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放浪者の帰路


〖テレシア大聖堂・広場〗式典場



「えぇ、突如として始まった『黙示録の六日戦争』ですが。〖救国の担って〗達の協力もあり‥‥‥‥」


鵺様は列島大陸に帰還し、その後。新国家ルアカトリク国のサータ・エンケラドス新司祭による進行で式典が始まった。


「‥‥‥‥式典も始まった。アヤネ。少し出掛けて来るから」シュンッ!


「へ?何処へですか?‥‥‥‥あれ?もう居ない‥‥‥‥」



ヘスティア地方『アクレール港』


「ほれほれ、そんなんでは此処を落とせんぞ!信徒の残党共よ」


「ぐっくそ‥‥‥‥強すぎる」


「仲間も皆、地面の下だ‥‥‥‥」


「運河の向こうにも逃げられないとなると俺達は何処に行けば良いんだ?」


「罪を償えば良かろう‥‥‥地剣術・『地底崖』」


「「「ギャアアアア!!!」」」


シュンッ!


「グレイ!」


「ん?おぉ、カミナリ様!久しぶりだな‥‥‥‥カミナリ様が此処に現れたということは‥‥‥‥全て終わったのだな?此処でのやるべきことは。カミナリ様よう」


「あぁ、終わったよ‥‥‥‥これもグレイがこの〖アクレール港〗を守り抜いてくれたお陰だ‥‥‥それでこれが今回の報酬だ。受け取ってくれ」


俺はグレイに腕輪型の魔道具を放り投げた。


「うむ!‥‥‥‥むっ?良いのか?こんな多額の報酬を?随分と太っ腹だな。カミナリ様」


「ハハハ!良いんだよ。それ位、俺はグレイに感謝しているんだ。それにグレイはそれだけの働きをしてくれたさ」


「そうか。ならば受け取っておこう‥‥‥‥これの御礼とは釣り合わんがな。カミナリ様にはこれを渡しておこう」


グレイはそういうと。懐から赤い宝石を俺に手渡した。


「ん?何だこれ?」


「もし、何かの用事で拙者の祖国〖オッタル〗へ行く事があるなら、役に立つだろう。それを〖剣魔〗にでも見せればある程度のトラブルから避けられよう」


「〖オッタル〗か‥‥‥‥わかった。大切に身に付けておくよ。グレイ‥‥‥‥もう行くよ。最初から最後まで協力してくれてありがとう〖剣聖〗グレイ・オルタナティブ‥‥‥今回の旅の相棒‥‥‥」


「ハハハ!!此方こそ一緒に旅ができて楽しかったぞ!〖勇者〗神成 刹那殿。また、会おう!達者でな」


「必ず!‥‥‥‥あぁ、そうだ!此処で待ってればセシリアがそのうち北からやって来るだろうから。楽しみに待っててくれよ!じゃあな!グレイ」

シュンッ!


「何?アインズ殿がか?ならばこうしてはおれん!ここの復旧と残党も狩り終わった!ならば行くぞ!新天地・テレシアよっ!!」



グレイ・オルタナティブの新たな旅が始まった。



再び〖テレシア大聖堂・広場〗


シュンッ!

「ただいま!」


「あっ!やっと帰って来た!」

「何処に行っていたんですか?セツ君」


「あぁ、色々とな‥‥‥今回、世話になったルドルフさんやリップ達には手紙も送ってもらった」


「セツナ殿‥‥‥夜叉は‥‥」


「夜叉巫女は‥‥‥‥一緒には行かないんだな」


「‥‥‥‥ハイッ!夜叉はこの新たな国でやる事が‥‥‥〖天夜叉〗様と〖教皇〗の想いを組みたいと思います」


「‥‥‥‥そうか‥‥‥じゃあ、此処で暫くお別れになるな‥‥‥夜叉巫女」


「セツナ殿‥‥‥‥‥彼方の世界では色々お世話になありました」


「‥‥‥‥あぁ。俺も沢山、君に世話になったな‥‥‥‥思えば、スパイング山脈で会ってから長い付き合いになったな」


「‥‥‥‥はい‥‥‥お陰で以前よりも夜叉は強くなれました」


「うん‥‥‥‥」


「‥‥‥ですがこれからはもっと修行して今よりももっと強くなります」


「うん‥‥‥‥夜叉巫女なら必ずやれるよ」


「セツナ殿‥‥‥‥‥ハイッ!必ず!必ず強くなってまたお会いしましょう!」


「ハハハ!必ずな!また、会おう!夜叉巫女」


「夜叉ちゃん」「夜叉」


「アヤネ殿!恵殿!」


鵺様と別れた時の様にアヤネと委員長が夜叉巫女に抱き付く。


「‥‥‥また、必ずお会いしましょうね!」


「‥‥‥ハイッ!」


「これから色々、大変だと思うけど頑張りななさいよ!私も頑張るから!色々と!」


「ハイッ!恵殿も頑張って‥‥‥‥」


‥‥‥‥‥‥夜叉巫女との別れの挨拶も終わったな。


「スゥー‥‥‥‥ラインバッハ!メリュジーヌ卿!クロ!ケット・シー!‥‥‥パーシヴァル!後は任せるが大丈夫か?」


「‥‥‥‥あぁ、任せろ。ナルカミ氏」


「任せてよ!ご主人様。弟子の世話も残ってるしね」


「アァ!!また会おう!夜叉の主よ!ハハハ!またな!」


「グルルルル。フム!達者でっ!我が〖開放者〗よ。また、〖異界〗で会えるだろう」


「ロンギヌスさんに宜しく伝えて下さい!‥‥‥‥さようなら。カミナリさん‥‥‥」


「よしっ!」


「あ、彼処にいたぞ!救国の担って!!貴様!!私に全ての責任を押し付けたあげく追放もできなくしおってっ!国庫の貴重な魔道具までもおお!!捕まえるぞ!ディエース!ラダよっ!」


「い、いや!俺はこれからはメリュジーヌししょうのスパルタが」


「あの人を捕まえる?‥‥‥‥ご冗談を!サータさん」


「‥‥‥‥くっ!貴様らぁ!!!!新たな〖三星聖〗が何足る事だ。情けない!」


「ハハハ!サータのおっさん怒ってやがる」


「‥‥‥‥また何か」

「やらかした訳?神成君」


「ハハハハハハ!いや!何にも!‥‥‥これなら平和にもなりそうだな。皆に挨拶も済んだし‥‥‥‥捕まる前に帰ろうか。タマキ!」


「あい‥‥‥‥ご主人様‥‥‥‥このタマキ。もう悪いことはシマシェン‥‥‥‥転移門『開門』」


「良い心がけだな。さぁ、帰ろう。アヤネ、委員長!俺達の世界‥‥‥‥地球へ!‥‥‥じゃあな!ヘファイストス地方!ヘスティア地方!また会おう皆!またなぁ!」シュンッ!


「へ?もうですか?い、いえ!これは勝ち確ですわ。良かったですね。ル‥‥‥‥」シュンッ!


「‥‥‥‥良かった。あんなのと無理やり結婚させられる前に帰れるわ」


ドドドドドドドドドドドド!!!


「あっ!居たぞ!皆!さぁ、金は幾らでも払う!私の花嫁を捕らえるんだ!あれが時期、ガリア帝国の妃になる我が花嫁だぞっ!」


「ハッ!セシルス様!」


「「「「「「「「「「ハッ!」」」」」」」」」」


「うわぁ、何かいっぱい来た!‥‥‥‥でも花嫁とか言ってくれて少し嬉しかったわよ‥‥‥‥じゃあね。私のセシルス王子‥‥‥‥また、いつか何処かで会えたらその時は覚悟を決めるわよ‥‥‥‥貴女が美少女でもね‥‥‥‥バイバイ」シュンッ!


「あ、あれ?私の花嫁が‥‥‥‥神無月が消えた?‥‥‥ズキッ‥‥‥痛‥‥‥何だ?頭が痛い‥‥‥いや‥‥‥‥記憶が‥‥‥つっ!‥‥‥いや!違う!私が本当に惚れているのはっ!!己!!!!神成 刹那!!私の心を弄んだな。お陰で神無月を‥‥‥本当にっ!‥‥‥‥‥己!!!!馬鹿〖勇者〗あああぁぁ!!!」


「待てぇぇ!!!救国の担って!!!国庫を全て返せええぇぇ!!!」


ガリアの王子とルアカトリクの新司祭の叫び声か〖テレシア大聖堂・広場〗に木霊する。


それは以前のヘスティア地方ではあり得ない光景だった。


全てを支配していた〖教皇〗はもういない。


彼の憎悪と怨みはこの地の底〖ロマの地下神殿〗に最愛の者と静かに眠る。


それで彼の全てが晴れるかは分からない。彼が生んだ全てを憎悪が消えるかは分からない。


分からないが残された者達の時間は進む。希望と平和の時間へと‥‥‥‥ゆっくりと皆が変えて行く。



ヘスティア地方は変わるだろう。少しずつ変わるだろう。


この地はヘスティア地方。


宗教と龍族の国。


新たな平和と肥沃と放浪の大国


〖ルア・カトリク〗


放浪者の帰路 ・終了



第二部『放浪者』編


これにて完結。



これにて第二部〖放浪者〗編終了です。


次回から第三部〖魔王捜索〗編をお楽しみに!

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