凶星を狩るは神人なり No.1 リゲルの思い
北都市『クタ』
「アハハハ!死ねよ!死になよ!オリオンンン!!凶星魔法『リジュルの火脚』」
足形の火球が『クタ』の北都市へも放たれる。
「都市部に被害が出るよ‥‥‥‥リゲル」
「知るか!知らないねぇ!弱者の信徒なんて興味が無いよぉ~!信徒なんてまた増やせる!!【教皇】の何時もの台詞じゃないか!ないねぇ、ないよう!間違いないねぇ!」
「止める。神明魔法・『シーデーの天弓』」
「止める?止めるな?オリオンンン!!なにしてくれるんだよ!!せっかくこの機会に信徒狩りを楽しもうとしてるんだから、だからよ!だからでさぁ!凶星魔法『リジュルの水脚』」
「‥‥‥‥そんな技。昔は使っていなかった筈‥‥‥神明魔法・『メロペーの天弓』」
脚形の水圧がオリオンへと向かって襲いかかる。
その水圧をオリオンの弓が受け止めた。
「止めるね!止めんなよぉ!君は本当に目障りだねえぇぇ!!【教皇】様にも靡かず、騒がず、気に入られてさぁ!!!イライラしてたよ!君は【教皇】様の御気に入りだもんねぇ!!オリオンンン!!」
「拷問の末にそうなったのか?‥‥‥‥‥昔はそんな言動では無かった‥‥‥」
「拷問?拷問って?何?何だい?‥‥‥‥君は大事にされていたらしいねぇ?オリオンンン!!土星がへル・デアの奴等を守っていたもんねぇ‥‥‥‥僕達が面倒見てやるよとか言ったら、【教皇】にチクるしさぁ!!本当に厄介な奴だねぇ!彼はさぁ!!」
「だから、死の大地に行かされいたのかい?‥‥‥‥『天空大陸』の扉を見つける為かい?‥‥‥‥なんて無謀な計画を。彼処は選ばれた者達しか行けない場所というのに」
「なら、君が案内してくれよぉぉ、いや、しろよ!!元天空の民。オリオンンン!!」
「するわけ無いだろう。あんな、悪童に‥‥‥‥彼処は結界が敷かれた大地だ。穢れがあれば弾かれる‥‥‥‥俺達の様にね」
「‥‥‥‥はっ?!一緒にするなよ。裏切り者のオリオンンン!!降りもしないで安全な場所で暮らして居やがった!居た!居たんだろう?!!君は昔からそうだ!そうだよ!そうなんだろう?!安全な所で女を侍らせ僕達を見下している!いたんだよな?!」
「見下してなどいない‥‥‥‥これは天弓の力が‥‥‥暴走するんだ」
「暴走?だから、そうやって僕の思い人を取っていくのか?僕が踏みつけられる『脚』の存在だから?!だよな?!だろうがよう?!‥‥‥‥ああぁぁぁ!!ムカつく!ムカつかない?ムカつくムカつく!!あらゆる裏切り者のオリオンンン!!本当に君は嫌いだよ!!僕を切り離したオリオンンンさん」
「切り離してはいない‥‥‥‥君が勝手に俺の側から消えたのだろ。地上へ行き新しい出会いを探すと言ってね」
「新しい出会いいい?そうだねぇ!素敵な出会いがあったよおお!!【教皇】様っていう最高の出会いがねぇ!あったよ!あるんだよ!!だから君も【教皇】様に頭の中をいじられて僕になりなよ!オリオンンン!!」
「‥‥‥哀れなリゲル‥‥‥‥今、君を解き放つ」




