聖座決戦・〖ロマ・テレシア教皇と龍族の巫女〗No.18 勇者の時は戻り、聖槍は星読を穿つ
昨日のお話の最後の部分、ウリエルのセリフ発中で「これにより資格〖洗礼者〗〖勇者〗〖○○○〗を統合」の資格の中で『召喚者』が抜けていました。すみません。
更に少しセリフを追加しました。いつも、ご迷惑をおかけします。
また、明日、投稿致します。
首都・テレシアへの進行直後の朝
〖アルメニア〗
(え?もしも何かあった時は『ロンギヌス』さんを空に投げろ‥‥‥ですか?‥‥‥‥あのカミナリさんの言っている意味がいまいち分かりかねます)
(【教皇】は‥‥‥〖星読の民〗の生き残りらしいんだ。禁書と宝物の部屋にあった〖アトスの書〗の中に記載されていた‥‥‥‥特別な〖星読〗はある一人の対象者の年齢を操れるらしいんだ。そんな〖星読〗が時たま現れ、騒動を起こすと書いてあったんだ)
(は、はぁ‥‥‥‥それがあのロン【教皇】何ですか?)
(いや、分からない‥‥‥分からないが。もし、俺からの〖ロンギヌス〗に送った魔力念話がパーシヴァルに届いたら、魔力念話が飛んで来た場所に〖ロンギヌス〗を勢い良く投げてくれ‥‥‥‥頼む。パーシヴァル。これはあんたにしか頼めないんだ‥‥‥‥)
(わ、分かりました‥‥‥了解です‥良く分かりませんが。分かりました‥‥‥‥その時が来たら〖ロンギヌス〗さんを全力で投げさせてもらいます)
(あぁ、ありがとう。円卓の騎士・パーシヴァル殿)
▽▽▽▽▽
〖テレシア大聖堂広場〗
「ハハハハハハ!!!貴様が〖勇者〗?‥‥‥‥‥貴様がか?またお得意の変装の魔道具か?‥‥‥ハハハハハハ!貴様の情報は虫共に多少は調べさせていた。救国の担い手は時たま〖勇者〗と名乗るか?報告書にはあたが、本当に名乗るとは‥‥‥‥俺様を笑い殺す気か?偽〖勇者〗よ。ハハハハハハ!」
【教皇】トルギアス・アトスは俺を見ながら高らかに笑い始めた。
「何が可笑しい?トルギアス・アトス」
「この偽物野郎は何処までも下らん事を言う‥‥‥‥だが、安心しろ。下らなすぎて『ラグナログ(神々の黄昏)』の奴等には報告していない。たかだか、魔王領の〖魔王〗ごときと相討ちして、行方不明になるような小物になど構う様な奴等じゃないからな。アイツらはな」
「………〖魔王〗が………エスフィールが小物だと?」
「そういえば、魔王領は現在、魔王不在と聞いたな‥‥‥そうだ!貴様を殺した後、この地を再び手に入れた後は魔王領にでも進行してやろう。情勢不安定のガリア帝国も潰し。アテナ地方を手に入れてやろうか?‥‥‥そこに住む奴等全てを殺してな!!ハハハハハハ!!!」
トルギアス・アトスは再び笑い始めた。自身の中の何か大切な何かを〖放棄〗した代償なのか。アトスの心は歪な感情に支配されている様に思えてしまった。
「‥‥…‥できるわけ無いだろう。お前は此処で俺が確実に殺すのだから」
「………ハハハハハハ!!!殺れるもんなら殺ってみろ。この偽物勇者野郎。貴様の擬装魔道具を壊し、真の姿を俺様の前に現せ。虫よ!」
俺は右手に握る聖槍・〖ロンギヌス〗を静かにトルギアス・アトスへと向けて構えた。
トルギアス・アトスも同じく輝白星剣・〖シリウス・クラウディウス〗を静かに俺へと向けて構える。
「七つの秘宝・聖槍〖ロンギヌス〗‥‥‥‥彼に終わりの日を‥‥‥‥聖槍、全ての力を解放しろ」
(遂行しました。)
「感謝する‥‥‥‥いや‥‥‥いいか‥‥‥この程度の相手なら‥‥‥」
俺はそう言うと身体の力を抜き。〖ロンギヌス〗を右手に握り締めた。
「なんだ貴様?さっきの威勢はただの去勢か?偽りの勇者よ!輝白星剣・〖シリウス・クラウディウス〗・『黒色矮星』」
トルギアス・アトスの輝白星剣・〖シリウス・クラウディウス〗から黒の球体が飛び出して来る。
先程、俺が喰らった技に似ているだろか?
「‥‥‥‥そんな小細工はもう入らない。その剣に穿ちの槍を『白槍』」
俺は軽く〖ロンギヌス〗を黒の球体に向かって振り上げた。すると黒の球体は一つ残らず消えてしまった。
「な………に?!俺様とシリウスの黒色矮星が消えただと?」
「ボケっとするなよ。【教皇】。ただ、聖槍を振っただけだぞ‥‥‥‥悪童に聖なる神罰を『神槍』」
一瞬の隙を見せたトルギアス・アトスに向かって二振り目の攻撃をゆっくりと喰らわせる。
ドゴオオオオンンン!!!
「がぁ?!何だ?その神速の一撃は‥‥‥‥‥」
「は?何を言っている。ただ、槍を振るってるだけだぞ?トルギアス・アトス」
「くそがああぁぁ!!!〖無闇の歩行〗!!!」
トルギアス・アトスは大きな叫び声を上げ。黒い影へと沈んで行く。
「何処に行く気だ?‥‥‥‥ドラゴ!ロマ!結界を」
「‥‥‥‥了解した。黙示録術‥‥‥」
「やり返す!聖杯・聖典‥‥‥‥‥」
「「黙示録と聖典の牢獄」」
「ぐっ!これは?!清濁の海?何だ?これは?」
「‥‥‥‥〖魔窟〗と〖天界〗の概念か何かだろう‥‥‥逃がしはしない。広場の下は地下空洞だったな‥‥‥‥悪心の【教皇】を地下へと誘う『雷槍』」
『ロンギヌス』に雷神の力を与え、トルギアス・アトスへと放つ。
ドドドドドドドドドド!!!!
「ぐおおお!!!何だ?その力は?どうやってそんな莫大な力を使ってやがる?」
「莫大?‥‥‥‥いや、これは単なる普通の攻撃だぞ。月詠の神威」
「こ、こんな攻撃が?普通だと?!!ふざけるな!!偽物勇者がああぁぁ!!!これ程までの差があってなるものかよ!!!」
崩壊するはテレシア大聖堂広場。俺、【教皇】、ドラゴ、ロマの俺達四人は遥か下。『ロマの地下神殿』へと堕ちていく。
ドドドドドドドド!!!!
ズズズズズズ!!
『ロマの地下神殿』・初代ロマの像前
「くそ‥‥‥貴様は何者だ?‥‥‥‥長身の恵まれた身体。莫大な魔力総量。全てを超越した様な力。その全てを使いこなし繰り出される技‥‥‥‥あのクソガキは何処へ行きやがったんだ?!」
トルギアス・アトスは激昂し激しい口調で俺に疑問を投げかける。
「目の前に入るだろう。俺こそがお前が探しているクソガキだろうがかの有名な〖リルマーズ・アルカディア・トリストメギスト〗〖オリオン〗〖リゲル〗にも同じ様に使ったんだろう‥‥‥‥いや、その他にも色々な犠牲者を出したんだったな。神聖な〖月詠〗の‥‥‥‥星読の力を使って。お前は沢山の不幸を招いて来たんだろう?」
「‥‥‥‥だから、何だ?それが何だ?使えるものは使うんだよ。力が全てだ!五年の歳月を戻してやった。そうしたらどうだ?何故、〖勇者〗が現れる?何故だ?」
「‥‥‥‥〖女神の祝福〗と言えば伝わるか?トルギアス・アトス」
「〖女神の祝福〗?!‥‥‥‥貴様もあの呪いを受けている?‥‥‥‥それを見越しての時の戻りだと?‥‥‥貴様やヘスティアはそこまで見越して俺様と闘っていたというのか?‥‥‥‥貴様らは」
「知るかよ‥‥‥‥策は色々と用意していたが。ことごとくをお前に潰された。俺が全盛期の姿に戻ったのはお前次第だったんだ。そして、俺はそれにも懸けていた。お前が‥‥‥‥〖星読〗のお前が時の戻りを使う事にもな」
「そして、この結果になるだと?‥‥‥‥そんな事が!そんな都合が良い事があってなるものか!俺様の人生は!俺様の天夜叉は!俺様の国は!俺様の全ては俺様の物なんだ!!そんな懸けで勝つような奴に俺様が負けるわけねえんだよ!」
「‥‥‥‥その答えはもう時期分かるよ‥‥‥だから少し黙ってろ‥‥‥‥悪の教皇に鉄槌の穿ちを‥‥‥‥『聖槍』」
「や、止めろ!貴様!!止めろおぉ!!がああぁぁ?!!!」
『ロンギヌス』の槍が極大化し、トルギアス・アトスの胴から下の身体の全てを穿ったのだった。
「‥‥‥‥久しぶりの全盛期の身体か‥‥‥‥‥久しぶりに楽しめたぞ。トルギアス・アトス‥‥‥‥月詠の神威の悪童よ‥‥‥‥‥」
〖勇者〗の力は巨星を穿つ‥‥‥‥‥‥。