表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
299/867

魔都決戦・『殺人鬼は苦悩し狂喜する』No.9 躍動するは『雷光鞭』


神成 刹那・勇者時代。

ヘファイストス地方・際南部『ディレ』


(ここがヘファイストスの鍛冶師遺跡か‥‥‥‥ボロボロだな。さてさて、今回のお宝は?発掘、発掘っと)


(‥‥‥‥あら?この子からアテナの気配を感じるのだけど?何故かしら?)


(はっ?誰だ?あの頭の可笑しい―女神―の名前を出す奴は?)


(嘘?私の声。聴こえるわけ?)


(ど、何処に入るんだ?出てこい!)


(んー?それもその筈よね。貴方はアテナの関係者みたいだし‥‥‥‥良いわ!私を連れて行きなさいな。許します)


(いや、だから。何処から声が!‥‥‥‥‥って!いつの間にか右手に紐みたいな物が‥‥‥‥何だこれ?)


(私は‥‥‥‥そうね。『雷光鞭』とでも名乗っておくわ。じゃあ、これから宜しくね。マスター)


(雷光鞭?いや、それにマスターって?何のこっちゃあ?)



時は少し流れ。

神成 刹那『和国旅途中』


(今よ!マスター!!)


(これで終いだ!、『酒呑童子』!!雷性一閃!)


(ガハァ?!なして‥‥‥こんな小僧に‥‥‥‥うちがヤられるなんて‥‥‥‥)


(やったわね!マスター)


(あぁ、ありがとう!◯◯◯◯◯◯◯!本当に助かったよ)


(ニヒヒッ!良いのよ!マスター、貴方を元の場所に返す為ですもの‥‥‥‥‥)




現代。中央特区(セントラル)『大時計塔頂上』


「‥‥‥‥表の人格からの‥‥‥‥魔力パスが切れただと?」


「どうやら、あっちのお前は大人しくなったみたいだな。意識を一時的に失ってるだけか」


「小細工をしたうえでの勝利だろうがよ!!『担い手』!!!!てめえぇぇぇ!!!」


「勝負とは始まる前から既に始まってるらしいぞ。『隠者』ベルフェゴール。俺が居た世界の偉人の言葉だ」


「てめえが、真名開示をしぶらなけりゃあ、ジャンクは今頃、神明を解放できてたんだよ!!!今からでも良い!!叫べ!!表の人格の名前をよう!!」


「何、栃狂(とちくる)った言葉を喋ってるんだ。『隠者』さん。開示はしない。絶対にな!!」


「‥‥‥‥‥たくよう‥‥‥‥何もかもが上手くいかねえよな!!表の人格のジャック!!!‥‥‥‥‥全てはあの『お方』の為に」


?!‥‥‥‥‥『隠者』の雰囲気が変わった?

くるか?No.一桁の本気が!


「神代魔法(怠)『バアル・ペオル』」


ベルフェゴールの容姿が変わっていく、牛の尾にねじれた二本の角、顎には髭を蓄えた醜悪な姿へと変貌していく。


「相方がやられて、形振(なりふ)りかまってられなくなったか?ベルフェゴール」


「‥‥‥‥‥‥ハハハ!気分転換だぜ!『担い手』。時間が経てば表の人格も目覚めるだろうしな。時間をかけてゆっくりと闘ってやるよ!それにさっきの結界もそんな永くは続かないんだろう?ん?なぁ、担い手様よう!ハハハ!!!」


「‥‥‥‥‥‥知らん」


「何だ?その澄ました態度は?その反応が答えそのものじゃねえかよ!ハハハ!ウケるぜ!担い手!!」


怠惰と好色の『ベルフェゴール』顕現。


‥‥‥‥古代の悪魔学では、ベルフェゴールは好色の罪を司る、占星術では性愛の星とされる金星の悪魔とされている。


ここにきてまた悪魔か。サタンやバフォメットの時といい。『悪魔種』が出てくると大概ろくな事にならない。

いったい、今のエウロペ大陸で何が起ころうとしているのだろうか?不安になってくる‥‥‥‥‥


「おいおい!何を余所見しているんだ?余裕だな!担い手!!『ペオルの供物』」


ベルフェゴールは口から大量の汚物吐き出し、俺へと攻撃した。


「なっ?なんつう攻撃を?!それに何だその色は?毒か?雷魔法『雷音・雷壁』」


とっさに魔法防壁を張るが‥‥‥‥‥


「(ニヤァ)」


不気味な笑みを浮かべるベルフェゴールが一瞬見えた。


(‥‥‥‥‥もう見てられないわ。駄目よ!マスター!そんな、魔法防壁じゃあ、防げないわ)


そんな声が雷光鞭から聴こえてきた。


「‥‥‥‥ベルフェゴールの攻撃が雷壁を貫通してくる?」


「ハハハ!ウケるぜ!その顔!そりゃあそうだ!それはただの俺の胃酸だぜ!担い手様よう‥‥‥‥‥‥ただし、まともに浴びれば骨すら残らずに溶ける胃酸だからよう。浴びたら即死だがな!ハハハ」


「ヤバい‥‥‥‥終わった‥‥‥」


俺がそう思った瞬間。


(まだ、終わらないわ。マスター!!『雷光鞭・躍動』)


俺が右手に持っていた雷光鞭が輝きだし、光の鞭でベルフェゴールの攻撃をなぎ払ったのだった。


「おいおい!何だ?ただの武器が持ち主の攻撃を変わりに防ぎやがっただと?」


(ただの武器ではないわ。喚んで下さい!マスター)


「へ?あれ?俺、助かったのか?‥‥‥‥喚ぶ?あぁ、了解だ!‥‥‥‥‥躍動するは雷光の鞭。『雷光鞭』!回帰するは神話の容姿」


(神話・)


「回帰!!」


「(愛と美と性の神・アプロディーテ)」


それは余りにも美麗な神話・回帰。


雷光の鞭を手に持ち、絶世の女神が回帰する。


最高美神・アフロディーテ・顕現

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ