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聖座決戦・〖ロマ・テレシア教皇と龍族の巫女〗No.14 【教皇】の神核


テレシア大聖堂


「【教皇】の〖神核〗ですか?それはいったい?」


「‥‥‥‥〖神核〗?」


アヤネがルア新法王を抱き抱えながら、首を傾げた。もう、すっかりルア新法王の母親の様に振る舞っている。おめでとう。だが、今はそんな冗談を言っている暇はない。


「‥‥‥‥‥【教皇】トルギアス・アトスはさっきの俺達の闘いで何度も死んでいる。だか生き延びたんだ‥‥‥憶測だが〖不老〗である〖星の賢者〗シリウスの心臓〖神核〗を犠牲にな。【教皇】は‥‥‥トルギアス・アトスは二つの〖不老〗を持っていだんだ」


「なんとも信じられない話だか‥‥‥それがこの途方もなく広く大きい〖テレシア大聖堂〗の何処かにあると?‥‥‥‥‥えーっと、担い手殿」


「てっ!何、どさくさに紛れて私の手を握ってるのよ!」


「い、いや、これは手違いでだな‥‥‥‥」


「何の手違いでよ!バカ王子」


ウリエルの力で俺への記憶が曖昧になっているセシルス王子が俺へと質問する。何故か委員長と手を握り合っているが今は気にする余裕はない。そして、委員長はセシルス王子の本当の姿(美少女)と知らない‥‥‥‥知ったら大変な事になるだろうな。おっと話の続きをしなくては‥‥‥‥すまない。


「あぁ、この大聖堂の何処かに必ず隠されてる。〖ヘル・デア〗でシリウスから受け取った〖魔法石〗が反応してる‥‥‥‥全てを終わらせろと。救ってやってくれと言っているんだ。だから【教皇】自身のもう一つの心臓‥‥‥‥不老の正体である〖アトスの神核〗を破壊するんだ」


「破壊するって言ってもあの狂暴な【教皇】がそんな事許すわけないじゃない!あの人がやって来たら私達なんて簡単に殺されちゃうわよ!神成君。夜叉だって救い出せたんだし此処は一端テレシアを離れても良いじゃない!」


委員長が身体を震わせながら、恐怖している。あんな闘いを見せられた後だ無理もないか。だか、今は‥‥‥‥


「俺の仲間が‥‥‥‥セシリア達が!時間を稼いでくれている!アイツらを置いて離れられるかよ!」


俺は委員長に対してつい怒鳴ってしまった。


「な、何よ!な、何でそんなに怒りながら言うわけ?」


「セシリアと勇者時代の頃から苦楽を共にしてきた大切な仲間だ‥‥‥‥それにラインバッハも今回の作戦に協力してくれている。氷霊帝様は〖神〗の座に入るにもかかわらず、俺達の為に力を貸してくれているんだ。そんな仲間達を置いて、此処から離れる事は俺の考えにない!」


「‥‥‥‥そう‥‥‥‥私達よりも大切な仲間が入るのね‥‥‥‥あっそう‥‥‥‥分かったわ。私達は此処でその〖神核〗を探してくる。それで良いのね。神成君」


‥‥‥‥‥あぁ、この反応は‥‥‥‥‥あの時と同じだ‥‥‥‥だが今は時間が無い。


「あぁ、ありがとう。委員長。さっきは怒鳴って悪かった‥‥‥‥」


「‥‥‥‥いいえ、私も離れ様なんて言ってごめんなさい。皆が必死に戦っているのに我儘(わがまま)を言ってしまったわ」


「恵‥‥‥‥‥」


このやり取りで俺と委員長の中の何かが崩れた気がした‥‥‥‥‥直ぐに謝るべきだが今は【教皇】を倒すことが最優先。俺は心の中でそう自分に言い聞かせ。次の言葉を口に出した。


「テレシア大聖堂の中に居た。信徒達は無力化してある。〖神核〗の捜索部隊を五つの班に分けてくまなく探してくれ。それと夜叉巫女とルア法王様は此処に残って居てくれ」


「は、はいっ!セツナ殿」


「‥‥‥‥いやっ!ママと一緒じゃないとイヤッ!イヤッ!!」


ルア新法王様‥‥‥‥いや、幼女ルア様は駄々をこね始めた。あぁ、こうして見ると小さかったアヤネを思いだすな。


「‥‥‥‥‥テレシア大聖堂を解放する儀式をこの場所でやるんだが‥‥‥‥‥‥仕方ないトルギアス・アトスが来る可能性があるが‥‥‥アヤネも此処に残ってくれ」


「はいっ!此処は教会です!ならば(わたくし)達の挙式を挙げるんですね」


この脳内ピンクはこんな時に何を言い出してんだ?いや‥‥‥‥俺達の緊張を解す為にわざとおどけているんだろう。うん、絶体そうだ!


「挙げないぞ!今は戦争中だ。冗談は脳内だけにしとけ!脳内ピンク」


「はいっ!戦争が終わったら挙式を挙げましょうね。セツ君。ルアさん!これでルアさんにもパパができますよ!」


「‥‥‥‥パパ?‥‥‥‥‥プイッ!」


こ、この幼女!!俺を見るなり外方を向きおったぞ!アヤネめー!幼女を甘やかせ過ぎだろう。

今も頬擦りしてるし。


「‥‥‥‥‥じゃあ、作戦開始だ。あぁ、それと外にでなければあの【教皇】も下手な手出しはしてこないからな。絶体に俺達が【教皇】トルギアス・アトスを倒すまではテレシア大聖堂の中に居てくれ皆!【教皇】は未だ此処の本当の主人としては認められていない。他者を殺した時、アイツはこの大聖堂の出入りができなくなるからな」


「「「「「はいっ!担い手殿。行って参ります」」」」」

「「「必ず役目を果たしてみせますぞ!!!」」」


うん。ヘファイストス地方の〖オアシス〗で命を救ってあげだ人達をあえて連れて来て良かった。

恩を感じてなのか此方が言ったことを素直に聞いてくれる良い傭兵達だな‥‥‥‥問題は委員長とセシルス王子だが。

さっきの反応からして此処を離れて行く事は無いだろう。それでも万が一離れようとした時は、強制転移で魔法の袋(黄金の宝物庫)の中に入ってもらうしかなか。


そんな事を考えているうちに〖神核〗の捜索隊はテレシア大聖堂の奥へと行ってしまった。


「させ‥‥‥‥人もバラけたし。〖神核〗捜索と同時に此処でのやるべき事をやらないとな」


「やるべき事ですか?それはいったい?」


「何を始めるのですか?セツナ殿」


「あぁ、大聖堂の真の保有者の選定の儀式‥‥‥‥‥六日目の金の杯〖聖杯選定〗を始めるんだ。二人共」


俺はそう言うとフードの懐から〖黙示録の獣黒玉〗〖ロマの聖杯〗を取り出した。

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