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アリババ国の黄金都市


〖神成 刹那〗勇者時代


『ジンの蜃気楼の屋敷』


(討伐依頼の書類には一人で来てくれと書かれていたが‥‥‥‥なんというか不思議な国だな。この〖アリババ〗という国は。エクス)


(私が住んで居た。『妖精国(アルフヘイム)』と似ているわよ。ここ‥‥‥‥‥何か別の空間。〖異界〗と繋がってるんじゃない?)


(〖異界〗ねぇ‥‥‥‥そんな所と繋がってれば、あんな巨獣もこっちの世界に迷い込むってことなのかね。なぁ、陸の獣〖ベヒーモス〗‥‥‥‥まさかこっちの世界で本物に出くわす事になるとはな‥‥‥‥パーティーメンバーを置いてこっそり来たかいがあったな。久しぶりに本気でやれる)


俺は聖剣〖エスクカリバー〗をベヒーモスに向けて闘う準備をした。


(((ゴ、ゴル‥‥‥‥ゴララララアア!!!!)))


(‥‥‥‥ちょっと待ってセツナ。この子‥‥怯えてるわ)


(ん?なんだよ。エスク。今日はエリスに構はなくていいから気分が良いんだ。こんな巨獣はさっさとフルボッコにして、〖魔神のランプ〗でも探しに〖蜃気楼の屋敷〗に行きたいんだが)


(それはちょっと待ちなさい‥‥‥‥この子。私と同じ)


(同じ?どういう事?)


(私と同じ。〖七つの秘宝〗よ。怖い姿に変幻自在に変わる様に強力な呪いで姿を歪められてる。誰がやったかも分からないけどね)


(呪い?フーン。なら、解呪して回収しとくか)


(へ?解呪?馬鹿言わないで。こんな強力な呪い〖聖書〗無しで出きるわけ‥‥‥‥)


(聖魔法・○○○○)


(な、何?その魔法。私、知らない?)


(いや、教えて無いからな。そりゃあ、知らないだろうよ‥‥‥‥おぉ、ベヒーモスの身体がみるみる小さくなってくぞ。エスク)


(歪められていた姿から本来の姿に戻ってる?)


(フゴー)((ニャー、ニャー))


赤色、黄金色、琥珀色三匹の動物が俺に飛びかかりすり寄って来た。


(豚と鶏が二匹か?‥‥‥‥今日は久しぶりに肉が食えるな。エスク)


(フゴー?)((ニャニー??))


悲鳴を上げている三匹。


(何が豚と鶏よっ!冗談言うのは止めなさい。おバカっ!聖猪に戦車猫よ。多分、七―女神―フレイヤ様の持ち物。〖炎の首飾り(ブリーシンガメン)〗にして眷属の子達なのよ)


(―女神―フレイヤの?こんな非常食達がか?)


(フゴーフゴー)((ニャー、ニャー))


(何?一緒に行きたいだと?やだよ。俺は宝探しで忙しいんだ。それにパーティーメンバーだけの世話でも手一杯なのに動物なんか面倒みてる余裕なんて何処にも無いんだよ‥‥‥‥じゃあな達者で暮らせよ。お前ら)


(フゴー!!!)((ニャー、ニャー))

ピカーンッ!


(何だ?コイツら光って‥‥‥‥俺の首に張り付いて?!や、止めろっ!!!く、来るなあぁぁ!!!)


一分後。


(フゴー、フゴー!)((ニャー、ニャー!!))


(これからよろしくお願いします。ご主人様だってセツナ。良かったね。秘宝の状態に戻ってくれて)


(‥‥‥‥良くねえよ。トラブルがあっちからダイブしてきただけじゃねえか‥‥‥‥あぁ、俺はフレイヤ様の眷属でも無いのにどうすりゃあ良いんだよ。コイツら‥‥‥‥まぁ、良いや。とりあえず、討伐対象のベヒーモスも居なくなったし。宝探しが終わった後は〖アラビア〗の王宮に行って報酬を貰いに行くかな)



▽▽▽▽▽


アラビア・〖王宮殿〗


〖盗賊王の館〗


(はっ?報酬がない?どういう事ですか?)


(ウム。実際に討伐された〖陸の獣〗を持ち帰っていないのだ。致し方無かろうほら吹き勇者殿)


(ほ、ほら吹き勇者?)


(そうだ。評判が良いからと雇ってみたら、ベヒーモスを倒したと虚偽の報告をして報酬を貰うなど。ほら吹き意外の何者でもなかろう)


(な?俺がほら吹きだと?‥‥‥‥)


‥‥‥‥あぁ、こんな時は何を言っても仕方がない時だ‥‥‥‥ここは潔くガリア帝国にでも帰ろう。こんな国、二度と来るかよ。


(そうかい。なら、俺はガリア帝国に帰らして貰うよ。さようならっ!)


(いやいや、待て。今回、〖蜃気楼の屋敷〗で貴殿が手に入れた宝物。あれは我が国〖アリババ〗が管理する故、全て返還して貰おうか‥‥‥‥ククク)


(‥‥‥‥おい。ジャス大臣。もうそれぐらいにしておけ)


(いえ、アリババ王。これも我が国の為、ご有名な吹き勇者様でも我が国の仕来たりには従って貰うべきかと)


(いや、先ずは勇者殿に詳細な説明をしてもらってだな)


(あ、貴方様‥‥‥‥)


(どうした?妻よ?)


(ゆ、勇者様が突然消えてしまいました‥‥‥)


(何?)



▽▽▽▽▽


〖宝物庫〗


シュンッ!シュンッ!シュンッ!シュンッ!シュンッ!シュンッ!シュンッ!シュンッ!シュンッ!


(報酬が出ない報復にこのアリババ国の財宝の七割は貰っていてやるからな。俺を敵に回したことを後悔させてやる)


(怒った末に、盗みを働く勇者とか外道で最低ね。セツナ)


(外道で結構。全ては金銀財宝よ。金銀財宝があればあっちの世界に帰った時に換金できるからな。ハハハ。どんどん転移で魔法の袋の中に閉まってやるぜぇ)


(‥‥‥‥報酬が出なかったショックで可笑しくなっちゃったわ) 


バダンッ!


(こ、コラーッ!盗賊!!!捕まえてやるから覚悟しなさいっ!)


(ん?何だ?)


宝物庫の扉が勢い良く開き、大量の兵士と共に綺麗な顔の女の子が先頭をきって入って来た。


(‥‥‥‥なんか。アリスに雰囲気似ているな。得に胸が‥‥‥)


(胸を指差すないで。盗賊!!)


(‥‥‥‥ここにはもう様が無くなったしお暇させてまらうよ。また宝物が貯まったらくるよ。去らば)シュンッ!


(へ?消え?‥‥‥ちゃった)


俺はこうして〖アリババ〗国の富の数割りを貰い逃げ帰ってきた。

ちなみに魔王領に行く前にもう一度。アリババ国内で大規模な宝物回収をした事は内緒である。



▽▽▽▽▽


首都・〖アラビア〗宮殿


「先ずはあの大臣でも探してみるかな‥‥‥」

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