表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
423/867

帰り道で鈴の音を聴く


都内近郊


ルアとアナスタシアと次いでに可憐な可憐ちゃんの新しい服を買った俺達はショッピングモールを離れ、それぞれの家への帰路に着こうとしていた。


シャラン‥‥‥‥。


「何処からか‥‥‥‥鈴の音か?」


「‥‥‥‥神成刹那」


「ん?」


「こんな高そうな服を何着も私の為に買っていただき、ありがとうございます。嬉し‥‥‥」


「あぁ、ルアとアナの次いでに買っただけだし、五割引きだったからな。本来の想定していた出費よりも思いの外抑えられたから気にしないでくれ」


「‥‥‥‥は、はぁ、幼女さん達の次いでですか‥‥‥‥フンッ!」コテンッ!


「危なっ!何、地面にスッ転んでだ?可憐ちゃん。頭、悪くなったのか?」


「悪くなってませんっ!私は学年三位ですーー!!お洋服はありがとうございました!ございましたが‥‥‥次はギャフンと言わせます!!神成刹那!!覚えていて下さい!さようなら!」ステンッ!


可憐ちゃんはそう言うと何も無い所でズッコケそうになるも。俺に転けるのを見られるのが嫌なのか、どうにか体勢を取り直して転ける事はなかったが‥‥‥


ビリッ!

「なっ?スッスカートがあぁ!!切れる音がしましたぁ!!」


とっ!叫びながら。スカートを抑えながら。牛歩で帰って行く。


「‥‥‥‥ギャク○○ガ日和みたいな落ちだな‥‥‥‥可憐ちゃん」


「‥‥‥神なりゅ‥‥‥ルア‥‥‥お眠む‥‥‥」


「カハ‥‥ハ‥‥ハ。私もこの身体では眠気が‥‥‥カハ‥‥ハ‥‥」


「おぉ、幼女ツインズ達。今日は疲れたろう?魔法の袋(黄金の宝物庫)の中に入って、休んでて良いぞ。家に着いたら。また、起こしてやるからな」


「‥‥‥オォ‥‥‥神成‥‥‥‥少し優しくなった‥‥‥‥」シュンッ!


「カハ‥‥ハ‥ハ‥‥それは前からだろう」シュンッ!


「‥‥‥幼女ツインズは夕飯まで寝かせておけば良いが‥‥‥問題は目の前の‥‥‥‥おーいっ!」


俺はそう叫ぶと牛歩で少しずつ進む可憐ちゃんに声をかけ、駆け寄って行った。


「‥‥‥‥何ですか?ご洋服の御礼は先程、言いましたし。御返しは後日、確りとお渡しする予定を立てているんですが‥‥‥‥神成刹那‥‥‥君」


「いや、そんな悔しそうなジト目で睨まれてもな‥‥‥そんな状態じゃあ上手く動けないだろうから。俺が担いでやるよ。可憐ちゃん」


「へ?‥‥‥‥もしかして‥‥‥‥神成刹那が私にお姫様抱っこを?‥‥‥‥」



数分後。


「何だ。君って案外軽いんだな。可憐ちゃん」


「‥‥‥‥期待した私が愚かでした。神成刹那‥‥‥‥まさかおんぶ何て‥‥‥期待した私がバカでしたよ。愚かでした‥‥‥‥」


「何、落ち込んでんだ?君」


「‥‥‥‥いえ、何でもありませんよ。神成刹那‥‥‥‥私が貴方に期待する事は何も無いのです。でもお洋服はありがとうございます‥‥‥‥嬉しかったです。異性からの初めてのプレゼントだったので‥‥‥‥」ボソ‥‥‥‥


シャラン‥‥‥‥。


「‥‥‥‥これは?」


俺は可憐ちゃんが何か小さい声で言った様な気がしたが。それよりも周りの異様な気配を〖神気〗で感じ取り。それに意識を向けたのだった。


「ですので今度は私が貴方に何かプレゼントを‥‥‥‥」


「可憐ちゃん家はあのマンションの最上階何だよな?」


俺は慌てて彼女に質問する。


「へ?、あっ!はいそうですが‥‥‥何で私の家のマンションの場所まで把握してるんですか?神成刹那‥‥‥‥」


シャラン‥‥‥シャラン‥‥‥


不気味な鈴の音が背後に近づいてくる。


「そうか、それなら良かった。丁度、マンションの入り口の前だし‥‥‥‥此処で俺は帰るとするよ‥‥‥‥しまゃあ、また学校で会おう!可憐ちゃん。じゃあなっ!」


「あっ!ちょっとっ!神成刹那っ!何をいきなり慌て始めたんですかー?てっ!何処に行くのですか?神成刹那!!」


シャラン‥‥‥‥シャラン!


(ハハハ‥‥‥‥運が良いな‥‥‥娘‥‥‥‥巻き込まれなくてな)ボソッ!


シャラン‥‥‥シャラン‥‥‥。


「へ?誰の声ですか?‥‥‥てっ‥‥‥誰も居ない?」



▽▽▽▽▽


‥‥‥‥地球に帰って来て油断していた。鵺様は言っていたじゃないか!


《此方とそっちはたまに繋がるんだ‥‥‥》


くそっ!そのあっちとそっちの世界の〖繋がり〗から出てきた存在が善意あるものと勝手に思い込んでいた。鵺様や蓬莱様と接して慣れてしまっていたせいか?


‥‥‥‥本来、神獣、霊獣、幻獣という存在は高位の存在であり、此方の世界。〖地球〗では怖い存在なのだ。それが今‥‥‥‥少しずつ距離を縮めてかているのだ。


「‥‥魔力が使えない分。〖神気〗を使って周りを警戒してたのが仇になったか?まさか、こんな〖神秘〗も皆無な場所で自由に動き回れる何て‥‥‥」


シャラン‥‥‥シャラン‥‥シャラン

(ハハハ‥‥‥上質な魔力も‥‥‥此方こちらでは活用できまいよ‥‥‥寄越せや、寄越せ‥‥‥極上の魔力、神気、神秘を寄越せや‥‥‥ハハハ)


シャラン‥‥シャラン‥‥シャラン!


ドンドンドンドン、近づいてくる。


「追い付かれるか?‥‥‥‥くそっ!」


「あっ!やっと見つけた!!ちょっとっ!神成君!!止まりなさいっ!」


そんな慌てている俺の目の前にはかま姿の神無月 恵が現れる。


「つっ!こんな大変な時に何で委員長が現れるんだよっ!‥‥‥‥委員長が袴姿?‥‥‥もしや此処の近くに‥‥‥‥おおいっ!委員長!!」


「おおいっ!じゃないわよっ!貴方がママに色々と報告したせいで、私、あの変態と百合しかいないとか言う、有名なクレス女学院に強制的に編入する羽目になっちゃったんだからね!」


「そうか、それは良かったっ!」


「良くないわよっ!お馬鹿っ!」


「そんな事より。委員長が袴姿で入るって事は‥‥‥‥あるんだよな?近くに‥‥‥‥〖神無月神社〗がっ!」


シャラン‥‥‥シャラン‥‥シャラン‥‥

(おぉ‥‥‥上質がもう一匹増えるかい‥‥‥ハハハ‥‥‥これは愉快、愉快‥‥‥)


声が先程よりも鮮明に聴こえてくる‥‥‥‥近づいて来る。夕暮れも落ち始めている‥‥‥‥不味い。


「へ?神無月神社?‥‥‥‥は‥‥‥あの鳥居を潜って階段を昇ったら直ぐだけど。何でそんなに慌ててるの?」


「そうか、なら直ぐに潜るぞ!〖神気・聖雷〗・『白雷速』」


「てっ?何?キャアアアア!!!」


シャラン‥‥‥。

(ハハハ‥‥‥‥逃げる先がみすぼらしい神社とは‥‥‥舐められたもの‥‥‥)シャラン‥‥‥



▽▽▽▽▽


神無月家・所有地


〖神無月神社〗‥‥‥別名、白兎の殿


「キャアアアア!!!死んじゃうぅ!!」


ドガアアァァ!!!


「‥‥‥‥何とか撒けたか?‥‥‥撒けたのなら。今日は此処では一夜を‥‥‥」


シャラン‥‥‥シャラン‥‥シャラン‥‥‥

「ハハハ‥‥‥あんな、古臭い結界に阻まれる。私では無いよ。上質な子よ‥‥‥」


「怪異の類いか?‥‥‥‥《地球の〖神秘〗は疎まれ消え》か‥‥‥まさか、姿までの現せるのかよ」


「〖月詠〗の力さね‥‥‥‥ハハハ。迷い混んでみるものだね‥‥‥まさかこんな毒の場所に上質な魔力持ちが二匹も‥二匹も‥‥‥ひこは嬉しく音色をならすよ‥‥‥ヒハハハ!!」


シャランシャランシャランシャランシャランシャランシャランシャランシャラン!!!!


不気味な鈴の音色が神無月神社に鳴り響く。


「ヒ、ヒイィィ!!!か、顔が?!鈴みたいに?」


委員長はひこと名乗る怪異の顔を見て珍しく取り乱す。


「ハハハ‥‥‥良い反応‥‥‥‥ひこは餌を食べねばこのまま衰弱するのでね‥‥‥此処を貰って過ごそうか?‥‥‥‥力あるうちに根ずこうか?‥‥‥ならば力あるうち‥‥‥ヌシラノ魔力をひこに寄越せや!!!」


怪異から何か得体の知れない触手が俺達に伸びてくる‥‥‥本当に油断していた。まさかあちらから迷い混む存在が入るなんて。各なる上は目立ってしまうが〖雷牙の大太刀〗を‥‥‥‥。


(オー、オー、〖天照〗の神鏡しんきょうにでも当てられ。導かれたか?‥‥‥‥三下妖怪)シュンッ!


「はっ?その声は‥‥‥‥」


「えっ?何?」


スパンッ!


「アァアァァア!!ひこの身体があぁ!!」


「三下の〖怪異〗が吠えるな。吠えるな‥‥‥‥彼方の世界から来た者か?‥‥‥‥ならば殺そう。新しき主の為にもな。鈴彦姫すずひこひめの成の果てよ」

〖七原龍が黒龍・神人形態・八岐大蛇〗


「‥‥‥‥ハハハ!!何で此処に列島の神が居る?この偽物の人の虚像は何者ぞ?!!」シャラン!!!!

『百鬼夜行絵巻』‥‥‥‥〖怪異〗・鈴彦姫すずひこひめ



迷いしき怪異を黒龍が切る。

最近、戦闘のお話をやってなかったので入れたみました。


いちを二、三話くらいで終わらせる予定です。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ