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最終決戦・魔神竜『ヴォーティガン』No.1 魔神の契約~No.5 集う契約者達


No.1 魔神の契約


『セルビア』首都オーディン・上空


「初激は互角か!」


「‥‥‥成る程。流石に15003人分の魔力供給。全盛期とまではいかないが。本来の魔力総量の9割までってとこか!」


「何をぶつぶつと喋っている?」


「‥‥‥いや、別に」


「そうか、そうか!ならば‥‥‥‥早急に死ね!魔神竜闘技『蛇竜螺旋』」


「黒い螺旋?!雷魔法『極・疾風迅雷』」


俺は本能的に『ヴォーティガン』の『蛇竜螺旋』を避けた。


「おい!おい!いいのか?避けて!下は、数百万ものエルフと妖精達が住む都だそ!」


邪悪に笑みを浮かべる。『ヴォーティガン』


「そんな事。言われなくても分かってるつうの!!!転移魔法『方位門』」


俺は『蛇竜螺旋』に向けて転移魔法を開く。


「ほう!起用なものだな!自身に肉体強化の魔法を付与しつつ。神代の妙技。転移魔法を操るか」


『ヴォーティガン』は感心した顔で俺を見下ろす。


「だが、そもそも。俺とお前ではアドバンテージが違うな。昨夜から戦い通しのお前と。四大死竜と契約し、戦わせていた俺とでは体力と魔力の消費量が雲泥の差まである」


「‥‥‥‥それが、お前の戦略だったんだろう?『放雷・轟』」


「なんだ!分かって来たのか?お前?意外と馬鹿なのか?ハハハハハハハハハ!魔神闘技『魔竜・響』」


俺と『ヴォーティガン』の技が再びぶつかり合い!『セルビア』国内全土を揺らす。


「‥‥‥‥ふん!やはり『セルビア』国の地上の核は首都『オーディン』の中核か!‥‥‥この揺れがそれを証明しているようなものだな!」


「おい!『ヴォーティガン』!」


「なんだ?!雷小僧?」


「『セルビア』を破壊してどうするつもりだ?恨みか?復讐か?」


俺がそう(たず)ねると『ヴォーティガン』は笑い始めた。


「ワハハハハハハハハハハハハハハハ!恨み?ハハハハハハハハハハハハ復讐?ハハハハハハこれだから、中途半端な『神ノ使徒』モドキは半端もんが多いんだよ。昔からな!」


「なんだと?モドキだと?」


「お前が、『神ノ使徒』についてどれぐらい知っているか知らないが。『覚醒』されたら。それはそれで厄介だからな。‥‥‥教えてやらん。知りたければ、最低でも大陸を越えるか『死の大地』の向こう側『楽園』の奴等にでも聞きに行くことだな!ワハハハハハハ!」


「あぁ、そうよ!」


『死の大地』の向こう側が『楽園』んだと?始めて聞いたぞ?

エウロペ大陸の遥か北には、一体何があると言うんだ?


「まぁ、大陸を越えてもエウロペ大陸じゃあ、『暗黒大陸』か『アナスタシア』位しか行きようがないがな!」


こいつ、案外。お喋りだな!気になる単語のオンパレードだ。


「博識だな。『ヴォーティガン』殿は!尊敬するよ」


「おお!もっと!誉めるいと良いぞ!雷小僧!お前は今日から俺の(しもべ)になるんだからな!『魔竜・追撃』」


「やなこった!!雷魔法『雷雨・砲雷』」


三度目の神代の魔法攻撃と現代の雷撃攻撃がぶつかり合う。



『セルビア』首都『オーディン』城内


ドゴオオオオン!!!


2人の攻撃がぶつかり合い首都・オーディンを揺らす。


「セルフィーユ王女殿下!先ほどから首都『オーディン』上空で何者か達が混戦中との事」


『セルビア』・女王『セルフィーユ・セルビア』


「数日前から続く魔神や魔竜達の進行や現在も行われている。要塞都市『ノーム』の魔神巨兵達の進行に加えて。今度は我が首都『オーディン』に進行ですか?‥‥‥‥貴方はどれ程、我々、エルフと妖精を恨んでいるのですか?『ヴォーティガン』!」


「へ、陛下?」


「宰相グロース!先ずは、首都に住む人達の避難を最優先に。城に残っている。エルフと上位妖精達は結界の準備を急がせてください。それと遠征中のリグーリア将軍に早馬をお願い!」


「き、畏まりました。陛下!」


「ごめんね!グロース!こんな状況になってしまって‥‥‥‥‥」


「いえいえ!陛下!陛下は良くやっております。この夫!グロースはずっと貴方を抑えしますよ」


「‥‥‥‥ありがとう。貴方!」


「御意に!‥‥‥ですが、娘のアルディスがとても私は心配で仕方ありません。陛下!あのは‥‥‥ 」


「あの子は、私達よりも強いから大丈夫よ!グロース!それよりも今は、この首都『オーディン』を守りましょう!」


「は、はい!陛下の仰せのままに!」



『セルビア』上空


「なんだ!なんだ!おい!下の奴等も騒ぎ出して来たな!いいぞ!いいぞ!騒げ!踊れ!暴れろ!エルフに妖精共!今宵は祭りだ!ハハハハハハハハハ!」


「‥‥‥‥ずいぶん、楽しそうだな!『ヴォーティガン』!」


「お前にもそう見えるか?雷小僧?‥‥‥あぁ、楽しいね。憎き『オーディン』の起こした国をこの手で壊せるんだからな!」


「だから、『オーディン』の関係者である。『リスク』殿や『ジャバウォック』も魔竜化させて使役したんだな?」


「‥‥‥あぁ、『バジリスク』の最後を看取ったのは、確か、お前だったな!あいつらは安らかに行けたか?おい?」


『ヴォーティガン』はそう言うと何故か、真剣な顔になった。


「ん?何故。そんなことを聞くんだ?無理やり使役してたんじゃないのか?」


「ふん!『バジリスク』と『ジャバウォック』は確かに半場、強制的に使役してしまったがな!あいつらはあのままでは確実に死んでいたんだ!分かるか?雷小僧?!」


「利用すると同時に2人には救済を与えたと?」


「そうだ!同じ神代を生き抜いた者達だからな!現代の奴等とは気骨が違う。だから、使役した?!分かったか?あの二匹は実に有能に働いてくれた。最後には、俺との契約もちゃんと果たしたしな!」


「契約?!」


「そうだ!契約だ!俺は臣下との契約を特に重要視する。その点。あの二匹は合格だった!流石は、神代の神竜と聖なる蛇だ!他の神獣達とは格が、違っていたよ!」


「では、契約に違反したものは‥‥‥」


「あの?間抜けな闇の獣か?‥‥あぁ、みたいにおかしくなって。見境なく人を襲う。魔物へと変わったろうな!」


「‥‥‥‥そうか、『春雷・疾風迅雷』」


「なっ?さっきよりも早いだと?どこに行った?!」


「ここだよ!!「雷脚・迅雷」」


「グオオオオオ!!!なんだ!この威力は!!!!」


『ヴォーティガン』に向け。渾身の蹴り『雷脚・迅雷』をぶつける。


俺達は首都『オーディン』の近くにある。決戦の花園へと落ちていった。






No.2 七聖―女神―の杖


首都近く『決戦の花園』


「くそ!雷小僧がぁ!何でいきなり!瞬発力が格段に上がりやがった?それに、なんだ?!この痛みは?」


『ヴォーティガン』は(あわ)てふためいている。俺が雷魔法と『神気・雷』を合わせた技。『雷脚・迅雷』

の威力に驚いてるみたいだ。


「成る程。やはり、『神気』は人類が造り上げた『神殺し』の力か」


俺は確信する。この『ヴォーティガン』に放った。一撃によって。コイツを葬れると。


「ハハハハハハハハハ!やるじゃないか!雷小僧!少し!評価を上方修正してやろう」


「そりゃあ!どうも、『ヴォーティガン』殿」


「あぁ、喜べ!喜べ!クソガキ!神代の魔神はお前をちゃんとした敵と認識したぞ!」


「‥‥‥‥では、その中途半端な攻撃はもう、止めるんだな?」


「あぁ、これからは少し本気を出そう!魔神竜闘技『破邪の堕落』」


「早速かよ!雷魔法『雷霆将来・轟雷』」


2人は場所を上空から神代末期に勃発した。神魔竜戦争の終結の地。『決戦の花園』へと舞台を移す。


『セルビア』首都『オーディン』


「急げ!急げ!住民達の避難を最優先だ!」


「魔神や魔竜共が遂にこの首都まで進行してきてるぞ!」


「じゃ、じゃあ!何でこの首都『オーディン』に現れないんだ?」


「噂じゃあ!拳王姫セシリア様の従者が、この首都の上空で敵の親玉を食い止めてるらいしと!上位妖精の方々が話していたぞ!」


「では、もしその方が負ける様なことがあれば‥‥‥」


「首都は火の海!魔神や魔竜どもが闊歩(かっぽ)する悪魔の光景になるだろうな」


「そ、そんな~!」


「だから、早く住民の避難と結界の準備を急ぐんだよ!アホ共、話してないでさっさと行けー!」


「は、はい!すいません!隊長!」


「た、隊長!いや!コイツがですね!」


「いいから!行け!ハカ近衛兵!!」


「は、はい!!」


「たく!あの平和だった。『セルビア』王国はもう戻って来ないのだろうか?なあ?『ノーム』よ!」


セルビア城・城下町

「みんな!!迅速に避難して!!ここは戦場になるわ!」


「子供と老人を優先的にブラックキャットに乗せろ。『聖者の森』まで避難させる!急げ!」


「ママ何処~!!ええ~ん」「逃げろ!逃げろ!さっきの衝撃で分かっただろう?逃げるしかないんだよ!」



「‥‥‥‥‥首都に住まう。住民は混乱しておるな!蓬莱!」


「あぁ、急ごうぜ!エスフィール嬢ちゃん!雷様の元へ」


「そうじゃな!急ごう!」



『決戦の花園』


「ふむ!雷小僧!お前の魔力は本当に底無しだな!普通の人族だったら。それだけの大技を出したら。魔力切れを起こすものだが、‥‥‥‥お前にはそれが無いな」


「あぁ、それだけが、今の俺の唯一のとりえだからな!!『雷王激』」


「ふん!『破邪竜』‥‥さっきからお前の闘い方を観察していたが、もしかして近接戦闘は苦手なタイプか?上空での『疾風迅雷』かあれ以外は、(ほとん)ど遠距離大型魔法だな?!」  


くそ、嫌な所に気づきやがって。


「ははん!黙ったと言うことは、図星か何か?‥‥」


「‥‥‥‥」


「そうか!そうか!ならば、少し闘い方を変えてやろう。(ニチャア)」


『ヴォーティガン』は邪悪な笑みを不適に浮かべた。


「神代・回帰『魔竜帰還』」


『ヴォーティガン』の姿がみるみると異形の姿へと変わる。


口は邪悪な竜の牙。全身が黒い鱗に覆われ。漆黒の翼が『決戦の花園』の花達を無惨に散らす。


「ふう!悪い。悪い。待たせた!さぁ、殺し合いを再開しようか!『神ノ使徒』モドキ殿!!ケラケラケラケラケラケラケラケラ!」


「おいおい!変身して!性格と笑い声まで変わるのかよ!‥‥‥‥‥てゆうか、あいつ、もしかして。色々混ざってる異形の存在なのか?」


「おいおい!ごちゃごちゃと独りごと言ってないで!もっと俺を楽しませろよ!魔竜闘技『蛇竜降臨』」


『ヴォーティガン』が呪文を唱えるのを終えると。『ヴォーティガン』の身体の影から無数の黒い竜が現れた。


「〖使役系〗神代魔法か?! 」


「ニチャア!ご名答だ!これは優秀な俺の道具になりそうだな!『神ノ使徒』モドキ!行け!蛇竜共!!あいつを捕らえろ!」


「ケラケラケラケラケラケラケラケラ!」


「ケラケラケラケラケラケラケラケラ!」


「ケラケラケラケラケラケラケラケラ!」


「ケラケラケラケラケラケラケラケラ!」


数匹の蛇竜が俺の方へと向かってくる。


(あぁ、もう視てられない。私も力を貸すわ)


それは、俺が『飛来槍・麒麟』の変わりに使っている杖。七聖―女神―の杖・『ラファエル』から聴こえた声だった。


「ラファエルさん?」


(行くわよ。カミナリさん!久しぶりだけどちゃんと合わせなさいよね。)


「‥‥‥‥了解。では、聖魔法・神煌具・具現『大天使・ラファエル』!!」


「何?聖魔法?雷魔法では無いのか?」


「‥‥‥五月蝿いわ!魔竜!神代魔法(白)『波状の聖刻印』」


ラファエルさんがそう唱えると。俺に近寄って来ていた。蛇竜達が一瞬で光の塵へと変わり果てた。


「なぜ、ここに天使族が?本来は天界に入るはずでは?」


魔竜化した『ヴォーティガン』が狼狽している。


「本当に五月蝿いわ!私にも色々あるのよ!色々ね!だから、さっさと死になさい。『ヴォーティガン』!」






No.3 魔竜対大天使


数年前、ソロモン山脈『七聖教会本部・大聖堂』


「くそう!あの、アホ司祭達め!俺をあの脳筋聖女と間違えて。洗礼の儀をしやがって!‥‥お陰で男を好む貴族達からのアプローチが日増しに増えて来てると聞くし」


「‥‥‥‥でも、兄弟子‥‥‥そのお陰で聖魔法と神煌具の声聴こえるようになった」


「おっと!いたのか、サーシャ!どこらか聞いてた?」


「‥‥‥くそう!あの、アホ司祭達め!俺をあの脳筋聖女‥‥のところから」


「‥‥‥最初っから聞いてたんじゃねえか!話すなよ!特にあのゴリラ聖女には、アイツの耳に入ったら。(洗礼を馬鹿にしましたわね。勇者様)とか言って俺を半殺しにするからな」


「‥‥‥‥どうしようかな!‥‥何を買って貰おうかな‥‥兄弟子?‥‥」


「‥‥‥サーシャが以前。欲しがっていた『受光の杖』を買ってやろう」


「‥‥‥‥では、契約完了と‥‥‥言うことで」


「くそう、また、費用の圧迫がああ~!!」


その日の夜・七聖教会本部・金庫兼宝物庫


「くそ!ただでは、済まさぬぞ。七聖教会本部・大聖堂め!お前らの金庫や宝物庫にあるお宝を全て回収し。俺の暇潰しに作った吸い変えよう魔道具と入れ換えといてやる。もし、俺がアリーナから居なくなった時は、土くれに変わる魔道具だがな」


(こんな、夜更けに五月蝿いわね。静かに眠れないじゃない!)


「うわぁ!何処からかかこえがしかも他にも数人の声が聴こえたが?」


(あー、もう、本当に五月蝿いわね!貴方!名前は何?)


「ん?俺?俺はカミナリ セツナと言う」


(あぁ、あの、お転婆聖女ま間違えて。洗礼の儀を受けた。現代の勇者君か!!!ぶふうう!!)


(わ、笑ったら可愛そうよ!フフフ)


(ん?待って貴方の腰に巻き付いてるそれ?!)


「魔法の袋が何か?」


(あぁ、やっぱり!アテナ様の神獣の子『7つ秘宝』の一人よ!)


「ん?1人?どういうことだ?」


(ねえ、ねえ、ガブ!もしかして、この中にいればいずれ‥‥‥)


(○○○様が、私達を天界に帰してくれって事?ルシファー?)


(うん!どうかな?ウリ?ラファエル?皆?)


何やら俺の知らないところでどんどん話が進んでるようだ。


(良いわね!どうせ、ここに居ても。気持ち悪い爺達に触られるだけだし。現代の勇者様に仕えた方が、可能は広がるわ)


(‥‥‥うん!うん!それで行こう。‥‥‥じゃあ、今後は宜しくね!現代の勇者君!)


「ん?、はあ!」


(よし、決まり。じゃあ、皆、荷物を纏めたら彼の魔法の袋の中に入りましょう)


(((((了解、)))))


(宜しくね。現代勇者!私はラファエルよ!何か困ったときには、呼びなさい!)


「へ、へい!」


色々な所から了解の声が聴こえると同時に金庫兼宝物庫の宝が一斉に光。俺の魔法の袋へと入って行った。そして、金庫兼宝物庫の中は何もない状態に変わっていた。




現代・『決戦の花園』

 

「『神ノ使徒』モドキが聖魔法に大天使の召喚だと?ふざけるな!化物め!」


「いや!化物は貴方よ!魔竜!それにうちのセツナは、七聖教会本部・大聖堂で洗礼の儀を終えた。れっきとした信徒の1人よ!プフウウ」


くそ!この大天使。久しぶりに会ったと思ったらり笑いやがった。


「‥‥‥‥何よ!その目!アテナ様とユグドラシル様に報告するわよ!セツナ!」


「ぐっ!すみません。ラファエル様」


ポコリ!軽く叩かれた。


「ラファエルで良いのよ!馬鹿!全く!本当に全く!」


相変わらず。喜怒哀楽がすぐ変わる。大天使様だ。




一年前。


『列島大陸・和国』最終決戦


「これで止めで良いのよね!セツナ!」


「ええ!これが本当に最後!最終決戦です。ラファエル様!」


「もう、馬鹿!ラファエル様なんて、他人行儀な言い方しないで!ラファエルでいいわよ!」


「はい!ラファエル!」


俺がそう叫ぶと。大天使ラファエルは嬉しそうに笑った。


「宜しい!では、行くわよ!セツナ!」


「はい!」


「「聖魔法『破邪聖刻』」」


そうして、俺とラファエルは列島大陸・和国の蛇竜『ヤマタノオロチ』の討伐に成功したのだった。




現代



「そして、今回は魔竜なの?ねえ?貴方、竜に好かれてるの?闇落ちした竜に?」


「ハイハイ!じゃれ合いは全てが終わってからにしましょう。ラファエル!」


「‥‥‥後でお仕置きよ!」


何処かで聞いたフレーズだな。


「‥‥‥‥フハハハハハハハハハ!いいぞ!逆に良い!ここで、天使族を(ほふ)れるチャンスが来るとはな!いいだろ!仕留めてやるよ!大天使ラファエル!」


「あっそう!でも、油断はしないわ!私も全力で行くわ。そうよね!セツナ!」 


「その通りです。ラファエル!行きましょう!雷魔法『雷霆将来』」

「合わせなさいよ!神代魔法(白)『純白の聖刻』」


「「聖雷魔法『雷霆聖刻印』」」


「なに?現代の雷魔法と神代の聖魔法が折り重なり。1つの技を構築しただと?‥‥そんな、あり得ない事が!!!」


『ヴォーティガン』がそう言っている間に俺達の聖雷魔法『雷霆聖刻印』が『ヴォーティガン』に命中する。


「ぐわああ!!」


「‥‥‥やはり、強いわね。魔竜種というのは、‥‥‥セツナ!後、どのくらいで契約の子達が集まるの?」


「後、数刻はかかるかと。すみません。ラファエル」


「そう、良いわ!それまでは、私がこの場を持たせてあげるわ!‥‥‥それとそろそろ聖魔法も普通に使いなさいよね!セツナ!いい加減‥‥」


「行けえーーー!蛇竜共!!」


「来ます!ラファエル!」


「つううぅう!全く!神代魔法(白)『白金の楽園』」


ラファエルがそう唱えると白いベールが『決戦の花園』を包み込んで行く。


「少し時間を作らして貰うわよ。『ヴォーティガン』」





No.4 大天使の実力


『決戦の花園』・『白金の楽園』


「こ、これは、大天使の神代結界か?!」


「良く、知ってるわね。『ヴォーティガン』、貴方、少しは学があるのね」


「ふん!お前らの神話時代の遺物の事は昔から知っているからな!知っていて当然だろう?」 


「そう!今の時代は、私達をそ呼ぶのね。そう、『遺物』ね」


ラファエルは何処か悲しいそうな顔をしていた。


「『白金の花園』‥‥‥ワルキューレ共との戦い以来か!やりにくい!」


「やりにくくしてあげてるのよ!『ヴォーティガン』」


「だろうな!大天使!魔竜闘技『魔竜行軍』」


「ふん!この中で蛇竜を展開させるのね?神代魔法(白)『転生の産声』!!」


『白金の楽園』から歌声が聴こえてくる。


「ラララララ~!」「ラララララ~!」「ラララララ~!」


「これは?讃美歌?」


「‥‥‥‥良く頑張りました。皆さん!神代の時代から良く戦ってくれました。本当にありがとう。さぁ、今、こそ安らかな眠りを‥‥‥」


「ケラケラケラケラケラケラケラケラ!」


「ケラケラケラケラケラケラケラケラ!」「ケラケラケラケラケラケラケラケラ!「ケラケラケラケラケラケラケラケラ!?ケラ?」」


「お、俺は?今まで『ヴォーティガン』様?」「お、オーディン様?」「あぁ、なんて温かい温もりか」「ケラケラケラケラケラケラ‥‥‥『ヴォーティガン』様!お助け出来ず申し訳ありませんでした!!」


讃美歌を聞いた蛇竜達は、次から次へと砂上の砂の様に白い砂へと変わっていく。


「お、お前ら!‥‥‥‥長年の契約に感謝する!‥‥‥安らかな死を!我が戦友達よ」


『ヴォーティガン』は何処か、悲しそうな顔を一瞬見せた。


「セツナ、セツナ!聞いてるの?セツナ!」


俺が目の前の神々しい光景に目を奪われているとラファエルが怒気を含んだ声で俺に叫ぶ!


「な、何でしょう?ラファエル!」


「何でしょう!じゃないわよ!今、『ヴォーティガン』は無防備よ!さっさと最大技をアイツにぶちこむわよ!」


俺の目の前に大天使の格好をした。悪魔が目の前に顕現したような錯覚を覚えた。


「わ、分かりました。ラファエル!」


「貴方も聖魔法を使いなさいよ!‥‥‥封印解除とか、格好つけてないで。あの脳筋ゴリラ聖女みたいに人前でバンバン使いなさいよね!バカ!神代・回帰(白)『聖水刻印』」


「りょ、了解です。神代・回帰・聖魔法『聖なる守り破邪の光』」


「ん?何だ?あの光?」


「「聖魔法『聖刻の神矢』」」


純白の聖刻印が蛇竜化した『ヴォーティガン』の翼と腹部に突き刺さる。



「グギャアアアア!!クソガキがあああ!!お、俺の腹があああ!!くそう!くそう!くそう!」


「そろそろ、時間ねセツナ!ちょうど、契約者達も着いたみたいだし。そろそろ杖に戻るわね」


「了解です。ラファエル!助かりました」


「ええ!感謝しなさいのね。全く!それと、『白金の楽園』の効果で貴方の体力と魔力それなりに回復させといたから。じゃあね!勝ちなさいよ!セツナ」


「はい!ラファエル!では、また」


「ハイハイ!お休みー!」


ラファエルはそう言うと七聖―女神―の杖へと姿を戻した。


「『白金の楽園』も消えていく」


「ケラケラケラケラケラケラケラケラ!ケラケラケラケラケラケラケラケラ!まさか、天使族、しかも大天使・ラファエルを従えているとはな!計算外にも程があるぞ!『神ノ使徒』モドキ!」


「棚ぼただっ!恨むなら俺ではなく。七聖教会のアホ司祭達を恨め」


「くそ!『セルビア』をユグドラシル地方を地獄に落とした次は、ソロモン山脈の奴等を攻略しようとしたが、まさか、その手の者ぎもう、入るとわ!‥‥‥これも―女神―共の仕掛けた罠か?」


なんだろう。一見、『ヴォーティガン』の発言は的外れに聞こえるが、そうだろうか?

俺のアリーナへの帰還。間違えられた洗礼の儀。昔、あった宝物庫でのラファエル達との出会い。エスフィールの帰りたいという願い。全ては―女神―達に計算された流れだったんじゃないかと俺は思ってしまった。


だが、‥‥‥‥まあ、いいか、長いものには巻かれろと昔から言うしな。


「まぁ、いいや!とりあえず。目の前の『ヴォーティガン

』を倒すのが先だな!」


「おのれ!おのれ!神話、神代、現代に移り変わっても。忌々(いまいま)しく俺の邪魔をするか。七聖―女神―共!!‥‥‥‥ならば、目の前のお前達の『神ノ使徒』モドキを殺し俺の傀儡に変えるまでだ!」


『ヴォーティガン』の異形の魔竜状態が見るも無惨に腐敗し始めていた。


「度重なる。神代の聖魔法を受けて。魔竜の形を保てなくなってきたか?『ヴォーティガン』?」


「‥‥‥‥ふん!黙れ!‥‥‥‥成る程。お前は、遠距離型の魔法使いかと思ったが、『北東魔法学院』や『魔法使いの里』の奴等と一緒で契約者達と戦うタイプだったか!」


「‥‥‥‥ある意味そうだな!」


「‥‥‥‥くそ!油断した!‥‥‥では、更に形を変えさせてもらう!良く見ておけ『神ノ使徒』モドキよ!」


『ヴォーティガン』はそう言うと身体を丸め変形し始めた。







No.5 集う契約者達


首都『オーディン』


「ふう!やっと着きましたね!『セルビア』首都『オーディン』!ってもう、皆さん!大パニックじゃないですか!‥‥‥どうしましょうかね。転移魔法で住民を避難させるか、ご主人様と合流するか!‥‥‥‥‥仕方ありません。もし、首都が戦場になった時を考えて『決戦の花園』の一番近くにある東地区の住民を避難させますか。その後、ご主人様と合流すれば。大丈夫でしょうか?‥‥‥‥アテナ様‥‥」



首都郊外


「い、急がねば!我が主が魔神や魔竜どもの親玉に殺されてしまいます!‥‥‥‥どうやら、闘いは拮抗してるみたいですが、どう転ぶか分かりませんね。くっ!今、行きます。主!」



首都城下町


「急げ!急げ!エスフィール嬢ちゃん!雷様を助けなきゃいかん!」


「ま、待ってくれ!蓬莱!何故、そんなに必死になる?今のところ。黒幕相手にセツナは互角以上に闘っておろう」


「そんな、事は百も承知だよ!だが、俺達、契約者つうのは、ご主人である契約者の身の安全を真っ先に考えるんだよ!それも付き合いが長い短い関係なくな!」


「そうなのか?そんな話初めて聞いたぞ?」


「そうか、今の現代の子らは神代の時の様に複数の契約者と契約しなかったりするのか?」


「ん?あぁ、基本的には1人の魔法使いに対して一匹の神獣か獣が契約者になるのう。昔は使い魔とも呼ばれておったが、それを嫌う。幻獣達もおるので、禁句になってきておるが、今でも普通に言う者もおる。」


「そうかい!じゃあ、あれだけの数の契約者を抱える雷様はやはり異常。何だな?」


「まぁ、そうじゃな!あんな、幻獣を何人も契約しているものは、セツナが初めてじゃな!あれもそこが見えない無尽蔵とも呼べる。魔力総量ができる。荒業じゃが」


「まぁ、そうだろうな!初めてあった時も何処か浮世離れしてたしな!」


「それは、仕方あるまい。セツナはそもそもこちらの世界の人間では無いからな」


「‥‥‥‥‥どう言うことだい?エスフィール嬢ちゃん?」


「ん?知らないのか?セツナは地球からやって来た。異世界の人間だぞ!」


「ほう!異世界から来たか!それは、それは、興味深え話だが今、話すことじゃ無かったな!すまねえ!」


「ん!ああ!」


「まぁ、話を最初に戻すが俺の本来の契約者。雷様や他の契約者の奴等もそうだが、契約者同士つうのは、見えない何か、簡単に言えば見えない魔力パスで繋がっているんだ」


「見えない魔力パス?」


「あぁ、それを通じて俺や雷様の『列島大陸』の時の相棒の雷竜殿何かは雷様の感情が時たま届いたりするのさ」


「ではそれを受け取った者達は」


「そう!命をとしてでも契約者を救おうと躍起になるのさ」


その時、蓬莱の身体が黄色に光出した。


「そう!その躍起は時たま、奇跡を起こす!俺の様に‥‥‥‥本来の姿に戻ったりな!」


「本来の姿?」


私は蓬莱の光の眩しさについ目を(つぶ)ってしまった。


「‥‥‥‥もう、いいぜ!!エスフィール嬢ちゃん!乗りな!一気に行くぜ!」


「お、お主!その姿!」


首都郊外


「か、身体が熱い。イフリートなのに!‥‥‥‥もしや、神代のこのセツの姿に戻れるのか?‥‥‥主殿」


『決戦の花園』


「いくぞ!雷小僧!」


異形!それは本当の異形!四肢は魔力のそれで四足歩行で這い周り。身体の胴には、先ほどの魔竜の顔が腐敗した状態で保たれていた。


「もはや、地獄の亡者だな!『ヴォーティガン』!」


「ふん!何度でも言え!雷小僧!いくぞ!魔竜闘技『地獄楽』」


「さっきより!数倍速いだと!!」


「そうだ!その通り!ケラケラケラケラケラケラケラケラ!ハハハハハハハハハハハハハハハ!死ね!死ね!ハハハハハハケラケラケラケラ」


薄気味悪い笑い声と共に地獄の魔竜が這いよってくる。


「ケラケラケラケラケラケラケラケラ!ハハハハハハハハハハハハハハハ!ケラケラケラケラケラケラケラケラ!ハハハハハハハハハハハハハハハ!ハハハ死ね!」



(くっ!万事休すか‥‥‥ここまで速いとは!お、終わっ)



「そうは!」


「させません?」


俺が終わったと思い。転移魔法で逃げようとした瞬間。巨体な力が、それも二つが、俺と『ヴォーティガン』の間に入った。


「何もんだ?お前ら?ケラケラケラケラケラケラケラケラ!ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!」


「なんつう化物と闘ってんだ!雷様よう!待たせたな!」

『神話雷獣・天災鎌鼬(かまいたち)』顕現!


「なんとか、間に合いました!現代の我が主殿」


『神代・回帰・炎神イフリート』顕現!


「ここからは!」「セツ達も」


「我が主と共に闘います!!」

「戦うぜぇ!」

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