聖座決戦・〖ロマ・テレシア教皇と龍族の巫女〗編 No.4 闇星剣・シュヴァルツシルトと輝ける金星剣
「何だ?その剣は?‥‥‥‥‥魔剣の類いか?‥‥‥‥‥いや、そもそも、魔法世界の物質武器なのか?」
「斬られれば効果は分かるぞ!さぁ、お前も神煌具で対応してみろ!担い手・ナルカミ」
「誰が好きで斬られるかよ‥‥‥‥‥〖異界〗‥‥‥無闇の部屋とかいう所から呼び寄せた武器か?‥‥‥‥‥ルシファー!行けるか?」
(‥‥‥‥‥そうね。私ならあれに対抗できるかもしれないわね‥‥‥‥私を使うなら後でちゃんと報いなさい)
「あぁ、俺のできる範囲でな!〖七聖―女神―な杖〗・ルシファー!!」
「えぇ!此処に‥‥‥‥」
「貴様は?!‥‥‥‥‥そうか。ソイツの魔道具の中に隠れてやがったのか?〖ラグナログ(神々の黄昏)〗・アルカナの『節制』!!!」
「‥‥‥‥‥相変わらず五月蝿い人‥‥‥‥まぁ、いいわ。今日で貴方とも御別れなんですものね。天使族の子供達の仇‥‥‥‥取らせてもらうわ」
「遥か昔の事を引きずりやがるな。〖節制〗!まぁ、良い。此処でお前を消せば。俺様は合計四つの大アルカナを保有する事ができる。始末してやろう。大アルカナ〖節制〗・ルシファー!!」
「貴方は勝てないは‥‥‥‥マスターが入るもの。やりましょう!マスター」
「あぁ、ルシファー!行くぞっ!七聖―女神―杖・ルシファー』神代・回帰」
「えぇ!マスター!神煌・回帰‥‥‥‥」
「「神煌具・〖輝ける金星剣〗」」
首都・テレシアの上空に黄金の御光が降り注ぐ。
テレシア・南正門
「金色の粉‥‥‥ですか?」
「〖大聖堂〗側からか?‥‥‥‥何で人が空に?てっ?!あれはカミナリさん?」
「グルルル!神話魔法(○)『シャム・ローゼ』」
ガキンッ!
「ちょこまかちょこまかと‥‥‥‥‥退きなさい!猫無風情がっ!!」
「グルル!!退くわけがあるまいよ。『ラグナログ(神々の黄昏)』が暗躍したこの国は解放しなければならないのだ。我が故郷の異界〖ワンダーランド〗の為にもな。グルル!!」
再びテレシア・上空
「‥‥‥‥‥‥〖ラグナログ(神々の黄昏)〗を裏切ったと思っていたが‥‥‥‥まさか自ら進んで自身を〖神煌具〗化させただと?!正気か?〖節制〗!!」
(正気よ。【教皇】‥‥‥‥‥貴方に報復できるなら何でもすると遥か昔から決めていたもの。壊させてもらうわ。その〖無闇の武器〗・闇星剣・【シュヴァルツシルト】を)
「だそうだ、トルギアス・アトス。お前何れだけの人に怨みを買ってるんだ?まさか同じ〖ラグナログ(神々の黄昏)〗のメンバーにまで嫌われてるなんて、相当な事だぞ」
「担い手・カミナリ。お前が知る必要がない事だ‥‥‥‥お前の聖の〖神気〗を喰らったのか、上手く神気が練れなくなった‥‥‥‥この責任。お前らの死で償え。闇星剣・シュバルツシルト『黒の無闇』」
黒色の斬撃が俺達目掛けて飛んで来る。
(マスター!あの剣の攻撃は絶対に避けなさい)
「もし、避けずに攻撃を受けたらどうなるんだ?」
(深淵の闇に呑み込まれて、此処とは違う概念世界に飛ばされるはね)
「違う概念?それって〖地球〗‥‥‥‥」
(闇しかない場所よ)
「‥‥‥それなら避けないとな。神煌具・『輝ける金星剣』・『ルキフェル・ポース』!」
俺はトルギアス・アトスが放ったゆっくりと近寄って来る無闇に向かって金色の斬撃を放つ。無闇と金色が衝突した瞬間。次元の裂け目が現れた。
「ハハハハハハ!アルカナの〖無闇〗に自身のアルカナの金色で相殺しようとはな。『あの方』もさぞ悲しんでるだろうよ」
「あの方?‥‥‥‥」
(私が〖節制〗を剥奪されるか、されないのは『あの方』次第じゃなくて?私は貴方の様に四つの大アルカナを死なせる様な失態は犯した覚えは無いもの)
「‥‥‥‥‥ハハハ!!嫌みたらしく言ってくれるな。それもこれも元を辿れば、其処に入る担い手・カミナリのせいだろう‥‥‥‥噂には聴いていた。エルフと妖精の国『セルビア』を救った謎の男。〖救国の担い手・ナルカミ〗まさか仲間を連れ去った位で俺様の国まで追って来るとはな。とんだ暇な奴だ」
(そうね。その結果、貴方は〖星〗を含む全ての部下を失い、今では窮地に立たされているわ)
「それもこれも、てめえのマスターとやらのせいだろう‥‥‥‥まぁ、良い。この闘いを終わればどうにでもなる。だから、さっさと死ねっ!闇星剣・シュバルツシルト『黒翼の影・残鳥』」
【教皇】が握る黒い剣からどす黒い色をした黒鳥が現れる。それはとても大きく異形の形を成していた。
「アアアアアァァァァララララ!!!!!!」
「何だ?あの化物烏は?」
(無闇を生きる鳥よ‥‥‥‥‥暴れさせればこの首都やその周辺都市は滅ぶでしょうね)
「いや。何を余裕そうに語ってんだ。どうにかしないとっ!」
(分かってるわ。それと同時にあの【教皇】の動きにも気を回りしておきなさい。マスター)
「あぁ、分かってるよ。〖輝ける金星剣〗・『(金星の者)ヒエロニムス』・『光を掲げる者』」
「アアアアアァァァァハハハ!!!!」
俺は黒鳥とトルギアス・アトスに向けて各々にルシファーの技を放っただが。どちらの技も黒鳥の影と黒剣の影に沈んでいき消えてしまった。
「ハハハハハハ!!!黒翼残鳥・リーダルがそんな攻撃で殺られるか‥‥‥‥〖節制〗。お前、自身が〖大アルカナ〗の力を使えばどうにかなるかもしれないがな」
(‥‥‥‥あの力は使う気が無いわ‥‥‥‥‥)
「でもどうする?触れたら駄目な敵がもう一体できた。このままだと時期にじり貧になっていくぞ」
「アアアアアァァァァララララ!!!!」
俺達の困った反応が楽しいのか。不気味に笑い始める黒鳥。
(まだ彼(教皇)は全ての底を見せて無いけど。まだまだ手は残されているんでしょう?なら私は今できる最善を尽くすわ‥‥‥‥‥‥『ルシフェル・タスク』‥‥‥『ルーキフェル(明けの明星)』)
「おい!ルシファー!その技はっ!」
(今日をもって我が仇を‥‥‥‥討つ‥‥‥『イザヤ・エゼキエル』)
「?!正気か?!〖節制〗!!こんな、首都の上空で自身の神明魔法を解放するのか?!」
「アアアアアァァァァ?!!!!!ギィヤアアアア
!!」
二度目の金色の光が首都・テレシアを覆い。その瞬間。黒鳥と【教皇】は塵へと化した。




