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赤白と金星の新たなる航路 No.7 メリュジーヌ・フローレンスの召還


数日前のヘファイストス地方


(俺、グレイ、ラインバッハ、うーん‥‥‥‥‥どう考えても。今回の旅の戦力じゃあ、あの大国『ロマン・テレシア』に対抗できないよな。まだ、此方に来て日が浅いし。これ以上、こっちのいざこざに巻き込むな訳にはいかないしな‥‥‥‥‥うーん、どうするか)


神成 セツナは悩んでいた。宗教国家『ロマ・テレシア』は大国である。

その大国と正面から戦うには戦力を整えねばならなかった。

それがである。突如として、去来した巨星により、夜叉巫女は連れ去られ、『セルビア』から援軍として来てくれた騎士は腕を切り刻まれ、黒竜は腹を(えぐ)られた。


(魔法の袋(黄金の宝物庫)の奴等は‥‥‥‥‥‥宴会中かよ‥‥‥‥‥残りの七の秘宝達は‥‥‥‥寝てるな。こう言う時に相談役になってくれるエスフィールやヒスイが居てくれれば良かっただがな)


カツン‥‥‥‥‥‥カツン‥‥‥‥‥‥カツン‥‥‥‥‥ギイィィ!!


彼は魔法の袋(黄金の宝物庫)の中でも際奥にある特別な空間に入る。そこは彼だけしか入れない部屋。『黄金の宝箱』その中に保存されている品々を見ながら、また悩み考える。


(‥‥‥‥‥‥‥『炎神の燃え木』『戦乙女の腕輪』『ラーの手鏡』『ラプラスの卵』『深海竜(レヴィアタン)の水晶』『ルドラの剣』『八部衆の門』『霊亀の玉』の誰かを喚ぶか?‥‥‥‥‥いや、ブリュンヒルデならともかく。他の奴等は全盛期の肉体を失った俺にちゃんと従ってくれるか分からないしな。召還して逆に暴れられても困る‥‥‥‥)


かつて、倒した、契約を交わした、仲良くなった、従えた、等の縁を結んだ者達がくれた喚ぶ為の媒介。


(そもそも、あっちの更に奥の『媒介』達は論外だしな‥‥‥‥以前の闘いで縁を結んでくれた人達はどうだろうか?‥‥‥‥‥‥オーディン様、イフリート様、黙示録の獣の黒玉、ロマの聖杯は‥‥‥‥‥後々、頼むことになるな。『蓬莱の尻尾』『青龍の角』『死神の玉』‥‥‥‥‥メリュジーヌ卿がくれた。青の魔石か‥‥‥‥‥そういえば、ロンギヌスの奴、パーシヴァル卿を強制的にヘファイストス地方まで喚んだんだよな‥‥‥‥‥‥‥一か八かに賭けてみるか!転移魔法『遠転』)

シュン!


彼はわざわざ、人など踏み入れない夜のモンスターズ・サンドまで転移した。


(‥‥‥‥‥‥ここなら誰にも見られないな‥‥‥‥‥‥‥問いに‥‥‥‥我が一つ問いに答えを!‥‥‥‥‥‥‥過去、縁を結びし者『メリュジーヌ・フローレンス』に問う‥‥‥‥‥我が元へ!我が力へ!我が刃となり、我が驚異の者達を共に退けたし‥‥‥‥)


彼の〖祝詞〗に反応し、青色の魔石が輝き出す。


(‥‥‥‥‥此方への対価を何にする?)


(問いへの返答、心からの感謝を‥‥‥‥‥我が魔力と真摯なる貴女への‥‥‥‥‥‥‥新たなる力の譲渡を約束します)


(‥‥‥‥‥‥ご主人様の対価を承諾するよ‥‥‥‥‥‥此方(こなた)を喚んで!ご主人様!!!)


(この縁!この誓い!この繋がりに感謝を!‥‥‥‥‥‥契約召喚)


(此方(こなた)の名は〖メリュジーヌ・フローレンス〗。契約者・神成 刹那の願いにより、召還され、力を振るう事を約束する)


(感謝します。〖天上の理〗とメリュジーヌ・フローレンス様)


‥‥‥‥‥‥‥‥契約は見届けた。我が見守る。世界の歪み無く、安定をもたらすものと今は判断する。

汚濁を造りし存在の廃除を許す。


‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥スゥー


(〖天上の理〗の許可は取れましたね。お久しぶりです。メリュジーヌ卿)


(久しぶりー!ご主人様!!本当に久しぶりだねー!今は‥‥‥‥‥一人なんだね)


(えぇ、色々ありましたからね。いや、今も何ですけど‥‥‥‥‥)


(オアシスの事件は魔法新聞で見て知ってるよ。『セルビア』で行方不明になったパーシヴァルも此方に召喚されてるんでしょう?何処に居るの?)


(そうですね。今は‥‥‥‥‥身体の治療に専念中で魔法の袋(黄金の宝物庫)の中で安静にしています)


(んー、一から聞いてるのも時間の無駄だから、知覚共有の幻術魔法で此方(こなた)の頭の中に記憶情報を流してみてくれるかな?ご主人様)


(いや、そんな事したら普通の人は脳が焼き切れるだが)


(此方(こなた)は妖精竜の血が濃いから何て事無いよ。ほらほら、時間が無いんでしょう?急ごうよ)


(‥‥‥‥‥分かりました。いきますよ!メリュジーヌ卿。幻術魔法『心象脳裡』)


(‥‥‥‥‥ん!キタキタ!きたよ!ご主人様!‥‥‥‥‥‥成る程ね。今の仲間の龍人族の子が拐われて‥‥‥‥‥黒竜の子供が瀕死に‥‥‥‥パーシヴァルの両腕を切り刻んだ?!‥‥‥‥‥‥‥成る程ね。分かったよ!此方(こなた)はその『ロマ・テレシア』って所に行ってパーシヴァルの敵を取れば良いんだね)


(全然、違います。今の旅の戦力じゃあ、勝ち目が無いから。まずは紛争地帯を解放する為に、メリュジーヌ卿には飢饉と暴力の国『シルテア』という場所の解放して来てほしいんです。あれ?俺の『心象脳裡』上手くいってないか?)


(‥‥‥‥‥‥ご主人様。パーシヴァルは今も苦しんでいるのかな?)


(そうですね‥‥‥‥‥‥一瞬にして自分の両腕を切られたんです。傷は癒えましたけど、心の傷はまだ治っていませんね)


(‥‥‥‥‥‥‥‥分かった。此方(こなた)はヘスティア地方にもう行くね。ご主人様。此方(こなた)の同胞に手を上げたからにはその報いを受けさせないとね‥‥‥‥‥‥じゃあ、ヘスティア地方で待ってるね!またね!ご主人様‥‥‥‥‥シュシャアアアアア!!!!)


バサリッ!バサリッ!


(竜の姿になって飛んでちゃったよ‥‥‥‥‥まぁ、これで『シルテア』は何とかなるか?いちをラインバッハにも手紙を送っておくかな)



▼▼▼▼▼


そして、現在。飢饉兵・宿舎後


「そろそろ、本気で来ないと終わらせに入るよ。クソガキ君」


「くそっ!僕の攻撃が効かない!くそっ!いったい何なんだ!お前は!!」


「セルビア国は円卓の騎士が一翼。赤白の騎士。メリュジーヌ・フローレンス。以後、鏖殺を約束するよ。ロマ・テレシアの金星の子」

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