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闇ギルドの処遇


剣の里〖剣聖の山・広場〗


「ここなら一番広いし、誰にも見られないと思うわ。担い手君」


「ありがとうございます。ミルスさん。出てこい〖火炎の片割れ〗達」


俺がそう告げると魔法の袋(黄金の宝物庫)から大量の人飛び出してきた。


(ちな)みに俺の隣に立っているのは〖オッタル〗・隠密部隊を率いているミルスという女性だ。

〖剣魔〗・シエルさんの計らいで、今回の旅のサポートをしてくれる事になり、シエルさんとの会話の後、紹介されたのだ。


「ウゥゥ、ここは?」「俺はどうなったんだ?」「くそ‥‥‥負けた」「あ、アニギ‥‥‥‥」


「火弾のフエゴ、火水のスール、毒火のセクト、火影のライ‥‥‥‥どの子も有名な賞金首ね。賞金稼ぎ達が見たらヨダレを垂らして群がってくるわね」


「そんなに有名何ですか?ライ達は」


「まぁね、フレイヤ地方南部じゃ、知らない子なんていないんじゃ無いかしら?そもそも〖火炎のスヴァローグ〗が裏の世界ではかなり有名だもの」


「スヴァローグが裏の世界で有名?‥‥‥‥‥そうなのか?スヴァローグ?出で来てくれ」


俺は続いて〖黄金の牢殿〗にぶちこんだスヴァローグを呼び出した。


シュンッ!

「‥‥‥‥‥‥ここは?外か?」


黄金色の鎖に繋げられて身動きが取れないスヴァローグが辺りを見渡している。あれだけダメージを与えたのに、もう意識があるなのか?流石の耐久力だな。コイツは‥‥‥。


「リ、リーダー?!」「スヴァローグの兄貴!」「捕まってる?」「負けたって事なの?」


ざわつき始める〖火炎の片割れ〗達。それだけではない立ち上がって向かって来ようとする者までいる。それだけスヴァローグは慕われているという事か。


「ホー、ホー!(負けたんだから大人しくしていなよ。〖ホワイル・グロー〗)」


「「「「「ガアアアァァ?!!!!痺れ?!!!」」」」」


セクウィが彼等に付けた〖契約の輪〗が作動し〖火炎の片割れ〗のメンバー達は苦しみ始めた。


「グウゥ‥‥‥‥お前達。や、止めろセツナ‥‥‥スール達が苦しんでいるだろう」


「それはお前次第だ。スヴァローグ」


「何だと?それはどういう意味だ?‥‥‥‥」


「お前達。闇ギルド〖火炎の片割れ〗が俺の言う事を聞いて今後、俺の為に働くなら止めてやる」


「何だと?貴様!!そんな勝手な事を?!グオォォオオ!!」


「因みにお前にも同じ様な物を取り付けさせてもらった。俺のお願い聞き入れないなら、お前はこのまま封印術を施して〖大龍脈〗の中に反省するまでぶちこんでやるよ」


「‥‥‥‥お前という奴は!!悪魔族の血で引いているのか?!!」


「お前の意見は聞いていない。お前はただ、今後は俺の為に〖火炎の片割れ〗の連中が働く様に伝えてくれれば良いんだ。そうすれば今後は、この剣の里〖オッタル〗で正式なギルドとして働いてもらう」


「おのれ、敗者は行動も選べぬというのか?‥‥‥‥‥‥‥正式なギルド‥‥‥‥だと?」


スヴァローグはそう告げると〖火炎の片割れ〗のメンバー達を見た。


「「「「ギャアアア!!!!」」」」


「‥‥‥‥分かった。我々、〖火炎の片割れ〗はお前の為に働く‥‥‥‥だから彼等を苦しめるのを止めてくれ」


「なら、この〖契約の天麟〗に名前を刻んでくれ、そうすれば契約は成立する」


「‥‥‥‥それは〖天上の理〗と地上を繋ぐ魔道具?なぜ、それをお前が持っている?」


「〖テレシア〗の大聖堂の宝殿で手に入れた。逆らえば‥‥‥‥‥分かるな?」


「破れぬ近いが身を滅ぼす‥‥‥‥分かった。それを我の手に乗せろ」


「‥‥‥分かった」


俺はそう言うとスヴァローグの手に〖契約の天麟〗を乗せた。


「我が遠きなる祖たる〖始祖の龍〗様に誓う。この者の為に我等(・・)は動くと。これと引き換えに我等の愚行の天罰とされたし」


(許す‥‥‥‥‥これからは七聖の為に動け‥‥‥)


空から誰かの声が聴こえてきた。そして、〖契約の天麟〗はスヴァローグの首元へ装着された。


「ギャオオオ!!これが‥‥‥〖天上の理〗の加護‥‥‥セツナ‥‥‥お前、最初から‥‥‥‥」


「契約も終わったんなら、また〖黄金の牢殿〗に戻れ相棒。そんでさっさと正気を取り戻せ‥‥‥‥」


「リーダー!!」「スヴァローグの兄貴!!」「何処に行くんだよ?」「ヒヒヒ‥‥‥頭」


「お前達‥‥‥暫くの間、我は少し眠る。その間そこの〖落雷〗の指示に従うのだ‥‥‥去らば」


ギイィィ‥‥‥‥ガゴンッ!


「落雷?」「どういう事だ?」「落雷って‥‥‥セツナの兄貴の事?」「ヒヒヒ?」


「別れの挨拶も終わったな。お前ら‥‥‥‥ならこの里で悪さした分、働いてもらわないとな‥‥‥ねぇ?ミルスさん‥‥‥‥」


「はい‥‥‥‥馬車馬の様に働いて頂きましょう。カミナリさんのギルドとなった〖火炎と落雷〗の人達には‥‥‥‥‥」


「「「「イ、イヤダアアァァ!!!!」」」」


俺とミルスさんは邪悪な笑みを浮かべながら彼等を見つめていた。



次の日

剣の里〖オッタル〗北門


「では、俺達はフノスへと向かいます。シエルさん」


「はい‥‥‥‥この度は剣の里を闇ギルドから救って頂き、ありがとうございました。〖救国の担い手〗様。また何か御座いましたら、剣の里へとお立ち寄り下さいませ」


フレイヤ地方の独特な衣装に身に包んだシエルさんがお辞儀をしながら俺に告げた。


「ありがとうございます。そんで君達はバリバリ働くんだぞ。新ギルド〖火炎と天雷〗のメンバー達」


「「「「イヤーダァァ!!!助けてえぇぇ!!!スヴァローグの兄貴!!リーダー!!頭!!兄さん!!」」」」


「よし!馬車馬の様に働いているな。これなら心配無さそうだ。じゃあ、行こうか皆、次の目的地。首都・〖フノスエル〗へ‥‥‥‥」


「ウィー!」

「カハハハ!行くぞ新天地!」

「また、何処かに行くんですか?」

「貴女の為なら何処へでも行きますよ!‥‥‥そして、誰ですか?この女の子は?」

「いや、こっちの台詞よ!‥‥‥‥貴方様。この人誰なの?」


旅の仲間を二人増やし、俺達は〖フノス〗国の首都・〖フノスエル〗へと向かうのだった。

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