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白の鳥と片割れの火翼


『フノス』の剣領域・〖オルタナ街道・夜〗


〖赤石の宿場〗


「ホーホー、ホーホー」


「辺りも暗くなってきましたね。今宵はあの宿屋に泊まりましょう。あそこの宿屋は剣の里の剣士達が切り盛りする宿場なので安全に過ごせますよ。ナルカミさん」


「は、はぁ、それは良かったです‥‥‥‥(なんで俺を情熱的に見つめるだよ。この人はっ!俺は何処からどう見ても男だろうがぁ!!!なぁ?可憐ちゃん)」


「‥‥‥‥‥何ですか?神成 刹那。私に対してそんな救いを求める様な顔をして?そんな可愛い顔をしていから痛い目に合うんですよ。美少年さん‥‥‥‥何ですか?その愛らしい顔は‥‥‥羨ましい」


こ、この子。ドンドン俺に対して容赦無くなってきてるぞ?つうか最後に羨ましいとか言ったか?

いやいや、君も愛らしい顔をしているぜ!可憐な可憐ちゃん!


しかし、どうなってんだ?最近の女子中学生というのは?皆、俺に対して辛辣になりすぎじゃないか?

これが大人になるという事なのか?


「ホーホー、ホーホー」バサバサ!!


「おぉ、セクウィ!俺を慰めてくれるのか?久しぶりに会ったのにありがとうな。セクウィ」


「ホーホー!!」


「な、何ですか?その白い(ふくろう)さんは?いったい何処から連れてきたんですか?‥‥‥ていうか、また違う動物?」


「フゴフゴ!!」

「「ニャーニャー!!」」


「おう!君達もご苦労様。移動の為だけにわざわざ、ありがとうな!ご飯は魔法の袋(黄金の宝物庫)の食堂で用意してくれてるから一端中に戻っててくれ」


「フゴ」「「ニャーニャー!!」」シュン!!!


「ど、動物達が消えた?‥‥‥‥何なんですか?本当に非科学的過ぎます‥‥‥」


「いや、だから。魔法だってっ!ファンタジー!見た目が眼鏡美少女の可憐ちゃんなら好きそうだと思ったんだかな。なぁ、セクウィ」


「ホーホー、ホー」


「セクウィもそうだねって言ってるぞ。可憐ちゃん」


「動物が喋るわけないじゃないですか‥‥‥もう、本当に非科学的すぎます‥‥‥‥」


可憐ちゃんはそう言うと宿場の方へと歩き始めた。するとセクウィが可憐ちゃんを見つめている。


[ヌシ様。この子は少し危ういね‥‥‥‥]


「え?‥‥‥‥神成 刹那‥‥‥‥今、何か言いましたか?」


「いや?俺は何も喋って無いぞ」


「それでは?‥‥‥‥その白い(ふくろう)のセクウィさんが?」


「ホーホー?」


可憐ちゃんはセクウィを指指して見たが、セクウィは首をクルクル回しながら反応するだけだった。


「あ、あれ?やっぱり普通の梟‥‥‥‥?私、やっぱり疲れてるんでしょうか?‥‥‥‥はぁ‥‥‥」


可憐ちゃんは大きいため息をつくと再び宿の入り口へと歩き始めた。


「やっぱり、君にもそう見えるか?セクウィ」


「ホーホー、彼女はまだ〖魔力〗というモノを認識しない様にしていようだね‥‥‥‥〖魔力〗も〖神秘〗も使えないのなら、このまま死んじゃうんじゃないかい?ヌシ様。ホーホー」


「‥‥‥‥あぁ、そうだな。だが、今はラファエルの半身はアヤネ、ウリエルは俺の精神世界、ルシファーは〖神化〗と修復中‥‥‥‥他の天使達や神獣達も黄金の宝物庫の中で働いてるから動けないんだよ」


(ナハハ、なら、僕が行くよ。ご主人)シュインッ!


「ガブリエル?いつの間に外に出てきたんだ?」


(今、さっきだよー!僕の能力ならあの子と相性良さそうだしね。じゃあ、行ってくるよ!!ご主人!!)シュンッ!


「ま、待て!ガブリエル。まだ、良いとは言ってないぞっ!てっ!もう居ないじゃないか。相変わらず。人の話を聞かない天使だな!」


「ホーホー、だけどこれで心配事は一つ消えたんじゃない?これで集中できるんじゃないの?‥‥‥‥‥あれをやるんでしょう?ヌシ様‥‥‥‥フレイヤ地方の支配下」


「セクウィ‥‥‥‥言い方悪いぞ。そして、何で俺の最終目標を言い当ててんだよ‥‥‥『ラグナログ(神々の黄昏)』の連中にこんな大事な土地を取られるなら、俺が貰うさ‥‥‥‥その後は〖剣聖〗グレイに託すけどな。ガリア、レッドローズ、アダマス、闇ギルド、アリババ全て倒し、従えてこのフレイヤ地方の争いは終わらせるつもりだよ」


「ホーホー、それでは魔王捜索が遠退くのでは?」


「逆だろう。邪魔してきそうな奴等を野放しにして、ほっとくよりも際南の国から落としていってエスフィール捜索に協力させて捜索の範囲を拡大していった方が効率が良くなるんだよ。だから、ヒルディス達も起こしたんだしな」


「ホーホー、そして、自分は梟の真似をして全てを監視しろと?ホーホー」


「あぁ、空の事は任せるよ。セクウィ。報酬はレッドフレスの群れを用意するからさあ」


「ホーホー、それは楽しみだね‥‥‥‥ならば片時も離れずに見守るとするよ。ヌシ様‥‥‥‥自分の出番は何番目になるのか楽しみだよ。ホーホー‥‥‥‥」


俺とセクウィはそんな話をしながら宿屋の方へと歩き始めた。ちなみにルアとアナスタシアは幼女らしく疲れ果ててしまい、黄金の宝物庫の部屋で熟睡している。


そして、俺はダリウスさんが何かしないか怖かった為、可憐ちゃんを強引に黄金の宝物庫の中へとぶちこんだ


(な、何するんですかぁ!!神成 刹那!!そういう事はもっと暗い場所で襲って来て下さい!!)シュンッ!


(何を言ってんのか分からんが‥‥‥‥とりあえず、ここに入ってくれ。安全だからさぁ)


その後、宿場で借りた部屋に〖魔力〗〖神気〗〖神秘〗の三重奏の結界を張り。セクウィに見張らせた状態で眠りについたのであった。


だが俺の心配とは裏腹に、ダリウスさんは夜通し俺達が泊まっている宿場の警備をしていた様で、とてもアヤネやサスケの様な変態族では無い事が分かったのだった。


因みに朝、起きて最初にダリウスさんに言われた言葉は《ナルカミさん!貴女が無事で良かった。貴女は朝から美しい》だった‥‥‥‥その言葉を聞いた俺は、朝から意識が飛んでしまったのだった。


この人、本当に俺の事。女の子だと思ってんのかよーーっ!!


◇◇◇◇◇


〖フノス〗・剣領域・剣の里〖オッタル〗から数キロ離れた隠れ屋


「‥‥‥‥‥かつては〖剣聖〗グレイ・オルタナティブとが火剣のダリウス・ラディウスが居る事で難攻不落とも思えた剣の聖地〖オッタル〗よ‥‥‥‥今日をもって我が手中に納め。かつて貴様らに狩られた仲間達の弔いとしてやる‥‥‥‥‥夜に仕掛ける。皆、それぞれ準備を怠るなと伝えろ。スール」


「了解よ‥‥‥‥‥イグニッション」



剣の里〖ホルン・ソドの街〗


「ババ様!〖剣帝〗‥‥‥‥闇ギルドの連中。動き始めました!」


「そうですか‥‥‥やはり来ますか‥‥‥では迎え撃たなくていけませんね」


「‥‥‥まさか!本当に攻め込んで来るのか?〖剣聖〗と〖七剣〗の数名が出ばらっているが此処は剣の聖地〖オッタル〗だぞ?‥‥‥‥奴等、闇ギルドは何故、いきなり攻め込む事にしたんだ?」


「‥‥‥‥‥昔の縁が飛来でもしたのでしょう‥‥‥‥ガレオンは軍の編成を急ぎなさいな。ルルカはこの事を〖フノス〗の王に知らせない。今なら〖火炎の片割れ〗のギルドを落とせると」


「はっ!〖聖剣〗様」

「は、はい!〖剣魔〗のババ様!」


「急ぎなさい‥‥‥あのお方が到着するまで持ち堪えれば良いのだけど」


〖剣魔〗又は〖剣の魔女〗・『シエル・オルタナティブ』

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