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戦後処理



王家の墓標・『オーディン・セルビア』墓の前



俺と蓬莱様はしばらくの間。その場に立ち尽くしてした。


「‥‥‥‥‥そろそろ戻りますかい?雷様?」


「‥‥‥そうですね。蓬莱様。いつの間にか、『リスク』様の新しい幼体も何処かへ行ってしまいましたし。」


「ああ、心配することはねえさ!少しデカくなるまでは隠れながら成長していくのが神獣の幼体だからな。だから、大丈夫だ」


蓬莱様が俺を安心させる為か、そう答えてくれた。


「なら、良かったです。‥‥‥戻りますね。転移・『ウンディーネ』郊外」


そうして俺達は王家の墓を後にした。




『ウンディーネ』郊外


「お、親父!!無事だったかい?」「あ、兄貴!!」「心配したでー!!!」「お、親父!蛇達の魔力残滓がこんなに取れたで」


転移魔法で元の場所に戻ると、イタチブラザーズか凄い勢いで蓬莱様に寄ってきた。


「おお、お前達!無事だったか!良かった!良かった!」


しばらくの間。蓬莱様とイタチブラザーズが会話をしているのを俺はボーッと眺めていた。


「っと言うわけだ!俺はしばらくの間。雷様の側にいるから。お前達は人足先にあっちに帰って魔力残滓を奉公しておけ。頼めるか?」


「大丈夫だぜ~!親父!観光したいぜ!」「任せてくれよ!それと金くれ!」「お腹空いたぜ!」


「そうか、そうか!ならば良かった」


何が良かったのだろうか?あのイタチブラザーズからは煩悩の声しか聞こえしか聞こえて来なかったが。


「とういう訳でしばらくの間。俺は雷様の護衛の為に近くに入ることにしたからよ!よろしく頼むぜ!」


「ほ、本当ですか?蓬莱様?!それは、凄く助かります。」


「おぉ、この国は少しヤバそうだからな。落ち着くまでは居てやるよ。雷様」


神話クラスの神獣が常に傍らにいてくれるというのは、それだけで闘いのアドバンテージが違う。


かつてのヒスイ戦やメリュジーヌ卿との闘いを思い出しても神獣が入るといないとで勝敗が別れる位に重要な存在が使い魔や契約している神獣という存在達だ。


「じゃあ、親父!俺達先に帰ってるから。お土産よろしくなー!雷様もバイバイ」「また、来るぜ!」「観光には!」「ヒーハー!」


「あぁ、今回もありがとう。みんな!元気でな!」


そうして、蓬莱様を残して。他の(イタチ)達は『列島大陸・和国』へと帰って行った。



「しかし、ものすごい量の魔力残滓だぜ!流石、神秘の宝庫エウロペ大陸だな。」


「『列島大陸・和国』は魔力濃度は濃くないのですか?蓬莱様?」


「ん?あぁ、最近は、民の信仰心も落ちてきてるからな。何でもキカイって奴が便利過ぎて神や神獣を(ないがし)ろにし始めてきてるんだよ。最近の和国はな」


「キカイですか?初めて聞きましたよ。こっちの世界でそんな単語」


「まぁ、俺達の国の事は気にしないでくれ。そのうち、うちの神様達も動くだろうしな。今は『セルビア』の方が大事なんだろう?」


「‥‥‥ええ、そうでしたね。すみません。‥‥‥では、これから。よろしくお願いします。蓬莱様」


「ああ、よろしくなー!雷様。それにこれだけの魔力濃度ならいざって時は、俺、本来の姿に戻れるだろうし期待しといてくれ。かっかっかっか!」


そう言って蓬莱様は高らかに笑った。


しばらくすると。


「おーい!セツナーー!大丈夫かああ?!」


エスフィールが『ウンディーネ』の兵士達と俺達の方へと向かってくる。そして、その隣には『ウンディーネ』の市長のアクエリアス・ウンディーネさんだろうか?


「あぁ、大丈夫だった!『リスク』様は‥‥‥‥例の王様の手下は上手く倒せたよ」


「そうか!ならば良かった!まぁ、今回はお主は余裕そうにしてたから心配はしていなかったがな」


エスフィールにはやはり分かっていたみたいだ。


闘っているフィールドが水源地帯。


サポートの蓬莱様を初め。複数いる神獣達。


俺が見せた新しい杖『ラファエル』の威力を確認している等を考えて今回の闘いは勝てると確信した。そして、先に『ウンディーネ』の都市部へ入りウンディーネ市長と接触したみたいだな。


「驚きました。‥‥‥今回の魔竜襲撃を1人で解決してしまうなんて。流石、七賢人が1人ガルド殿の推薦したお方でセシリア様の従者殿ですね。‥‥‥おっと!申し訳ありません。私はのの水冷都市の市長を努めております。アクエリアス・ウンディーネと申します」


ウンディーネさんはそう言い終えると。深々とお辞儀をしてくれた。

最初のガルドさんの推薦やセシリアの従者というキーボードが少し気になったが、気にしないことにした。


「これはご丁寧にありがとうございます。俺はカミナリと申します。よろしくお願いいたします。」


あえて、下の名前は伏せた。これ程までにエルフの兵士が入るなかでフルネームを言うのも、リスクと考えて伏せる事にした。


「カミナリさんですか。今回は水冷都市を救っていただきありがとうございました。市民を代表してお礼申し上げます」


「‥‥‥その事なのですが、市長。少し今回、進行してきた『バジリスク』についてなのですが」


俺は『リスク』様の事を包み隠さずに戦闘の事や『リスク』様の経緯をウンディーネさんに説明した。


「‥‥‥‥あぁ、そんな!あの大蛇が『リスク』様だったなんて」


ウンディーネさんは悲しみの声をあげる。


「ん?ウンディーネさんは『リスク』様と面識があったんですか?」


「‥‥‥は、はい!私とリスク様は『セルビア』初代王の『オーディン』様の時代から生きていましたので、『リスク』様が突然。王都からいなくなった時は、皆、驚いたものです」


ウンディーネさんはそう言うと泣き初めてしまった。


「私とリスク様は共に『神代十二英雄』だったんです。まさか魔竜になっているとは思いもしませんでした」


「ウンディーネさん‥‥‥‥」


「だがよ!『リスク』殿は最後!『オーディン』殿の墓の前で安らかに旅立って行ったぜ!」


そう話すのは蓬莱様だ。


「安らかにですか。‥‥‥そうですか、そうですか!うぅぅ、それは、良かったです」


ウンディーネさんは『リスク』様との思い出を思い出しまた、泣いてしまった。


「だがこれで『セルビア』南部は平穏になっていくだろう。」


エスフィールが俺の顔を見ながら俺に尋ねてきた。

何処か嬉しそうだ。


「君も『シャナ』では辛い思いをしたもんな。‥‥‥‥あぁ、ここはもう大丈夫だろう。‥‥‥残り2つの大都市に行ったメンバーが心配だけどね」



時は、しばらく(さかのぼ)る。


北の大都市『サラマンダー』


「サ、サラマンダー様!!これ以上の破壊行為はお止めください。都市が!サラマンダーが崩壊してしまいます」


「ギャアーーー!!」


サラマンダーは容赦なく都市を燃やしている。


「んんん!!暴れるのを止めるニャアーーートカゲーーー!!!風魔法『風水壁迫』」


「??ぎゃあーーー!!いぎゃあ!!」


サラマンダーはその巨体を大都市郊外までぶっ飛ばされてしまった。


「お仕置きの時間ニャア!」


「どうにか?間に合ったのか?おい?!」


セシリア&ヒスイ到着



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