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魔都決戦・『殺人鬼は苦悩し狂喜する』No.7 輪廻は絡み合い憎悪を生んだ

魔都決戦・『殺人鬼は苦悩し狂喜する』No.6の方ですが、昨夜は誤って文字数が少ない状態で投稿してしましました。


申し訳ありません。


加筆しましたのでよろしくお願いいたします。

数年前、『オアシス・ウエス』


ルドルフの鍛冶屋


(ん?何だ?お前達は?こんな場所に何のようだ?)


(アゥゥゥ‥‥‥)

(‥‥‥‥‥‥僕のお母さん。『リアー』のお父さんのルドルフさんですよね?)


(リアー?お前!リアーを知っているのか?それに‥‥‥‥‥お母さんだと?どういう事だ?リアーはっ!リアーは今、何処に入るのだ?)


(お母さんは『魔縁病』にかかり死にました‥‥‥‥‥)


(リアーが死んだ?‥‥‥‥‥あの家出娘が?!)


(‥‥‥‥お母さんは最後に『オアシス』まで僕達を連れてきてくれました。その後、直ぐにヘスティア地方の流行り病で死んじゃって‥‥‥‥息を引き取る前に『オアシス・ウエス』のルドルフと言う人を頼れと)


(ヘスティア地方?!何故、そんな、場所にリアーが‥‥‥)


(御告げを聴いたそうです。それから教団って所に入信して‥‥‥‥‥その中の信徒と結婚し、僕達を産んでくれました)


(教団?リアーが何故、そんな所に入ったのだ!何故、あんな場所に)


(だから、分かりません。分かりませんが、お母さんは死にました。だから、これからは貴方が僕達を助けて下さい。ルドルフさん)


ジャックは無表情でルドルフの瞳を見た。


(‥‥‥‥我が孫は‥‥‥‥なんという目をしてるんだ‥‥‥‥なんという、壊れた(ジャンク)目を‥‥‥‥なんという憎悪を帯びた目を‥‥‥‥)


そして、ルドルフ、ジャック、リップは数ヶ月の間。共に生活した後。ジャックとリップは姿を眩まし、ルドルフの前から姿を消したという。


‥‥‥‥‥‥‥‥‥。


中央特区(セントラル)・『ブラック・チャペル』


パーシヴァル&ルドルフ側


「死ねよ!死ねよ!殺してやる!神●魔法『ジャンク・トルソー(壊れた胴体)』」


「貴方の人生には同情の余地は十分あります‥‥‥‥ありますが!血の繋がりのあるであろう。お爺様にその様な口を吐くのは見過ごせません。ルドルフさんもいつまでもその様な態度で接していては何も解決しませんよ!」


「パーシヴァル殿‥‥‥‥‥俺は‥‥‥‥」


ルドルフはジャックの様子を見る。


酷く歪んでいる表情を浮かべ、涙を流している。


腹部には、ベルフェゴールから肩代わりした傷が深く(えぐ)れていた。


弱っていた。長らく行方不明であったジャックには人格を保つ為の時間が残り僅かになりつつあった。


「ジャックよ‥‥‥‥‥俺はお前の為に何もしてやれなかった。弟のリップにも本当の事を告げずに『案内人』としての役目を与え、遠ざけていた。祖先のリッパー様のように我が家系を衰退させない為に‥‥‥‥」


「だ、だから、僕達を見放したのか?‥‥‥あれだけ僕があんたの名前を叫んで助けを求めたのに!!」


「見放した?いや、俺はお前達を探し回ってだな。ジャック」


「お互いの認識がすれ違っています!先程の悪霊の仕業でしょう。ルドルフさん!あの子を倒して貴方の思いをちゃんと伝えてあげなければあの子も浮かばれません。ですから‥‥‥‥」


パーシヴァルはルドルフに問いかける。


「‥‥‥‥‥パーシヴァル殿‥‥‥‥あ、あぁ、そうだ!ジャックとちゃんと話。俺の思いを伝えなくてはならない。そうだ!そうだとも俺はジャックのジジイなんだ!!神代魔法・『救いの鉄槌』」


「ルドルフさん!良かった。持ち直しましたか!はい、やりましょう!ルドルフさん!!」


「今さらなんだよ!ルドルフさ‥‥‥‥ルドルフ!!!死ね!!『ジャンク・ダガー(壊れた短剣)』」


『老人』の救いの鉄槌と『隠者』のジャンク・ダガー(壊れた短剣)がぶつかり合う。


「私もいますよ!『殺人鬼』さん!白槍術『狼白・乱』」


パーシヴァルは『ロンギヌス』から多量の白狼を造り、ジャンクへと向かわせる。


「また、君かよ!槍使い女!!なんだよ!お前は!!『ジャンク・ニコルズ』」


ジャンクは魔法で女性の首から上の身体を数個も造り出し、白狼の群れへとぶつける。


「なんて悪趣味な魔法技を‥‥‥‥‥‥貴方、そもそものもって生まれた性格が悪いのではないですか?」


「違う!全部、裏の僕!があの悪霊が全部悪いんだ!!『ジャンク・チャップマン』」


今度は腹部は完全に切り開かれ、胃の一部が左肩の上に乗っている姿をした人形を造り出し、ルドルフとパーシヴァルに向けて放つ。


「何故、こんな酷い魔法を使うのだ?ジャック!!!お前の身にいったい何が起こったんだ!!」


「絶望と暗い部屋だよ!ルドルフ。リップも僕を見捨ててあんたの元へと戻ったし‥‥‥‥‥信じられるのはブラッドだけだった‥‥‥‥そのブラッドもアイツ等に殺され、もう居ないんだ」


「ブラッド?あの、吸血鬼達の親玉か何かか?」


「気安く、ブラッドの名前を呼ぶなよ!僕を見捨てたルドルフ!!!行けよ!!『チャップマン』!!!」


「ああああ!!!!嫌だ!!!!」

「殺してやる!!!!」

「死んで!死んで!!」


「意思のある魔法?こんな魔法見たことありません」


「ジャックも『隠者』の片割れ。大アルカナの力の一端なのだろう!!神代魔法・『大槌の鉄槌』」


ルドルフは自身の槌を巨大化させ、『ジャンク・チャップマン』の人形に振り落とした。


「隙だらけだよ!ルドルフ!神●魔法『ジャンク・ストライド』」


ジャンクは次に右顎が折損している人形を造り出し。ルドルフへと攻撃した。


「また、別の人形を!!白狼術『タダイの初槍』」


ジャンク・ストライドの人形に向かって銀白の槍が降り注ぐ。


「また、邪魔をする気かよ!槍使い女!!!何で邪魔ばかりするんだよ!!」


「それは貴方が親族に手を上げているからでよ!!!ジャンクさん!!見てみなさい!!ルドルフさんの悲しそうな顔を!!」


パーシヴァルはそう叫びジャンクへと向かって行く。

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