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貴石の城と偽りの王子 No.2 王を探すが洪水も起こす


〖ダイヤスミス城〗


「白銀の間」


「くそ‥‥‥‥何なんだ。いきなり人が現れたと思ったら雷魔法が飛んでくるなんて‥‥‥夢でも見ているのか?」


一迅の砂風が白銀の間へと入って来た。


「夢ではないわ。偽物王子様‥‥‥‥本物の王子。〖ロックス〗王子は何処に連れ去ったわけ?一年前に大陸会議の時はまだ居たわよね?」


「‥‥‥お前は〖アリババ〗国の野蛮王女‥‥‥‥何でお前がここに入る?アリババ国はジャズの奴が監視していた筈だぞ」


「質問を質問で返すの止めなさいよね。その様子じゃあ、魔法新聞の記事も把握していないのね」


「魔法新聞だと?そんな、民衆の読み物。高貴な僕には必要ないものだ!」


「‥‥‥‥それが負ける敗因になるのよ。偽物王子様!風砂(ふうさ)魔法〖砂塵の剣激〗」


「チッ!!!それが〖アリババ〗王家が使うとか言う、風魔法と地魔法の複合魔法か?!地魔法〖地弾丸〗」


ドガアアァァンンン!!!!



〖水晶の間〗


「始まったな‥‥‥‥やはりモルジア王女の強さはサーシャ位強いみたいだな」


「‥‥‥‥神成。モルジアの事、試した?」


「あぁ、今後の旅で、どれだけ活躍してくれるか気になってたからな」


「ウィ、神成は性格が悪い‥‥‥‥聖杯・聖典〖聖者の瞬蹴〗」


「があぁ?!」「な、何でこんな所に子供が?」


「そりゃあ、どうも。ルア法王様。天雷魔法〖稲妻の渡〗」


「「「「ぎゃあああ!!!!!」」」」


「城の兵士さん達がどんどん倒れていきます‥‥‥‥これを私もやるんですか?‥‥‥」


アダマス国はその莫大な富で他国から傭兵や兵力を買っている。自国の兵士はそれ程、強くないだろうとフノス王は俺に言っていた。


ならば、強襲して短期決戦に持ち込み、ダイヤスミス城を落とす。というのがフノス国の話し合いで決定したのだ。


「このまま城の兵士は無力化すれば良いとして、問題はアダマス王だな‥‥‥‥アリババ王の時みたいに呪いの類いにかかっているのなら、俺かルアで解呪できるんだけどな‥‥‥」


「ウィー!なら。ルアにお任せ!大きい魔力は〖銀聖杯〗の力で探せる」


「〖銀聖杯〗の力?」


「そう‥‥‥‥聖杯・聖典‥‥‥〖探索の杯〗‥‥‥‥石の王様はあっちに入る‥‥‥‥」


ルアの右手に銀の聖杯が現れた。


「銀の聖杯‥‥‥‥ロマが持っていた金の聖杯とは違うんだな」


「ウィ!あれはロマ専用の聖杯。この聖杯は私のオリジナル‥‥‥」


「オリジナル‥‥‥‥か。魔法の概念が違うって事か?現代魔法の〖聖〗魔法とは全然違うもんな‥‥‥」


「ルアも細かい事は分かんない。詳しく知ってるのは最初のロマとあの人だけ‥‥‥」


「あの人?‥‥‥‥誰の事だ?もしかしてルアを〖大龍脈〗の中に閉じ込めていた奴か?」


「‥‥‥‥‥ウィ‥‥‥まだ内緒」


「そうか‥‥まだなんだな」


「ウィ!」


内緒か‥‥‥‥まぁ、ルアとはまだ出会って間もないし、まだ自身の過去を話すの程の仲良くなってないんだから当たり前か。


「おのれ!!族があぁぁ!!!何処から入ってきた?今は戦争の準備中の準備で忙しいというのに!!貴様らぁぁ!!」


「可憐ちゃん。朝、教えた水魔法の基本的な魔法攻撃技をあの兵士に当ててみてくれ」


「は?はい?何をいきなり言ってるんですか?人に向けて危ない魔法を撃つなんて‥‥‥」


「撃たなかったらこっちが攻撃を受けるだけだぞ」


「ウゥゥ!!何でそんな鬼畜な事を‥‥‥‥水魔法〖水激〗」


可憐ちゃんの掌から大量の水魔法が放たれた。その水量は凄まじく、俺達へと向かって来るアダマスの兵士達を次々に襲いかかっていくのだ。


「な、何だ?このこう威力の魔法はぁ?!ぐわぁぁ!!」


「ど、何処からこんな大量の水がぁ?ゴホゴホ‥‥‥‥」


「た、助けてくれえぇぇ!!!溺れ!‥‥‥ゴホゴホ」


「おぉ!凄いな‥‥‥‥やっぱり。地球から来た異世界人には何かしらの〖ギフト〗が与えられるのか?」


俺は無制限に増え続ける〖魔力総量〗がある。

アヤネには〖幻術〗と〖回復〗の才能がある。

委員長‥‥‥‥神無月 恵には全てを焼き切る〖火魔法〗の才能がある。

そして、〖ヘル・デア〗で出会ったシリウス・クラウディウスには賢者と呼ばれるまでに至る〖知識〗があった。


地球から来た者にはこの世界を生き残る為の何かしらの力。〖ギフト〗が貰えるのだとしたら‥‥‥‥‥


「可憐ちゃんは〖魔力出力〗みたいなものが与えられたのかもな‥‥‥‥しかし、これ程の水量。〖ダイヤスミス城〗の天辺から流したらどうなるかな?ルア」


「ウィ‥‥‥‥皆、流されて‥‥‥お城の中空っぽになるかも」


「‥‥‥空っぽか‥‥その作戦良いな。ルア」


「‥‥‥‥神成。シュゴク悪い顔してる」


「そうかな?可憐ちゃん。そのまま、〖水激〗を出し続けてくれ!この城を洪水にする。転移魔法〖縮転移〗」シュンッ!


「はい?何ですか?洪水って?」シュンッ!


「‥‥‥‥王様はデカイから溺れない‥‥‥だから安心」シュンッ!



〖ダイヤスミス城・スミスの部屋〗


シュンッ!

「おおぉ!ここが城で一番高い所か‥‥‥つうかこの部屋、何でこんなに女の子の絵が飾られてるんだ?」


シュンッ!

「ふぇぇ!!何処ですか?ここはあぁ?」


ドドドドドドドド!!!!!ドバアァァアア!!!!


「ウィー!お水が大量!!」


「凄いな。城に入る殆んどの奴等が大量の水に流されてく‥‥‥凄い才能だな。可憐ちゃん」


「ヒイィ!!ごめんなさい!!罪の無い皆さん!!!」


その日、アダマス国の城。〖ダイヤスミス城〗は謎の大洪水により、甚大な被害があったとフノス国に伝わったと言う。

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