「では、時が来たら私と‥‥‥」


「この暗部部隊のミルスが加勢するわ」


「ダリウスさんに‥‥‥貴女が噂のミルスさんですか?」


「そうよ‥‥‥よろしくね。坊や」


「は、はい!よろしくお願いします!‥‥‥‥剣の里〖オッタル〗の剣士達が参戦してくるとしても。保険はかけておくか‥‥‥‥〖炎の首飾りブ(リーシンガメン)〗よ‥‥‥再び偽り‥‥‥‥暴れる事を望もう。ヒルディス、ベイグル、トリエグル重なれ!」


「フゴフゴ!!」「「ニャー、ニャー!!」」


三匹のフレイヤの眷属が再び集まり、偽り、〖陸の王〗へと変貌する。


「「「ゴルアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!」」」


「敵はガリア帝国の兵士だ!よろしくな!ベヒーモス!!」


「「「グルオララララララ!!!!!!!!!!!!」」」


〖ガリア帝国軍〗側


「な、何だ?あの化物は?がぁああ?!!」


「なんで?俺達の方に攻撃を?」


〖陸の王・ベヒーモス〗がガリア帝国軍に襲いかかる。


「これは‥‥‥」

「酷いわね‥‥‥」


「それじゃあ、此処は任せます!ではっ!」シュンッ!



『レッドローズ』

首都〖ロゼ〗赤の館


「始まったみたいね~、それじゃあ、ボチボチ降臨の儀式の準備でも始め様かしら~」


「はい‥‥‥フレイ様」


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