神成と神無月は話し合う No.1 それはもう良いのよ‥‥‥
今、俺は神無月神社に委員長事、神無月 恵と共に居る。
鈴の〖怪異〗鈴彦姫に追われ、逃げ込んだ先この神無月神社だ。
神社には何かしらの結界が備わっていると魔法世界・列島大陸滞在中に焔に聞いていた為。逃げ込んでみたものの、結果は境内の結界は弱く脆かった。
そして、逃げ場を失い追い詰められた時、〖七原龍〗・『黒龍・八岐大蛇』が魔法の袋(黄金の宝物庫)からいきなりの出て来てくれた。
地球に居る時の俺は〖神気〗は使えても、魔力は使えないただの人に戻ってしまう。だが、神は地球でも魔力が行使できる。
列島大陸の神こと、大蛇はその莫大で理不尽な魔力と力で鈴彦姫を終始圧倒し。三の大太刀を彼方の世界に向けて放った。
鈴彦姫の体内にあった魔法世界と地球を繋げる全ての回廊を〖八岐大蛇〗の一太刀で全てを塞ぎ。二の太刀目は〖帝〗とか言う奴に深傷を負わせ、暫く動けないように封じ。
三の太刀で封印されていた筈の〖月詠〗を解放しらしい。らしいというのは大蛇が魔法の袋に戻る前に俺との魔力の繋がりを通じて〖怪異〗に襲われ始めてからの一部始終を念話で伝えてくれていたんだ。
そして、鈴の〖怪異〗が倒された後、突然、神無月神社に祀られていた因幡の石碑が光出したと思ったら、〖因幡の白兎〗が飛び出して来たのだが、逃げ様としていた。
大蛇はすかさず〖因幡の白兎〗を拘束し。知っている情報全てを大蛇に読み取られ、昔の悪事を暴かれ、逃げようと試みるが何も通じないまま、白兎から白蛇へと姿を変えて消えてしまったのだった。
その白蛇がどうなったかと言うと‥‥‥‥。
「腕はに変わちゃったんだけど‥‥‥‥色んな事が一気に起こり過ぎてもうワケわからないわよ。私」
「そうか‥‥‥なら、もう夜も遅いしここら辺で解散して‥‥‥‥」
俺はそう言うと神無月神社の出口方面へと歩き始めた。
ガシッ!
「‥‥‥‥‥おいおい‥‥‥‥離してくれよ。委員長。今夜は清太郎と天馬達と一緒にモン●ンで金●子を狩る予定が入っているんだ‥‥‥」
「キャンセルしなさいっ!そんな事より、今は私との時間を優先しなさい」
〖怪異〗や〖大蛇〗が居なくなった途端、何時もの強気な委員長に戻りやがった。
あの鈴彦姫の姿にヒビリ散らしてた可愛いかった委員長を返してくれ!神無月神社の神様。
「‥‥‥‥何?境内の前で御祈りし始めてるのよ?頭、大丈夫?アヤネかユナちゃんでも呼ぶ?」
「止めろ、止めろ!どっちを呼んでも、委員長と二人っきりの所を見られたら。その場で拷問が始まるだろうがっ!」
「なら、私の話を聞きなさいよっ!‥‥‥‥全く。神成君のせいで私、今、大変な事になってるんだからね。少しは責任取りなさいっ」
「責任?‥‥‥‥あぁ、委員長の将来は俺がちゃんと‥‥‥‥」
「‥‥‥‥‥それはもう良いのよ‥‥‥今はもっと直近の将来の事を言っているの」
それはもう良い?‥‥‥‥‥どういう事だ?以前、委員長と二人っきりの時、委員長の将来はずっと支えると約束した。それはもう良い?
ロマ・テレシア進行時の時には薄々気がつき始めていたが。委員長は俺の事をもう‥‥‥‥‥
「貴方が私のパパとママにあること無いこと言ったから。私、あの〖ケレス女学院〗に半年間の編入する事になっちゃったんだけど?どう責任取ってくれるわけ?‥‥‥‥‥生徒の殆どがアブノーマルな女の子しかいないとか言われてる場所に‥‥‥‥何で私が収監されないといけないのよ?!お馬鹿!!!」
委員長はそう叫ぶと俺の頭をポコポコ叩き始めた。
昔なら殺人の蹴りを入れてくる筈なのだが。
あっちの世界で一緒に旅をしたせいか俺に対する攻撃が弱くなったのだろうか?
「委員長も彼処に行くのか‥‥‥‥大蛇の奴。それで幸運の白蛇を委員長に付けてやったのか。成る程」
「成る程。じゃないわよ。来年から私、委員会総務が決まってたのに‥‥‥‥どうしてくれるのよ!もうっ!」
「委員会総務?‥‥‥‥‥ちょっと待ってろ。芽愛さんに連絡してみるから」
「芽愛さん?‥‥‥あぁ、甘露寺さんの事?‥‥‥‥下の名前で呼んでるのね‥‥‥‥」
ピ‥‥‥‥ピコン。
「おっ!直ぐに返信が着た‥‥‥‥アヤネなメイドの雨宮 寧々さんだけ聖豊中学に残り、委員長の代わりに委員会総務の役職に付いてくれるらしいぞ。良かったな委員長」
「は?何で寧々だけ、セレス女学院に編入しないのよ‥‥‥‥‥もしかしてあの子、また家の力を使って?‥‥‥‥ちょっと待ってて。神成君。寧々に電話するから‥‥‥」
「ん?あぁ、了解‥‥‥‥寧々さんと仲良かったのか?委員長」
「皆には隠してたけど。昔からの家同士の付き合いで親友よ、あの子と派閥が分かれてたから皆には言って無いけどね」
おぉ、なんという真実だ。まさか委員長と雨宮 寧々が幼なじみとは驚いた。
プルル‥‥‥プルル‥‥‥ピッ!
「あっ!寧々!!貴女だけ聖豊中学に残るってどういう事よっ!ちゃんと説明‥‥‥‥え?日頃の素行の良さ?‥‥‥‥恵は問題児だから仕方無いですって?てっ!ちょっとっ!寧々!!頑張ってじゃないわよっ!寧々!!‥‥‥‥‥ツゥー、ツゥー」
ピッ!
「良かったな‥‥‥‥これで後任もちゃんと決まって。晴れてセレス女学院に編入できるな‥‥‥‥ドンマイ。委員長」
「‥‥‥‥‥勿論。神成君も私達と一緒に編入するのよね?セレス女学院に?」
はい?何だ?色んな事が一度に起こって頭、佐助にでもなっちまったか?委員長。
「いや、俺が編入って、俺は男だから編入はしないぞ。来年からは可憐な可憐ちゃんや天馬と一緒に楽しい生徒会ライフを」
「何を言っているのかしら?神成君はとても可愛らし顔をした男の娘で美少女なのよ?貴方がセレス女学院に紛れ込んでも何も可笑しく無いわよ。だから、私とアヤネと一緒にセレス女学院へ幽閉されるべきじゃないかしら?」
‥‥‥‥‥何言ってんだ?この委員長は?編入やら〖怪異〗やら〖大蛇〗やら〖白兎〗やらで脳がヤられてしまったのだろか?
男の俺が編入?‥‥‥‥‥委員長もアヤネと一緒で頭、セシリアなのか?
(ぶん殴るニャゾ!!シャーッ!)
などと何処からか聴こえた様な気がしたが気のせいだろう。
「さぁ、私のママの所に一緒に来てもらうわよ。そして、男の娘としてセレス女学院に道連れにされなさい。神成‥‥‥‥‥神無月流・『蛇笏』」
ドスッ!
「なっ?‥‥‥‥くそ、暗闇で油断した‥‥‥くそ脳が揺れて‥‥‥‥意識が‥‥‥」ドサッ!
「フフフ‥‥‥‥逃がさないわよ。神成ちゃん‥‥‥‥貴女をこれから一晩かけて男の娘に教育してあげるんだからね‥‥‥‥フフフ」