ショッピングモールにて
第一部ぶりの可憐ちゃんの登場です。
覚えてる方は少なそうですね。
変態の屋敷であった〖天王洲邸宅〗から無事に脱出した俺達は、家に帰る前に今日の夕飯の為の食材を買いにショッピングモールへと足を運んでいた。
ガヤガヤガヤガヤ
ピピピピピピピ!
「おーっ!スゴい!人がいっぱいっ!」
ガヤガヤガヤガヤ
ピピピピピピピ!
「カハハハ!そうだな!そうだな!これ程の人が沢山入るとは。地球は平和に発展しておるのだな。カハハハ!」
ガヤガヤガヤガヤ
ピピピピピピピ!
「‥‥‥‥二人の見た目幼女が楽しそうで何よりだ‥‥‥しかし、鳴り止まないな。アヤネからの鬼電‥‥‥‥いちを出でみるか‥‥‥‥」
ピピピピピピピピピ!!!ピッ!
(ヘルプですわっ!セツ君っ!私は今、クレス女学院に連行されそうでえぇ!!)
(あっ!アヤネ様!何をしてらっしゃるですかっ!勝手な行動は私達もお仕置きを受けるんですよ!!)
(あぁ、止めなさい!雪さん!!幾ら長年一緒に入るからってセツ君との話に割り込むなど‥‥‥)
(え?神成君と話して入るんですか?それなら‥‥)
ピッ!
「キレちゃった‥‥‥まぁ、何だかんだ元気そうだし‥‥‥半身とはいえ、ラファエルも付いてる。良く分からんが此方の神〖デメテル神〗とやら直々に鍛えてももらえると言ってたし‥‥‥‥アヤネなら何とかするだろう‥‥‥‥うん。何とかなる。うん‥‥‥心配だから、後でもう一度電話してみるかな」
「‥‥‥‥神成‥‥‥あれ何?」
「ん?何だ?ルア‥‥‥‥」
ルアは俺の服を掴みながらグイグイと引っ張てきた。そして、俺はルアが指す方へと顔を向けると‥‥‥‥
「服屋か?そういえば。此方の世界で着る為のルアとアナの服をまだ買ってなかった‥‥‥‥何着かはあっちの世界から持ってきて、別に此方で着てても違和感無かったから気にしていなかったが‥‥‥‥服か。興味あるなら入ってみるかい?ルア」
「うおぉぉ!マジか?神成!!入る!ルア、この中入りたいっ!」
「おぉ、そんなに目を輝かせるとは‥‥‥意外な一面を」
だが小さい女の子の服選び何て分からんしな‥‥‥清太郎はゴリラだから無理だ‥‥‥サスケはムッツリスケベだから論外、天馬はナルシストだから駄目だ‥‥‥エスフィール、星奈、絵利華は‥‥‥今、俺が住んでいる『火米良義家の旧邸宅』の場所を知られる分けにもいかない‥‥‥どうしたものか。
「‥‥‥‥あっ!そうだ‥‥‥‥」
俺はある人物に電話をかけた。
プルプル!プルプル!ピッ!
(ニンニン!神成殿。どうしたでござる?また、何かの困り事でごさるかな?ニンニンニヘヘヘ!)
「おぉ、今日もゲスい笑い声だな。サスケ。あのさぁ、可憐な可憐ちゃんの連絡先とか知らないか?ちょっとあの子に聞きたいことがあってさぁ~、もし教えてくれたら俺が今、使っていないパソコンをただで贈呈するんだが‥‥‥‥」
(何ですと?神成電機の最新パソコンですと?)
「いや、まだパソコンについて詳しく話して何で最新パソコンって分かるんだよ」
(ウヒョーですぞぉ!!分かったでござるっ!今、拙者が今、持つ天之宮 可憐書記の全データを神成殿のスマホに転送致しますぞぉ!!ニンニン!)
「可憐ちゃんの全データ?‥‥いや、俺は連絡先だけ教えて貰えれば良いんだよ。聖豊中学の女子の情報を網羅しているサスケなら知ってると思って連絡しただけなんだぞ」
ピコンッ!ピコンッ!ピコンッ!ピコンッ!ピコンッ!ピコンッ!ピコンッ!ピコンッ!ピコンッ!
次々に送られてくるサスケからのメールの数々。これ、全て可憐ちゃんの生データだとすると相当な量になるんじゃなかろうか?
(ニンニンニンニン!!!神成殿。送り終わりましたぞ。では、最新パソコンが届くのを楽しみに待っておりますぞ。ニヘヘヘ)
「もう、終わったのか?流石、情報収集のプロ。仕事が早いな。パソコンの方も執事の桐生さんに後で連絡して、サスケの家に送って貰うから明日には届くと思うから宜しくな」
(本当でごさるか?分かったでごさる‥‥‥‥グヘヘ、では拙者はこの後、雨宮 寧々殿について調べるゆへこれにて失礼。ニンニンニンニン!)
ピッ!ツゥーツゥーツゥーツゥー。
「切られちまった‥‥‥可憐ちゃんの生データか‥‥‥どれどれ?」
「カハハハ!ルアよっ!先ほど神成から貨幣を貰ってなっ!焼き鳥と言う物を買ってきたぞっ!さぁ、さぁ、お前も食べるが良い!!ほれ!」
「神成!!まだー?‥‥‥‥何?アナ?もぅ‥‥‥んぐぅ?!!こ、これは‥‥‥旨みゃい?」
「‥‥‥‥‥‥こ、これは‥‥‥ヤバイ?‥‥‥サスケの奴。なんつう写真までの送ってきてたんだ」
「んーどれどれ?‥‥‥‥おぉ、パックリと開いておるな‥‥‥セツの友人は変態ばかりなのだな。神として私は悲しくなったぞ。契約者殿よ」
「いや、俺、自身は一切、変態では無いから安心しろ。神様よ」
「いや、あっちから此方の世界に来てから数日共に時間を過ごしてるが‥‥‥‥お前も十分変態だと氷霊帝・アナスタシアは宣言してやろう」
「‥‥‥おいっ!止めろ。本物の神に変態の烙印を押されるとか弁明よ余地が無くなるわ。銀髪美少女‥‥‥‥ほれ!追加の貨幣だ。これでまた新たな食い物でも探索してこい」
ドンチャラ!ドンチャラ!
「何だと?!これほどまでにくれるのか?さっきの変態と言う発言はこの神たる、氷霊帝・アナスタシア否定したやろう!」
「あぁ、ありがとう氷霊帝様」
「うむ!では、新たなる美味を求めて探索してくる。待っててくれ!二人共!カハハハ!」
アナスタシアはそう言うとショッピングモールを氷風の様に駈けて行った。
「ふっ!扱い安い神様よ。所詮は神も金には勝てぬようだな。ルア幼女」
「モグモグ!焼き鳥旨いー!うぃーーー!ルア!幼女じゃない!うぃーーー!」
「おぉ、何か楽しそうだな。ルア!機嫌良くなって良かった‥‥‥‥さて、可憐な可憐ちゃんの全データも手に入れたし‥‥‥‥‥連絡先に恥ずかしい写真の一部を添付して‥‥‥‥‥恥ずかしい過去話も書き書き‥‥‥‥‥後はショッピングモールへ来なければ‥‥by神成‥‥まぁ、こんなもんか?送信」
ピッ!
これで来るとは思えないが‥‥‥‥‥俺は可憐な可憐ちゃんが来てくれる事を祈って。ルアと一緒に焼き鳥を食いながら時が経つを待ったのだった。
‥‥‥‥‥五分後。
「ルア。ネギ食えるか?」
「モグモグ。やー、まだ食えぬー!」
「了解。代わり俺が食ってやる」
「おぉ、神成。優しくなったー!ありがとうー!モグモグ」
「おお、それは良かった。モグモグ」
「神成刹那!!!!!この私のハレンチな写真を何処で手に入れたんですかあぁ!!!何処ですかあぁ?!!!神成刹那!!!今日という今日は許しません!!!」
そんな和やかやり取りをしているとショッピングモールの奥からもの凄い勢いで走ってくる可憐な少女が俺達の元へとやって来た。
「おお、凄い早く来たな。可憐ちゃん」
「おぉ、ママと同じ位の美人さん‥‥‥可憐ちゃん?‥‥‥‥うぃ?モグモグ‥‥‥‥ウマウマ」
ルアはそう言うと焼き鳥をまた頬張ったのだった。
「はい?誰です?この金髪のお子様は?」
‥‥‥‥続く。