魔都決戦・『殺人鬼は苦悩し狂喜する』No.8 完成するカノニカル・ファイブ
「‥‥‥‥悲しそうな顔だって?悲しのは僕の方だ!産まれも!人生も!今後の先々まで!ずっと不幸に決まってるだろう!!」
「‥‥‥‥‥ジャック。運命は変えられるものだ。お前と別れた後の弟。リップの様にな。今じゃアイツは『案内人』としての役目も確り行い。次の段階に入りつつある」
「リップだって?何で今さらアイツの名前を出すんだ?ルドルフ!!僕と一緒で弟を見捨てたあんたが今さら何を言っても信用できないんだよ!!神●魔法『ジャンク・エドウッズ』」
‥‥‥‥これで四人目の死体人形。『エドウッズ』の人形。喉は切り裂かれ、腹部には深く長いギザギザの裂傷が付けられている。そんな人形がルドルフへと迫る。
「お前達に何もしてやれなかったのは申し訳ないと心から思っている。だが、『殺人鬼』としての愚行をそのまま許す等あってはならんのだ!ジャンク!!!『夙夜の鉄槌』」
「ハハハ!これで四人目のカノニカル‥‥‥‥後一人出せば。復讐は‥‥‥‥‥『オアシス』への鉄槌は終わる。
後の事は裏の人格の好きなようにさせるさ‥‥‥‥『鍛冶屋の里』『神煌具の破壊』『隠者』『ラグナログ(神々の黄昏)』‥‥‥‥‥そんなものどうでも良いんだよ。僕を見放した全ての奴等に復讐できればそれで良い。それで良いんだ!」
「長々とお話中に申し訳ないですが、貴方を拘束させてもらいますよ!白狼術『拘浪荘』」
ジャックが入る周囲から白色の檻が出現し、ジャックを捕らえる。
「‥‥‥‥‥ハハハ!捕まっちゃったよ‥‥‥‥‥‥少し早いけど完成されるよ。お母さん!全ては貴女の為に‥‥‥‥神●魔法『ジャンク・ケリー』」
五体目の死体人形が現れる。『ジャンク・ケリー』顔は見分けがつかないほど切り刻まれ、身体は広範囲に渡って損壊している。最初の一体目から最後の五体目はまるで『本物』の人の死体の様なリアルさがあったと戦闘後のパーシヴァルは語った。
そして、『ジャンク・ケリー』はジャックを救う為に牢屋に向かい攻撃していく。
「バラバラの身体が私の『拘浪荘』が破壊される?」
「ハハハ!流石は何処ぞの別世界で有名な名前なだけはあるんだね。僕の名前って言うのはさぁ‥‥‥‥本当ならあの男の子に僕の『神明』を言ってもらえれば僕の本当の神●魔法の使えるだけどね‥‥‥‥僕にぶつける相手を槍使い女と『老人』にするなんて思いきった事をしてくれるよ。全く」
「ジャックの神明だと?」
「何だ?聞いてないのかい?ルドルフ。こことは別世界の話を‥‥‥‥‥あっちじゃあ、僕は本当に有名らしいんだ‥‥‥‥こんな酷く醜い世界と違ってね。あっちの世界の誰かが僕の名前を呼んでくれれば。あんた等何て直ぐに殺せるのにね‥‥‥‥でもいいや、『カノニカル・ファイブ』は完成した」
「カノニカル・ファイブ?ジャック!!何をする気だ?」
「するんじゃなくて、もう始まるんだよ!ルドルフ。そして、全てを巻き込んで終わりを向かえるんだ。ヘファイストス地方の終焉と共にね」
「終焉ですって?貴方は本当に何をする気なのですか?」
「『隠者』の意味は『崩壊』なんだ。そして、最初に『深慮』から入り、殺害という『忠告』までしてやったんだ‥‥‥‥‥そう警鐘はとっくの昔からしてやってたんだよ。君達に!!それを無視したんだ。全員死んで報いを受けなよ。大アルカナ‥‥‥‥起動」
「おいっ!ジャック!!止めろ!」
「不味いです!彼の魔力が増大していっている!!極大魔法が放たれる前兆があ!!」
中央特区・大時計塔頂上
「ハハハ!どうやら、あっちの方が先におっ始めたらしいぜ!『担い手』」
「はぁ?おっ始めた?何をだ?」
「全てを吹き飛ばす極大魔法大アルカナの『暴走』だ!これで終わりだな。ヘファイストス地方はよう!!!ハハハ!!!」
「‥‥‥‥大アルカナの『暴走』?‥‥‥‥嘘だろう?」
再び。『ブラック・チャペル』
「ハハハ!さようならだね。僕の自称お爺様。いや、『老人』!!『オアシス』の全てが消えれば、彼方の入り口も消える。そうすれば『鍛冶屋の里』に残された奴等も神煌具も消せる。最高だよ!ベルフェゴール!!!ハハハ!!!‥‥‥‥じゃあ、さようなら、二人共‥‥‥‥大アルカナ‥‥‥『カノニカル・ファイブ』」
「‥‥‥‥魔力が暴走を始めた」
「まさか‥‥‥‥自爆をするなんて‥‥‥‥」
その時である。‥‥‥‥‥‥『隠者』ジャックが大アルカナを唱え終えた瞬間。
神成 セツナが施した仕掛けが発動した。
『オアシス・ノース』
「何でしょうか?あの建物‥‥‥‥光ってる?」
『オアシス・イースト』
「おーい!瓦礫の中に変な魔方陣が!」
『オアシス・サウス』
「何だ?何だ?素材の山の下が光出してるぞ!」
『オアシス・ウエス』
ルドルフの店
「‥‥‥‥‥‥‥光ってる?」
中央特区
大時計塔頂上
「‥‥‥‥やっぱり、何にでも保険はかけておくものだな。『隠者』ベルフェゴール!」
俺は不適な笑みでベルフェゴールの顔を見る。
「‥‥‥‥‥‥おい‥‥‥‥『担い手』‥‥‥‥お前‥‥‥‥‥‥何をした?いや!何を仕掛けてやがった!!」
「『死神』戦での教訓が活きたよ。大アルカナは危険てな!‥‥‥‥対・お前達様よ結界魔法陣だ。どうだ?驚いたか?大アルカナNo.9『隠者』さん」
「‥‥‥‥‥てめえぇぇぇ!!!余計な事をしやがったな!!!!」
ベルフェゴールの先程までの余裕の笑みは何処へやら、激昂し本性剥き出しの表情で俺を睨み付けてきた。
『ブラック・チャペル』
「‥‥‥‥は?‥‥‥大アルカナ『カノニカル・ファイブ』」
「‥‥‥‥何も」
「起きませんね?‥‥‥‥暴走を発動する為の魔力も離散している?」
「はぁ?何でだよ!!『カノニカル・ファイブ』!『カノニカル・ファイブ』!!!発動しろよ!!大アルカナ『カノニカル・ファイブ』!!!!」
ジャックは取り乱し、慌て始める。そして、魔法で造り出していた人形達もいつの間にか姿が消えていた。
「‥‥‥‥魔力の枯渇か?ジャックよ?‥‥‥‥身に余る力は身を滅ぼす。お前達と暮らしている時に話してやった言葉だったな」
「くっ!‥‥‥‥止めろ!くるなよ!ルドルフ!」
「その歪んだ性根を正しなさい。そして、ルドルフさんと‥‥‥‥ちゃんとお話するのです。ジャックさん!」
「黙れ!お前もくるなよ!槍使い女!!止めろ!」
「‥‥‥神代・回帰『慈愛の鉄槌』」
「‥‥‥神代・回帰『白浪の救済』」
「や、止めろ!!止めてくれ!!今の僕は魔法が上手く扱えな‥‥‥‥‥」
「『激遂』」
「『救槍」』
「ガハァ?!アアアアア!!!!ガアアアア!!!」
ドゴオオオオオンンン!!!!
『隠者』表の人格・ジャック・ザ・リッパーは鉄槌と聖槍の攻撃を受けて『中央特区』の大時計塔へと吹き飛ばされ、意識を失った。
「‥‥‥‥ルドルフさん」
「慰めはいい。パーシヴァル殿。この後の事は俺達、3人で話し合うさ。それが時間が余り無くてもな」
「‥‥‥‥そう‥‥‥ですか。それならば私は何も言いませんよ‥‥‥‥それにまだ闘いは終わってませんしね」
「あぁ、残りの‥‥‥‥裏の人格とやらを倒せなくてはこの闘いは終わらない‥‥‥‥勝ってくれ!神成!!頼んだぞ!」
ルドルフはそう言って中央特区の夜空を見上げた。




