白き魔術師 VS 赤の創設者 No.3 白き獣と赤の使い魔
(くっ苦しい‥‥‥‥そもそも何でこんな人外の化物の魔術師がヘスティア地方の辺境なんかに来てるのよ!白き魔術師、魔術院の王、人族の叡知‥‥‥‥魔術師・アンブローズ・シャパリュ・マーリン。神話、神代では厄災。現代では近代魔法学の第一人者‥‥‥‥私もそんな風になりたかったわよ!‥‥‥‥‥)
「‥‥‥‥おやおや?出てこないかぁ。夜明けには戦争も始まるし。そろそろあの子を喚んで終わりに‥‥‥‥神明召‥‥‥‥」
「‥‥‥‥火星魔法‥‥‥『マーズ・フォボス』」
花の檻と化していた〖花の獣〗の中から火柱が上がり、火柱の中心からリルマーズが姿を現した。
「おぉ!!いきなり火柱を私に向けるなんて。こんな美人のお姉さんになんて仕打ちをするんだい?」
「何が美人のお姉さんよ。古の厄災のくせして‥‥‥‥‥それに貴女。さっき、私が攻撃しなかったら何を喚ぶきだったのよ?‥‥‥‥‥このアルカテル地区を亡ぼしたいわけ?」
「誰も居ないんだ。好き放題暴れたっていいと思わないかい?リルマーズ君‥‥‥‥そろそろ本気でやらせてもらおうかな。神明魔法『(爪半月の怪猫』」
白銀の大爪が現れるとリルマーズへと襲いかかる。
その大爪はとても鋭利で触れたものを一瞬で死に至らしめる殺傷性をリルマーズは直感で感じ取った。
「くっ!火星魔法『マーズ・ボレアリス』」
マーリンの喚び出した白銀の大爪に向かって、リルマーズは火炎の渦を放ち応戦する。白銀の大爪はその攻撃に耐えきれず何処からともなく雄叫びをあげた。
「ガアギャアァアァ!!!」
「‥‥‥‥流石、西海の〖魔女〗トリストメギストスの末裔‥‥‥‥良い魔法を覚えてるじゃないか」
「幻想郷の〖魔女〗が何を言ってるんだか‥‥‥‥アテナ地方で大人しく魔法を教えてると思ったら、こんな化物を喚ぶなんて!イカれてるわよ。貴女」
「それは君の【教皇】や『ラグナログ(神々の黄昏)』が我が愛弟子に喧嘩を売ったのが原因じゃないかい?そっとしておけば今頃、〖地球〗とやらで学生に戻っていたのに。君達がこの魔法世界で好き放題暴れるからあの弟子は喚び戻され、〖カンナギの姫〗と〖治癒の賢者〗や和国の〖焔将軍〗、暗黒大陸の〖深淵〗、氷雪大陸の〖雪姫〗が動き出してるんじゃないか」
「‥‥‥知らないわよ。そんな奴ら。それに私はロマ様に脅されて‥‥‥でも、もうアルモ先生は貴女の仲間に殺されたんじゃない!」
「彼を倒さなければ。鵺君とセシリアは死んでいたんだけどね。まぁ、これはお互いの生存を懸けた戦争なんだ‥‥‥‥‥リルマーズ君には申し訳ないけどね。戦争と言うのは犠牲が伴われるんだよ」
「‥‥‥‥‥五月蝿い。そもそも、貴女達がこの国に来なければこんな事にはならなかったんじゃない‥‥‥‥‥良いわ。確かにこの無人のアルカテル地区なら、私の眷属の使い魔を暴れさせられるわ!」
「おやおや。リルマーズ君。今時、使い魔何て呼ぶのはご法度だよ。今は眷属の事は『契約者』と‥‥‥‥‥」
「貴女達。『魔術院』が作ったルール何て知らないわよ。そもそも、現代魔法の眷属との契約が一人に対して一体しかできない事事態が異常なのよ‥‥‥‥私が〖星〗魔法の研究をしている間。貴女達。『魔術院』は現代魔法に何の『契約』を仕掛けたわけ?」
「神代魔法を衰退させた子が良く聞きるね?‥‥‥君が悪童君に言われるがままに〖トリストメギストス書庫〗を何処かへ閉鎖したせいでどれ程神代魔法が後退したか理解しているのかい?」
「‥‥‥‥‥そんな文句。ロマ様に言いなさいよ。貴女は現代魔法に幾つものルールや縛りを設けて発展しないように‥‥‥‥いいえ、コントロールしたいと思ってる。私は神代魔法を後退‥‥‥いいえ、衰退させた罪はあるわ。どっちが正しくて間違っているなんてそんなの今はどうでも良いのよ!火星魔法‥‥‥‥召喚術式『ライアーラ・ボルケーノ』‥‥‥‥来なさい!!」
‥‥‥‥リルマーズの詠唱が終わり。
アルカテルの夜空に次元の裂け目が現れ。
古の〖火炎〗が姿を現した。
ピシッ!‥‥‥‥パリッ‥‥‥‥‥パリンッ!!!
「ギュラララララアアアアア!!!!!!」
「‥‥‥‥‥神話と神代の創造生物‥‥‥‥〖ボルケーノ〗とは‥‥‥‥リルマーズ君。このヘスティア地方を滅ぼすきなのかな?」
「それは貴女でしょうが。私の〖ライアーラ〗はちゃんと私の言うことを効くのよ‥‥‥‥ていうか、貴女もさっさと喚んだらどうなの?‥‥‥‥白銀のあれをね」
「やれやれ?‥‥‥‥‥神話の闘いでも始める機会?」
「あんな、大爪を出して、挑発しといて良く言うわね!〖ライアーラ〗!!『マーズ・ダイモス』」
「ギャララララ!!!!」
「おっと!それは宜しくないね。ならば対抗しないとね!神明召喚‥‥‥‥〖白銀の大猫〗」
マーリンは召喚の魔方陣を造り出した。それは〖異界〗アヴァロンへと通じる魔法の陣‥‥‥‥中から来るは、彼女の僕‥‥‥白銀の大猫・キャス・パリューグ。
「グルルルル‥‥‥‥ウオォォォ!!!!!!!」
アルカテルの地で怪物達が乱舞する。




