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ロマ・テレシア教皇


『無闇の部屋』


「どうだ?《道化》、この龍族の姫巫女の力は?」


「‥‥‥‥‥‥数日前、邪魔者の抹殺を頼んだ筈だったんだが‥‥‥‥‥何故、龍族の娘など連れてきて‥‥‥‥どういうつもりだ?ペナルティを喰らいたいのか?【教皇】」


「それを決めるのはお前ではないだろう?《道化》、決めるのはあのお方。●●●様だ。今、この俺様が無事ということは、あのお方は俺様の行動を容認したという事。勝手な判断で俺様を殺したと知れば、次に消されるのはお前だぞ!《道化》」


【教皇】にそう告げられた《道化》


「‥‥‥‥‥‥‥‥‥お前はこの龍族の娘をどうするつもりだ?」


「どうするだと?!そんなの決まっている。俺様の新たなる『西星(せいせい)』として仕えさせるんだよ」


「つまり、それは大アルカナNo.20『審判』として使うということか?」


「‥‥‥‥‥‥何なんだ?!何か文句でもあるのか?《道化》!!!」


「文句は無い。無いのだが、それはお前が先程、言った様に、あの方がお目覚めになられたおり、空席となった大アルカナの席が決まるのだ。‥‥‥‥【教皇】よ!お前の方こそ勝手な事をすればあの方に殺される事になる」


「お互い譲らずか‥‥‥‥‥この件は私が預かろう。《道化》に【教皇】よ」


「あん?何時から来ていた?『代理人』」

「‥‥‥‥‥‥丁度良いタイミングで来るものだ」


「お前が〖無闇の部屋〗を開けた時からだ‥‥‥‥‥龍族の巫女か‥‥‥‥【教皇】。お前がこの少女を『審判』として迎え入れるのは勝手だが‥‥‥‥‥‥この少女は既に誰かの『契約者』になっているぞ」


「何だと?そんなわけあるか!コイツの魔力回廊を調べたが、契約の刻印は何処にも無かったぞ」


「‥‥‥‥‥‥‥おい。無闇に契約門を探そうとするな!そんな事をすれば‥‥‥‥‥」


「あぁ?!引っ込んでろ!《道化》!!」


【教皇】は《道化》の忠告を無視し、夜叉巫女の腹部へと手を置こうとした瞬間。


シュン!バリバリバリバリ!!!

ドゴオオオオオオンンン!!!!


次元の裂け目が発生しその中から紫色の稲妻が【教皇】目掛けて向かって行く。


「ちっ!契約の法印か!!‥‥‥‥‥左手が丸焦げじゃねえか」


「‥‥‥‥‥‥だから忠告したのだ。『契約者』同士の魔力パスを赤の他人がそう易々と切れるものでは無いのだ。それを無闇に切ろうとすれば、何かしらの神罰が下される。お前のその手の様にな。【教皇】」


「言われなくても分かってんだよ。近しい関係の者か、特殊魔道具を介さない限り『契約者』同士の絆は崩れないってやつだろう?‥‥‥‥‥‥『代理人』。この龍族の巫女と魔力パスが繋がってる奴が誰だか分かるか?」


「いや‥‥‥‥‥上手く隠されている。【教皇】よ、お前がこの少女を連れていく前、何か変わった事は無かったか?強さや能力を偽った者だったり、変装等をしている魔法使いがいたら十中八九ソイツが怪しいのだがな」


「偽った者?‥‥‥‥変装等だと?‥‥‥‥‥あぁ、そういえばいたな。老人の格好をした薄弱な魔力の奴が」


「薄弱な魔力だと?」


「あぁ、俺様の技を喰らって地面に這いつくばってたぜ」


「‥‥‥‥‥‥ソイツだな」


「あぁ、間違いない」


「あぁ?!何がだ?何を二人だけで納得したような顔をしてやがる?」


「ソイツがこの少女の『契約者』なのだろう。そして、『悪魔』と『隠者』を殺したのもソイツで間違いないだろう」


「あのくたびれた老人野郎が大アルカナ二つを倒しただと?!‥‥‥‥‥何を馬鹿馬鹿しい事を抜かしてやがる!お前ら」


「疑うのは好きしにしろ、標的が明確になったのなら、次は行動に移せよ。【教皇】」シュン!


「敵はどうやら能力をひた隠しするタイプの知能犯だ。もし、その少女の魔力パスを本気で切りたいのなら用心して事にあたれ。ロマ・テレシア【教皇】殿‥‥‥‥‥では、私もこれで失礼する」シュン!


「‥‥‥‥‥‥消えやがったか!どいつもこいつも好き勝手に言いやがる‥‥‥あんな、偽装老人野郎の何を怯える事がある?」シュン!


【教皇】は夜叉巫女を連れ。〖無闇の部屋〗を後にする。そして、行き着く場所は‥‥‥‥‥‥‥




ヘスティア地方・宗教国家〖ロマ・テレシア〗


テレシア大聖堂


「‥‥‥‥‥だが、目的は明確になった。あの偽装老人を殺し、この『龍族の巫女』との契約者関係を無くさせ。俺様の新たな『審判』として働かせる。決まりだな!シリウス!入るか!」


カツン‥‥‥カツン‥‥‥カツン‥‥‥‥


「お帰りなさいませ!【教皇】様。『東星』シリウスがここに!」


「シリウス!奴等を、五芒星(ペダルファ)共を至急にな!」


五芒星(ペタルファ)達をですか?‥‥‥‥‥了解しました。直ぐに連絡のワイバーンを各地へと飛ばします‥‥‥‥‥全てはロマ・テレシア【教皇】の命ずるがままに!」


カツン‥‥‥‥‥カツン‥‥‥カツン‥‥‥‥


「あの偽装野郎は龍族の巫女助けに必ずこの国へとやって来る!それを迎え撃つはシリウスと五芒星(ペタルファ)の連中だ!ハハハ、楽しみだぜ!偽装野郎!お前がこの国でどの様に苦しみ闘うのか、俺様はこの死白色の玉座で楽しませてもらうからな!覚悟しろ!!ハハハハハハハハハ!!!!」






ヘスティア地方・〖ロマ・テレシア教皇と龍族の巫女〗編


開幕。


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