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紅焔決戦・〖片翼の火人は雷火に吠える〗No.6 氷霊帝アナスタシア VS 水火のスール


〖フリル街道〗


あちら此方(こちら)に火の残火が燃え上がるそんな街道に一人の女性が現れる。


「‥‥‥‥危ないところでしたね。ダリウス」


「ミルスさん‥‥‥‥見ていたのなら助けて下さい。危うく死にかけるところでしたよ」


「君が死ぬ?‥‥‥‥冗談は止しなさいよ。全然、余裕だったじゃない。〖真偽開放〗も使わなかっただしね。ほら解毒剤よ。これであの子から受けた毒も解毒できるわ」


「‥‥‥‥ありがとうございます。でも、もっと早めに出てきて欲しかったですね‥‥‥‥(ゴクッ)」


「フフフ、これも修行よ、修行。人生は全て修行なのよ。ダリウス君‥‥‥‥それにこれはあの子の力を見定める為の闘いだもの。長達も最低限の防衛しかするだなんて可笑しな事を言ってるわよね」


「あの子の力?」


「あら?まだ、知らなかった?ごめんなさい。もう知ってるかと思ってたんだけど‥‥‥‥まぁ、良いわ。取り合えず、〖オッタル〗へ戻りましょうか‥‥‥‥この闘いが終わった後、彼に付くのか、〖アリババ〗や〖アダマス〗に付くのか決まるだろうしね」


「‥‥‥‥まるで話が見えてきませんよ。〖木剣〗のミルスさん」


「フフフ、そうね。まだ、十代の君にはなかなか難しい話だったわね。ごめんなさい」


「全く。何時も何時も、不思議な事を言う人だな‥‥‥‥しかし、彼とは誰の事なんだ?‥‥‥おっと毒火のセクトは‥‥‥索敵部隊に回収されたか。行こうか。フーレ。私達の里に」


「オルララララ!!!!」



剣の里〖オッタル〗・〖ライトソドの街〗


一方。剣の里〖オッタル〗ライトソドの街のある一帯は氷の空間へと姿を変えていた。


「フワァ~、小娘。早くやるぞ。私が完全に眠る前に決着をつけるぞ。カハ‥‥‥ハハ」


「な、何ですか?この銀髪の女の子は‥‥‥私の魔法が一切効いていない?」


「現代魔法では‥‥‥‥神話の力に対抗できまいて。ファァ‥‥‥‥〖神殺しの力〗は余り知られていない様だな。良かった、良かった‥‥‥ZzzZzz」


「ね、寝ては駄目ですよ。アナスタシア様!!起きて下さい」


「‥‥Zzz‥‥‥‥ハッ!私‥‥‥今、寝ていたか?ガブ?」


「はいっ!ガッツリと可愛らしい寝顔でしたよ。アナスタシア様」


「‥‥‥‥‥私の身体は成長期だからなぁ‥‥‥可愛く寝てしまうんだな‥‥‥‥うん‥‥‥‥だから仕方ないなぁ。フワァ~、眠いと思考が曇る‥‥‥まだ二分位は起きてられそうだな。少し本気を見せてやるぞ。聡明そうな娘‥‥‥‥〖青の氷〗・『氷雪深淵・藍の世界』」


「少し本気だす?貴女、何を言って‥‥‥‥」


スールが言葉を言い終える前にその変化は起きた。フレイヤ地方『フノス』の外気温度が急速に低くなっていくのだ。


フレイヤ地方の南部は比較的過ごしやすい温暖な気候と魔力で構築され、西側は火山地帯があり。『ブラスト火山』は有名な場所で高温の地域である。


そんな地域の温度が急激に低下していくのである‥‥‥一人の銀髪の美少女の姿をした紛れもない神の力〖青の氷〗によって。


神の〖神秘〗は高温な魔力を殺し、その発生源たる氷霊帝・アナスタシアの周囲の気温は更に急速に低下する事が火を見るよりも明らかである。


「ほうほう‥‥‥この魔法大陸は魔力は潰しやすいな。アリーナがセツに私を付かせたのも分かる」


「な、何?何なんですか?この寒さは‥‥‥‥ここはエウロペ大陸で最も温暖な気候のフレイヤ地方でこんな寒さ‥‥‥‥常識的にあり得ない」


「神様達に常識は通じないよぉ。目をつけられたり、敵対したしまったら最後。許されるまで逃げられないもの」


「そ、そんなの理不尽過ぎるわ。水魔法〖水幻弾〗」


「カハ‥‥‥ハハ‥‥‥氷の私に水魔法を使うか?‥‥‥‥一変していく状況に混乱し始めたか。〖青の氷〗・『雹叕(ひょうげつ)』」


バキッバギバギ‥‥‥‥パリンッ!


「なっ?私の水魔法が全部凍って‥‥‥‥」


「‥‥‥‥‥残り一分位か?‥‥‥ガブ。あやつは氷漬けにした後、『黄金の宝物庫』内の檻に入れるんだったな?」


「はいっ!なんかその後は調教して真っ当にさせていくってこき使っていくって、ご主人が二日前に言ってましたよっ!」


「フワァ~‥‥‥二日前?セツの奴。今回の襲撃を事前に知っていたのか?‥‥‥まぁ、良い部下が入るのは良いことよなぁ。なぁ、部下一号」


「ブルブル‥‥‥‥だ、誰が部下一号ですか‥‥‥‥さ、寒い‥‥‥‥こうなったら火の魔道具で‥‥‥‥『火焔の爆雷』」


「そんな小細工‥‥‥‥いらんよ。〖青の氷〗・『凍る世界の嬢王』」


パキッ!キーンッ!


「あ、あぁぁ!!凍る私の身体‥‥‥‥全体が凍らされる?、イヤですっ!、イヤーッ!‥‥‥‥パキンッ!」


スールの叫び声が〖ライトソドの街〗に響き渡るがその声は身体の凍り付けが終わると同時に聞こえなくなった。


「フィ~、これで任務完了だなぁ。ガブ。後の事は任せる‥‥‥‥聡明娘とその一派の仲間もちゃんと回収しといてな」


「は~い!了解ですっ!アナスタシア様~」


「あぁ、それとセツが何処からか喚び出したあの白い鳥には警戒を怠るな‥‥‥‥フワァ~」


「白い鳥?‥‥‥‥あの方ですか」


「そうだ‥‥‥‥セツめ。あんなヤバい奴まで従えとるとは‥‥‥‥まだまだ隠している事が多そうだな。色々と警戒も‥‥‥‥Zzz‥‥‥Zzz」


「寝ちゃいましたか?‥‥‥‥まぁ、ご主人は〖勇者〗の頃、暴れまわってましたからね‥‥‥‥宝物庫の奥の奥には本当にヤバいものが眠っていますから。神々が警戒するのも分かります‥‥‥‥ねぇ?ご主人‥‥‥‥‥」


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