最終決戦・魔神竜『ヴォーティガン』No.6 神話の雷獣 神代の炎神~No.9 神代召喚
『決戦の花園』
「炎神イフリートトオオオオ!!またも邪魔をするのか?お前の一族は!何度も何度も!」
「『ヴォーティガン』殿‥‥‥‥やはり貴方でしたか‥‥‥神話の英雄○○○殿がこような暴挙に出るとは‥‥‥‥残念です」
「黙れ!もとはと言えば!貴様ら一族が裏切ら無ければ!エウロペ大陸は!‥‥‥いやアリーナの世界は崩壊できていたんだぞ!!」
「それは?現代に生きる人類が、ちゃんと住めるの場所でしょうか?」
「人類?あの中途半端な魔法を使う愚か者共の事かイフリート?何故、そいつらの事をいちいち考えねばならない?我々だけが、生きられる真の楽園があればそれで良いだろうが?」
「‥‥‥‥そうですか!あの時と一緒ですね。『ヴォーティガン』!『オーディン』様と袂を分けた。最後の神代魔神会議と」
「あの時にお前らを皆殺しにしておけば、今頃は俺の時代だったんだ!」
「敗者の良いわけですね!『ヴォーティガン』」
「‥‥‥‥‥イラッとしたぜ!裏切り者。殺してやるイフリート!!!魔竜闘技『曼陀羅』」
「やれるものならやってみてください!ヴォーティガン!神代・回帰『業火炎』」
神代の神と魔竜が闘いを初めてしまった。そういえば、数日前にエスフィールがイフリート様の一族は元々。魔神側だったと言っていたな。
それなら知り合いでも仕方ないか?
「大丈夫かい?雷様よう?」
マスコットの様に小さくわない。全長20mはあろうかと思われる姿の蓬莱様がいた。
「ほ、蓬莱様?!その姿は?それにイフリート様も」
「‥‥‥たまに起きるのよ!契約者同士の魔力パスが強くなりすぎると。神話や神代の俺らに戻ることがな。それにこの『セルビア』か?かなりの神秘と魔力濃度があるからな!そのせいもあってか。俺は神話時代に戻り。あのイフリートさんかい?あの子は神代の元々の姿に回帰したんだな」
「はあ、そ、そうなんですか」
激しい戦闘で頭が追い付かない俺はとりあえず、頷く事にした。
「そ、それよりも!エスフィールはエスフィールは無事ですか?」
「ん?あぁ、今は、『セルビア』城に行って。王族や貴族達を守ってるぜ!雷様が渡した。神煌具の中の子も目覚めたしな。‥‥‥‥それと凄い勢いで白亜の竜が『セルビア』城に突っ込んで行ったぜ!」
「白亜の竜‥‥‥‥そうか、メリュジーヌ卿が来てくれたのか!」
「‥‥‥‥雷様よう!あれは何者だい?この国の秘密兵器か何かかい?」
「いいえ!蓬莱様!彼女は俺のペットです!」
俺は真顔でそう説明した。
「‥‥‥‥‥よし!乗りな!雷様!久しぶりに派手に殺ろうぜ!!!」
メリュジーヌ卿についてこれ以上、聞いても仕方ないと思った蓬莱様は、『ヴォーティガン』の方を見て。高らかにそう叫んだ。
「‥‥‥はい!行きましょう!」
「よし!乗ったな!行くぜ!行くぜ!雷蓬莱術『蓬莱雷撃』」
蓬莱様は、『ヴォーティガン』に向け、雷撃を帯びた真空のカマイタチを放った。
「ほ、蓬莱様!あれでは、イフリート様に!」
「心配無いぜ!雷様よう!俺の『蓬莱雷撃』は」
「ぐおおあ!何だ?この雷の斬激は!!!」
「悪意のある!敵しか切らねえからよう」
なんだ!その、筋斗雲みたいな技は。
悟空もビックリだろうな。
「す、凄い技ですね」
「‥‥‥神話や神代の回帰はそう。持たねえからな。一撃、一撃が特殊な技だったり。神代・回帰の大技に匹敵する攻撃になったりするのさ!」
「と言うことは‥‥‥」
「あぁ、俺とあのイフリートさんもあと少しで元の姿に戻っちまう!‥‥‥‥雷様よう!呼ぶなら!呼んじまいな!‥‥‥エスフィール嬢ちゃんが言ってた奴を!地球の神とやらおよう!」
「エスフィールが‥‥‥蓬莱様に話したんですね!地球の事を。随分と蓬莱様を気に入ったみたいで。良かったです!」
「‥‥‥‥‥‥あれは、拷問だったぜ!雷様よう!何せ、ずっと抱き抱えられながら一緒にいたんだからな。‥‥‥‥一緒恨むぜ!雷様よう!」
「‥‥‥後で地球のお土産を渡しますよ!後、お金も!そろそろ神社の財政厳しく無いですか?」
「よし!いっちょ!かまして殺るぜ!雷様よう!」
蓬莱様は更に張り切った。やはり、神獣だろうが、人間だろうが、金銀財宝には目がないみたいだな。
俺を安全な場所に降ろすと『ヴォーティガン』とイフリート様の所へ突撃して行く。
イフリートとヴォーティガンの闘い。
「ハハハ!流石は、本人自神が神代・回帰を成しただけは、あるな!炎神イフリート!昔のお前の両親と闘っているようで楽しいぞ!『曼陀羅』」
「‥‥‥セツは悲しいですよ。『ヴォーティガン』魔将軍とまで言われた。貴方のその姿を見せられるとは思いませんでしたから。『業火炎』」
「ふん!幾らでも言えばいいさ!『奈落の底』を知らない。炎神イフリートよ!ハハハハハハハハハ」
「‥‥‥‥その『奈落の底』で絶望を味わったんですね。‥‥‥お痛わしい」
炎神イフリートは悲しい表情を浮かべた。
「ふん!裏切り者の一族に同情されるとはな!まぁ、良いこれで消し飛びな!‥‥魔神竜闘技・神代・回帰『極上曼陀羅』」
「くっ!この技は!!」
「おっと!慌てんなよ!炎神殿」
「貴方は、先ほどの神話の神獣様」
「おお、宜しくな!別嬪さん!‥‥‥行くぜ!こっちも神代・回帰の技だ!合わせてやるぜ!炎神殿!」
「はい!」
「神代」
「回帰」
「『炎神降臨・断罪の火剣』」
「『雷蓬莱術・雷霆鎌鼬・蓬莱』」
「ハハハハハハハハハ!!良いぞ!良い!お前らすげえゼ!まさか、神代全盛期頃の神代・回帰技を見られるとはな!!‥‥‥良いだろう!!真っ正直から受けてたってやるゼエエエ!!!」
「消えなさい。『ヴォーティガン』」
「塵になりやがれ!黒竜が!!」
魔人竜の黒い神代・回帰と炎神の赤い炎の火剣と東国の神獣の黄色い閃光がぶつかり合い。『決戦の花園』の地形をも変えた。
No.7 転移結界
『決戦の花園』
魔の王と神話と神代の神獣と炎神が繰り広げる。神々の妙技が『決戦の花園』で行われていた。
「嘘だろう?!『ヴォーティガン』の神代・回帰技がイフリート様と蓬莱様の神代・回帰二人の合わせて技で互角だなんて!」
「ハハハハハハ!!ケラケラケラ!お前達二匹と俺、1人の現時点での力は、互角のようだな!」
高笑いする『ヴォーティガン』
「‥‥‥亡き父に聞いていた通り。慢心や油断が多い方ですね!」
「まだ、俺達の技は終わってねえぞ!おい!行くぜ!イフリート殿!」
「はい!」
「「神代同技・火神蓬莱弾」」
「最後の大技だ!!たんとくらいな!!!魔神さんよおおお!」
「吹き飛びなさい!!!」
その技は光よりも速く。威力が凄まじい光弾。
『ヴォーティガン』に一直線に向かって行き。着弾する。そして首都のある。東上空へと吹き飛ばされる『ヴォーティガン』。
「ぐおお!なんだこの速さと威力は?この俺が吹き飛ばされる?!!だと?!」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!
凄まじい速さで首都『オーディン』東地区『ホーアル』へと。吹き飛ばされた『ヴォーティガン』
「クソガアアアレ!たかだか、神話の動物と裏切り者の一族の妖精風情が調子に乗りやがて!!!お前達は確実に殺す!殺す!」
「大切なご主人様の契約者の方々にそんなまねさせませんよ!『ヴォーティガン』!」
「‥‥‥‥何者だ?!」
「お久しぶりですね!○○○!現代はそちらの方を依り代に選びましたか?‥‥‥滑稽ですね。フフフ」
「何を言っている?空飛ぶ狐?!貴様は誰だ?!」
「‥‥‥おや、最早、人格まで完璧に混ざってしまいましたか。残念です!○○○!‥‥‥貴方の天界行きは無くなりました。」
「何だ?お前?お前はさっきから何を言っているんだ?!」
「自我も崩壊しかけてますね。ご主人様とその契約者達にこっぴどくやられましたか?昔から油断が多い方でしたからね。こうなるとは予想していましたよ。」
「‥‥‥‥お前など知らない!‥‥‥俺は行くぞ!アイツら!間抜けなことにわざわざ、俺を首都まで飛ばしてくれるとはな!今から首都にいるエルフと妖精共を皆殺しにしてやる!」
「無駄ですよ!ヴォーティガン!ここ、東地区の住民達は、うちの転移魔法で安全な場所に避難させましたから」
「転移?‥‥‥‥貴様も転移魔法の使い手か?目障りな!」
「全盛期のご主人様よりは劣りますが、貴方をここから、逃がさない程度には、腕がありますよ!」
「‥‥ふん!狐、風情が良く言うぜ!‥‥‥殺してやる!狐!魔竜闘技『死海汚濁』」
「そうですか、興味ありません!魔神!転移結界『金の籠城』」
『ヴォーティガン』は黒い汚濁の水を作り。タマキに向ける。
『七の秘宝』タマキは転移魔法を展開し黄金に光る鎖を召喚し。堅牢豪華な牢獄を作った。
「なんだ?その技の魔法は?見たことも聞いたこともないぞ?!」
「忘れているだけでは?‥‥‥‥ですが、確かにこちら、アリーナの神代と地球の神代では、色々違う所もありますね」
「アリーナの神代?地球の神代?地球?何を言っている?貴様?!」
「‥‥‥知らないと言うのはそれだけで場を不利にしますね。ヴォーティガン殿。まぁ、こちらは貴方方にうちの情報を渡す気等。毛頭ありませんがね。アテナ様に誓って」
「アテナだと?‥‥‥成る程。貴様、神の遣いの者か!‥‥‥‥ふん!そうか、この状況も七聖の―女神―共の掌の上と言う事か?」
「それは、分かりません。うちは、今のご主人様の為に動いているだけですのでね‥‥‥そろそろ会話も飽きてきましたし。少し封印されてて下さいね。‥‥‥『転移結界・無限牢獄』」
『ヴォーティガン』の目の前に金色の牢獄が現れる。
「くっ!『死海汚濁』」
「無駄ですよ!同じ神代でもアリーナと地球では、質、事態が違うんですからね」
「ぐ、くぞ!!」
ガゴン!!!金色の牢獄の扉が開き『死海汚濁』と『ヴォーティガン』を呑み込んで行く。
「しばらくのお休みをその汚濁の海で楽しんで下さい。では、おやすみなさい。ヴォーティガン!」
「お、覚えていろ!狐!!その顔、後で八つ裂きにしてやる!」
「‥‥‥‥哀れな!○○○よ!しばしの休息を」
ガチャリ!!金色の牢獄の扉が静かに閉まり。東地区『ホーアル』は静まりかえった。
「しばらくは時間が稼げそうです。ご主人様!速くこちらに来てくださいね」
タマキは『決戦の花園』の方の方角を見ながら叫んだのだった。
No.8 アモン
『決戦の花園』
「す、済まねえ!雷様!つい、勢いでアイツを首都の方まで飛ばしちまった!」
元のマスコットに戻る。蓬莱様。
「いえ、セツもいけなかったのです。最後は必死でしたので方向も考えず!」
双星の大洞窟の時と同じように、幼女、姿に戻ったイフリート様。
「いえ、御二人とも!」
俺は首都の地図を広げ。『ヴォーティガン』の落ちて行った場所を確認する。
「あぁ、やっぱり!恐らくですが、『ヴォーティガン』が飛ばされた場所には恐らく。タマキが今」
「タマキ様が?では!」
「はい!お得意の結界魔法で『ヴォーティガン』を足止めしてくれているでしょう!‥‥‥‥御二人が時間を稼いでくれたお陰で。御呼びできます!勝利の神シグチュールを!」
「シグチュール?そんな神の名前は存じ上げませんが?」
「俺のいた世界での別名です。有名過ぎてその土地事に名前が違いますから。‥‥‥転移魔法で首都に飛びます。御二人は俺の近くに居て下さい。先ほどの戦闘で力を使い果たしてますからね」
「おう!後は、何とかしてくれや!雷様よう!」
「すみません。主様。力及ばず、後は宜しくお願いいたします」
2人はそう言うと俺の両肩に乗った。
「はい!では、行きましょう!最終決戦に!」
首都・東地区『ホーアル』・金色の牢獄の中
「くぞ!!苦しい!なんだ?この中は、魔力濃度が外とは比べ物にならないくらい濃いぞ!」
(それは、神話の毒だかな)
「なんだ?!何処から声が?!」
(お前の働きに感謝している)
「だ、誰だ?!貴様!」
(誰でも無い!お前は、俺だよ!『ヴォーティガン』)
「何をおかしな事を言っている?意味がわからな‥‥‥」
(分からなくて良い!お前はここで消えるのだから)
「な、何だと何を勝手なことを!」
(『セルビア』の地上。四方に呪いを撒き散らし。そして、最後。『セルビア』の中心である。この首都『オーディン』にお前の怨嗟の声が撒かれた)
「そ、それが、どうした!そんな、理由で俺が消える等と!」
(‥‥‥お前は何も知らなくて良い。さらばだ!疑似の人格よ!最後は意思無き魔人竜となり。地上での役割を我と共に終えようぞ!ケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラ)
「や、止めろ!意志が!考える意志が無くな、って、い、く?」
その魔は薄気味悪く笑い。疑似の人格『ヴォーティガン』を飲み込んだ。
(では、始めよう!鏖殺を!)
金色の牢獄(外)
「ん?おや?『ヴォーティガン』の魔力反応が消えましたか?」
不思議がる、タマキ。
その時、タマキの後ろから
転移魔法陣が展開される。
「うお!‥‥‥ここで?合ってるか?」
「ええ!間違いありません。『ヴォーティガン』の嫌な気配を感じます」
「そうだな!何か、気配つうよりも!呪いに近くねえか?」
そんな、会話を3人でしていると。
「ご、ご主人様!お待ちしておりまし‥‥‥‥た?誰ですか?そのマスコットキャラは?何故に両肩に乗せているのですか?」
「おお!!タマキ!蓬莱様と合うのは初めてか?こちらは『列島大陸・和国』の時の相棒で」
「蓬莱と申します!○○○殿。お噂はかねがね!宜しくお願いしやす!」
「『列島大陸・和国』の時の相棒?!ブルブル」
何故か、タマキが震え出す。
「み、認めません!ご主人様の相棒はウチです!何ですか?貴方、ウチみたいな愛らしい姿をして!喧嘩売ってるんですか?」
「いや、何も売ってやしやせん!見たところ貴方も神話を生きる方のようだ!同じ神話時代同士仲良くしやしょう!」
「ウキーー!!なんて、礼儀の正しい方ですか!ウキーー!同じマスコットとしてのプライベートが崩壊しそうです!ウキーー!」
「いや、ウキーーって!お前は狐だろう?」
「そんな、事よりも主様!あれ‥‥‥‥黄金の箱ですか?あそこから‥‥‥」
「‥‥‥ええ!いますね!『ヴォーティガン』がだけど」
「さっきとは比べ物にならないくらいの魔力だな。雷様!」
「雷様?!ウキーー!」
五月蝿いタマキは無視して黄金の箱を俺達は見る。
ガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタ‥‥‥‥ドガアアアアアアアアンンン!!黄金の箱が破壊され。中から黒い異形が姿を表した。
「‥‥‥‥『ヴォーティガン』か?」
「ケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラ、ハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!ヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒ!」
「おい!炎神殿!やはり!」
「ええ!混ざっていましたね。色々」
「ケラケラ、ハハハ、ヒヒヒ、神代ぶりだ!さあぁぁ!!全てを殺そう!!!」
『蛇竜魔人『ヴォーティガン・アモン』』顕る。
「‥‥‥‥遂に歠まれましたか!『ヴォーティガン』‥‥‥悲しいですよ。まさかその様な姿になるとは」
その姿は正に異形なり。
「悪魔かい?ありゃあ?」
顔は、どす黒い両目が連なり。
「それよりも酷いものですよ!東国の方!」
胴は、爛れた黒い翼が生え。胸は大小様々な骨が連なる。
「その様だな。魔神と言うよりも最早、死海か地獄の化物のじゃねえかよ!」
下半身は腐りかけた黒ずんだ尻尾を靡かせる。
「ケラケラケラケラ!やっと交ざる事ができた!お前達に感謝を!そして世界樹に別れを!」
「狙いはやはり世界樹か!」
俺がそう言うと『ヴォーティガン』だった者が強く反応する。
「ケラケラケラ!そりゃあ、そうだろう!雷小僧!世界樹が枯れれば」
「ヒヒヒヒヒ!七聖の―女神―が一柱の」
「ハハハハハハ!ユグドラシルを落とせるのだからな!」
「ケラケラケラ!そうすれば!」
「ヒヒヒヒヒ!ここら一帯は魔窟と化すぞ!」
「ハハハハハハ!それが、我々の」
「「「望みなのさ!ケラハハハヒヒヒヒ」」」
蛇竜魔人は不気味に笑う。
「ご主人様!何とかなりますよね?」
タマキが今まで見たことが無い焦りの表情で俺に聞いてくる。
「多分。何とかなるが、何でそんなに慌ててるんだ?いつもなら澄ました顔で余裕そうなのに」
俺が聞くと。
「世界樹が危険なんですよ!そりゃあ!少しは慌てますよ!ユグドラシル様が死ぬかもしれないんですから!」
「それは、確かに不味いな!ユグドラシル様を信仰しているエスフィールが、泣く姿は見たくないな‥‥‥‥本気で行こう」
「か、雷様顔付きが変わった?」
「主様はエスフィール様を大事にしておりますから!」
「あぁ、そんな感じか!」
2人の会話が終わった瞬間。俺は動きだす。
「蓬莱様とイフリート様は魔法の袋の中へ!タマキは俺の近くに来てサポートに回ってくれ!」
「「お、おう!了解です!」」
「流石、ご主人様!最後はやはり、ウチを選びましたか」
「‥‥‥‥とりあえず!後でマスコット会議を開いてあげよう。その時にタマキの話しもちゃんと聞いてあげるよ」
「はう!ご、ご主人様!!!!」
タマキは鼻水を滴しながら。俺に勢い良く飛び付いて来た。
「‥‥‥はいはい!‥‥いくぞ!タマキ!」
「はい!」
「何を盛り上がってんだか?‥‥‥盛り上がりと言えば観客が居ないとつまないね!ケラケラケラ!蛇竜闘技「投影死海」」
『ヴォーティガン』がそう唱えると。、『セルビア』国内の空、全体に『ヴォーティガン』と俺達の姿が映し出された。
「うお!なんだあれ?!」
「神代魔法の投影技法ですね。昔はあれで世界会議をしていたのを覚えています」
魔法の袋へ入りながら。蓬莱様とイフリート様がそんな話をしている。いいから、危ないから。さっさと入ってほしい。
「ハハハハハハ!これで『セルビア』全体に世界樹が枯れる姿が見せられるな!愉快!愉快!」
「悪趣味な奴だな!『ヴォーティガン』!」
「悪趣味?悪?ケラケラケラケラ!それは、俺にとって最高の褒め言葉だよ!半端者君!さあさあ、殺ろうよ!最後の殺し合いをケラケラケラケラ!」
『ヴォーティガン』?は高らかに笑った。
No.9 神代召喚
「ハハハハハハ!見ろ!オーディン!七聖―女神―を初め、殆どの上位神は天界へと召された!次の時代は俺達の者にできるぞ!ハハハハハハ!」
「‥‥‥‥『ヴォーティガン』!悪いが、俺はそういうのには、興味が無いんだ。」
「興味が無いだと?では、貴様は何を望む?」
「そうだな!‥‥‥‥知恵と平和と家族かな?」
「ぷっ!ハハハハハハハハハ!なんだそれは?オーディンよ!絶望と戦争があっての地上の楽園だろう?おかしな奴だよ!お前は!」
「‥‥‥そうだな!魔神の生まれのお前と神から生まれた俺ではそこら辺の価値観が違うのかもしれないな。友よ!」
「ハハハハハハ!まぁ、新しい時代になれば変わるだろうよ!今日は、とことん語り合おうぜ!」
神代後期
「人類側に付くだと?正気か!オーディン!貴様!!!」
「‥‥‥悪いが、お前と違ってワシは年老いた。それに地上の神々である。ワシらが、のうのうと地上に居ては、エウロペ大陸に‥‥‥いや、アリーナの世界が発展していかぬぞ!ヴォーティガン!」
「我々が居て何が悪い!我々が人類を支配して何が悪いのか?オーディンよ!確かに老いぼれて考え方もボケてしまったようだな!‥‥‥‥いいだろう!袂を別れよう!我が友よ」
「ヴォーティガン!‥‥‥‥‥」
神代末期
「ハハハハハハ!見てみろ!オーディン!貴様の最愛の実の娘と大切な神竜がなぶり殺される姿を!その眼前に記憶しろ!オーディン!」
「ヴォーティガン!!!!貴様!!!!止めさせろ!!!何故!ワシの娘を!プレッシナを殺した?!そいて、アールバニーに何をする気じゃあ!!」
「成る程!コイツは良い神竜だ!流石はオーディンの使い魔!‥‥‥貰うぜ!オーディン!去らばだ!ハハハハハハハハハハハハハハハ」
「ヴォーティガン!!貴様!!!!」
神魔竜戦争・『決戦の花園』
「‥‥‥‥終わりじゃ!ヴォーティガン!‥‥‥お主は『奈落の底』に封印する。世界会議で可決した」
「オー、オーディン!!貴様!!天界の神に!それも七聖―女神―ユグドラシルの力を借りやがって!プライドは無いのか?!貴様!!!」
「お主は、ワシの大切な家族や部下達を大量に殺した!‥‥‥それだけではない!エウロペ大陸の北西部を荒らしに荒らし不毛な大地に変えた!その罪は大きく計りしれん!」
「『死の大地』の事を言っているのか?オーディン!それは、違うな!俺は北西部を本来のエウロペ大陸に戻したぢけだぜ!」
「もう良い!去らばだ!昔の友よ!永久の底へ堕ちるがよい!」
「‥‥‥‥いつか、必ず貴様に!‥‥‥いや、『セルビア』に復讐してやるぞ!オーディン・セルビア!!」
「悲しいよ‥‥‥‥‥ヴォーティガン‥‥‥」
現代・首都『オーディン』
「ケラケラ!ヒヒヒヒ!ハハハハハハ!殺す!殺す!」
「そうですか!‥‥‥‥では、数秒だけ、大人しく待ってて下さい。『神気・雷・縛りの放雷』」
「ヒヒヒヒヒヒヒヒ!?!なんだ!突然、動け‥‥‥」
「ご、ご主人様!『ヴォーティガン』に何をされたんですか?」
「最初に『疾風迅雷』の攻撃の時にヴォーティガンに向けて『神気・雷』を放ってたんだ。その効果でアイツを少しだけ動けなくした」
「『神気』‥‥‥神代殺しの力を」
「ん?何か言ったか?タマキ?」
「い、いえ!何でもありません」
「そうか、なら、始めるぞ!」
「は、はい!」
俺が最初に『セルビア』の入国門を潜った時、タマキにあることを頼んだ。地球から持ってきた、72個のドローンを転移魔法を使い。『セルビア』国内に置いてきてほしいとタマキにお願いした。
力の神をこちらの世界に呼ぶために。
「‥‥‥‥時は来たれり。かの国に闇、来たれり。我が望みは得るに得難く、道険しい。だが、望む、望む、この道標を、高らかに願う。我を礎に道を作り、かの国を救いたもう。願い奉る。歌え、歌え、次元を越え、時を超え、その姿顕現せり。‥‥‥‥原始・回帰・神代召喚‥‥‥‥我が元へ来たれ、嵐の王『オーディン』!!!!!!」
バリバリ!!!バリバリ!!
上空に雷評が響く。
空は曇り、暗雲が立ち込める。
上空には雷雲と雷雲が顕れ、かすかな、光が天から地に伸びる。
来たれり。来たれり。その土地の守り神。
来たれり。来たれり。その強き英雄が来たれり。
原始・回帰・神代召喚
『オーディン』顕現
「があはははははは!!ワシを呼ぶ。貴様!何を望む?」
「滅びゆく国に‥‥‥救済を」
「対価は?」
「御身の仇の約束を」
「‥‥‥(ニヤリ)‥‥‥良かろう!ここに契約を約束する」
「ありがたき!」
「‥‥‥ふん!‥‥では、始めるぞ!!『ヴォーティガン』!!!!!!!」
その声は『セルビア』をいや、エウロペ大陸の大地を震わせた。
「オーディン!!!貴様!!!!!!」
二対の神が相対する。




