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ありがとう


宗教国家の主〖教皇〗が突如、現れた『神ノ使徒』に倒されてから数日後。俺は『ロマの地下神殿』へと再び来ていた。


「アフロディーテの帯〖雷光鞭〗〖七聖―女神―の杖・ルシファー〗七の秘宝〖ロンギヌス〗‥‥‥‥全て神化しんかし始めているのか?ウリエル」


(そうですね‥‥‥‥‥ですが暫くの間。休息と慣らしの時間が必要ですね)


「だな‥‥‥暫しの眠りを‥‥‥黄金箱で‥‥‥アフロディーテ、雷光鞭、ルシファー、ロンギヌスよ。暫くの安息を‥‥‥‥『封印ケーラ』」


ブオンッ‥‥‥‥シュンッ!


〖雷光鞭〗〖七聖―女神―の杖・ルシファー〗〖ロンギヌス〗は一時の深き眠りに着いた。次の備えの為の大切な安息と〖神化しんか〗の為に。


「数日、此処を離れてたから、盗まれるかと内心ヒヤヒヤしていたけど。ロマの加護でも働いたのかな?」


(分かりませんが。此処での魔獣化されていた方々が警護をしていましたから‥‥‥‥何の方では入る事はできないかと)


「そうだったな‥‥‥新たなヘスティア地方の力。旧ロマの信徒達。ヘスティアの民は長寿であるか‥‥‥ディエースさんなんかは。(魔獣化させられた親族と久しぶりに会えました)とか俺に言って来たよ。俺はただ、トルギアス・アトスから夜叉巫女を取り戻す為に皆を巻き込んだだけなのにな」


(結果的に〖ヘル・デア〗や〖ロマ・テレシア〗の多くの人が救われました。そして、〖ラグナログ(神々の黄昏)〗の〖星〗と〖教皇〗を倒すことができました‥‥‥ヘスティア地方の驚異はまだ後一つ残っていますが‥‥‥‥)


「あぁ、その対策の為にもう一度此処に来たんだ。〖ラグナログ(神々の黄昏)〗が再び、この地に手を出せないようにな。始めるぞ」


(はい。サポートします)


「ありがとう。ウリエル‥‥‥‥〖ロマの地下神殿〗にに告げる‥‥‥‥〖鳴神〗〖八岐大蛇〗〖―女神―ヘスティア〗〖氷霊帝・アナスタシア〗の四神の加護をルア・カトリク、オアシス、ガルクドウルクの地に守護を与える‥‥‥‥〖洗礼者〗の名の元に宣言を願う」


(‥‥‥‥‥足りぬが‥‥‥‥今回の褒美だ。受託しよう)


心の中(精神世界)のウリエルを通じて誰かの声が俺の頭の中で囁いた。


これで俺が居なくなってもこの地は大丈夫だろう‥‥‥‥〖イシスの国〗は気まぐれで入国不可能な国か‥‥‥‥いや、それはいずれ誰かが対象してくれるだろう。何せ『神ノ使徒』は俺を覗いて六人も居るんだ‥‥‥俺抜きでも何とかしてくれるだろう。


「此処でのやる事も終わったな。ウリエル」


(はい。明日にはオアシスに帰るのですか?ご主人様)


「いや、〖地球〗に帰還するよ。この数日でヘファイストス地方とヘスティア地方にあった欲しいものはあらかた手に入れたしな。色々とバレる前にトンズラするぞ」


(昔から思っていたんですが‥‥‥‥ご主人様は手癖がかなり悪い人かと。ですからタマキ様も)


「俺に似てるって?おいおい。そんな冗談よしてくれよ。俺は心優しい〖洗礼者〗なんだからさ‥‥‥‥ハハハ!!!」


(‥‥‥‥‥乾いた笑いですね)



その日の夜〖テレシア大聖堂〗客間


キイィィ!!コテンッ!


(‥‥‥‥痛い‥‥‥ママ)


(シーッ!我慢して下さいルアさん‥‥‥バレたら作戦がパーになりますわ‥‥‥‥確かここら辺に有るとかセツ君は言ってましたから)


(‥‥‥‥うぃ‥‥‥ガマンする‥‥‥)


(あっ!有りましたわ!これですわ!水晶。ルアさん。これに魔力を注ぎ込んで下さいそうすれば確か半身になれるとか)


(‥‥‥うぃ‥‥ピカァ!!)


ペカァ!!!


その日夜、俺の部屋から貴重な魔道具が一つ消えていた‥‥‥‥‥。



▽▽▽▽▽


翌日〖テレシア大聖堂・広場後〗


「何?ケット・シーは此処に残ってくれるのか?‥‥‥‥それとその手錠を掛けられた少女は誰だ」


「‥‥‥‥うぅぅ、全ての技が通用しなかった‥‥‥‥心がもう折れた‥‥‥‥」


「グルル!!フム。〖ロマ・テレシア軍〗元総帥・聖騎士長アルセユ殿だ。我輩にボロボロに叩きの目され心が折れてしまった」


「元総帥?こんな少女がか?‥‥‥‥まぁ、メリュジーヌ卿も見た目若いしこの世界じゃ外見だけで判断するのは失礼か‥‥‥それより良いのか?自分の国は?確かケット・シーの国はあの〖女王〗の」


「フム。まぁ、心配ではあるがな。解放者殿や他から来た強者達も去るのであろう?この国はまだできたばかり。抑止力に成り得る者は少しは居た方が良かろう。妖精国アルフヘイムの騎士二人もそう思って残る事を決めたのだろう?」


「うーん。まぁ、他にも理由はあるけどね‥‥‥まぁ、そんな感じかな」


「私はフローレンスに巻き込まれただけですし、貴女が破壊した自領の修復もあるんですよ!」


「それは今回、〖ルア・カトリク〗からの莫大な報奨金で賄えるでしょう。それにご主人様の会社?って所からお手伝いさんが何人も来るとか君、嬉しそうに言ってたじゃない」


「うぅぅ、それはそうですがーっ!」


メリュジーヌ卿とパーシヴァルは口喧嘩を始めた。何だもう合流してたのか。再開できるか心配だったが杞憂きゆに終わった様だ。


「ケット・シーにメリュジーヌ卿とパーシーヴァルがルアカトリク国に残ってくれるなら安心して帰れるよ」


「フム。アルセル殿も先代ロマ〖教皇〗の洗脳が解け次第。新たな軍に合流してもらうつもりだとも。龍族の軍、旧信徒、西の義賊・プロキオンもこの国に従うと言っていた‥‥‥西の驚異〖イシスの国〗は他国に無関心だ‥‥‥‥平和になるともヘスティア地方は‥‥‥だから、安心して帰られるぞ。解放者よ」


「ケット・シー‥‥‥‥あぁ、感謝するよ。三銃士・ケット・シー殿」


「グルルル!!あぁ、また。何処かでお会いしよう。〖解放者〗・神成 刹那殿」


▽▽▽▽▽


翌日・戦勝・開放祭〖テレシア大聖堂〗広場


「今日はルアカトリク軍がロマ・テレシア軍に勝った戦勝祭ですか‥‥‥‥」


「あぁ、アヤネの娘。〖ルア・カトリク〗新法王のお披露目でもある日らしいぞ‥‥‥‥そして、俺達が〖地球〗に帰還する日でもある‥‥‥‥ルア幼女とお別れになるけど。良いか?アヤネ。何なら少し日を伸ばしても」


「い、いえっ!今日が良いですわ。む、むしろ今日でなくてはいけません!今日を逃せばバレてしまいますから。今日、以外ありえまんわ」


「‥‥‥‥バレる?誰に?」


「ギクッ‥‥‥‥い、いえ。わたくしの独り事ですのでお構い無しなく。オホホホホ‥‥‥フゥー」


「?今日は一段と変なアヤネだな。なぁ、委員長‥‥‥‥は何でウエディングドレスを着てるんだ?コスプレか?」


「誰がコスプレよっ!強制的に着せられたのよ!あのアホ王子とアホ近衛騎士にっ!」


「あぁ、確かにあれはアホ王子だな。あのアホなら何をやらかしても可笑しくわないな」


「シーッ!セツナ殿」

「式典が始まるニャゾ」


「ん?あぁ、済まん。夜叉巫女。セシリア」


「‥‥‥‥ちょっと良いですか?セツ君」

「‥‥‥‥‥‥‥」


「何だ。アヤネ」


「この猫耳美少女は誰ですか?また浮気を?」


「浮気って‥‥‥俺達もうとっくに分かれてるだろう。セシリアだよっ!セシリア。元旅の!一番旅を長くした大切な仲間なんだ」


「ウニャア~!よろしくニャア~。わっちがセツニャの一番の〖セシリア・アインズ〗だニャア~!セツニャの事は角から済みまで知ってるから何でも効いてニャア」


「角から‥‥‥」

「済みまで?」


「黙れ。このアホ猫!余計な風潮を広めるな!!後で拷問されんだろがっ!」


アヤネと委員長‥‥‥いやアヤネだけ何処からともなく変な鎖を取り出しやがった。止めろ!何する気だ?コイツは!


「ワハハハ!モテモテだな。カミナリ様よう」


「ぬ、鵺様‥‥‥元の姿に戻ってどうしたんですか?」


俺は場の雰囲気を変える為に鵺様にすがり付くように話しかけた。


「‥‥‥‥あぁ、カミナリ様の旅も無事見届けられた。アヤネ嬢ちゃんと神無月嬢ちゃんも護れたしよう‥‥‥‥‥〖列島大陸・和国〗に帰る事にするぜ」


「鵺様が‥‥‥‥帰るですか」


「あぁ、色々と迷惑も掛けちまって悪かったな。カミナリ様。あの時の病室の件は覚えておくからよぅ‥‥‥‥‥達者でなカミナリ様‥‥‥‥また。会おうぜ!」


「‥‥‥‥えぇ、えぇ、また、会いましょう。鵺様!また、いずれ必ず会えます!だって俺達は‥‥‥‥〖仲間〗なんですから!」


「ハハハ!契約者じゃなくて〖仲間〗って、言ってくれるのかい‥‥‥カミナリ様はよう‥‥‥‥嬉しいなぁ」


「鵺ちゃん!」「鵺殿」「ニュエ(鵺)」「ヌエちゃん」


アヤネ、夜叉巫女、セシリア、委員長の少女四人が鵺様に勢い良く抱き付いた。


「ハハハ‥‥‥‥神獣の〖鵺〗に抱き付くかい普通‥‥‥アヤネ嬢ちゃん。頑張りな。色々と‥‥‥あんたは伸びるぜ色々とな」


「‥‥‥‥はい」


「巫女嬢ちゃん‥‥‥強くなりたいなら西の地の〖笛〗を手にな‥‥‥それでまだまだ強くなれるぜ。龍族の姫巫女殿‥‥‥〖月詠の姫〗様」


「〖月詠の姫〗?‥‥‥‥いいえ、今はご挨拶を‥‥‥色々とありがとうございました。鵺殿」


「あぁ、達者でな‥‥‥‥セシリア嬢ちゃん。一緒に闘えて楽しかったぜ!また、組めると良いな」


「ウニャア~!また、会おうニャア!ニュエ(鵺)。また、一緒に闘おうニャア」


「おうよ!‥‥‥‥神無月嬢ちゃん。色々と大変だったな‥‥‥あっちに戻ったら〖神無月神社〗に行ってみな。色々と分かるだろう」


「へ?〖神無月神社〗?なんでヌエちゃんが知ってるのよ」


「ハハハ!行けば。分かるぜ。此方とそっちはたまに繋がるんだ‥‥‥‥因幡の○に宜しくな‥‥‥‥スゥーー‥‥‥‥黒竜・〖クロ〗!!俺は帰るぜぇ!!後は大丈夫だなよな?!」


鵺様は〖テレシア大聖堂・広場〗に佇んでいた黒竜・〖クロ〗に向かっておもいっきり叫ぶ。


「‥‥‥‥神獣・〖鵺〗‥‥‥‥あぁ!!大丈夫だっ!!!‥‥‥‥親友よっ!今回の旅では世話になったっ!毎日の様に一緒にバカ騒ぎできて楽しかったぞっ!‥‥‥‥いつかまた会おう!‥‥‥‥いや、必ず再開しよう!親友・〖鵺〗よっ!」


「ハハハ‥‥‥‥あんな皆が見てる前で言うかね。全く様‥‥‥‥挨拶も済んだな。それじゃあ、カミナリ様!達者でな!皆も!」


「はいっ!」

「はい!」「はっ!」「ニャア~」「‥‥‥‥バイバイ」


「楽しかったぜ!ヘファイストス地方、ヘスティア地方よ‥‥‥では‥‥‥‥去らばで候う」


シュンッ!


こうして使命を終えた神獣〖鵺〗は列島大陸・和国へと帰還した。


沢山の思い出と、沢山の大切な者達に送り出され去って行く。


神成 刹那の眷属〖鵺〗は、沢山の思い出と金銀財宝を手土産に爽快と消えたのだった。







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