剣聖 VS 水星 No.3 〖青〗の槍と創造武器
「南部の地〖ティアマト地方〗の海族を召喚するとはな。お主達。ロマ・テレシアは‥‥‥‥‥『海』の者達まで取り込む気なのか?水星殿」
「‥‥‥‥‥‥これ以上、貴方に説明する事はありません」
「グルルル!貴様!!我が命の恩人。水星・ディエース・アウェンティヌス様に向かって失礼だぞ!このお方の一族はな!」
「フーア!それ以上の発言は許しません!」
「‥‥‥‥‥‥‥了解しました。ディエース様。我が心は御身の意のままに」
「ありがとう。フーア‥‥‥‥‥今回の相手は剣聖。私と貴方、二人で殺ります。確実に!」
「了解しました。我が水星!!神代魔法(青)『ブロ・ラハン』」
シュン!
「あれが水幻獣・〖フーア〗ですか。ティアマト地方の際南にある海底の国の水の民ですか」
「‥‥‥‥‥タマキ様。其方のぶち込みは終わった様だな」
「えぇ、お陰さまで狂信者達は全員、無傷の状態でぶち込めましたよ」
「そうか、ならば次の作戦に速やかに移れそうだ。良かった、良かった」
「‥‥‥‥‥剣聖。貴方、何をさっきからブツブツと」
「我々にビビっているのでしょう。ディエース様の身体を切り付けた代償とくと味まわせてやりましょう」
「全く。自身の任意で見せる対象を選べるとは‥‥‥‥‥‥神獣様とは恐ろしい存在だな。タマキ様」
「ウキウキ!だから、敵さんの油断を誘えるのですよ。さて、ご主人様と【教皇】との戦争の初戦。勝たせて頂きますよ。宗教国家・〖ロマ・テレシア〗」
「剣聖グレイ。闘いの戦力は此方に傾きました。再度の投降をお勧めします。剣聖グレイ」
「その水幻獣が現れてからの落ち着き様。随分とその者を信頼しているのだな」
「‥‥‥‥‥‥もう良いです。投降を勧めた私が馬鹿でした。フーア!いきます!」水星魔法『水球星』
「オオオオォォ!!了解です!神代魔法(青)『フーア・アクシス』」
「片や空中に浮かぶ水球。もう片方は運河の水流を使って大津波を発生させますか!これが大国『ロマ・テレシア』の力ですか。どうします?ここはうちの転移魔法で‥‥‥‥‥」
「大◯夫だ!問題ない!全て地の底に沈めるまでよ。地形魔法『天地・瓦解廊』」
ガゴン‥‥‥‥‥‥‥ガゴン‥‥‥‥‥‥‥ズズズズ‥‥‥‥‥
「‥‥‥‥‥‥‥地震?‥‥‥‥‥‥」
「いえ!これは!!ディエース様。我の近くに!!地表が変わります」
「は?」
ズズズズ‥‥‥‥‥‥‥パキンッ!ドガァン!!!ドドドドドドドド!!
剣聖と水星の初戦で変わり果てた大地の地形がまたもや変わる。
地表は更に地深く割れ、全てを呑み込む谷底へと地形が変えられていく。
「ヘスティア地方の地図を多少書き換えんといけなくなったな。ハハハ!」
「最早、災害ですね‥‥‥‥‥グレイさんは、まぁ、ご主人様や夜叉巫女嬢も似たような事を平気でやるのであまり驚きませんが」
「我々は七聖―女神―の眷属。これぐらいできて当然だ。タマキ様。さて、水も谷底へと沈めた。後は奴等を屈服させれば、ここでの拙者の役目勤めも無事終われるが‥‥‥‥‥‥」
「運河の向こう側が‥‥‥‥‥‥‥アクレールの地が‥‥‥‥‥‥‥あの時の‥‥‥‥‥‥〖神代終焉〗の時の様な有り様に‥‥‥‥‥」
「フレイヤ神の眷属め‥‥‥‥‥‥奴を殺しましょう。ディエース様!さすればこの天変地異も収まりましょう。神代魔法(青)『アクシーア・フーア』」
アクレールの上空に〖青〗の槍が顕現する。
「神代〖色〗の開放ですか。流石は神代から生きる水幻獣ですね。こんな地形崩壊の光景を見ても尚、抵抗しますか‥‥‥‥‥‥‥」
「大きな水の槍だな‥‥‥‥‥‥‥ならば拙者もそれに答えよう‥‥‥‥‥‥‥神代・回帰‥‥‥‥‥‥『大地の釣り針・鈎』」
アクレールの大地から巨大な鈎が造られる。
「‥‥‥‥‥これは、釣り針?」
「神話の創造武器です!ディエース様!奴は我々に向かって何ていうものを使うのだ。デイエース様!『水疱結界』をお使い下さい!そして、御身の安全だけを考えるのです」
「フーア?何を‥‥‥‥‥言って?」
「遅い‥‥‥‥‥‥『天地創造』‥‥‥‥行け、鈎よ」
ガゴン‥‥‥‥‥‥‥‥。
ゆっくりと絶望が動き出す。




