表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
404/867

聖座決戦・〖ロマ・テレシア教皇と龍族の巫女〗No.16 古と現在と未来の〖ロマ〗


崩壊頃、〖イルミタル地区〗


恒星の金色の輝きの様な長い金髪を(なび)かせ。神である氷霊帝・アナスタシアを見下ろす男。


現ロマ【教皇】トルギアス・アトス


〖星読〗の力を取り戻し、月詠(ツクヨミ)神威(カムイ)として再び立ち上がる‥‥‥‥‥‥。


「‥‥‥‥‥くそ‥‥‥‥トルギアス・アトスを復活させてしまった‥‥‥‥‥しかし、何なんだ?あの金色のオーラと髪の輝きは?」


「ニャアアア!足を痛めたニャア‥‥‥‥さっきまでとはまるで姿が違う‥‥‥‥‥本当にさっきの【教皇】ニャノカ?」


(あれは‥‥‥‥列島大陸‥‥‥極東の〖星読〗の力‥‥‥‥‥そうか。アイツは月詠様と‥‥‥‥何かしらの縁があったのか‥‥‥‥気付かなかったぜ‥‥‥)


「カ‥‥‥ハハハ‥ハハ‥‥‥よもや、この氷霊帝の身体に傷を負わせるとは‥‥‥悪童殿」


「‥‥‥‥神々は全て殺す。そして、神性持ちもな‥‥‥‥俺様が上に行くためにも‥‥‥だが先ずは憎き七聖―女神―の〖神ノ使徒〗たる〖救国の担い手・ナルカミ〗を殺しに行く事にしよう‥‥‥」


「ま、待て!トルギアス・アトス!お、俺もヘファイストス様の眷属‥‥‥‥やるなら先ずは俺が相手になってやる!」


「ならば死んでろ!ラインバッハ・エゴル。今は貴様に構っている時間は無い。大アルカナ‥‥‥‥‥『法の審判』・『ウォルフ・ライエ』」


「何だ?その不気味な力は‥‥‥‥」


「避けるニャア!!!冒険家!!風魔法・『風月飛』」


「がぁ?!」


ビュオオオオ!!!


セシリア・アインズの咄嗟の風魔法により。ラインバッハは【教皇】の攻撃を間一髪で避けた。


「‥‥‥‥‥たかだか猫族の分際で‥‥‥‥余計な事をしやがって。まぁ、良い。お前達は後で殺してやる。今は‥‥‥‥アイツの元へ行かねばならん」

ズズズズズ‥‥‥‥‥


「一瞬で、何処かに消えたニャア?」


「いや‥‥‥‥あれは自力で体得した技。なのだろう‥‥‥‥‥自身で〖無闇の力〗を体得するとは‥‥‥何という才能。くっ!この傷では暫く動けなくなったか。そして帰れなくも‥‥‥‥どうしたものかな。カハハハ‥‥‥‥‥」



▼▼▼▼▼


〖テレシア大聖堂〗


「セツナ殿。その黒玉と金の聖杯はいったい?」


夜叉巫女が俺が持っている〖黙示録の獣黒玉〗〖ロマの聖杯〗を見ながら質問した。


「あぁ、【教皇】が長き月日ずっと探し続けた〖契約の烙印だ‥‥‥‥まさか『ラグナログ(神々の黄昏)』の仲間であるエキドナの中にあるとは思ってもみなかっただろうな」


「‥‥‥‥おぉ、金綺羅、金綺羅‥‥‥‥」


ルア幼女が物欲しそうにロマの聖杯を眺めている‥‥‥‥この幼女め。俺が話しかけても一切反応せんくせに。全く、現金な幼女法王様だ。


そんな、ルア幼女の反応を見ていると突然、大聖堂の大扉が大きな衝撃で開け放たれる。


「‥‥‥‥俺様の城で何をしている。虫‥‥‥‥いや、〖救国の担い手・ナルカミ〗」


「‥‥‥‥アナ達はどうした。【教皇】・トルギアス・アトス」


「安心しろ。殺してはいないぞ。動けなくはしてやったがな。以外だ。俺様に殺されるこんな状況で仲間達の心配か?随分と余裕がある奴だな」


「動けなくしてやった?‥‥‥‥‥俺を殺す方が大事ってことか?トルギアス・アトス」


「当たり前だ!貴様は俺様がアナスタシア達に動きを封じられたと分かった途端、俺様の夜叉を!龍族の巫女を奪おうとしやがった!それだけじゃねえっ!俺様の所有物であるテレシア大聖堂に勝手に入り、汚しやがったな!天夜叉と…………俺様の思い出の場所を!」


「天夜叉?‥‥‥‥誰の事を言ってるんだ?トルギアス・アトス。それに‥‥‥‥さっきとはまるで別人の様な魔力残滓は何なんだ?」


「〖七原龍〗からは故郷を奪われ‥‥‥‥‥〖七聖―女神―〗からは恋人を‥‥‥天夜叉を奪われ、次に俺の師であるシリウスをも‥‥‥‥〖七氷帝〗は時間と場所を奪われるか‥‥‥‥‥俺様の人生は神々共の掌の上で踊らされ、壊されていく‥‥‥‥だから全てを殺し‥‥‥‥全ては俺様の物にしていく。それがこのロマの【教皇】としての教示なんだよ。担い手やろう‥‥‥‥」


トルギアス・アトスは消え入りそうな声で独り事を言っている‥‥‥‥何かに取り憑かれたような。薄気味悪い表情を浮かべ俺達を見ていた。


「‥‥‥‥お前の歴史はだいたい知っている‥‥‥〖アトスの書〗にも同じような記述があった‥‥‥‥天夜叉と言う人は分からないが‥‥‥‥‥可哀想だと思う‥‥‥‥同情もする。だが、お前が沢山の不幸な目にあっていたとしても、別の誰がを傷つけて良いという話にはならないんだよ!【教皇】よ


「‥‥‥‥くっ!偽物野郎のお前に!俺様の何を知っているというんだ!クソガキ!!」


「お前について知っている事か‥‥‥‥‥このテレシア大聖堂は、まだお前の所有物では無いんだろう?‥‥‥‥‥真の主は‥‥‥‥この六日目の金の聖杯が決めてくれる‥‥‥‥‥そうだろう?〖星読の放浪者〗・トルギアス・アトス」


「?!貴様っ!貴様が右手に持つ金の聖杯?!お前はまさか?!よせっ!貴様!!それを俺様に寄越せ!!!」


「やっと気がついたか?‥‥‥‥だが、全てはもう手遅れだぞ。偽物のロマ‥‥‥‥本物のロマと初代のロマが此処に揃う。ルア〖法王〗様!!この〖ロマ(放浪者)の聖杯〗に六日目の酒を『黄金の蜂蜜酒』をこの杯に!」


「‥‥‥‥‥あい‥‥金綺羅‥‥綺羅‥‥‥‥」


「くっ!そんな幼きガキに権利を与えるだと?俺様がどれ程の月日を掛けて探していたか分かっているのか?!世界中を探したんだ!!それを何故、貴様の様なクソガキが持っている?!‥‥‥‥‥止めろ!寄越せ!!その金の聖杯はっ!このテレシア大聖堂はっ!全ての物は俺様の物なんだよ!!」


【教皇】・トルギアス・アトスは大声を上げながら俺達の方へと向かってくる。

‥‥‥‥‥攻撃はしてこない。すれば権利と‥‥‥‥‥思い出を‥‥‥‥天夜叉と言う人との思い出の場所を失うから攻撃はできなかったんだろう。


「‥‥‥‥‥このテレシア大聖堂の地下は大聖堂地下・『ロマの地下神殿』があるんだろう?お前、自身が直接呪いをかけて魔獣の姿にした〖クィリヌス〗司祭達を閉じ込めた。魔の地下神殿が」


「それがどうした。今更、奴等に何ができる?!良いからその金の聖杯を俺様に寄越‥‥‥‥‥」


「「「「「「アアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!!!!!!!」」」」」」


「「「「「「ガアアアアアアアアアア!!!!!」」」」」」


「「「「ウオォオオオオオオオオオオ!!!!!」」」」


「「「「「イヤアアアアアアアアアア!!!!!」」」」」


大聖堂地下・『ロマの地下神殿』から多種多様な魔獣達だった旧ロマ信徒が祭壇の下から這いずり、上へと上がってくる。その姿は魔獣から人へと…………変貌していく。


「……………俺様が奴等に施した。〖魔獣化の魔具〗の効果が消えていくだと?」


「神代から始まったこの‥‥‥‥呪縛を今、解き放つ‥‥‥‥‥‥黙示録召還‥‥‥‥黙示録の獣〖ドラゴ〗・聖杯召還‥‥‥初代ロマ・〖ロマ・カトリク〗!!」


黒と金の召還魔方陣が現れ。〖天界〗と〖魔窟〗を超えて現れる。


「終わりにするぞ‥‥‥‥全てを!神代召還・『大娼婦バビロン』」


「オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!我が主と我が守るべき者に再び会う為、馳せ参じた」


「…………じた!」


「行くぞ!!ドラゴとロマ。悪童の放浪者を終わらせる」


「「然り!!全てはロマの解放の為に!!初代ロマが力を貸そう!!」」



全ては解放へと至る。








評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ